劇場公開日 2025年7月11日

顔を捨てた男のレビュー・感想・評価

全98件中、1~20件目を表示

4.0現実の捉え方の違いで分かれた人生の明暗

2025年7月12日
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鑑賞方法:映画館
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ニコ

4.0「エレファント・マン」から45年、映画と私たちは進歩したのか?と問いかける

2025年7月20日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

知的

人の外見の好き嫌い、また内なる嫌悪感や差別的感情についての難題を突きつけてくる映画だ。ただしけっして社会派のまじめなドラマというわけではなく、サスペンスとダークなユーモアと不条理さのバランスが絶妙な娯楽作になっている点もいい。

主人公エドワードの序盤の外見は容易に「エレファント・マン」(1980年のデヴッド・リンチ監督作)を想起させる。一方、新薬の効果で古い異形の“外面”が崩れて中から新しい(セバスチャン・スタンの)顔が出現するシーンは、「ザ・フライ」(1986年のデヴィッド・クローネンバーグ監督作)の変身シーンの逆バージョンのようだと感じた。「2人のデヴィッド」の80年代の名作に通じる趣は、スーパー16ミリフィルムで撮影された映像の質感によって補強されている。

脚本も手がけたアーロン・シンバーグ監督は、生まれつき口唇口蓋裂があったため矯正手術を何度も受けたことを明かしている。そうした実体験に基づき、外見やアイデンティティをテーマに映画を作っており、長編第2作「Chained for Life」では神経線維腫症1型の当事者であるアダム・ピアソンを主演に抜擢。シンバーグ監督はこの第3作でもピアソンをオズワルド役で起用し、脚本開発段階から助言を得て当事者の視点を盛り込んでいったという。

イングリッド(レナーテ・レインスベ)が書いた舞台劇に、「醜いものを忌み嫌うのは人間の本能だ」という台詞がある。また、序盤に映る啓発ビデオでも、「“恐れ”は獣への警戒心から生まれた」「我々は原始的な脳の反応を制御できません」と説明される。そうした本能に基づく感情を理性や知性で制御するのが文明人としての進歩というわけだ。「エレファント・マン」から45年が経ち、多様性やインクルージョンといったお題目は語られるようになったものの、映画やドラマの中でアダム・ピアソンのような当事者が重要な役で登場することはまだ少ない。また世界的な傾向としても、主に民族や人種の点で昨今、多様性尊重への反動が広がりつつある。「顔を捨てた男」を観ると、私たち人間の理性は本当に進歩しているのか、と問われている気がする。

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高森 郁哉

4.0ルッキズムの皮肉に満ちた寓話

2025年8月22日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

斬新

 かつての「エレファント・マン」を想起させる設定だが、本作はその一歩先を行く物語だった。
 ”エレファント・マン”ことジョン・メリックはサーカスの見世物として悲惨な人生を歩むが、彼に比べると本作のエドワードは周囲からの奇異の目を気にしながらも、それなりに普通の日常生活を送っている。彼が住むアパートの管理人、仕事仲間、バーの客たちは彼を見ても気味悪がる様子を見せない。そういう意味では、19世紀末頃を舞台にした「エレファント・マン」とは明らかに時代の違いも感じた。

 ただ、そうはいってもエドワード本人は自身の容姿に対するコンプレックスに苦しみ、友達も恋人も作らず孤独と不安に駆られている。周囲がどう見ようと、本人の中では”普通と違う”ことに苦しみ、ジョン・メリックと同様に常に疎外感を感じているのだ。

 そんなエドワードは実験段階の治療でハンサムな男に生まれ変わり、不動産会社の営業マンとして新たな人生をスタートさせる。高級マンションに住み、恋人もできて成功の美酒に酔いしれる。ここから本作は「エレファント・マン」から一歩先を行く物語になっていく。

 そこでキーマンとなるのがオズワルドという、かつてのエドワード同様、顔に大きな障害を持った男である。彼はエドワードと正反対で、自分の外見を気にすることなく、陽気で社交的で誰からも愛されている。エドワードの持っていないものをすべて持っているのだ。

 以前の自分のように醜い容姿をした彼が幸せそうな人生を送っているのを見て、きっとエドワードはこれまでの人生を否定されたような気持になったのではないだろうか。外見ではなく内面が魅力的であれば愛される。それを体現するオズワルドを見て、エドワードの心は打ち砕かれたに違いない。
 カラオケで美声を響かせて聴衆をうっとりさせるオズワルド。それを羨望の眼差しで見つめるエドワードの表情が印象的だった。

 人間的魅力は外見ではなく内面にこそ宿る。これはルッキズムに対する痛烈な皮肉とも取れる。個人的には最近観た「サブスタンス」を連想した。ただ、「サブスタンス」のデミ・ムーアが最後まで若さと美貌に憑りつかれていたのに対し、今作のエドワードはそこまで暴走しなかったのはせめてもの救いである。そこは両者、似て非なる所である。

 監督、脚本は本作が長編3作目の新鋭ということである。自分は初見となるが、余白を残した演出が時折見られて中々面白いと思った。

 例えば、エドワードの部屋の天井にできた水漏れによる穴。これは日が経つにつれてどんどん大きくなっていく。ドラマ上これが特に機能するような場面はないのだが、エドワードの孤独のメタファーと捉えれば中々シュールで面白い。

 終盤のエドワードの行動も、どういう感情から起こしたのか説明されない。かなり突然だったので驚いてしまったが、自暴自棄的に見えるこの行動にもきっと何か真意があるはずだ。オズワルド=かつての自分をバカにされたことによる怒りだったのかもしれない。

 一方、ラストシーンの意味については今一つよく分からず、後になって調べてようやく分かった次第である。確かに途中で何度か伏線は張られていたが、少し分かりづらいと思った。画面をよく見ていないと気付かない人も多いのではないだろうか。

 ちなみに、このラストシーンでも見られたが、カメラが度々がズームインする場面がある。ちょっと作為的という気もしたが、インパクトを与えるという意味では中々面白い効果を上げていると思った。

 キャストでは、エドワーズを演じたセバスチャン・スタンの巧演が素晴らしかった。前半は特殊メイクをしているため、ほとんど彼だと気付かない容姿をしている。先入観をなくして純粋に彼の演技力を堪能できた。舞台がニューヨークということもあろう。劇中でも指摘されていたが、ウディ・アレンよろしく猫背でオドオドした演技は新鮮だった。

 また、オズワルド役のアダム・ピアソンも印象に残った。彼は実際に神経線維腫症を患っており、本作の外見そのままの素顔ということである。
 尚、彼は同監督の前作で主演を務めたということらしい。残念ながら、日本未公開作なので観ることは出来ない。ただ、彼のような個性派俳優を続けて映画に登場させていることから、この監督は何かしら一貫したテーマを持っているような気がした。

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ありの

3.0レナーテさん

2025年8月16日
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が良いです。私は最悪の人ですね。

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michi

1.5顔を捨てた男

2025年8月15日
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設定がブッ飛んだ、良くも悪くもA24色の映画でした。
『シビル・ウォー』もそうでしたが、なんかしっくりこないA24。
本作も特に無いです。
観ても観なくてもイイ作品。

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映画館難民

3.5後半のトントン拍子で軽くなってしまう

2025年8月15日
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鑑賞方法:映画館

顔面アトピー持ちの自分としては手術前迄の描写はなかなか刺さるものがあり、俳優の演技を含めてかなり良かった。ただ術後の流れはやや出来レース的な感じで、あんまりだったかな。色々と過程の省略が多い印象。

しかしながら中盤の部屋での変化シーンは生々しく、素朴なリアリティを感じた。

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石岡将

2.0トッツィーに軍配。

2025年8月14日
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中途半端。
これは顔の話しかなあ。
小劇場の役者と役柄の話しに滞留蛇行し、
誰にも感情移入出来ずに幕。
何処か似て今もテーマが錆びないトッツィーに軍配。
芥川の鼻でもなし、クロネバでもリンチでもなし。
もっと喜劇か悲劇かどちらかに強く寄せていれば。
役者陣も皆が演り損。

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きねまっきい

4.0外面(ルッキズム)か、内面(性格)か、究極の選択を投げかける映画。

2025年8月13日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

難しい

驚く

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チャキオ

3.5反ルッキズムは流行りなのか?

2025年8月13日
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驚く

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月光仮面

3.5

2025年8月10日
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普通の鏡、拡大鏡、三面鏡、ワンウェイミラーなど、ありとあらゆる主観で“自分とは何か”を突きつけ続ける映画。鏡に映っているのは何か?

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ouosou

2.0理想と現実のギャップ

2025年8月10日
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鑑賞方法:映画館

顔に特異な形態的盗聴を持つ男の理想と現実が反転する不条理スリラー。原題「A Different Man」は「エレファント・マン」を意識したような題名ですが、ストーリーに面白みが無く比較するまでもない印象を受けた。

2025-118

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隣組

4.0ルッキズムにとどまらない深みのある作品

2025年8月9日
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鑑賞方法:映画館

ルッキズムを取り上げた作品なのだろうとタカを括っていたが、
それにとどまらないところに心を打たれた。

というのも、
セバスチャン・スタン演じる主人公エドワードは、
その特異な外見から、ひどい扱いを受けてきていて、
自分自身にも自信がない。
そんな彼が治療を受け、新しい顔(本来の顔だろう)を手にいれ
それなりに仕事がうまくいったりモテたりするようるなったが、
エドワードの本質は変わらないのだ。
人と比べる、人を羨む、自分に自信がないのは変わらない。

一方、昔のエドワードの顔に良く似たオズワルドは、
特異な顔にも関わらず、周囲の人たちとのコミュニケーションは抜群だし
自分に自信があり、顔のことをコンプレックスに感じているそぶりがない。
人と比べたりなんかしないし、むしろ人をたてるのだ。
だから人から好かれ、信頼されるのだろうと思う。

この人間的な本質の違いが、彼らの人生が全く異なる結果を生んでいる。
まさに人としての本質を抉り出すように描いていて、
私は心を打たれたし、自分自身も外見にコンプレックスを持ったり
他人と自分を比べたりせず、自分の人生を楽しもうとあらためて思った。

パンフレットも購入。
じっくり本作の余韻に浸ろうと思う。

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ひでちゃぴん

3.5エゴとアイデンティティのはざまで

2025年8月9日
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鑑賞方法:映画館

なかなか際どい題材を扱って攻めている脚本演出が上手い。観客が自分の感覚を自らに問いがちなシーンがあり、外見による差別ということについて向き合うことになる。
ただ本作の秀逸なところはそれ以上に、外見の変化によって明らかになっていく主人公のエゴを描いていくところ。外見含めた自分を全否定し、違う人になることを選んだくらいなのに、好きだった女性への執着と外見が変わっても元々の自分のアイデンティティは捨てられないという様子の描き方が独特。自分と同じ病を持っていても人生を謳歌している人に感じる強い嫉妬。観客は自分がこのスクリーンの中の話に対して感じる感情感想は正しいのか?と自問自答してしまう。不思議な魅力を持った作品。
主人公のエドワード役は「アプレンティス」で見事なトランプ像を演じた人。内面と外見の演技の複雑なバランスが見事。
驚いたのは後から出てきた主人公が嫉妬することになるオズワルドを演じている方は本当にその顔の症状を持っている方とのこと。すごい役者、だからこそこの作品に力があるのかもしれない。

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まっちゃまる

4.02025 58

2025年8月8日
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すごーい、ブラックジョーク!
見ている自分にも人を見た目で判断するなという教訓と、自分の気持ち次第でハンデだろうがなんだろうが変わるんだぞ。というのをユーモアとジョークで見せてくれた。

さらにフィルムで撮っているのか荒っぽいノイズ感が見ている人を終始不安にさせつつ時折出るおっかなさやおっきな音が日常生活の怖さも感じさせていて見事に見ている人を不安で楽しい世界へ連れて行ってくれたと思った

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yougo!!!

4.0生まれ変わる時

2025年8月7日
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悲しい

難しい

顔に特異な形態的特徴を持ちながらも新薬により治った男が、治療前の自分と似た男と出会い、動き始めたはずの新しい人生が…といった物語。

これは深く考えさせられる作品ですね。

現実問題として、男女問わず見た目が良いことは計り知れないほどのアドバンテージであることに異論はないと思います。

自信が付いたエドワードは仕事でも成功していき、かつて憧れた彼女と…。

そんな中、突如現れたオズワルド。かつての自分と同じ立場にあり、そんな彼と心を寄せ合って熱い友情が生まれる…的な展開になると思いきや。

う〜ん、そのことを気にもしていない(ようにみえる)オズワルドに、人知れずコンプレックスを抱いたのでしょうか。あれ程苦しんでいた自分と何故こうにも違うのか。そしてあろうことか、生まれ変われたはずの自分が、かつての"自分"に全てを奪われていくような感覚…。

結局大事なのは見た目ではなく心だよね…

なんてくだらない綺麗事を言うつもりはサラサラないですが、エドワードとオズワルド、確かに輝いてみえたのはオズワルドであることもまた事実か…。

なんとも複雑な気持ちにさせられた作品だった。

それはそうと、皆さん動物は責任をもって飼いましょうよ。んで、イングリットさん、最初は素敵な女性かと思ったが、あんたも中々にね…。。

そして最後。日本食なのが何となく誇らしいが、この後がどうなるか…っていうか何を伝えたい場面なのか?

また、エドワードに関しては主治医には普通にありがとうございますで良かったのでは?

細かい所が少し気になってしまったかも。
いずれにせよ、難しくも良作だったと思います。

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MAR

5.0容姿というより、過剰な自意識

2025年8月7日
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美しさに固執する物語は数多あれど、
その逆を進んで、悲劇に陥るのは珍しく、
随所の現代的なジャズ音楽の効果もあり、なんとも皮肉な物語。

最も面白いのは、周囲のほとんどの人間が主人公の意識とは対照的に、
あまり容姿を気にしていないように描かれていること。

やっぱり人間は中身が大事とか、教科書的な説教臭い話ではなく、
万事大概が自意識過剰だよ、お気楽に、
とオズワルドが軽やかに肩を叩いてくれる感じ。

自分の殻という固い天井を突き破って出てくるものは
結局、生身の自分自身でしかないというような、
寓話的なエピソードも随所にあって、ユニークな映画でした。

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HK

3.5ルッキズム云々という問題ではない

2025年8月6日
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驚く

ホラーかミステリーだと思って鑑賞にいったがそうではなかった。

姿形を変えても、嫉妬に狂っても、長い間刑務所にはいっても、相変わらずだね、と言われてしまう悲しさ。

ほんとに、悲し過ぎる!

他人を羨んでも仕方がないと分かっていても、感情的になってしまうと…。

セバスチャンはどこかの段階で、現実を冷静に見つめることができて、冷静に判断することができたのだろうと思う。

エドワードを他人事だといって笑っていられないほどには冷静でありたいものである。

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うさぎさん

4.0見た目が全てではない

2025年8月1日
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知的

難しい

ストレンジダーリンと比べると遥かに面白かった。
あそこまで酷い容姿の人っていない?と思うけどでも役者を目指してるのも凄かった。
よく目指そうと思えたね。勇気がある。
整形して演出家の女性と良い感じになったらオズワルドという過去の自分に遭遇性格は明るくおしゃべり奥さんやお子さんもいたから驚いた。
オズワルドの登場で男性もおかしくなり知人を殺して刑務所行き顔にボール当たる監視官も知らんぷり顔にボール当たると痛い私も経験者なので分かる。笑えない。
刑務所から出てきてオズワルドと女性誰?再会来てくれたのはいい人だった。
私もあまり容姿を重視しすぎる人が苦手そういう人は言葉悪いけどクズが多い。
内容考えた人中々良かったと思います人間は顔だけじゃないんですよそう思いませんか?

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Lec

3.5欠点をなくすことが必ず幸せになれるわけではない。短所と長所が表裏一...

2025年7月31日
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知的

欠点をなくすことが必ず幸せになれるわけではない。短所と長所が表裏一体であることを考えさせられる映画です。極端ではありますが、自分の幸福は自分で切り開くものと思わせられます。

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ショカタロウ

3.0ストーリーは面白くて

2025年7月31日
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惹かれたが、設定に無理あるけどね。マスクでの演技でいいんじゃない?

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Miya-n