「期待値が高すぎたかも」朽ちないサクラ luna33さんの映画レビュー(感想・評価)
期待値が高すぎたかも
「孤狼の血」の柚月裕子先生原作という事で公開前から期待値も高く、早速初日に観てきた。
面白かった。良かったけど…何かが足りなかった。
という感じだろうか。
話は良かったし見応えもあったとは思う。ただ登場人物の描き方が甘いとどうしても感情移入し辛くなり、結果として物語に入り込めなくなってしまう。原作は未読なので何とも言えないのだが、感覚的には原作のストーリーを追っただけの映画かなと感じてしまった。こういうパターン、ちょいちょいあるんだよね。「火花」とか「東京タワー」とか。原作は素晴らしいのに映画は一体どうした?みたいな。まあ小説を映画化する難しさと言ってしまえばそれまでの話なんだが。
ミステリーとしても最も身近で最も意外な人物が真犯人であるという、ある意味「究極のド定番」なだけに、今さら犯人を知っただけで驚くわけにもいくまい。だからこそ展開の仕方に工夫を凝らすとか伏線の張り方とか丁寧な人物描写とか、もう少し作り込んで欲しかった。泉と富樫が対峙するクライマックスなどもシーンとしてはとても良かったと思うのだが、何というか構成そのものがあまりに普通すぎて、単なるTVのサスペンス劇場を観てるような感覚だったのが実にもったいない。迫力はあったのにね。
杉咲花さんは意外に「らしさ」が少なかったように感じたが、それでも目の演技などで見せ場はしっかり作ったのではないかと思う。安田顕さんは役とあまり合ってなかったのかな?個人的にはもうひとつしっくり来なかった。それに比べると豊原功補さんは良かったが、それでももう少しクセの強いキャラクターであって欲しかった。駿河太郎さんはとても良かったと思う。びっくりするほど出番は少なかったが嫌な雰囲気を上手く出していた。それにしても最近どんどん存在感が増している役者さんの1人だと思う。
まあトータルでは可もなく不可もない、原作をなぞっただけの普通の作品に感じられてしまったのが残念だった。やっぱり期待値が高すぎたのかな?
コメント、共感ありがとうございます。
「ホームランバッターを8番に起用」は上手い喩えですね。
でも、ゆきさんも仰ってるように杉咲花が出場するから観戦に行った面もあり…
更に言えば、そこへの期待値からの物足りなさもあり…
藤田朋子さん、よかったですね。
娘の親友に対する接し方と、一人の時は違うのだろうと感じさせる佇まい。
台詞と表情と仕草と、様々なバランスに奥行きがありました。
ゆきさん、コメントありがとうございます!
僕は甘めの3.5にしましたが(笑)お気持ちはめっちゃ分かります。
ものすごく間を取った割にめっちゃ普通のこと言ってるやん、みたいな感じなんですよね〜。
あと何よりゆきさんがおっしゃる通り、杉咲花さんを起用してるにも関わらず彼女の良さが薄かったのが一番残念だったのかも知れませんね。
こんばんは。
レビューに大共感です!
私最初星2.5にしたのですが、でも花っ子なので加点しました。
しかし、この(程度、、あっ!w)位の内容なら花ちゃんでなくても良かったのでは?とも思うし、だけど、花ちゃんだから観る気になったんだし、花ちゃんだからこのレベルを保てたんだとも思うし、、で、う〜ん。。
期待値が上がり過ぎていたんでしょうかね?w