Cloud クラウドのレビュー・感想・評価
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垂らされた地獄へのくもの糸
とある転売ヤーを主人公とした悲劇
いわゆる「あくどい」商売をし、恨みまで仕入れてしまった主人公は
命を狙われる事となる。
ただただ普通の幸せと成功を手にしたい男の末路はいかに。
主人公を含めた全ての登場人物が不気味で生々しい。
そして、心が曇りがかった者たちの生気の無い様はどこか他人事ではない。
息づかいによる演技・一切のBGMのないところが印象に残った。
さらに物語ラスト主人公が大切なものを失った慟哭ののち
次のカットに映る雲の切れ目から覗かせる夕空は
これから進まざるを得ないさらなる地獄を表現し、
光が射すことで雲行きの怪しさに磨きがかかる様に見惚れている自分がいる。
地獄に垂らされた一本の蜘蛛の糸が
巧妙に仕組まれたものだったとしても
“勧善懲悪映画”今は昔
黒沢清監督作品の鑑賞は『スパイの妻』以来の久々でしたし、全く予備知識なしで見たのでジャンルすら分からず、前半でまたホラー映画なのかと思いきや後半でサスペン・アクション映画だとやっと理解しましたが、今風の設定なのが面白かったです。
最近の日本映画の娯楽作品自体あまり見ていなかったので、昭和・平成ではない間違いなく令和時代の設定が非常に面白く新鮮に感じられました。
もっと分かりやすく言えば、昔の様なヤクザ・チンピラ・半グレ・不良の様な設定は今や時代遅れであり、全くの善人でもなく、根っからの悪人でもなく、ひょっとすると自分の周りにも普通にいそうな人が、何かのスイッチが入ると直ぐに狂ってしまえる様な設定が今風でしたね。
本作の主人公のキャラ設定も、本業は何処かの衣類関連の工場で働き、普通に仕事はこなせるし勤務態度もいたって真面目であり、上司にも目をかけられ能力的には平均以上という雰囲気を出しながら、性格的にこれ以上のことは望みもしないし、したくもないという自己評価をする程に冷静であり、しかし金銭的な欲望もあり、自分の性分に合った復職として転売屋をやり、そこでかなり如何わしい仕事もそれ程の罪悪感も後ろめたさも感じていない設定というのが、如何にも今の時代感を表していて面白かったです。
だから観客はこの主人公に全く共感もしないし感情移入もしない、それは他の登場人物も全て同じで、善悪のない(カタルシスのない)アクション映画を見せられている感覚が非常に今風に思えました。
それこそが“世相を反映する”と呼ぶに相応しいのでしょう。
だから、一般評価が賛否両論なのでしょうね。
こういう映画は黒沢清監督マニア向け作品というよりも、“黒沢清ファンダム作品”と呼んだ方が似合っている様な気がします。
映画ファンの「良かった!」をあてに映画は見てはダメ
❇️『お前誰やねん?』 ★彡何故?謎?引き込まれるなーほんま好き❤️
クラウド
🇯🇵
❇️『お前誰やねん?』
★彡何故?謎?引き込まれるなーほんま好き❤️
🔵かーるくあらすじ。
転売ヤーで一儲けした主人公がネットで恨みを買い身を崩していく。
◉81C点。
★彡???はありながらも前半はリアルで良かったし。後半はエンタメでしたが、それでも面白かった。
🟢感想。
1️⃣⭕️『恨みを買う流れは良くわかる』
2️⃣🔺『謎のアシスタントが謎?』
3️⃣🔺『多少のツッコミも超えて面白い!』
★彡
4️⃣⭕️『彼女のクオリティーが絶妙で好き』
🌀転売ヤーはYouTube観ていてもかなり危険と大損する事がある様です。センスと売れ筋を見る先見の目が大事なんだろうやね。
仕事は何やっても大変ですね。楽な仕事はなんやなと思う良い教訓映画でした。
🔵ややツッコミ所。
1️⃣『引越しするなら普通、事前に彼女に言うでしょ』★彡別れるならともかく。
2️⃣『後半はとんでもない展開に!ちょっと無理あると思うけど。みなさんはどう思います?』
★彡面白かったけどね。
カットの連なりが映画になる
昭和ハードボイルド
モサモサ銃撃戦NO1
主人公が真面目な転売ヤー
冒頭20分が面白すぎる
まず転売のチュートリアルから始まって、主人公の設定が一枚一枚めくれていく
バイトとかしてんかい
恋人いるんかい
転売業界に先輩いるんかい
転売ヤーって引越し業者にいうんかい
警察も知ってんのかい
みたいな
そしてある程度登場人物が出揃ってここからどうなるんだろうと思ったら銃撃戦になった
日本の演技派俳優がアッセンブルして銃撃戦するんかい
しかもモッサリした銃撃戦で緊迫感がまるでない
ベビワルだったら2分で片付いてる戦いを1時間くらいやってた
まあ一般人が拳銃持ったらこんなモサモサした銃撃戦になるか
僕は転売ヤーがしいたけと同じくらい嫌いなんだけど、ここまで酷い目に巻き込まれると可哀想に思えてきた
実力派俳優が薄っぺらい人の演技をしているのが好き
底のしょーもなさが見える悪役とか大好き
「神は見返りを求める」「さがす」に並ぶしょーもなさで最高!!!
出ている人は豪華。
ただただやばいやつたちが勢揃いしてました。
サイコパスだらけです。
一番最初にヤバさを感じたアシスタントに助けられますが、アシスタントもちゃんとサイコパスです。
ただの転売屋が最後には人殺しになってしまいます。
正当防衛にはなる形ですが、なんか結局最後までスッキリしない映画でした。
一体あのアシスタントがなんだったのかもわからないです。
地元の後輩の怯え方も異常だったのでアシスタントが相当やばいとはわかりました。
彼女もお金しか目当てじゃなかったのも、主人公が頼れる人はもうアシスタントしかいなくなってしまったような終わり方でした。
最後の方は撃ち合いばかりで荒野行動見ている気分でした。
んーーー。
警告映画なのかと思ってた
劇場で見逃していたので、配信を待ってました。
ある意味社会問題になっている「転売」への問題提起かと思っていましたが、そうではなかった。
菅田将暉演じる主人公が心から笑顔になるのは、転売商品が高値で売れた時、その時だけ。怖っ。
その笑顔が一番怖かったです。
後半は、北野映画!?と脳内バグするくらいの銃撃戦で気持ちが置いてけぼりになりました。
…ロッカーの前に立つ時は気をつけよう…。
良くも悪くも黒沢清監督映画。
黒沢清監督、菅田将暉主演、窪田正孝、荒川良々、古川琴音…ととても期待して観ました。
前半は良くできていてサスペンスっぽいところもあり面白かったです。
SNSで炎上し住所まで晒されて不審な人が家にやってきたりするのはとてもリアルで恐かったです。
後半は評価が分かれるところだと思う。
犯人たちの動機や背景が描かれず何故そこまでするのかに説得力がないです。
ただ派手にバンバン銃で撃ちまくるのが好きな人には面白いのかも知れない。
でも私には違和感しか無かったです。日本では一般人は簡単に銃を入手出来ないしあんな銃撃戦は起こらないです。
アシスタント君が主人公の味方をした理由の説明もなかった。突然首にされたのに恨むこともなく命がけで助けるかなあ?
犯人たちもアシスタントも何故そうするのかが描かれてないから彼らの行動に違和感しか無い。動機や理由の説明があればリアルティが増すと思う。
脚本をもう少し書き込めばもっと面白い映画になるのに惜しいと思う。
フレー厶の抜群さ
不思議な展開
転売ヤーの実態に切り込んだストーリーを期待していたせいか、転売屋の闇や核心に殆ど触れることなく 後半の銃撃戦に突入したように感じた。復讐、嫉妬、自分の意のままに操りたい、憂さ晴らし、暇つぶし、変質者・・・ネットを通じて無関係な者たちが集まり“悪”を成敗するために悪行を働くという話は理解できなくもないのだけれど、主人公も敵役も抜けている面がどうしても目についてしまった。PCや商品の管理をはじめ 色々杜撰すぎて危機感が感じられないというか。
結局のところ、転売ヤーは正義で強者なのか。悪なのか。それとも、邪魔者扱いされながらも日々を生き抜く雑草のような存在として描きたかったのか。視聴者の興味がありそうな題材として祀り上げられた単なる犠牲者か。
とは言え、豪華なキャスト陣のパワーもあって面白いは面白い。得体の知れぬ 恐怖感はあった。
ただ、私的には 青少年にはあまりお薦めしたくない内容だった。暴力や殺し合いがあっても 教訓を得られるような物語だったら まだ良かったなと思う。
エンターティーメントとして
何故か評価されていて、ファンも多いので言いにくいですが
はじめに言っておきます。
俺は黒沢清監督が嫌いだ!
監督作品を観て良かったと思った事が一度もない!
過大評価されている一人だと思ってる。
思わせ振り監督とも思ってる。
ファンの皆様ごめんなさい。
正直、話の内容的には酷い!破綻している!
ツッコミどころも多々ある。
なんでを佐野がコイツのところを選んでバイトに応募してきたのか?
なんでコイツが働いていた工場の社長や
町工場の社長に恨みを買ってるのかが不明
町工場の社長なんて、安く買い取られただけだし、
おの値段で嫌なら売らなければいいだけの話だし
ただの逆恨みでしかない。
なんで見られたくないPCにパスワード設定してないの??
PCを無断で見たのがバレてグビにされた佐野が、
なんで助けに来るの??
なんでコイツにこんなに忠誠的なの??
しかも組織って何?そんな組織に入ってるような人がバイトに来る??
組織に入ってたプロのはずなのに、二度も命の危機に合う。しかも素人相手に!
急に恋人が最後に命を狙ってくるし
行き当たりばったりで、後付け設定したとしか思えない脚本
後は個々に考察して、といった感じだが、実は何も考えてない。
こうやって思わせ振りにしておけばイイと思ってる
でも、そういう事を気にしなければ、
今回は普通にエンターティーメントとして楽しめた。
エンターティーメントとしては暗いけどね(苦笑)
軽薄…
何だこれ?転売ヤーという仕事は冒頭分かったけど、途中からホラー?オカルト?サスペンス?なのかと疑いだしながらも、吉井を狙う何者かがいることが分かる。分かってからはだるだるな素人の殺し屋達との追いかけっこが始まる。アシスタント佐野の玄人ぶりも不明だし、その使命も不明。そもそも転売ヤーが命を狙われるまでに恨みを買うのが想像できず。狙われる側、狙う側とも感情が薄く、全く共感できず、夢オチかと思うほど、よく分からなかった。
ネット社会の匿名の闇があっという間にドンパチ映画に転落するガッカリ映画
黒沢清映画はM・ナイト・シャマラン作品に似ている。毎回、何が始まるんだという期待感で始まり、意外な展開にワクワクさせられ、そしてそのまま見事に裏切られ、あっという間に転落していくガッカリ感が、実によく似ていると思う。
今回は転売ヤーたちを主人公に、匿名でネット社会にたかる犯罪スレスレの人々、リアル社会に対する彼らのズレた価値観、それに対し被害者たちや正義を気取る者たち、さらに単なる鬱憤晴らしをしたがっているだけの人々がやはり匿名の仮面の下、ネットで群がってきて、中世の魔女狩りよろしく主人公を襲う有様までは、大変興味深い。
ところが、その後は黒沢映画お得意の退屈極まるドンパチ映画に一変し、あーあ、またまた『蛇の道』の繰り返しかとウンザリさせられるのである。ネット社会に巣くう者の悪事とか、その後ろめたさとか、彼らを襲う匿名で無関係な者たちの心の闇とかは、その時点で全部消え去ってしまう。やれやれ、これもガッカリ映画の代表作ではあったw
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