スパイダー 増殖のレビュー・感想・評価
全27件中、1~20件目を表示
リアルなホラーでなく、移民問題を暗喩した社会派スリラーとして観られるべき映画
ジャンル的にはモンスターが人間を襲うパニックホラーになるだろうが、科学的な観点や登場人物らの言動については気になる部分、腑に落ちないところが多々ある。外敵が人間の環境にクモが適応進化したからといって、たった1匹から1日程度であれだけの数に増殖するには繁殖サイクルがせいぜい数時間でなければならないし(実際には特に繁殖が速いハエの仲間でも1サイクルは10日~2週間程度)、個体が大型化するにも栄養価の高い餌を大量に摂取して超高速で消化し体を形成する必要がある。爬虫類やクモなどの節足動物の生態と飼育に詳しいはずの主人公カレブにしては、有毒かもしれない未知のクモを雑に保管して毒グモ大量発生の元凶を作る(カレブは爬虫類園を作るのが夢だが、そもそもクモは爬虫類じゃないし!)。最初の犠牲者が出て原因不明のうちに建物が封鎖されるが、住民たちは携帯電話もネットも使えるのに毒グモ被害を行政やマスコミなどに必死に訴えることもしない。たとえ出口がすべて封鎖されたとしても、普通の集合住宅なのだから2階や3階の窓から飛び降りて脱出しようと試みる住民が皆無なのも変。
本作で長編デビューを果たしたセバスチャン・バニセック監督が語るように、都市郊外の公共住宅などに多く住む移民や低所得者らへの差別が、暗喩として本作に込められている。そうした人々を、外見だけで忌み嫌われるクモでたとえたという。原題の「Vermines」はフランス語で“害虫”を意味する。外国人の移民や難民を社会の害虫や寄生虫のように見下し、問答無用で排除すべしと主張する人々が一定数いるのもフランスに限った問題ではないだろう。そうした含意を念頭に置いて鑑賞すると、見え方もまた少し変わってくるかもしれない。
余談めくが、舞台となった印象的な設計の建物は、パリ郊外に実在するピカソ・アリーナ(Arenes de Picasso)という集合住宅。巨大な円柱状の構造部分は地元からカマンベールと呼ばれているそう。マニュエル・ヌニェス・ヤノフスキーというスペイン人建築家が設計し、建築好きにはかなり知られた建物らしい。グーグルマップで「ピカソ・アリーナ」と日本語で検索してもちゃんと表示され、航空写真の3D表示を選択してぐるぐる回転させて眺めると面白いです。
題材のチョイスは良いが、キャラクターの描き方に相当の難アリ
【イントロダクション】
本国フランスで過去20年間フランスホラー映画No.1ヒットを記録。毒グモが異常繁殖したアパート内で、住人達が脱出を試みるモンスター・パニック・ホラー。
監督・脚本は新鋭セバスチャン・ヴァニセック。
【ストーリー】
北アフリカの砂漠で、密猟者達が強力な毒を持つ糸グモの巣を発見し乱獲する。しかし、密猟者の1人は蜘蛛に噛まれてしまい、その強力な毒性による苦痛に悶える。やがて苦痛に見かねた仲間が、ナタを振り落とし男を楽にした。
フランス。とある店で買い出しをするカレブ(テオ・クリスティーヌ)は、自分の住むアパートを引っ越す事になった女性へのプレゼントを探していた。店主に懇願して上質なイヤリングを提供してもらおうと店の裏に連れて行かれると、そこには店主が密輸入した生物が並んでいた。カレブはその中にあった1匹のクモを気にいる。クモは腹が膨れていたが、店主は「良く食うから」だと言う。カレブはイヤリングとクモを購入すると、パリ郊外のアパートへ帰っていった。
パリ郊外。特徴的な円形の建物が目を引くアパートに帰宅したカレブは、爆竹で遊ぶ若者達を叱りつけ、管理人の中国人ザオの片付けを手伝うもゴミ袋から漏れ出た液体が服に付着し散々な目に遭う。カレブは自身が生業としているスニーカーの転売商品の在庫管理に地下を訪れ、商売仲間のマティス(ジェローム・ニール)と話す。カレブはマティスから、トゥマニという若者達のリーダー格がエアマックスの注文がいつまでも届かない事に痺れを切らしている事を知る。靴の在庫はあったが、箱にダメージがあった事から、仕事に拘るカレブは靴を自宅に持ち帰り、箱を交換する。
カレブは帰宅すると、自宅の改装工事中の妹マノン(リサ・ニャルコ)と口論する。自室に戻ったカレブは、持ち帰ったクモの一時的な保管場所として靴の空き箱を割り当てる。しかし、クモは箱の底を破り、密かに逃げ出してしまう。
翌朝、カレブは自宅の改装工事を手伝いに来たかつての親友ジョルディ(フィネガン・オールドフィールド)と、その彼女リラ(ソフィア・ルサーフル)と鉢合わせる。カレブの過去の過ちによってジョルディは足に後遺症を抱えており、2人の夢であった爬虫類園を開業する事も叶わずにいた。
一方、カレブにスニーカーを渡されたトゥマニは、自宅に持ち帰った靴を早速履こうとすると、中に居たクモに噛まれてしまう。靴の中を確認すると、無数の子グモが飛び出し、彼の身体に這い上がってきた。トゥマニが自宅から出てこない事を不審に思ったカレブ達は部屋を確認する。するとそこには、変わり果てた姿のトゥマニが居た。警察がやって来ると、遺体の状態から伝染病の線を疑い、住人達に自宅待機を命じた。
カレブはトゥマニの死因と靴の箱からクモが逃げ出していた事から、自らが持ち込んだクモのせいではないかと疑い、ジョルディ達に問い詰められ真相を話す。
やがて、クモ達は異常な繁殖力でアパート中に蔓延るようになり、カレブ達は脱出を迫られる。
【感想】
予告編が公開された時から、「観たい!」と思っていた本作。しかし、公開館数の少なさから劇場鑑賞を見送り、ようやくレンタルDVDで視聴。
個人的に、蜘蛛を扱ったモンスター・パニックはゲイリー・ジョーンズ監督『スパイダーズ』(2000)、ローランド・エメリッヒ製作総指揮、エロリー・エルカイェム監督『スパイダー・パニック』(2002)と、意外と侮れない隠れた逸品があるイメージで、特に本作においては巨匠スティーヴン・キングが「怖くて気持ち悪い。非常に良く出来ている」と絶賛した事もあり、期待していた。
実際、砂漠から違法に密輸入されてきた凶悪な毒糸グモが繁殖し、アパート中を巣窟化させる件や、時に人体や犬の身体を突き破って出て来る件は、蜘蛛版『エイリアン』(1979)を彷彿とさせ、CGの出来も相まって非常に恐ろしく、こちらの嫌悪感を刺激してくる。
しかし、事態の原因が主人公にある以上、どんなに仲間を失って悲しもうと、どんなに負傷して妹や仲間を守ろうと、どんなに必死に訴えようと全て「どの面下げて言ってんだ?」感しか生まれず、キャラクター達に感情移入出来ないまま話が進んでいくのは大幅なマイナスポイント。
確かに、カレブが店から蜘蛛を買っていなければ、あのまま店の中で大繁殖し、街中に毒蜘蛛が逃げ出すという更なる大惨事が予想された。カレブの軽率な行動は、ある意味では大勢の人を救っていたとも取れなくもない。
しかし、そもそもとして、蜘蛛が繁殖する原因をカレブに背負わせるのは間違いだったのではないだろうか。撮影では実際に200匹の蜘蛛が使用されており、舞台となる特徴的な外観のアパートは、パリ郊外に実在する“ピカソ・アリーナ”という公共住宅だという。監督もこの地で生まれ育った経験から、その見た目によって人々から忌み嫌われる蜘蛛と、自分達のような郊外に住む移民や低所得者といった都市部の人間から差別を受ける事に重ねて描く意図があったそう。そんな思いがあるにも拘らず、これでは逆に低所得者への差別意識を助長する結果になってはしまわないだろうか?
例えば、カレブは店でクモを購入するつもりはなかった(高過ぎて予算が足りない等)が、店主が腹の膨張から繁殖の危険を察知しており、持て余して押し付ける形でサービスしたり、他の生活用品も購入して段ボールか何かに入れて持ち帰ろうとした際、誤ってクモを収納していたケースが荷物に紛れてしまう等、カレブを悪者にせずともクモを持ち帰らせる方法はいくらでもあったはずだ。そして、カレブはクモを哀れに思い、ならば自室の飼育環境に新しく加えようと、一時的に靴の箱に保管していたが逃げられてしまう等だ。
カレブに原因を背負わせない配慮があれば、本作はもっと評価出来るだけのポテンシャルのある作品だっただけに、残念でならない。
「誓うか?」という問いに頑なに「誓わない」と返すカレブのキャラクターと、その価値観が経験された親友との過去や母を失った経験という背景は良かったが、それがラストで妹を救う際に掛かって来る事は容易に想像出来てしまい、実際にそうなる為、作中度々そのやり取りを繰り返す演出は少々鬱陶しく感じた。
また、本作の特徴として、ジョルディやマティスといった「良い奴から先に死ぬ」という手法を取っているのも興味深い。実際、殆ど役に立たず、事態を悪化させる行動ばかり取っていた(クモへの火炎瓶投擲など)カレブや、空気同然の存在であった妹のマノン、けたたましく泣き叫ぶリラといった「本来、真っ先に死ぬべき奴」が生き残るというのは意図した演出だったのだろうか?
メインとなる毒糸グモの脅威的な繁殖力と成長速度には、先述したエイリアンも真っ青である。ジョルディが調べた「敵が居る環境では巨大化する」という設定も、後半に行くに連れサイズがバカバカしいレベルにまで巨大化していき、ツッコミ所満載である。
ラストでアパートは爆破解体されるが、果たしてクモは完全駆除出来たのだろうか?
【総評】
前評判の高さや題材のチョイスから、興味を惹く力は十分に秘めている作品ではあった。しかし、事態の原因が主人公にある、クモの繁殖力や成長速度が異常と、ツッコミ所も満載であり、かと言って「バカ映画」と言うほど荒唐無稽さが振り切れているわけでもないので、全体的に中途半端で勿体ない一作となってしまったように思う。
それにしても、改めて考えると《過去20年間フランスホラー映画No.1ヒット》という謳い文句は、随分と限定的な範囲内でのNo.1だなと笑ってしまう。
ゼノモーフ並みの繁殖力
フランス製モンスターホラーなんて物珍しいが、良くも悪くも人物描写が丁寧な"フランスらしい"映画だった。下手に巨大化するよりも断然こちらの方が怖かったが、ツッコミ所は多々あり、リアリティさはある様な無い様な微妙な所だ。人間が自然の領域に踏み込んではいけないという教訓としてのメッセージ性もあるにはあるが、本作でメインと言っても良い位のテーマは移民問題である。登場人物らには複数の人種が登場し、彼らに共通するのが"貧困"であるのだ。エキゾチックアニマルを愛でる主人公もその1人。あまり表立って人に話せる様な仕事は出来ず、どこか哀愁漂う様相である。それを取り巻く人々の描写は過剰なくらい丁寧であり、アメリカ産B級ホラーの様なその場のノリで撮ってるのではと疑いたくなる様な作品とはレベルが違う。気になる所はクモが1日そこらで数が爆増する所だ。異常な位の生命サイクルで驚いた。また、人をすっぽり覆える位の大きさに成長する個体も多く、そんな奴らがうじゃうじゃいるビジュアルショックは中々だが、火星から来たクモじゃあるまいしと思ってしまい、恐怖を超えて笑ってしまう。
エキゾチックアニマル好きな主人公が絶対役立つだろうと思いきや本推しは爬虫類であり、あまり活躍せずに終わってしまい、憎めないキャラだが心のどこかで"こうなったのってお前のせいだよな?"がチラついてしまうが、まぁパニック映画の楽しみは存分に味わえ、うじゃうじゃ祭りに痒みを覚えながら楽しめる作品だ。
それなりに怖いけど、もう一捻りほしい
中東の砂漠から輸入された蜘蛛が、哺乳類も餌にする凶暴なVermines(有害動物)だった!
🕷️
それなりに怖いし、パニックに陥れるホラーではあるが、終盤に予想を裏切るような展開を期待してしまった。助かるにせよ、助からないにせよ、もう一捻りほしかった。
蜘蛛や昆虫の生態にも詳しい身からすると、非現実的なまでに早すぎる増殖速度に、SF?オカルト?的でいいから、何らかのexcuseを加えて欲しかった。
蜘蛛嫌いなのに観ちゃった
そもそも蜘蛛が嫌いです。いや、怖いです。
「ラプチャー」にしても本作にしても悲鳴を
上げそうになりながらも鑑賞してしまう。
まさに怖いもの見たさ🤣
そんな猛スピードで進化するものなのだろうか。
と思うほどにあっという間の進化🕷️
耐性がつくとか、少し大きくなるくらいなら
許容範囲だけど、あそこまで巨大化するのは
やり過ぎで、シラケてしまった(笑)
友達の彼女(リラ)のヒステリックに叫ぶ姿に
イライラしてたけど、いや、自分があの場にいたら
あんなんなるなる、絶対なる(笑)
うじゃうじゃ🕷️パニック!
蜘蛛がうじゃうじゃ増殖&巨大化して
人間を襲う(繁殖のため)パニック映画です。
この手の映画って、
昔々、テレビでヒッチコックの『鳥』とかで
気持ち悪いな〜と幼くして思った記憶がうっすらあります。
昔はテレビで普通にホラー映画も放送されていて、
家族でワーキャー言いながら観ていました。
今だと考えられないですね。
本作はホラーというより、パニック映画かなと思います。
で、主人公たちに私は全く共感できなかったですし、
そもそも本来生息していない地に蜘蛛を持ち込むあたり
どうかと思うので、因果応報とも感じますし、
蜘蛛ってそもそも人間を襲おうとしてるんだっけ?と
考えちゃうと、なんだかなあと。
で、割りかしキャストの叫び声とかがうるさ過ぎて
私は頭痛がしてしまい、甚だ疲れてしまいましたね。
ラストバトルの場である駐車場においても
何が起こっているか全然わからないので、
私としてはちっとも盛り上がらなかったです。
車の前に現れた蜘蛛のデカさに、でけーなーと思ったくら
いで、あんましスリリングな展開にならなかったので、
拍子抜けでした。
人情話的な要素も余計な気がしましたね。
もっと振り切ってよかったんじゃないかと思いました。
これがフレンチホラー20年の中でNo. 1ヒットなのかあ。
次週は全米No. 1ヒットとなった
『テリファー 聖夜の悪夢』を鑑賞します!!!
上映中に退席しようかと。。。
新世代虫ホラー
毒グモの恐怖を描いたパニックホラーでパリ郊外のアパートに持ち込まれた珍しい毒グモが凄まじい速度で繁殖し閉じ込められた住人たちに次々と襲いかかる様を描きだす。仏蘭西発新世代虫ホラーの解放。大増殖と巨大化を繰り返す毒グモの未知なるエネルギッシュさに恐怖。また原題の「Vermines」は”害虫”。いわゆる郊外のアパートメントに住まうプアピープルたちに被せた害虫という名のメタファー。アパートメント自体のワンシチュエーションの手際の良さや身近に存在するクモがここまで人間を追い込み死をももたらすのかという恐怖感がつねにあった。毒グモを飼い慣らそうとする一つの判断の手違いから地獄へ落とされる人間の判断ミスの恐怖をココまで膨らませれたのは監督のポテンシャルを感じさせ素晴らしいとおもう。
蜘蛛が全く怖くない。懲りない主人公と貧困団地住民たちがとっても嫌だ。
パリ郊外の団地で、異常繁殖した毒グモが人間を襲うパニックホラー。
ホラー?蜘蛛は怖くはない。
数時間であんなに増える???
あっという間に巨大に進化する???
蜘蛛より、団地の人間たちが嫌だ。
観ているだけで不快。
蜘蛛を持ち込んだ元凶の人間が懲りない、反省しない、生き残る。
そして、ラストでもなお、蜘蛛を助ける。
やはりフランス映画「ザ・タワー」とそっくりな雰囲気。
人間関係と貧困、移民の現実が、観ていて蜘蛛より嫌でした。
頼むから、観て良かった!と思える映画を作ってください。
Hole
蜘蛛がたくさん出てくるんだろうな〜とモンスターパニック大好き人間からしたらワクワクもんの題材だったんですが…あれ?全然出てこないし、基本的に登場人物が騒ぎまくっててホラーとしてもスリラーとしてもモンパニとしても全く物足りない出来でした。
爬虫類や虫が大好きな主人公が何故かシンプルな蜘蛛を買って帰ってきてそれが大繁殖してしまって…と主人公が基本的に事態の原因なんですが、悪びれることなく他の住人と言い合いになったりしているのでこの手の作品のメイン格に相応しい抜けっぷりは良かったです。
ただ中盤から他の住人と一緒になってリアクション要因になってしまったのはもったいなかったなーと思いました。
蜘蛛が大量に出てくるところだったり、超巨大化してライトが当たった瞬間に止まってばぁ〜ってなってるところは好きでした。
完全にだるまさんが転んだ方式での驚かせ合いが続くところはコメディじゃんってなって笑ってしまいました。
いやらしいところに潜んでるのも身近な恐怖を演出してくれていて、そこからワラワラ湧いてくるって分かってるのにいざ出てきたらギャー!って言いたくなる映像はビクッとしながら喜べました。
オチへの持っていき方もあっさりで全滅か全駆除かを大胆に描いて欲しかったです。
この手の作品で100分オーバーはちょっと長いかなと思いました。
もっと蜘蛛たちが大暴れする様を見たかっただけに、壮大な音楽や映像には似合わぬコンパクトさでした。
モンスターたちはデカければデカいほど良いんですよね、これ教訓です。
鑑賞日 11/5
鑑賞時間 11:35〜13:25
座席 D-1
蜘蛛の意図
一匹からどうやって繁殖した?
お腹にいたとしても増殖が早すぎるし、最初の個体より大きいのがあれだけいるってどういうこと??
危険を感じるだけで自在に大きくなれるの???
時間経過を入れるだけで多少はリアリティが増すのに、何故一日の話にしたのか…
主人公は、クモのことを隠してたのに白状した途端に「隣人を見捨てられない」とか言い出す。
そもそもの原因が自分であることを早々に忘れ、被害者ぶった上に最後は警察に責任を丸投げするクズ野郎。
他の登場人物も、自己中で人の話を聞かず、冷静な判断も出来ないキャラばかり。
特に妹じゃない方の女性はずっと叫んでて不快。
対話や交渉という概念がないらしく、「毒グモがいる」といえば済むのに罵倒して閉じ込められ、ガスを撒かれる。
警官の言葉を無視して殴りかかる。(「どうでもいい」とかいう警官もヒドいが)
坊主が扉を開け放ってクモを招き入れるが、下手したら全滅の最悪の行動でしかない。
尽く理にかなってない行動にイライラ失笑。
話としても、序盤に意味の分からない揉め事を見せられて眠くなる。
妹と母親の話や、元親友の話とかも薄っぺらくてムダ。
画面もやたら暗いし、建物の構造も現在地も説明がないので何がしたいのかも分かりづらい。
ケータイを使ったSOSや窓からの脱出なども試行されず、土台のリアリティが無いのにこれだけ雑だと苦行です。
ラストの超巨大クモに笑ってたら、アッサリ道を譲ってくれる紳士ぶりに感動。
クモって、どこに潜んでるか分からなかったり、下手したら背中に張り付いてても気付かない怖さがある。
糸も特に活かされないし、あれだけデカくなっちゃうともはやクモである必要性もない。
脚の力がどうとかいう話にもならないし、なんだかなぁ…
蜘蛛巣城
アニマルパニックものとしては及第点というところかな、テンポも悪くなかったし。幾分BGMのノリでごまかされた感はあるが。確かに最初の犠牲者出るまでが長いけどね。
光を当てると蜘蛛が動きを止めるということで、だるまさんが転んだごっこする場面は面白かった。手動式発電のライトを必死で回すとこは笑えた。
元はといえば主人公の蜘蛛の管理が雑だったことでこの事態を引き起こしたのに、被害の拡大を抑え事態を収拾しようとしてる警察に文句言うのは筋違い。確かに一匹の蜘蛛を逃したせいでこんな事態になるとは思わんけど、ただその後警察から逃れようと事態を悪化させてるのは弁解しようがない。今回ばかりは警察に同情するよ。
敵対生物に合わせて体を巨大に進化させる蜘蛛のこの特性。世界中でいまだ続く各国の軍事費拡大傾向に対する風刺となってれば作品に深みが出たかも。そんなわけないか、ただのジャンルムービーだし。
B級ジャンルムービーとして期待せずに見ればそれなりに楽しめる。できれば中途半端な人情ドラマは入れずにもっとグロい描写なんかあればよかったかも。「ミスト」の体内子蜘蛛孵化シーンを超えるものがなかったのが残念。
ラストも駐車場から外に出てみると世界中が蜘蛛の巣に覆われてたみたいな方がよかったな。まあ、配信スルーでいいでしょう。
SPIDER(映画の記憶2024/11/1)
ピカソ・アリーナに行きたい
パニックホラーとしては面白いけど
右足いつの間に履いた?
裏ルートで手に入れた人を殺す毒を持つクモを題材にしたパニックホラー。
爬虫類や両生類や昆虫や節足動物を飼育するのが趣味のスニーカーの転売ヤーが、とある店で観たこと無いクモを手に入れて持ち帰り巻き起こっていくストーリーで、とりあえず、靴の空き箱にクモを入れて出かけたら行方不明になり、アパートの住人に売った靴の中に潜んでいて…と展開していく。
正確には虫じゃないけれど、虫が大の苦手な自分にはドキドキバクバクもので、大きな音じゃないのに何度もビクッとwこれも一応ジャンプスケア?
繁殖と成長のスピードはムチャクチャだし、その設定なら異様にデカくする必要もなく安っぽいだけながら、中盤あたりまではかなり面白かったのだけれど、なんだか妙に引っ張りまくり、魅力を感じられない登場人物たちの人情ドラマをみせられダレてくる。
ラストも少々曖昧というか、それって残っていたら拡散させてません?
もうちょい説得力を持たせてくれたらかなり良くなりそうなのに…。
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