劇場公開日 2025年5月23日

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「信仰の恐ろしさ」デビルズ・バス Kさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 信仰の恐ろしさ

Kさん
2025年5月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ものすごく好みの作品でした。
舞台は18世紀半ば、オーストリア北部の小さな村。

「デビルズ・バス」=「悪魔の風呂」
当時の鬱病は悪魔憑きという扱い。

女性が赤子を滝から投げ落とした後、告解。
首をはねられ指が切断後、タイトルに入る。
この冒頭からものすごく引き込まれました。

宗教の支配と村人たちの異常な信仰心…。
「代理自殺」という闇深さを描いています。

ガール・ウィズ・ニードルの事件と同様に
こちらの事件も深掘りしたくなりました。
また、女性の生きづらさに深く共感。

因みに、ニワトリ、山羊、 魚は全滅。
動物を愛護する方は発狂するかもしれません。

主人公アグネスの精神崩壊を丁寧に描いていて
陰鬱な世界観と重みに浸りました。

捌いた山羊をキリストの十字架刑として
見立てた描写が素晴らしかったです。

K