劇場公開日 2024年11月8日

「世の中一気に変革せず。礎になる人たちの奮闘」ネネ エトワールに憧れて ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5世の中一気に変革せず。礎になる人たちの奮闘

2024年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

バレエだけに限ったお話しではなく、どんな世界でもあり得て、しかも伝統や格式を重んじる中に置いては一朝一夕には変わらないことの典型なのでしょうね。
変わらない方が運営したりコントロールしたりするのは楽だし。だけどそんな大人の考え方は歪んで伝わるから、子供たちの中には陰湿ないじめみたいになって表れてしまうのでしょうね。
バレエの世界はよくわかりませんが、日本には歌舞伎がありますが、基本の型はあるにしても、演目などは世の中と共に変化しつつ、それでも伝統芸能として生き残っているのだし、バレエでもニューヨークなどは昔の枠にとらわれていないようなので、本作はオペラ座を改革していく者たちのストーリーとして、将来過去を振り返ると奮闘した英雄たちとして扱われるのではないでしょうか(プロジェクトX的番組があったらね)。
ネネや家族、そして才能を認めて残る決断に至った人たちは精一杯努力してね!頑張ってね!と拍手を送りたいが、校長の心変わりのターニングポイントがはっきりしなかったように思えるので、もう少し長い尺になっても良かったから、その辺を丁寧に表現して欲しかったですね。
校長役のマイウェンはジャンヌ・デュ・バリーよりもはまっていた気がしました。

ニコラス