劇場公開日 2024年4月5日

「正統派、本格派、かつ新しい。」オーメン ザ・ファースト sokenbiteaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0正統派、本格派、かつ新しい。

2024年4月7日
iPhoneアプリから投稿

怖い映画好きな人は、四の五の言わずすぐ見に行った方がいいと思う。
正統派ホラー映画の新たな傑作誕生です。

舞台が70年代のローマなんだけど、まず映像の70年代感がすごい。
街の様子から通行人から、映像自体の質感まで、隙がなくよくできてる。
いかにも悪魔ものらしい、教会や孤児院の、陰鬱で閉じた雰囲気もいい感じ。
ホラー的なおどろおどろしい、エグい描写も、ショボさはゼロで、無駄に残虐さてんこ盛りというわけでもなくセンスの良さを感じます。
全体に、絵に新しさがあるんですよね。もちろんいい意味で。
映してるものは昔からあるホラー映画のイメージなんだけど、2020年代の映像という感じがすごくする、見応えのある美しい映像でした。

あとなんといっても役者がよいです。
主演のネル・タイガー・フリーが素晴らしすぎです。
個人的には歴代ホラー映画ヒロインで最高と言ってもいい。
シスターのルックが似合う落ち着いた美人なんですけど、背も高くて華がある。
画面に映ってるだけで見て楽しいです。
まあ後半は怖い目にあってキャーキャー言うんでしょうねと思ってたら、とんでもない。
後半すごかったです。
いやすさまじかったです。
映画初主演らしいですけど、今後もメジャーな作品で活躍するんじゃないですかね。

その他シナリオも、助演の役者の演技も、音楽も、どこをとっても素晴らしいです。
そのどれにも言えるのが、無理に大きく外して奇をてらったものにしないで、極めて正統派ながら、古くさくもない、今を感じるものであるということです。
自分としては、今映画を見るならこれを推したい。
見る価値あります。

sokenbitea