「室町を舞台に大スケールなアクションエンタテイメント!」室町無頼 星空さんの映画レビュー(感想・評価)
室町を舞台に大スケールなアクションエンタテイメント!
IMAX先行公開で鑑賞しました。
室町時代を設定にした大スケールなアクションエンタテイメントでした!
ストーリーは分かりやすいので事前知識がなくても誰にでも楽しめると思います!多くの方に観てほしい作品です。
まだ通常と比較できていないので分かりませんが、IMAXでみた方がより良い作品だと思いました。
芳王子とのラブシーンは全く過激ではなくただ布団に寝ているだけなので、安心してみられました。
登場人物は全員が室町という時代で必死に今を生きていて、その生き様がカッコいいなと思う気持ちがありました。メインの蓮田兵衛と骨皮道賢と才蔵といったそれぞれの関係性がとても良かったです。キャストの皆さんも良かったですね。大泉洋さんと堤真一さんのカッコよさが素晴らしいです。
才蔵の成長物語というのが軸にありますが、才蔵が修行シーンを経て、どんどん無敵の棒術使いになって、民にも頼られるようになっていく様子が見応えありました。蛙(かえる)を使った様々な台詞に笑わされたり、泣かされたりしました。
演じた長尾くんの滑舌が少し気になりはしますが、動きと目の演技は最高に良かったです。修行前後の変化を上手に表現されていました。将来に期待できる俳優です!
幕府側の北村一輝さんの憎たらしい感じや中村蒼さんのなに考えているのか分からない感じなど名演技によって入り込めました。
一揆シーンは大人数のエキストラが実際の火を持って撮影しているため、それはもう圧巻でした。カメラワークも臨場感があふれていて良かったです。
少し気になったところです。
不当な金利に苦しむ人々が証文を燃やすべく一揆を起こすのですが、苦労して取った証文が空中に舞っていたのは気になりましたね…演出なのでしょうけど燃やさないの…?と気になりました。
一揆は原作では3回くらいに分けていたのですが、映画では1回だったのは尺の問題でしょうか…。一揆においての作戦があまりないように感じてしまう描写がもったいないな…と思いました。分かりやすくはなっていたのでなにをとるかですが…。原作を先に読んでしまっていたために気になってしまった部分なのですがその部分を表現できたらとっても良かったですね…!
劇伴は好み分かれると思いましたね…。みているときの心情とハマるときもあれば、ハマらないときもあり。
今考えれば軽めに感じる音楽だからこそ、痛々しくなりすぎないのでみれたので良いのかもしれません。
時代劇をみることに対する敷居が低いという意味で、誰にでも観れるのかなと。
全編通して、無駄だと思うシーンはなく、必要なシーンしかないので集中できました。
2時間越えですがあっという間です!
「世界を変えるのは人の力。」この作品の主人公の蓮田兵衛は一揆というカタチで世を引っ張っていきますが、その様子はみていて爽快です。今の時代でも一揆ではないにしろ、1人1人がなにか良いことをするという意識でいることでより良い世界が実現できるのではないか…という熱い気持ちにもなりましたね。考えろという台詞があるため、思考停止しがちな現代人の心にこそ刺さってほしい作品です。
観て良かったです!