「井浦新はいい役者である」東京カウボーイ　アベちゃんさんの映画レビュー（感想・評価）

食品商社に勤める井浦新は冒頭の仕事で老舗のチョコレートメーカーをM&Aし自社の傘下にしたが、そのチョコレートメーカーが大切にしていた「手作り」や「まごころ」を継承することはなかった。目的は自社の利益なんだから、ビジネスではよくある話である。
そのような商社マンが広大なアメリカで自社の利益の為に再建策を提案するのだが、現地の人々からは疎まれ、コテンパンな目に遭い、おまけにお土産のチョコレートも不評(当たり前である)。
色んな出来事で目が覚め、スーツを脱ぎ捨てカーボーイスタイルになり現地に溶け込んでいく。
何が本質かが、見えてきて、ビジネスにも光明が見え、婚約者であり副社長である藤田文子との関係も修復していく。
実にわかりやすく、とっても楽しい王道の日本映画でした(と、思ったらアメリカ映画だった。しかも脚本はディブボイル)。

井浦新は最近だと「アンダーカレント」「福田村事件」「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」「アンメット ある脳外科医の日記」がパッと浮かぶが、本当に何でもこなせる役者である。
いつか、主演男優賞を獲ってもらいたい。