バクシャク　犯罪の告発

インドの男性優位社会、政府の癒着、何よりも人々の無関心が大きなテーマ。組織に脅され妨害されたり、家族にまで反対されたりと、汎ゆる困難に立ち向かう女性記者が逞しく、女性警視も凛として、新しいインドの女性像を描いている。大手メディアの記者ではなく、SNSを駆使して、何とかニュースを拡散しようと奮闘するのが良い。所々インド音楽が挿入されるのがインド映画らしい。スダーが施設から逃げ出すシーンは緊張感あった。全てを知っていた大臣や児童福祉委員会のミティレーシュが罰せられないのが残念。

「気楽なもんだな政府を敵に回せと？」
と反論すると
「それが嫌なら屋台を引くとかすれば良いだろ！報道局だろ！」
と逆に言われてしまう。

「（頂点捕食者の）人間は頭を使って話す事が出来る。それを放棄するなら、動物と同じ」愛の無いAIに対するアンチテーゼ♥

さて、この物語は出鱈目で偽善的な話である。しかし、僕は個人的に評価する。
当然の話だからだ。

さてさて、我々日本人（先進国？）は、途上国（？）の出来事と割り切って良いだろうか？
先進国にはこう言った出来事は無いのか？俯瞰して鑑賞するばかりで、自分達の社会がこれ以下な事に気づかなければならない。GIRLとWOMANの違いは何処にあるかだ。

映画では、カメラマン（報道局のプロデューサー）がお金を懐に入れたままで、それを放送でも暴露していない。日本国ならお金を受け取った側も罰される。まさか途上国ではそれが許されるのか？僕はこの映画の意図する所と見た。
大臣に対する忖度ではない。報道に対するアンチテーゼの様に感じた。