「導く」ありふれた教室 なつさんの映画レビュー(感想・評価)
導く
良くできた作品だと思った。
主人公は正義の塊で熱血に生徒を扱い、挨拶の前には手拍子。一致団結の為に。
パンパパン!あれ?こんな年齢でこんな事するかな?って思ったら1年生の儀式とか…
嫌だよ…こんな歳にもなってさ〜
団結重要。ゆるゆる学校なのに団結強要。
盗難事件、タバコ案件、成績順問題、生徒同士の暴力。
公平更生にことを勧める主人公は正義と言う名をかざした逃げ野郎に見えた。
ようは良い大人の台詞で子供をチョロまかす。
盗難事件の確認のため、盗撮をする主人公。
罠まではってなんか嫌だ。生徒のことは信じてる体で先生は疑う。
コーヒー代をチョロまかす教師がいるくらいで、事件は現場で起きてるらしい。
そして犯人と思しき事務員の女人と話を碌にせず校長に時談判。まぁ、職員室に入るのは生徒では難しいが、教室内で行われるのとでは別問題。
やりすぎじゃね?
しっかりと犯行を納めた画像ではないため、その女性のブチ切れにこっちもどっちが本当かわからなくなる。
実際、事務員さんは生徒の面倒の良い人だと「生理になっちゃって〜」っとの一言でハッキリわかる。
1人、母親の無実を信じるオリバー。
聡明な彼はわざと問題を起こし、教室を、学校を揺さぶり続ける。
じわじわと追い詰められる主人公。
あの日に盗撮した画像はオリバーの手によって壊される。
生徒のほとんどが事務員の盗難を取り上げてしまう。
壊れていく主人公。
周りの人々があの画像に写ったブラウスと同じ柄に見えてくる。盗撮画像はもう残ってない。
周りの教師も証拠は君が持ってるもんな!なコンボを叩き出す。
何気に、同じシャツを着てるのって一昔前のユニ◯ロではよくあったな〜と。なんかみんな似たネルシャツ着てるってあったな…と懐かしくなった。
「生徒を導く」
主人公はその信念をついに捨てる。
いつも悪い行動をした生徒には話し合いで解決したふりして導いていたつもりがすべてつもり。
叫びは己の叫び
雨の中、息子を迎えに来る母親。
無実を言いはる親子。
ラスト、オリバーは主人公でも難しいルービックキューブの全ての面を目の前で完成させた。
彼女は敗北した。
導くことを。
警察に任せた。
彼女は彼女の信念、仕事を放棄した。
もう、あの生徒を信じ、先生想いな仮面は被れない。
オリバーは停学中の身で警察に連行される。
しかし、高く担げられた彼は勝ちとった。
学校、教室、廊下と俯瞰で映される。
それは学校と言う中での様々な憶測、裏切り、不審、全ての悪意のある行為と上部の真実の大人によって起こされる不実な真実を表すようだった。