「双子として生きていくということ」ふたごのユーとミー 忘れられない夏 prishouさんの映画レビュー(感想・評価)
双子として生きていくということ
なんと切なく爽やかな映画だろう。
双子で1人の男に恋をするという、ありがちな青春ラブストーリーかと思いきや、双子であることの心情が細やかに描かれており、それこそがこの作品の中心だった。青春ラブストーリーは、「双子として生きること」の中でのひとつのエピソードに過ぎなかったのかとさえ思える(それに「巻き込まれた」少年が可哀想なほどに・・・)。
寝室の様子や浴室の様子、アイスキャンディーの食べ方など、随所に「双子であること」の幸せ、その後に訪れる歪みがうまく表現されている。
そして、主人公を演じたティティヤー・ジラポーンシンの表情や仕草には、きっと誰もが恋をする。なんといっても「2人分」の魅力が詰まっているのだから。
観た後の清々しさは期待以上で、これぞ映画の醍醐味!と嬉しくなる、そんな素敵な映画でした。
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