「新しい時代劇?」室町無頼 すなぎもさんの映画レビュー(感想・評価)
新しい時代劇?
最初の方で時代劇に合わないようなBGMに戸惑いはありましたが、途中からは慣れてきた。というかむしろ良いとまで感じられるようになった。
基本のストーリー自体はシリアスだと思うがキャラや演出、音楽などの影響で重たくはなりすぎて無くて自分は好きかも
○蓮田兵衛(大泉洋)がとにかく良い
○才蔵(長尾謙杜)の成長も良かったかな。演技というか喋りがあんまりだったけど
○骨皮道賢は堤真一ってだけで無条件で好きになる
○全体的にメリハリがあって良かった
○エキストラというか飢えてる人々の描写のがんばりに
✕全体的に暗いから分かりづらい
✕一揆側の主要キャラ死ななさすぎる(もっと見せ場を)
✕悪党の見せ方が弱い
✕蓮田兵衛の一揆起こすまでの過程というか心情の描写が欲しい
✕喋りが重なるところや叫び声が多く聞き取りにくい(柄本明は素で聞き取りにくい)
✕蓮田兵衛と骨皮道賢のラストのBGMは好みだったがやり合わなくて蓮田兵衛が切られに行くみたいのを求めた
あと2人の過去の描写とかも
✕才蔵のその後がオリジナル演出として後々の〇〇になる。みたいなのが欲しかったしラストシーンで才蔵の姿をハッキリ見せて欲しくなかった(松本若菜が気付いて無音のまま才蔵の棒と兵衛の酒入れ?を映して終わりに)
全体的には好みな作品だっただけに注文つけたくなりました
でも鑑賞後、何だか清々しい気持ちにもなりました
いままで時代劇があまり取り上げて来なかった室町時代が舞台。
歴史書に一行だけ名を記した無名に近い人物が主人公。
という設定の着眼点は良かったですが、主人公を始めとする主要登場人物の掘り下げが浅く大味な作品になったのは残念でした。
知られざる時代の知られざる人物の発掘は今後も続けて欲しいです。
時代劇の未来のために。
ー以上ー