Cloud クラウドのレビュー・感想・評価
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後半かけて
転売ヤーとして稼ぎを得ている男を演じる菅田将暉。
どこか薄く淀んだ雰囲気を醸し出しながら、世の中を斜めから見ている姿がまた印象的であった。
前半の何か起きそうな雰囲気から後半にかけてガンアクションになっていくのが個人的には、好きだった。
ただ、佐野の存在が謎ままに終わってしまったのが気になってしまう。
やはり、菅田将暉さんの演技は、どこか惹きつける魅力を感じる。
目の力というか
言葉というか
そこにいるという存在感の強さが周りの役者達を押し上げていくような力を感じた。
「全てが手に入る未来が待ってますよ」佐野
「ここが地獄の始まりか」吉井
自由を手にする代わりに何かを犠牲にし続ける。
それは、自分の望んでいた未来とは違うものかもしれない。
望むものが手に入る事よりも
手にする為に惜しまない努力が大事なんだと感じた。
最後の余韻が良かった
職業、転売
黒沢清監督は好きだ!
ただ、過去作のようになんか人型のうにゃうにゃしたものや、幻ですか?的な怖い物は出てこない。
その代わりに都市伝説みたいな作品を出してきた。
黒沢清監督の映像や考え方は常にわからないのだが、妙に後を引く。そこにシビアコなのだが。
今回は転売ヤー。クソ転売ヤー。ヨシイ。
そして、ネットに踊らされて集団殺人やっちゃおうぜ祭りな方々とのバトル。
そこに投入される謎なイケメン、サノ。
フリマアプリなどが当たり前になった世の中で、悪質な転売ヤーは普通にニュースになったり、ネット上で槍玉に上がるのは珍しくない。
私もそういったアプリは利用するが、目が出るような金額の物も多いし、現金まで売り買いされている。
ヨシイのやり方は数十万単位。
しかも商品購入のやり口が半分恐喝まがいで、平気で人の心を踏みつけていく。もちろん売りつけた側にも。
そんなんだから、あちこちで恨みを買い続け雪だるま方式でヨシイへの憎悪を燃やす輩が集まってくる。
そして、中には憂さ晴らし気分でネットのネタに乗ってくるアホも出てくる始末。
ヨシイのその踏みつけて、踏みにじった相手の心に何も思わず純真に売り上げしか気にしてないので、そんなネット上の殺人集団のことに気づかない。
不用心この上ない。
さらに、恋人のアキコ。
登場からして、もういやらしい女炸裂で一瞬で嫌悪感を抱かせるのが逆にすごい。服装もなんだか野暮ったくてその魅力がよくわからないのだが、可愛がるヨシイ。
手狭になった部屋を引き払い、勤め先の工場もやめ転売ヤー1本に絞ったため在庫確保用に湖の辺りに立つ一軒家にアキコと共に引っ越す。
このエスプレッソマシン使えない〜!ってキレるアキコにこっちもイライラ。
アシスタントで入ったサノにも値踏みする様な目線を投げかけ手を出さないと知ればまたキレる。
あー、イライラする。
投げ込まれる機械?
全然ホラーではないが、投げ込まれた窓にシートが貼られているのを見るとゾワッとする。
勝手にパソコンを覗いたサノ。
なんでも言う事を聞いていたサノの雰囲気が急に変わる。グイグイともっと売りましょう!と意欲的。あれ?そういや、機材を投げた犯人も縛られたりしてないのにサノに怯えて動けなかった。変だぞ?
しかし突きつける退職金だ!
ついでにアキコにも手切れ金を渡してやれ!
狩りのスタート!
中には知った顔、知らない顔。リアルに殺したい人、ゲーム感覚でくる人。撒いて逃げたが、自分の命より帰ってきたアキコよりデータとお金。
それを手に再び逃げるがやはり捕まる。
拷問のためなのか、殴って気絶させるとかではなく麻酔ガスってのがシュール。
連れて行かれ縛られたのは工場の倉庫。
でも早く拷問しちゃえばいいのに動画を撮ろうとか、バーナーで焼こうとか非常にモタモタ。寄せ集めチームだから、手順とか覚悟とかバラバラ。
こういう時、悪者でも口調が丁寧な方がサイコなんだよね。テメェ!とか言ってるやつは大体ザコ。
そうしてるうちにキタ!イケメンアシスタントのサノですよ。非常に落ち着いた顔で平気で銃をぶっ放し犯人をやっちゃうやっちゃう。あ!クレイジーだ。
ヨシイに銃を渡し、撃ち方わかりますね?いや、わかんないよ。日本だし猟銃だってライセンスいるんだよ。
逃げ出す時、僕はアシスタントですから…
工場内で顔に影がさす黒にギラリと光るサノの瞳。
対照的に反対の影さす怯える瞳のヨシイ。
サノは味方なのか敵なのか?
銃撃戦の中ずっと考え続けてしまっていた。だって一度切り捨てた相手だし…いつ背後を取られるか…とか思ってるたけど常に背後にヨシイを庇い続けるサノ。
なんなのこのイケメン。
躊躇って躊躇ってとうとう引き金をひくヨシイ。
うわっ!てなるヨシイ。それが正しい反応だよ。うん。
そこからはノンストップ。安全装置という倫理観を捨てたヨシイは撃ちまくる。
最初は何、何故、なんで?を繰り返していたがもう理由なんて関係なく撃つ。
サノの背後で守られていたがもうサノと並んで走っている。
ラスボス倒してやっと命が助かった!
あ!商品どうなった!!ソールドアウト!やった!
共に喜ぶサノ。
もう、完全にぶっ壊れてる。
全てが。
銃を片手に現れたアキコ。
忠告も聞かず彼女に近づく
サノに打たれて絶命したアキコに縋って号泣するヨシイ。
アキコはヨシイにとってどんな存在だったのだろう。
サノから見ても観客目線でもお金目当てのヒステリックな女で愛情らしいものをヨシイにかけた事もない。
そこはきっとヨシイも分かっている。彼女は自分の所にしか行く所がないからまた戻ってくると言ってたあたり、恋人というより娘っぽいかな?
ちょっとだけ泣いてまたすぐに、商品の発送どうしようかとか言ってくれたら良かったのに…
もしくは使う価値無しと決めつけられたサノに撃たれるとか。
まぁ、そんな清々しい終わり方をしないのが良い所。
雪も止んだ曇り空の下、車内でこれからもアシスタントとして働きます!いっぱい稼いでくださいね!と笑顔のサノ。
あぁ…世界をひっくり返しちゃう様な組織と関わっちゃうのか〜
真のラスボスはサノでした。
転売ヤーもネット叩きや殺人予告なども昔からずっと普通にいた。それが大きくなって銃をぶっ放す銃撃戦まで行き、さらに黒い組織も出てきちゃうとかもう都市伝説みたいだと思った。
松重さんが秒で出演した時、つい盛り上がって「ゴローさん!飯食べて♡」と書かれたうちわを心で掲げた。
転売される商品があまりにもクソダサで魅力も何もなく、フィギュアも全然可愛くないんだなぁ…
雲のように広がる悪意と暴力
転売=悪と決めつけた名前も知らない人たちが寄ってたかってひとりの人間を追い込む姿は匿名で誹謗中傷を繰り返すネット上の現実そのもので、それをより分かりやすい形で表現したのがこの映画。
そういう意味では非常にアイロニカルで、主人公が激しい銃撃戦の末に生き残った直後に商品の売れ行きを確認する姿や味方のように見せてクレジットカードだけを強奪しようとする女などかなり痛烈な皮肉として描いている。
理不尽に迫り来る暴力を排除するのもまた違う暴力の存在で、このあたり表現に容赦がない。日本人監督らしからぬ印象さえ受ける。黒澤清監督だからこそ成し得た作品か。
個人的には、分かるけどちょっと直接的過ぎてどうなん?と思ってしまうけれど、まあこれはこれで良いのかな。前半の得体の知れない何かの影に怯えるシーンなどは監督らしさがあって好きだった。
なんで?!
転売屋の話かー、出演してる俳優さんも面白い作品に出てる方だし、今年の年越しはこの作品を見ながら年越しをしよう!
と意気揚々と見始めたはいいが、途中から、えっ?なんで?と相方と顔を見合わせること数回、エンドロールが始まって、ついていけなかったことを痛感した。
なんか、ずれてる会話、不思議な登場人物、面白いといえば面白いのかもしれない。
人の行動に意味を探しても仕方ないのかもしれない。
あれ?菅田さんて、こんなに演技アレだったけ?
アクションはグダグダ。ストーリーも目新しさ皆無。都合の良すぎるお助けマン。
特に脈略もなく、いきなり最後で裏切る女。
まあ、女の憎々しい演技は光ってましたが、その後菅田が泣くシーンでは、誰も泣けなかったと思う。まあ、午後ローの映画の方がずっと面白いかな。
もっと恐怖を煽るべき
クラウド
菅田将暉、荒木良々、窪田正孝といった一流キャストが織りなす、「最高の駄作」。主人公の転売屋が倒産した会社から安く商品を仕入れたり、偽物のハンドバッグを売ったら、やたらと恨まれ、集団リンチされそうに。やっていることと恨まれっぷりがすごくアンバランス(ここら辺から早送りしたくなる)。リンチ寸前で転売のアシスタントの青年が、実は謎の大物ヤクザらしく、助けに駆けつけ、壮絶なガンファイトを繰り広げる展開に。最後には、恋人が主人公を裏切るもアシスタントに撃ち殺されて終わる。前半は人間の心の闇的、中盤はサイコ、後半でアクションと脈略なくいろんな要素を詰め込んでストーリーが破綻してる。
(君も)狙われている。
感想
見えない悪意と隣り合わせの怖さを描くサスペンス・スリラー!
“誰もが標的になりうる”見えない悪意と隣り合わせの“いま”ここにある恐さを描く本作が、現代社会の混沌を撃ち抜く。
気がつけば標的 匿名の集団による狩りゲームがはじまる
私には刺さらずよくわからん作品でした。
前半は雰囲気が良く転売ヤーの日常で徐々に雲行きが怪しくなりですが後半は一変してガンアクションに…笑
映画館でお金を払って観てたらもっと評価は低かったかもです。評価が分かれる作品ですね。
キャストは豪華でした、菅田将暉、古川琴音、、奥平大兼、窪田正孝、岡山天音、荒川良々、松重豊など。
謎の恋人秋子にはイライラしました、終始胡散臭くてラストの裏切りはミエミエで殺されてスカッとしました笑
工場の社長滝本や先輩の村岡はイカれてるし、三宅は考えが1番まともだったんじゃないかと…笑
個人的には警察官役の矢柴俊博がもっと絡んできて欲しかったです。
そして佐野は何者だったのか…
※哺乳類最強ラーテル
アマプラで視聴金払ってたら悔し泣きしてたかもしれない
この映画の見どころを簡潔に分析してわけてみる
・CMで登場する紙袋をかぶった怪人だと思う。
この映画最大の見せ場はこのキャラクターにある。
何を考えているのかわからない異常者が主人公にどんな理不尽をホラーを味合わせてくれるのかに期待している人が多いと思う。でもそんなことは1mmもなかった。個人的には、変態性をにじませまくり、超人的にストーキングをして、理解不能な変態的な理由で主人公をゾンビみたいに追いかけ回す。ことを期待していたが。そんなことはなかった。
・メインヒロイン「倫理的に破綻した遊び人の女、刺激がなにより大事、常に刺激されてないと飽きて蒸発する。金のためなら彼氏も見捨てて殺そうとする。銃の引き金を狂ったように引きまくる顔が醜悪に尽きる」
・謎に主人公を慕うアルバイトの青年「たぶんヤクザと仲がいい家の人。主人公の転売センスに惚れているため主人公に尽くす。そのため殺人も平気でするイカれてる人、主人公にとっては善人かもしれないが、世間一般常識的にアウトロー」
・主人公「転売で稼ぐことを悪いと思っていない倫理観の破綻した人間、転売で小さな成功を納め、先輩転売屋を見下したことで恨みを買い、ネットで集まった有志達に襲撃を受けることになる。襲撃犯たちを「勝手に人生失敗したやつらが・・・」と馬鹿にしていたが、最後のほうでメインヒロインが金に目がくらみ自分を殺そうとする。それは失敗し、メインヒロインが射殺される。
主人公は、自分を殺そうとしたメインヒロインを抱きしめて涙を流す。メインヒロインが死んでしまったのは、こんな状況にメインヒロインを追い込んだ自分の責任なのだと自覚し、精神的に成長する。が、当然、時すでに遅し。先の見えない暗雲「クラウド」に向かいながら、この世界は地獄だ。とぼやく。」
キャラクターが漫画っぽい。赤い色のやつはレッドマンだ。赤い色だから勇敢に戦う。
青い色のやつはブルーマンだ。青い色だから知性的に戦う。
こんな感じに大味なキャラ付けがされていて、人間というよりキャラクター的な登場人物が多い気がする。
唐突にヤクザとつながりがあり、銃を仕入れて、主人公を助けに来る後輩とか、ちょっと待てよ!お前!て言いたくなる。
もしかしたらこれ原作が漫画か何かなのかもしれない。
しょうむない
転売ヤーの末路を描く映画ならもう少しちゃんとした物を作った方が良い。
菅田将暉の役にもイライラしたし、佐野くん役の役者も下手すぎる…。
日本人で銃の撃ち合いは似合わないって。
罪に無自覚な罪
ここは地獄の入り口か⁉️
「やっと気がついたかね!吉井くん。」
人間の欲望の“みっともなさ“と“悪意“を誇張して、
描いている。
2024年に黒沢清監督の映画が2本立て続けに公開された。
「蛇の道」と本作品。
どちらも復讐を描いてはいるが、
「蛇の道」は法的にも罰される罪。
「Cloudクラウド」は本人は無自覚な罪で裁かれるも、
結果は見ての通り。
また“人狩り人“はネットの闇バイトのように集まっている。
難解だとよく言われる黒沢清作品。
この「C loudクラウド」は、易しい言葉と噛み砕いた表現で
とても取っ付き易い。
主人公は品物を安く仕入れて高く売る・・・
転売屋の吉井(菅田将暉)
彼はその生き方が他人を傷つけているとの自覚はまるでない。
転売屋で食べていくなんて至難の業。
人より早く情報を手に入れて、即断で買い付ける。
売れるとは限らないし、損もする。
しかし吉井はそんな転売屋に向いてるかもしれない。
情に流されない、クールである。
しかし恨みを買っていた。
悪意を《雲》のように膨らませた吉井に関わった人々は
“人狩り“の群衆となり吉井を襲ってくる。
40万の定価の医療機器をたった3000円で30個買い取った。
結果20万で30個を完売して600万を手に入れる。
その金で湖畔の一軒家を借りる。
(売り手の社長は吉井に激しい憎悪を抱く)
引っ越しは
恋人の秋子(古谷琴音)も一緒だ。
(明子は買い物依存症らしい)
湖畔の洒落た一軒家に引っ越したら吉井は、
アルバイトの青年・村井(奥平大兼)を雇う。
村井は吉井を尊敬して、吉井の舎弟のように思う。
村井の存在がこの映画で、鍵になる。
この映画が公開されたとき、あらすじを読んで、、
全く興味が湧かなかった。
正気のない菅田将暉の顔がプリントされたジャケット。
転売屋?が謂れのない暴力に巻き込まれるストーリー。
皆目、想像が出来なかった。
、しかし見てみる、これが面白い。
登場する人物は一癖も二癖もある輩ばかり。
恋人の秋子(古川琴音)ですら、何か得体が知れない。
後半のバイオレンスは、銃の扱いに不慣れなド素人たちで、
銃の安全装置を外さずに撃つ・・・とか、
第一、いきなり銃を撃ってもまず当たらないんじゃないの?
とか、
その素人ぽさが良い味だしている。
無国籍のウエスタン風・・・ポンコツの。
そしてラストの吉井の言葉が、前述した
「ここが地獄の入り口か?」
悲惨なのに、吹き抜けてて、
笑える。
酷い展開
菅田将暉さんに魅かれて鑑賞したものの、人物設定と展開に疑問だらけ、リアリティの無い不可思議な行動のオンパレードに絶句しました。
先ずは主人公の菅田さん演じる転売人の描き方ですが命を狙われるほど酷い商いをしているわけでもないでしょう。
人気商品を買い占めて高額で転売する手口は中国人によくある話、売れ残り品を安く買い叩いて転売は、買い取る方にもリスクはあるからお互いに納得ずくのビジネスでしょう、それをまるで菅田さんが悪者かのように描くのはもってのほか。
偽ブランドなど如何わしい出品はありふれた話、旨い話に裏がありそうなことは察するべきだし騙される方も馬鹿でしょう、それを逆恨みして転売屋を殺そうなんて動機付けは極端過ぎるしそんな事件報道も聞いたことがありませんからリアリティが全く感じられません。
そこで主人公の命を狙う中心人物を顧客でなく、かっての仲間や職場の上司など個人的な妬み恨み絡みに仕立てたのでしょう。人間不信がテーマのようだが恋人まで胡散臭く設定する必要があったのか、特に分からないのは主人公に雇われた田舎の青年、どこかの秘密組織の一員のような描き方、よく言えば謎だらけですが人物像が全く描かれていないので行動の真意、理由が掴めませんでした。
日本は銃社会でもないしヤクザでもない素人が拳銃を簡単に手にする方が異常です、黒沢監督はネット時代だから転売屋と言う稼業に着目したのだろうが、社会派サスペンスに仕立てたいなら闇バイト問題を掘り下げた方が怖かったでしょう。
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