「たくさん足りない」室町無頼 ジサイさんの映画レビュー(感想・評価)
たくさん足りない
クリックして本文を読む
予告編がすごい映像だったので、期待してimax版で見に行った。
結論から言うと、何かがでなくて、たくさん足りない気がする。
大泉さんや長尾くん、堤さんの主要キャラの描き方はいいのだが、ほかのサブキャラたちが粗雑な扱いで魅力が伝わらない。他にも主人公と遊女の関係とかいまいちわからないとか、将軍や大名もどんな存在かこれだとわからないとか。室町時代の遊び女などは調べればもっと面白い設定ごろごろできたはず。
室町という馴染みのない時代だけに、時代の特色を出した上で、人の動機や関係を丁寧に描いてほしかった。
一揆の部分は迫力はあったが、面白みにかける。例えば京都の街、相手を避けて走り回るのも意味あったかな。日にちをずらして始めるのも普通の気がして、策というよりは当たり前に思える。普通一揆の日がわかれば、待ち受ける側も数日前から事前に準備するのでは。
幕府転覆計画と言いながら、証文を焼くのと将軍家の門に張り紙一つなのしょぼい。証文焼いてどんな意味があるのか不明。
もっといろんな意味を映像で見せてほしい。
全体的に、映像の問題というよりは脚本の問題のように感じる。あと音楽が間の抜けた感じでひどい。
将軍で、せっかく時代劇が世界市場に出たのに、残念です。ただ時代劇初めての監督という意味では可能性を感じる。海外に通用するものとってほしい。
最後にサムタイの安田監督の言葉。
大ヒットした『SHOGUN 将軍』をはじめ、配信ドラマの時代。世界に通用するためには、なんといっても脚本が大切。何人かの脚本家とチームで本当に面白いシナリオを書く体制で映画作りをしていかないと、世界に通用するのは難しいのでは?
コメントする