「双子の神秘」ふたごのユーとミー 忘れられない夏 あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
双子の神秘
監督が双子姉妹であるところが特筆すべきポイント。1999年の出来事という設定は、監督姉妹は1985年生まれであるので多かれ少なかれ彼女たちが14〜5歳だった頃の実体験を活かしたとみるべきだろう。
双子に我々が抱く素朴な疑問がそのまま映画に反映されている。
両親が離婚する場合、本人たちや周りはどのように考えてどのような選択肢を選ぶのか、一人に恋人ができたときお互いどのような感情を抱くのか、そしてそれ以前に両親や恋人は彼女たちを見分けることができるのか。
この映画はそのあたりを実にストレートに描いた双子観察映画であるといっていい。
うちは娘一人なのだが近所に同級生の双子姉妹がいて家によく遊びに来た。小学生の頃はまるっきり外観がおんなじであり見分けることができなかった。親もよく間違えたそうである。このため一方が髪をポニーテール、もう一方がツインテールにしていた。ということは結びかえれば入れ替わることが容易にできるということである。まさにこの映画のように。
なお、この子たちは中学生になると背丈や体型、顔つきも個性がでてきて見分けできないということはなくなった。ユーとミーも、このお話の年あたりを境に、違いが出てくるのかもしれない。
もちろん、この映画は双子観察ということに加え初々しく、愛らしい初恋の物語であり、姉妹それぞれの成長の話であり、家族のきずなの話でもある。とても清々しく楽しく観ることができた。
共感とコメントありがとうございます。
監督(達)の双子としての感覚が生きているんですね。
「ストレートに描いた双子観察映画」
確かに、そういう側面もあり、なおかつ清々しい思春期映画でもあって、良い作品だったと思いました。