「咳してもひとり。」クワイエット・プレイス DAY 1 なつさんの映画レビュー(感想・評価)
咳してもひとり。
人生最後に食べたいもの
んーーー。コロッケ?
この映画を観た方の何割かは自問しそう。
1作目は視聴して、2作目は公開されてるの忘れてて、今作観ても大丈夫かいな?と思ったけど無問題だった。
個人的には1作目で完全に成功した作品だと思ってるので、続編は蛇足かなと思っていたが、今作はモンスターパニック前日譚という名の1人の女性の生き様を描いた作品だった。
その女性は死ぬ運命を待っているだけ。
クソのような詩を書き、つまらない顔をして、家族である猫を連れ、ニットキャップを被り、NYに行くことを楽しみにしている。
クローゼットに入っている服は2枚。
薬は欠かせない。音楽を常に聴く。
それが全て。
バスの中から眺める街を嬉しそうに見る。
風船で空を飛ぶパペットをどんな思いで見てたのか。
弾けたシーンで私もびっくり。
ストーリーの続きが気になったよ〜
そしてその理不尽な物語に突入する。
大の大人でもパニックになるような謎のモンスターが解き放たれた場所で、彼女は生き抜く。
死ぬために生き抜く。
選ぶバッグはI♡NY
われ先にと船へ向かう人々にぶつかり押されながらも流れに逆らい「思い出の場所」へ行く。
主人公含む住民達の理解が早いのはご都合なので仕方ない。それはそれとして噴水の中や雷、雨音の中で声が出せるのもやっぱうまいなと思った。
しかし、私があの状況下に置かれたらパニックになりすぎて即死亡モブ役だな。
途中で出会ったその青年はなんか挙動不審に着いてくるので、最初言葉が分からないのか、どこかに障害があるのかな?と思ってただの足手纏いなのでは〜と思って観ていたが、彼はとても良い働きをした。
薬を取りに行き(取りに行くだけであんなに危険な目に遭うのってなんだとか思ったけど)思い出の場所に共に行き、思い出話を聞き、念願のピザを共に食べる。
そして、ひとときの安らぎをくれた。
思い出のピザの思い出をもう一つ増やしてくれた。
彼女のその最後のひとときは1人ではなかったのだ。
家族である1匹の猫と共に危険を潜り抜けた1人の青年。
彼と家族を助け見送り彼女は自由になった。
残り少ない命を無意味にすることなく大事な人のために使えた。
父との思い出の写真をそっと眺め、きっといつも聴いていたであろうジャズの音色を静かな思い出のNYに流しながら満足した空をあおぐ。
それはあのホスピスでただ寂しくつまらない顔で刻一日と死を待つ日々よりも清々しく正しく満足で幸福な人生を遂げた彼女の最後の日の物語だった。
ただ、題材はホラーでクワイエットなプレイスなので劇場で観れて良かった。映画館の音響はやっぱりいいな。
すぐにパニックが始まるのでこちらも心臓バクバク。
クリーチャーが追っかけてきても、静かになっても常にバクバク。静かにせねば!ってこっちまで思ってしまうので、せっかく買ったコカコーラMサイズをエンドロールまで飲めなかった。
ネッコの癒しパワーと生存フラグがビンビンに立ってて良かった。いや、ネッコの表情よ…君は芸歴何年だよ。
たぶん劇場で観なかったらここまでのスリルと感動を得ることはできなかった作品なので満点評価。
お返事ありがとうございます。
最初に先のコメントの京香は文字化けで、
共感の間違いです。
すみません。
最後に食べたいもの。
そうですね。
明太子入りのお握り、かな?海苔を巻いてあるもので、。
あともう一つの候補は、MTKG・・・
これはヤンキー映画の「OUT」で知りました。
炊き立ての熱々ご飯の上に明太子を載せて生卵と沢庵の千切りをかけて
掻き混ぜて食べます。
意外とイケますよ。刻み海苔とか炒りごまとかアレンジできます。
「マッチング」にも共感させて貰いましたが、
文体も人格も変わって見えますね。