「杏のこと。ではなくて…(監督のかくしごと)」かくしごと グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
杏のこと。ではなくて…(監督のかくしごと)
母と子の絆とは。
父と娘の絆とは。
血の繋がりの有無、どれだけの愛情を注いだか、そしてどれほどの覚悟で向き合っていたのか。
さまざまな要素について、鑑賞者それぞれが主観的に、時には客観的に距離をおいて考えることになる。
ああ、親子って。
なんて思ってたらあのラスト!
『真実の行方』のエドワード・ノートンに驚愕した覚えのある方は、こちらのラストにも戦慄したのではないでしょうか。
監督の意図はまったく知らないのですが、わー、これって虐待からの生き残りを図るためのひとりの少年の物語だったのですか!
とあれこれ想像を膨らませています。
(以下、完全なる妄想なので、ネタバレには当たらない…)
バンジージャンプにかこつけて(あらかじめロープに切り目をつけておいた)行方をくらまし、記憶喪失の状態で善意の人に拾ってもらう。意図的に川から這い出てこなければ、道路には倒れていないはず(普通であれば、河原とか岩に乗り上げていたのでは)。
流石に自分の子として預かってくれる人まで想定していないにしても、あざが鮮明なうちに見つけてくれたのなら児童相談所に届けてくれるだろうし、この賢い少年なら、虐待から逃げるためにバンジージャンプを利用しました、と証言することくらい朝飯前。
母親の作家としての活躍振りを知ったあとではなおさら、杏さんの子どもでいたほうがいい。
そのためには、法廷での証言くらいなんてことない。
ヒューマンドラマではなく、極上のサスペンスとして、是非続編を作って欲しい!
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