「 エンドロールで原作が「嘘」という小説だと知る。普通に考えると小説...」かくしごと hiroishiさんの映画レビュー(感想・評価)
エンドロールで原作が「嘘」という小説だと知る。普通に考えると小説...
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エンドロールで原作が「嘘」という小説だと知る。普通に考えると小説が優れているからこそ映画化という流れがあるのであれば、この映画はその小説の大事な何かを2つ3つ置いて来てしまったのではないだろうか。
「かくしごと」というタイトルに原作から換えられており、主人公・千紗子の親友の「かくしごと」から始まり、(冒頭からそのありえなさに引きましたが)一方で記憶喪失の少年を囲う千紗子はすぐにバレそうな、且つ奇異でリスクの高い行動を続けます。(「描く仕事」はしていた)これが辛い過去を持つ不安定な精神状況下の千紗子の物語であるならまだ理解できるのですが、出てくる人たち皆、迂闊、軽率、ピンと来ない人ばかり(父・孝蔵は除く)。せめて村の賢者たる医師・亀田にはピンと来て欲しく、少年と釣りに興じている場合ではない。捜索で少年の写真が出回るだろうに誰も気づかず、最後のDV父も家族といた子供が川で行方不明なんてマスコミの目に囲まれているはずで、それでも千紗子をせめに来たのだから迂闊である。(マスコミが追ってきたらこの物語は終わりましたが)
そうした迂闊な大人たちの中でまともなのは子役のレベルを超える演技をした中須翔真さん演ずる少年だけであり、そのまま最後の「かくしごと」を披露して話を締めくくりました。冒頭に戻りますが、映画化したくなる小説が原作なら、脚本が問題?もう少し練って欲しかったなという印象でした。
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