「難産」オーメン ザ・ファースト 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
難産
またしても名作ホラーの新作。
しかし今回は『ハロウィン』新3部作や『エクソシスト 信じる者』を成功させた(失敗した…?)ジェイソン・ブラムとデヴィッド・ゴードン・グリーンのコンビではなく、ブラムハウス作品ではない。後日譚でもない。
新進気鋭のクリエイターらによって明かされるは、あの“悪魔の子”はどう誕生したか…?
『オーメン』前日譚!
よくある誕生秘話だが、シリーズのファンなら必見だろう。
シリーズ見ていなくても、“オーメン”というタイトル、悪魔の子=“ダミアン”、悪魔の数字“666”、オスカーを受賞したジェリー・ゴールドスミスの名曲などは聞いた事があるだろう。『エクソシスト』と並び1970年代のオカルトブームを牽引。
勿論見た事あるが、むか~しに。『2』からは見たような見てないような、記憶が曖昧。2006年のリメイク版は見たけどほとんど覚えていない。それでもゴールドスミスの音楽や『1』で落ちてきたガラス板で首切断のショッキングなシーンは記憶に残っているが…。
名作との認知くらいで、愛着や詳しくもない。では、何故劇場で観たか…?
地元の映画館で洋ホラーが上映するのは珍しく(『IT』続編以来)、せっかくだから見てみようかと。
それに、前日譚。本当は『1』を再見してから観たかったのだが、近くのレンタル店には置いておらず、U-NEXTですら配信ナシ。まあ前日譚だから見れるだろうと。
『ハロウィン』や『エクソシスト』よりかは上出来。
不穏な雰囲気、ショッキングな描写、何より作り手の真摯な意気込みは伝わってきた。
が、大変面白かった!傑作!…とまではならず。まあまあと言うか、はっきり言ってしまえば、ちとビミョーだったかな…。
結局ゾクゾクしたのは、遂にの誕生シーンとそこに掛かるゴールドスミスの音楽、グレゴリー・ペックの写真出演や日時“666”、息子の名は…の最後や『1』との繋がりくらい。
『1』オマージュのような開幕の死のシーン、焼身自殺、身体切断などのショッキングな死の連続…。
修道女でありながらルームメイトに進められて大胆セクシーなドレスに身を包んだヒロインのネル・タイガー・フリーの美貌と魅力。
その熱演。産気づいたシーンの怪演や出産シーンは迫真。
その出産シーンは出産控えている方は絶対に見るべからず!
…など見所はあるが、本筋自体は『1』へ繋がる要素も最後以外ほとんど無く(熱心なファンから見ればオマージュはあるだろうが)、ダラダラ退屈な話が続く。
主人公マーガレット、修道院の問題児カルリータ、異様な修道女などの中で、誰がダミアンを産んだ…? 当初はカルリータと思わせつつも、すぐ察しが付く。
ダミアン誕生にはある計画が…。黒幕は教会。人々の神への信仰心が薄れたのを危惧し、邪悪なる者を誕生させ、再び人々の神への信仰心を…。教会の闇や陰謀もよくある話だし、って言うか、回りくどい!
衝撃的なモザイク出産シーンや“獣”との交わり(と言うかほとんどレ○プ)、グロ苦手な人以外でも見てて気持ちのいいもんじゃない。これでPG12か…。
産まれた子は双子…! 男の子は我々が知る“悪魔の子”となり、もう一人の女の子は…?
“ファースト”からの新シリーズを狙っている…?
確かに悪魔の子はここに誕生した。
双子の片割れやマーガレットとカルリータのその後も気になるが…
一見パズルのピースが上手くハマった橋渡しのように見えて、何か後付けや強引こじつけも感じられ、個人的には見事な誕生プリクエルじゃなく“難産”であった。
近大さん
共感をくださり
ありがとうございました。
劇場で観る 久しぶりのホラー
心臓に悪そうでしたが
シリーズ観ていたので
気になって・・
ファースト ということで
後に繋がるストーリー展開でしたね。
女性は、この手の作品は苦手だと思います。
ひとりで観た私って・・・(*'▽')
>『エクソシスト』と並び
1970年代のオカルトブームを牽引。
確かに その通りですね。
ダミアン = 悪魔の子
それだけで、怖かったです。
今回、
ヒロインのネル・タイガー・フリーさん
熱演されていましたね。
ラストの 山小屋・・
「オーメン4」は
その、女の子が登場するのねって
思いながら終わりました(´▽`)
オリジナルの映画音楽も起用されて
良かったです。