ありふれた教室のレビュー・感想・評価
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名探偵もヒーローも現れない生々しさにイライラ
主人公の一貫した正義感と、校長先生の機械的で「ゼロ・トレランス」な対応だけが頼みだった。観ているうちに誰が正しいことを言っているのか、縋りどころが分からなくなってきて、私も1回大声出させて、という気持ちになりました。
教育に携わる人間として、この映画に出てくる教室は、本当に「ありふれ...
私が対処します
若手女性教師カーラ・ノヴァク( レオニー・ベネシュ )が赴任したばかりの学校で、盗難事件が多発する。同僚に対する不信感と正義感から、カーラは或る行動を起こすが … 。
学校の対応の難しさ、信頼関係が崩れていく様がリアルでした。
保護者に対し物申す事が出来ない事も、教員にとって大変でもあり、辛いところなのではないでしょうか。
日本の中高の学校教員は、部活動の指導や不登校、保健室登校の生徒達の学習サポート業務も有り、保護者対応、学校行事等、授業以外に様々な業務が有るようで、身近に居る若手中学校教員の彼女は、毎朝6時半出勤、帰宅は22時過ぎという過酷な日々を送っており、「 辞めたい。」との言葉を吐きながらも4年目の夏を迎えようとしています。
岸田総理、1日も早く改善して下さい!
映画館での鑑賞
真相は闇の中…
子供にとって学校と家庭が社会の全て
二枚舌の不寛容方式
校内で頻発する現金の盗難事件を巡る学校の対応と生徒や保護者の言い分との間で、我が道を行く赴任してきたばかりの先生の話。
主人公カーラのクラスの生徒たちが疑われ、任意と言いつつも教員たちに問い詰められる学級委員、そしてクラスの男子たち…学級委員の責任?そんなものあるわけないだろと中1が言えないのは仕方ないけれど、擁護や苦言を述べたいのにうまく論ぜられない感じですかね…。
それにその理屈なら、教職員も疑わないのおかしいよね…。
職員室での出来事からの学校の対応は良いけれど、生徒にはOKで教職員にはNGってことはないだろうとなぜ主張しないのか、そして今度は中途半端に擁護して沼にハマってしまいそうな主人公…。
全体的に面白くはあったけれど、どの方向にも転がさず当り障りのない終わらせ方で流された様な感じがして、もうあと1歩2歩踏み込んで欲しかった。
人に教える仕事、しかも子供達に、しかもモンペ付き…自分にはムリだな…。
新任先生の受難
予告で気になったら見てほしい
本作は主人公の教師の些細な事から生徒、親、教師陣まで巻き込む大変な事に発展していくのだが、やる事全てが裏目に出るのであまり見ていて楽しい映画ではありません
ただ起こった事よりも、そこからの人間関係の悪化がリアルで現実にありそうな感じで見ていて不安になる臨場感があります
人としての顔、子供と教師としての顔、教師と教師との顔、色々に誠実だけどそれだけ正解ではないと考えさせられます
子供もよく大人のことを見ているところ、大人の触りたくない話題に鋭いところなどもハラハラしてしまいます
子供は感情で動いてしまい色々行動しますが、大人はやはり理性が働いてそこまでいかないのも違いを感じてとても好きです
本当に最後のシーンで主人公がグチを言っていた同僚に助けを求めて、渋い顔をするけど動いてくれるあたり少し救いがあるなと感じ好きなシーンです
正直にあと数回見なければ本質的なものは自分には見えない来ましますが、今回はこのようなレビューにいたします
子供の気持ちも分かるし大人の気持ちも分かるから良い悪いの話ではない考えさせられるとても良い映画でした
こじれる
ボタンのかけ違いのようにどんどん拗れ、周りを巻き込んで小さな砂埃から台風のようになっていく展開。
中学1年生の設定だと書かれていたが、そうだったんだ〜という印象。
全体的にずいぶん幼く見えたから。
アメリカのように鍵のかかるロッカーはなく、財布も持ち歩いているのか?
よくわからなかったけど。
職員室でパソコンにカメラを仕掛けた理由もよくわからなかった。
職員室でも盗難続き?
今時の教育現場って監視カメラは…ないの?
母親が疑われたオスカーはかわいそうだな。
99パーそうだったかもだけど。
脅し文句からもっと悲惨なことが起きるかと思ってしまったが、意外とそうでもなかった。
舞台はほぼ学校。
やや睡魔にも襲われて…からのラストだったので、え?という感じ。
教師の友人に聞いた話に似ていた
我が身につまされ、『奇跡の教室』との違いを思う
惹き込まれるストーリー、最後だけ少しモヤモヤ
レオニー・ベネシュ
超えてきた!!
皆さん、思っている以上に引き込まれ目が離せなくなりますよ。
予想以上に追い込まれますよ(笑)
すごいスリル、手に汗握る緊迫感、不安を煽る秀逸な音楽…
派手なアクションや特撮があるワケでもなく、出てくる場所は99パー学校です。
それなのに、それなのに…
この前に、ボブ・マーリーの映画を観たんだけど、コッチの方が良かった。
最後は…
皆さん演技がスンバラシイんですが、特に主演のレオニー・ベネシュが凄まじい演技力!!
メチャクチャ綺麗だし、ファンになりました(笑)
誰かに似てるな…と思って観てたけど、すでに観た事ある『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』にも出てたらしい。
また観たくなった(笑)
キムタクも出てる海外ドラマ『ザ・スウォーム』にも出てるらしい。
さあ観なきゃ(笑)
ルービックキューブが欲しくなり、
あーだ、こーだ、と議論したくなる作品です。
ネタバレ厳禁!!
何も調べずに観て下さい。
良かった。
最初から最後まで一切の無駄なく息を詰めて見た映画
こんなに緊張感を持続させて構成された映画って初めて見たと思うほどだった。
学校を舞台にした映画は色々あるけれど、教師と生徒と保護者に焦点を当てた最近の映画を挙げるとしたら「怪物」だろうか?「怪物」はこの映画と比べると大人の登場人物がマンガっぽい。教師間も教師と生徒、教師と保護者の間にちゃんとした言葉によるコミュニケーションや議論はなくて全てほわーっとした雰囲気の、または戯画化された映画だった。テーマそのものも子役も良いので「怪物」は好きな映画だけれど色んな意味で日本的だと改めて思った。
移民の子どもたちも普通にいるギムナジウム。あまり勉強に向いてないのに親の欲目でギムナジウムに来てしまう子どもも多い。教師も含めて移民のバックグラウンドがある人達がいるのが普通。日本同様、教師不足で保護者との対応は気が重いし、とってもストレスフルな職業だ。教師にとって一番大事なのは生徒。それをカーラは自分としては徹底していたと思う。ただ誰かへの相談や立ち止まってみる、が新人教師のせいか足りなかったかも知れない。このギムナジウムの教育方針に疑問を感じ反発しながらも過剰適応してしまった部分もあると思った。
教室でのカーラによる朝の挨拶。手を叩きながらGuten Tagとみんなで言う。ものすごい違和感を感じた、幼稚園みたいで。カーラが授業中に生徒を静かにさせたり注意を向けるために手を2回打ったら生徒もそれに呼応して手を打ちみんな静かになって先生の方をみる。これもすごく怖かった。あとでわかる:生徒達もその、特に朝の「儀式」は子どもっぽいと思っていたが先生に付き合ってやっていたのだ。
ところで、何度か校長の口からも出る「非寛容(ゼロ・トレランス)方式」という言葉に時代逆行的な雰囲気を感じて心がざわついたのでちょっと調べた。学校が荒れた時代の対応策でアメリカ合衆国発のようだ。この映画では学級委員への聞き取り、校長や教師の生徒への対応、警察への連絡、事務職の女性とその息子ヘの対応にそれは見られた。対象となる人の背景は一切考慮に入れない(移民とか人種、性別、シングルマザー/ファーザー、貧富、勉強ができるできない、コネのあるなし、保護者から教師への圧力、障害がある、身内に不幸があったなどなどに配慮しない、屈しないということだろう)。事柄や「事実」のみを対象にする。そして「客観的」に決められた処置方法や処分を容赦なく機械的に当てはめる。最後のシーンはまさにそうだった。私はオスカーを応援していた。だから王様のようなオスカーに心の中で「頑張れ!負けるな!」と叫んだ。でもオスカーは転校をまぬがれないだろう。
こういうのがいいのか、それともみんな右へならえ、目立たないのが一番、落第はない、学校は青春だーみたいなのがいいのか・・・。
とにかく刺激的で挑戦的で観客を不安な気持ちで一杯にして問いかける、質の高い映画だった。監督・脚本はトルコ系のイルケル・チャタク、主人公はレオニー・ベネシュ、銘記!
おまけ
数学であれ体育であれ、とても理知的で深くものごとを考えるきっかけを与える授業に魅力を感じた。それから、日本でいう中学・高校で一人の教師が二科目担当するシステムはいいと思う。それによって担任教師は生徒をより多面的に見ることができると思う。
どうしたらいいのか分からんです
始まりはシンフォニーの如く、そして華麗に美しく見事な調和で締めくくられる、あくまでも音楽そのものは。内容は、奏でられる音楽とは全くもって違うもの。一応、映像も美しく締めくくられてはいたけれど、何も締められてはいません。
清廉潔白、絶対的な正義とか善なんていうのは、なかなか無理があることだと思うので、ぶつかり合いが集団の中で沸き起こると、解決策などとてもじゃないけど見いだせるわけないと思っちゃうわけで、いざとなったとき、この作品のように、どんな立場になっても強く生きていけるか、正直自信がありません。そういった意味でいうと、この作品でのそれぞれの信念たるや、もの凄いものがあります。
あらゆる面でかなり難しさを覚える作品だと思いました。
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