朽ちないサクラのレビュー・感想・評価
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物語の通りなら国家権力の怖さがわかる
「朽ちないサクラ」の意味が最後に理解できた。平々凡々と日々を過ごしている自分には公安のことなんかほとんど知らないしサクラと中無知で呼んでたなんて知るよしもない。
おみくじから事実まで行き着くとは千佳の素晴らしい推察力が死に至ってしまった。
そして主人公の泉もそこへたどり着いたが・・・。
最後に杉咲花と安田顕が対峙するシーンはメチャクチャ緊迫感が漂っていて一歩もひかない杉花咲に対して何一つ動揺しない安田顕の演技に圧倒された。
ひょっとしたら自分も殺されるかも知れない危険性があったのに泉はなぜ二人っきりで富樫とあったのか?
磯川では安心できなかったのかも。
親友を疑うことかtら始まったけれど元はといえば泉がまいた種なのである。
前半の友を疑う泉には結構腹立たしかった。
まあ、自責の念に駆られてとはいえ事務員がここまでたどり着いたのだから警察官になってもやって行けそうですね。
犯人外れました
物語は徐々に種明かしされていく感じでテンポもよく面白かったです!
犯人は序盤からフードで顔の上半分を隠した状態などで写し出されていて、鼻の形などから
もしかして若手のあの人?と思っていたのですが見事に外れました(笑)さすがにこの人は今回はないだろうという結末だったなぁ私的には。
そういう意味では期待を裏切られ、大どんでん返しで面白かったです。
ネタバレになるかもしれませんが、、
気になったのは最後、主人公いずみが警察を辞めると話していたのですが、彼女はすんなり辞められるのかな?また、命は狙われないのかな、、証拠がなけりゃ当の黒幕はノウノウと堂々とそこに居座り続けるだけってことなのかな、、?真実を知ってしまっても何も出来ない無力な人間だけが苦しむというシステムなのかなと、、もしかしたら命は狙われなくても、そういう闇を抱えて生きなきゃいけないいずみは殺されるより辛いかもしれないなと、、思ってしまいました。こういうのってリアルでもある話なんでしょうね。
映像的には、結構頑張っていて、センスも感じられる
監督が「帰ってきた あぶない刑事」の原廣利。
映像的には、結構頑張っていて、センスも感じられる。
ただ、このストーリーは、小説向きで映画に合わない。多分かなり忠実に映像化したのでは?
見ていて、具体的な映像で見せられると腑に落ちないところが多い。
特にラスト。小説なら、あの謎解きでいいだろうけど、映画には合わない。
そのほか、素人の主人公(ただの事務員)とベテラン刑事たちの連携もありえない気がする。
安田顕と豊原功補がよかっただけに残念。
特に安田顕は、ちょっと凄みがあった。
映画化には、もっと映画的な展開にストーリーを新たに作り上げる必要があったのでは?と思った。
杉咲花の無駄使いだった。
新聞記者の女性、貴女は「コナン」なみの名探偵です。
ベストセラー推理小説の映画化のようです。原作未読です。
映画は、極めて私好みのシリアスな推理物の様相。警察内部の軋轢も描写して中盤迄は見応えを感じます。
ただ、オウム真理教宜しくのカルト宗教を出してから、徐々に微妙に。雑さや強引さに興ざめしていきます。
オウム真理教がそうであるように、テロ集団として特定されているのであれば、存続している意味が分かりません。
そんなテロ集団の施設に踏み込むのに、捜査課だけで踏み込むわけがありません。機動隊が周囲を囲み「蟻の這い出る隙もない」態勢を組むでしょう。
そもそも、公安がストーカー対応を止める理由が分かりません。「泳がせるために逮捕して欲しくない」のであれば、殺人を見逃せば元も子ありません。
犯罪を起こさせてそこから組織壊滅に繋げたいのであれば、その後の捜査体制に矛盾を感じます。
富樫が、新聞記者を殺す理由も分かりません。何の根拠もない想像段階の話です。上司や同僚と連携している可能性もあるなかで、安易な殺人を犯すとは思いません。もし、殺すなら唯一真相を知っている辺見の方を優先するはず。
例えば、「公安に戻りたい富樫の勇み足」「富樫自体が梯子を外されて殺される」等ならまだ納得感がありますが・・・あれでは公安が無能としか言いようがありません。
(大川原化工機事件を見ていると、本当に無能で黒い組織なんでしょうけど)
エピローグで、主人公が警察官を志望を宣言するシーンは、興ざめどころか薄ら寒くすら感じるシーン。この物語のどこをどうとれば、このエピローグに繋がるのか分かりません。
中盤までの高評価がウソのようなダダ下がりで、私的評価は極めて厳しめです。
コイツは面白れーぞ
「朽ちないサクラってどんな映画だっけ?」
「えっと…わかんない」
この作品を観る前の会話だ。劇場公開されたときも、配信にきたときも、そして観る直前も、何度もあらすじを読んだ。
なんかバラバラで繋がりを感じない出来事の羅列は文字情報だけでは全く頭に入らなかった。あらすじが間違っているわけではない。
あらすじに書かれていることは冒頭20分くらいまでの出来事だ。
全く理解できなかった出来事の連続は、観てみると驚くほどすんなり理解できた。ちゃんと関連性を持って滑らかに展開していく様子は不思議でもあった。そして没入感がすごいのだ。
同じ柚月裕子原作の「孤狼の血」を観たときと同じような緊張感に圧倒される。コイツは面白れーぞと。
物語はもちろん面白いのだが、キャストの迫力が一番の理由かと思う。
特に主演の杉咲花はかなり良かった。事件の真相に迫っていく過程で顔つきが変わっていっているようにすら感じた。
新聞記者殺害事件の終わりと、主人公泉の求める終わりは若干違う。そこは同じであるべきだが違う。違ってしまう。
泉は警察官ではないので、事件の捜査と泉の捜査は違う。
この違った2つの捜査が、一本のようでずっと分かれていることが物語を面白くさせている。
キャストの迫力と物語、2つの相乗効果で極上エンターテイメントに仕上がった。
信じた者たちの道
ひとつの殺人事件が警察の暗部をあぶり出す。
警察署の事務職として勤務する女性の目を通して、正しさという概念のあり方を問う。
それぞれの信じた道を進む者たちのあくなき戦いを観てる者は何を感じ何を求めるのか?を問われてる様に心を揺さぶられる。
タイトルに隠された意味とは?
なんか怪しいな、と思ってたら、やっぱりそうだったのか、
という展開を見せる作品でした。
全編、重いというか暗いというか、独特の雰囲気に包まれていて
最初、それが苦痛でしたが、終わってみると、
なるほどと納得するものがありました。重く、暗い結末ですものね。
原作があって、シリーズものだそうで、先に読みたかったな。
タイトルの意味が、途中で明かされるのですが、それには
気づかず、最後になってわかりました。なるほどね。
キャスティングもいいし、私は好きな作品です。
公安の人は、こういう映画をみると、どう感じるのだろうね?
そんなやわな人はいないだろうけど。
黒い巨塔
導入部が少々入り組んでいるので、しっかりと把握・整理してから見た方がいいかもしれない。
愛知県で神職の男によるストーカー殺人事件が発生。
殺された女性は警察に被害届を出していたが先延ばしにされ、しかもその間に対応していた所轄の生活安全課は慰安旅行に行っていた事が発覚。
事件とスキャンダルで県警に抗議が殺到する中、広報課の泉は動揺。
スクープしたのは親友で地元新聞社の記者・千佳。泉はうっかり慰安旅行の件を千佳に話してしまっていた。
口止めはしたが記事になり、泉は千佳を疑う。千佳は否定。
その矢先、千佳が変死体となって発見される…。
親友の死、疑った事、それが原因で…? 罪悪感に駆られた泉は自身で事件を究明しようとするが…。
面白味と見応えの警察ミステリー!
最近出演作にハズレが無い杉咲花、円熟の渋みを魅せる安田顕、口は悪いがカッコいい豊原功補…。キャストのアンサンブル熱演。
監督は『帰ってきたあぶない刑事』でデビューした原廣利。同じ警察ものでも、あちらは娯楽アクション、こちらはシリアス。器用さとじっくりとしたミステリーとドラマを見せる。
だけどやはり、話が面白い! 『孤狼の血』の柚月裕子原作の賜物。
泉は同期で同所轄生活安全課の磯川と調べ始める。
事件当日の千佳の足取り。離れた場所への謎の行動。
人間関係。千佳が亡くなってすぐに磯川の元同僚女性・百瀬が解雇された後に自殺していた事が明らかに。
百瀬は磯川の上司・辺見や千佳の上司のデスク・兵藤と関係あった。辺見は突然退職。千佳はその事を突き止め…。
この事から、リークしたのは百瀬と兵藤と辺見である事が濃厚になり、千佳の疑いは晴れた。
では、何故千佳は殺された…?
もう一度千佳の足取りを洗い直す。当日の謎の行動。やがてそこで掴んだのは、かつて日本中を震撼させた大事件との関与…。
カルト宗教団体による地下鉄毒ガス事件。(モデルは言うまでもなくアレ)
泉の上司で元公安の富樫はこの事件に責任が。
事件が起こる前から情報を掴み教団をマーク。その時教団内でリンチ事件を目撃し、被害を受けていた信者を助ける。警察にマークされていた事を知った教団は計画を早めた。
たった一人の信者を助けた事で、大勢の犠牲が…。
さらに調べていくと、事件の発端の神職の男は元信者。
千佳殺しの最有力容疑者も浮上し、その男も元信者で、出戻り。かつて富樫が助けた信者であった。
その事を知っていた辺見、その事を突き止めた千佳、再び過去の事件と対峙する富樫、真実に近付いていく泉…。
そして遂に辿り着いた真相は…。
泉は広報課の職員で、刑事ではない。捜査権の無い者が事件を捜査するのは警察ミステリーの十八番。
ただただ親友の無念を晴らす為。
それが過去の大事件や巨大組織の闇と繋がっていく…。
これも警察ミステリーの十八番。事件の真相には、警察の暗部。
警察ミステリーで必ず描かれるが、決してフィクションではない。現実世界でも警察の不祥事は事欠かない。汚職、隠蔽、冤罪…。
本作の場合、公安。警察の陰の組織や日本のスパイのような存在に思われ、描かれる事が多い。
秘密や謎、よく知らぬ事も多い。
同じ警察組織でありながら、全く違う。警察は人々の為、公安は国の為。
例えそれに人の命が関わっていたとしても…。
もし、それに近付いてしまったら…? 糾弾しようとしたら…?
手段は選ばない。
たった一人の命か、百の命か。
命の重さや数を天秤に架けるなどそもそも間違っている。
それは分かっているが…。
断固として貫く正義も。千佳であり、泉。
が、綺麗事では国を守れない黒い正義。
今も身を置いている者。かつて身を置いていた者。
公安のスパイ=“S”。意外なその人物。指示を出していたまさかの人物…。
言葉巧みに誘導。穏やかだったその顔が恐ろしく見えてくる。演者の巧演。
何人たりとも立ち入る事は出来ない。この“黒い巨塔”に。
タイトルの“サクラ”とは公安を意味する。
だからタイトルは皮肉でもある。“朽ちないサクラ”は“朽ちた正義”。陰の組織は変わらない。
本当に変わらないのか、変えられないのか…?
人一人の信念は変わる。
広報課を辞め、刑事を目指す泉。
新たな事件や“黒い巨塔”に立ち向かっていく様を、是非シリーズ化を!
杉崎花は可愛い🩷
フードを被った男が、無理矢理女の顔を
浴槽の水の中に何度も押し付け動かなくし、
川に投げ込む映像。
ストーカー殺人事件の被害者への警察の対応のまずさを
一新聞社にすっぱ抜かれてしまい
非難轟轟の電話が鳴り響く署内広報課の様子が
映される。
被害者からの訴えに適切な対応を取らず、
むざむざ被害にあった結果という
署内マル秘㊙️事項を
一新聞社にすっぱ抜かれたのだ。
内部の誰が暴露したのか⁉️
皆疑心暗鬼である。
森口泉は署に勤務する事務職。
涼しい顔をしていればいいのだが‥‥。
親友の千佳は実はスクープの新聞社の記者だった。
そして、彼女に秘密事項を喋っていた泉。
しつこく疑う泉に、
私の潔白を証明するわよ。と言い立ち去る千佳。
翌日、なんと千佳が川で溺死体となって発見❗️
広報課長に誘われ個室で食事。
事務職の立場でこんなに親しいのか?
溺死体となった千佳との関係や
直近に会った際の話の内容などいろいろ聞かれる。
二人の関係を調べ上げていた、と言うのだ。
また何か気づいたことがあれば教えてくれ、
と言われる。
屋上で捜査一課の梶山に紹介され、
以後、数回にわたり、
広報課長の冨樫、捜査一課の梶山、事務職の森口泉、
三人での屋上会議が持たれるわけだが、
おかしいだろう⁉️
被害者の知人とはいえ、
捜査内容を刑事が事務職員に言うか⁉️
警察署の屋上で秘密会議って、
そんなのしてたら、
捜査云々より皆懲戒処分ものだろう。
いくら、全国津々浦々警察の不祥事が
散見されるからといって、
それはもっとエロくとことん蔑まれることや、
お金や盗みやイジメやらで、
仕事の本質に関わることで
このような三人の組み合わせって無いと思う。
話の流れとして興味深いが。
最後に泉が警察官になるという理由に
こじつけようともしているが、
これに気づいてしまうと、
作品の良さが半減してしまった。
まだ刑事とはいえ後輩の磯川君と二人で
調べている方が理解できる。
やはり、どんでん返しがあった。
理路整然と説明する泉だが、
演技の上手さもよくわかるし、
本作可愛い女の子だったし好感抱いていたのに、
しらじらしさしか感じられなかった🥲
ロケ地に観入ってる部分が多々あるが(笑)
鑑賞から大分時間開いちゃったけど一応レビュー‼️。
ロケ地が知ってる所だったからそこもあって鑑賞しました。
終始バックの景色が気になってたりしましたが物語も良かったです、これって原作はシリーズ物なのかな❓そんな感じの終わりかたでした。
どんでん返し的な流れもあってそちらにも引き込まれ睡魔は無く最後まで鑑賞できました(笑)。
警察内部は「踊る…」ぐらいの知識しかないけど、なんとなくその知識で内部の味方のはずの警察も敵❓みたいな構図が理解できました、内部のまどろこしい感じも見ていて楽しめましたし、その知識がある人はより楽しめそうな作品でしたね☺️。
ちょい設定に無理があるような部分もあったような…、でも続くようならまたシリーズ観たいと思います😄。
役者さんも杉咲花さんまた圧感です〜😭、悲しい主人公じゃないのは良かったけど、違う角度の悲しい事件でしたね。
豊原さんは久しぶりにスクリーン❓画面❓で見たような気がします、昔はドラマによく出られてたイメージでしたのでお元気そうな姿があり渋い刑事さん役で懐かしい感じもしました😆。
自分的にはドラマチックな終盤に違和感が
杉咲花さん演じる県警の広報職員。ジャーナリストである親友の変死事件を調査する中で真相にたどり着いた。
そう、終わってみればとんでもない終着点。
公安の言う正義、全体最適の是非を問う。
部分最適人間の自分には納得できない論理だった。
きっと花ちゃんも殺されちゃうんだろうな。
兎にも角にも花ちゃんの好調が嬉しい。しかし作品としてはどうだろう。「52ヘルツのクジラたち」と似たようなコメントになってしまうけど、終盤ドラマチック過ぎないか?
正義の意味とは…
孤狼の血シリーズ以来の、柚月裕子さん原作「朽ちないサクラ」
今回は原作を読まずに、純粋に映画に入った。
タイトルどおり、時折登場する「サクラ」が、各シーンを象徴するアイテムになって、観る者に様々な思考を予想させていた。
そして今作品は、正にキャストの妙があり、主演の杉咲花さんはじめ、上司役の安田顕さん、豊原功補さんなど、脇を固める俳優陣がピッタリはまって、最初から最後まで、作品に引き込まれた感があった。
ストーリーも、1シーン1シーンが予想を裏切られる展開で、ダレることなく最後まで突っ走った。それが自分にはとても心地よく、「また次に続くのではないか」という期待が感じられた。
警察組織を題材にしている本作では「自分にとって、警察官とは何か?」と問いかけるセリフがあるが、それに対して「自分の正義を貫くこと」と答える。
しかし、正義には「偽りの正義」と「真の正義」があると…
上司の冨樫は「偽りの正義」を貫くことで、巨大な警察組織で生き抜いてきたが、それを知った上で泉は「真の正義」を貫くことを強く決意し、新しい世界に飛び立ったのである。
若者が失敗したり、悩み苦しみ、様々な経験しながら、目標に向かって、新しい世界に飛び立っていくその様はとても清々しい気持ちだった。久しぶりにそんな作品に出会えた。
サクラといえども!
まったく前知識無しに見ました。主人公の余りにも感情の無さに違和感が有りました。
普通あの年齢の女子で親友が亡くなったら号泣しますよね!
そうゆう演出かな?
それで、公安てそんな歪んだ正義の組織なんですかね?
あそこまで緻密に策略して隠ぺい出来るなら、何十年もかけて国の為に教団幹部を人づつ消して行けば良いと思いました。
ちょっと有り得ない結末ですかね!
面白いよ
見やすさ○
ストーリー◎
キャラクター○
没入感◎
個人的好み◎
警察ミステリーの本筋で良かったし、楽しめました。
天才が出てこない作品で、ひたすら努力して犯人を追い詰めていきます。最後は好き嫌いはありますが、主人公視点での前向きな終わり方は後味は悪くないし、良かったです。
事件もちゃんとすべて解決します。
確かな演技力ってこういうもの
原作は未読です。
富樫は、100人の国民を守るために、1人の女性を殺す決断をした。
公安の目的達成を邪魔する存在は、敵になってしまう。守るべき国民では無くなってしまう。
でも、自分の部下は、殺せない。
そこに公人ではなく個人としての富樫の意志が反映されている。
殺された津村のお母さんは強い人ですね。津村の尊厳を守りつつ、森口に生きる力を与えている
清濁合わせ飲むかんじのラストも、現実味があった。
一個だけ気になったこと。
神社の祠に宗教団体のマークが付いていることは、ストーカー殺人の捜査で気付くと思うんだ、、、。
かなり淡々とした映画なので、演技が重要な部分を占めているけど、杉咲花さんの演技が素晴らしかった。揺れる感情から最後の覚悟を決めるところまで、セリフじゃなくて演技で見せてくれた。すごかった。
結局、公安は悪い奴って事でいいんだよね?
前編に渡って会話シーンで物語が展開していくので、余程集中して見ないと話しについていけない。あんな暗い所で人は話さないと思うんだけど。
公安が邪魔な奴は皆殺しだデストロイなのだが、殺し方に美学を感じない。ラストで杉咲花はよく殺されなかったな?
謎解きモノとしても、謎が解決する時のカタルシスが無いから何とも消化不良。
桜のシーンは良かったくらいしか思いつかないや。自分には全く刺さらない映画でした。
この映画に私的感じた問題点とは
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
この映画『朽ちないサクラ』は、愛知県警の広報広聴課の職員の主人公・森口泉(杉咲花さん)が、殺された彼女の親友である新聞記者・津村千佳(森田想さん)の殺人事件の真相を探るストーリーです。
しかしながら、この殺人事件の犯人が明らかになるまで、映画自体は停滞していた印象を持ちました。
その大きな理由は、登場人物のほとんどが何かに捉われ後ろ向き内向的に感じられた所にあると思われました。
主人公・森口泉は、親友の新聞記者・津村千佳に、ストーカー殺人に関連する慰安旅行の情報を流してしまったこと、その事が遠因になり津村千佳が殺されてしまったこと、を悔いています。
新聞記者・津村千佳は、親友の森口泉を裏切って慰安旅行の記事を書いたと疑われた疑念を晴らすために、その私的な理由で慰安旅行の記事が書かれた深層を明らかにしようとし、結果、殺害されてしまいます。
森口泉の上司である、県警広報広聴課長・富樫俊幸(安田顕さん)は、過去の宗教団体ソノフのテロを防げなかった過去を悔いています。
辺見学(坂東巳之助さん)は、慰安旅行によって被害届の受理を先延ばししストーカー殺人が起こったことを悔いています。
森口泉のバディとなる警察官・磯川俊一(萩原利久さん)も、キャラクターとして積極的に事件解明に進む駆動力は余り感じませんでした。
殺人事件の捜査を指揮している県警捜査一課長・梶山浩介(豊原功補さん)も、捜査本部の全体での捜査の動きは犯人の車の特定場面以外は出てこず、それ以外は単独的で、本来の警察捜査の駆動力は感じられませんでした。
この、映画の終盤まで感じさせる停滞感は、それぞれの登場人物の後ろ向き内向性、あるいは本来の駆動力の無さが理由だったと思われます。
そして、この終盤までの重苦しい停滞感の理由は、映画の最終盤で明かされる本当の事件の真相で理解することが出来ます。
つまり、最終盤で明かされる事件の真相が、なんら現実的には解決解消されないからこそ、映画全体を覆う停滞感だったのだと思われるのです。
人は、問題が解決されない厳しい現実に出会えば、ひたすらに内向し停滞し続けるでしょう。
しかしながら映画作品としては、映画の大半を占めるこの停滞感に観客としては(真相が分からぬまま)つき合うのは困難であり、その真相も作品の最後になっても解決解消されないのであれば、映画全体を通してもちょっと厳しい評価にならざるを得ないと思われます。
せめて映画としては、最終盤の本当の真相が明らかになる前までは、ミスリードでもあくまで殺人事件の解決のために駆動力を持った事件解決を目指す、警察捜査に重きを置いた描き方をする必要があったのではないでしょうか?
そのためには例えば、森口泉やバディの磯川俊一を、初めから捜査一課の捜査員として設定し直し、捜査一課の情報も観客に見せ、警察組織として捜査に当たっている場面を見せ続ける必要があったと思われます。
また、オウム真理教をモデルにした宗教団体ソノフの描写も表層的で、さすがにこんな手垢のついた描き方では題材としては古すぎる印象を持ちました。
(出てくるマスコミの描き方も表層的過ぎたとも‥)
演出としても全体として内向的で視野が狭い感じがして、もう少し多角的な視点で描く必要があったとは思われました。
前半からミスリードでも駆動力を持った殺人事件解決ドラマとして、そこに親友のエピソードが絡み、最後に全く予想外の事件真相のどんでん返しがあれば、私達が当初予想した映画の満足感を観客にも示せたのではと思われました。
(本当にこんなことが実際ありますかね?という疑念はさておき)
題材としては傑作になる要素は多分にあり、今や重要な名優の一人である杉咲花さん、映画『辰巳』で印象的な演技を見せていた森田想さん、そして安田顕さん萩原利久さんなど優れた役者の皆さんが集結しながら、本当に惜しい作品になっていたと、僭越ながら思われました。
杉咲花さんの演技が凄い‼︎
若干難しいところもあったけど、犯人も最後まで分からなかったし、終盤もどんどんストーリーが進んでいって面白かった‼︎
そして、杉咲花さんの演技がすごくよかった‼︎
他の役者さんの演技も良かった‼︎
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