ドリーム・シナリオのレビュー・感想・評価
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こういう炎上のスパイラル、あるよねー
もし自分の身に同じようなことが起きたとしても、ポール同様にロジカルに理屈で通そうとしても相手の感情に打ち勝つことはできず「なんで分かってくれないんだ!」と苛立ち、自分が被害者なんだと自分主体で主張してさらに反感を買って炎上のスパイラルに陥ってしまうんだろうなぁと思いながら鑑賞。有名になったことを、それがポジティブであれネガティブであれ、利用しようとアプローチしてくる企業が現れるところや、テクノロジーで瞬時に真似するところなど、ここ数年の世の中の出来事をニコラス・ケイジの巧みな演技で表現した作品でした。
作品が伝えたいのは“バズる“ことへの警鐘か。
何も特質するものを持っていない冴えない平凡な中年男性が知らないところで突然大バズり。
一躍人気を博するけれど、これまた知らない所で理不尽にバッシングされ、自分は何も悪くないのに一挙手一投足が批判の的に。
結局、よく分からない所で騒動は突然収まるけれど、シコリが残ってしまい元の平穏な生活には戻れず…
これ、今回の話は夢の話だったけれど、実際に起こりうる現象だなと感じた。
素人が突然誰かの発言でバズってTVに取り上げられ、消費されていく。
しかもよく分からない起業家に利用されるのもリアル。
最後にポールが炎に焼かれそうになる奥さんを救出して、抱きしめながら“これが現実ならいいのに…”と言って空に舞い上がって終わったシーンは悲しい、、
平凡な中年…
目立ちたい、認められたいけど、そんな才能もないし、準備もしてない、秀でるものもない。けれどアイデアだってあるし、自負もあると日日悶々としながらも平穏に暮らす普通の男。努力もせずに一躍有名になり、自我が一気に吹き出し、理想を語るが、これまた一気に周囲から叩かれ、家庭からも街からも追い出される。何もしていないが、跳ね返すだけの何かを持ち合わせておらず、何もできなかった。今のSNSの怖さを物語っている気もするが、ほとんどの人が持ち合わせていない非凡さ、特別な才能、つまりは普通の人あるあるを描いている気がする。
中年加害予備軍男性全ての業を背負う覚悟を見せるニコラス・ケイジ
何を象徴しているのか
主人公(ニコラス・ケイジ)は大学教授、どういうわけか見知らぬ他人の夢に現れ、たちまち有名人になってしまう。
当初は何もせず、ただそこにいるだけの存在だったが、次第に夢の中で凶暴化し、みんなから怖がられるようになる。
主人公にはなんの責任もないので、理不尽なこと甚だしいが、どうしても抗えぬため・・・。
今のSNS炎上騒動とは少し違うかな。
夢が主題だが、これはもう完全に、SNSを示唆してるなーというのが自...
夢が主題だが、これはもう完全に、SNSを示唆してるなーというのが自分の感想。
人の夢に自分が勝手に出てしまって、見せられる方に相当のインパクトを残す。
たかが?夢なはずなのに、そのひとの心に残って、実物を見た時に、見たことある!ってなる。
それって、SNSで、勝手に流れてきたものを見たときも同じことが起きていて、見ている方の頭にしっかり入り込む。
沢山の人の頭に入ったものはものすごい影響力を持つ。私も見た!という共感で拡散する。
たかが?夢に出てきただけなのに見た方の気分を大きく左右するほど影響する。
つまり自分たちも、インス〇などでなんとなく見ているだけでも、心は何かしら影響受けていて、ましてや、何度も過激な場面を見ていたら、どれだけ影響されて、
それが嘘か本当か、根拠なく、反応してしまう。
SNSでもほんとかどうか怪しくても、みんなが共感、いいねしてると信じてしまう。
SNSに洗脳されてる状態。それも自ら。
表面的なことだけなはずが思った以上に頭の中に入り込んで、行動にまで影響する。
こんな頭おかしいことある?っていう現状を、この主人公と、「夢」についてのストーリーで、現代社会に警告してるように感じた。
いちいち、SNSに置き換えて考えてみると、しっくりきて、驚くかも。
「悪い夢も人生の気づき」
アリ・アスターファンとして
ニコケイか・・・と思っても、アリ・アスターファンとしては料金払って見なければなるまいと、2025年初劇場。
設定が面白いけど、どんどん風呂敷広げるとたためなくなるよと心配しつつ、大ぶろしきをきれいにたたんだ「アイデンティティー」なんかをイメージしながら、話に入り込んでいた。
怖いし、ひどいし、どうしようもないし、ニコケイ気の毒・・・ってところから、どうオチをつけるかと見守っているうちにエンドロール。
やはり広げ過ぎた風呂敷はたためないってことがわかった。
自分はわからなかったけど、せめてなにかのメタファーだったってことならまだわかるんだけど。
今年も面白い作品や笑えるくらいしょーもない作品に出合えますように。
リコ・シバタとは夫婦円満
相変わらず超ハイペースで映画出演、年じゅう主演作が公開されているニコケイ。最後に観たのが5年前のKILLERS/キラーズなのだが、内容はほぼ覚えていない…。本作は、シュールなコメディからホラー味を帯びていく展開が予告の時から気になっていて、いつまで経っても論文ひとつ書けない、若い女に誘われても失敗する、ついには妻にも見切られる不甲斐ないハゲ頭中高年のニコケイの演技は、マジに映画賞にも引っかかりそうな気配である。
ラストシーンのビッグスーツbyデヴィッド・バーンは自らを大きく見せるだけの虚構という意味にも思えたけど、ポールにとってのドリーム・シナリオがドリームでしかないのがいと哀し。ちなみに終盤に出てくるあの装置の名称が自分に共通する日本人男性名ゆえの他人事ではない感は、オレのドリームかと思った(意味不明)。
夢の進化論と適者生存
実際に夢判断のように解釈を考えるのが楽しい映画。
ポールがみんなの夢の中に現れたのは進化論的に言うと突然変異なのだろうか。適応戦略として言うと、この行為はシマウマの群れに紛れる行為なのか?結果的には逆に目立ってしまったが。いや、そもそも彼は本当は平凡ではないことを示したい、世間から注目されたいとの願望があったのだろう。論文のアイデア盗用への抗議も本へのこだわりも彼の秘められた自己顕示欲の現れなのだろう。それがさらに高じてみんなの夢の中に現れるという彼の特殊能力の開花につながったのだ。しかし、彼はその能力以外は平凡な男なので、ただ見ているしかできなかったが。
モーリーの夢で積極的に行動するのは繁殖のためか。彼の中で妻以外の女性に対する期待はゼロではない。元カノとカフェであったときの彼の表情と態度。次の展開に期待している。しかし、現実にはモーリーによってあっという間に終わっておならまでする始末。現実には彼は平凡以下😭
彼の心の傷、自分と他人への逆ギレはみんなの夢の中での攻撃として反映される。
では、なぜ急に彼の夢はみんなに見られなくなったのか。海外を除いて。
夢の進化において、彼は失敗したのだろう。現実でも暴力を振るう(振るったように誤解される)ことによって、彼の意識と行動が一体化してしまったがために、他人の夢に意識だけを伝えるということができなくなったのだろうか?あくまで、夢に現れるのは、無意識だけなのではあるまいか。(ただ単に彼がもうほっといて欲しいと、本当に心から願った結果だけなのかもしれないが)
そういう意味だと、ノリオが意識的な意識でさえも夢として送ることができる、これは進化である。ただ、まだ不特定多数に送ることができないようだが。ここが進化の余地ありだろう。
ボールは個人としては夢の進化過程において完璧な適合者ではなかったが、偉大なるブレークスルーである。映画の中でも彼の功績にふれているのは優しい
進化は多数の不適合者の犠牲の上で成り立つものである。
今後の夢の進化に注目。
ただ、自分の夢に勝手にCMを流すのは絶対にやめて欲しいけど🤚🏻
ニコラス・ケイジ好きにはめちゃくちゃおすすめしたい映画。同じくニコ...
ニコラス・ケイジ好きにはめちゃくちゃおすすめしたい映画。同じくニコラス・ケイジ変化球映画のアダプテーションと2本たて上映などしてほしい。
でも、別にニコラス・ケイジ?ふーんみたいな人には全然おすすめできない変な映画だ。
私もたぶんニコラス・ケイジでなければもっと評価が下がっていたと思うけど
なんせ彼が好きだし、ニコラス・ケイジが出てる変な映画大好き人間としては大満足の映画だった。
監督の前作シック・オブ・マイセルフよりも映像やストーリーのスムーズさは進化してたように感じる。
それにしても、人の承認欲求とメディアの関係性みたいなものがテーマとして一貫しているのが面白い。
ずっとこのテーマで映画を撮るんだろうか。
あと、ずっとこの話どうオチつけるんだろ?って思うけどなんか悪い意味でまったく釈然としない。終わり方があんまり上手くない印象もある。
ここまで話をボカシてやるのか
「インターネットでバズって調子にのってたら、ひょんなことから炎上して叩かれた」って事象を描いてんだよね。
でも、それをそのままやるんじゃなくて、みんなの夢の中に何故か現れた男っていう話にして描いてんの。
バズから炎上への変わり目が、若い女にちょっと手を出してうまくいかなかったからっていうのがいいね。
有名になると異性が寄ってくるよね。知らんけど。
それは、自分がモテてるんじゃなくて、自分に起きてる事象がモテてるんだけど、そんな判別つくわけがない。調子にのってるし。
だから、なんかおかしなことも起きるんだよね。
ラストもそんなに救いのある感じじゃなかったけど、バズっても調子のんなよってことかな。
バズったときにチヤホヤして、炎上したときに叩く人たちは、そんなにいろいろ描かれてないけど、本当に悪いのはそいつらなんだよね。気を付けよ。
ジェットコースター栄枯盛衰
ニコラス・ケイジの演技が凄すぎて
それだけで面白く観ることができました。
多くの人の夢の中に登場するポール
(ニコラス・ケイジ)のバズり方が現代的で、
ちょっと調子に乗っちゃうポールの気持ちも
わからなくもないですね。
夢の中にどのように出てきてるかをみせる
数シーンが超面白かったですね。
特に娘の夢に出てきて、大袈裟に行進しながら
娘に近づくポールがマジで怖いしむしろ笑えます。
女性が見た性的な夢の再現シーンの
ポールのおなら2発は脱力できておかしかったですね。
2発目は予想外だったので、思わず声が出そうでした。
現実社会では真面目に生きているポールなのに
拒絶されていく様は不条理極まりないですし、
こんな悲しい話はないよなあと切なくなりましたね。
ましてや自分の夢の中に自分が出てきて、
ボウガンで射られるなんて痛すぎです。
ラストのノリオという人の夢に出られる仕組みを
使って、奥さんの夢にトーキングヘッズの衣装で
窮地から助けるシーンは、
割と冒頭に出てきた奥さんの見たい夢のくだりの実現で
グッときました。
面白かったけど、中年の悲哀が切なすぎるので、
高評価にはできませんでしたが、
よくできている作品で、面白かったです。
いかにもA24な作品なのでファンの方は是非!
ちょっと古い映画だがおすすめ。
今年442本目(合計1,533本目/今月(2024年12月度)21本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
この映画、当時は(といっても1か月前か)は流行ったものの、時間的に見に行けなくて行ってきました。
昆虫学だったか、動物学を教える大学の教授が主人公で、ちょっとしたことから周囲の主人公にあたる風当りが強くなり、最終的には「破綻」を迎えるというシナリオです。この映画でいう「ドリーム・シナリオ」も色々とれますが、主人公としてはできるだけ1人で何もなく過ごしたかったのだろう…といったところです。
この「破綻するにいたる部分」、ちょっとずつ精神を病んでいくシーンに関しては描写が丁寧なので混乱することはないかなという印象です。また、そのような教授を扱う映画であるため、特に動物分野など(生物分野など)は話し方がゆっくり目で学問的な部分も一応あるので(主人公はそうした方)、英語の聞き取りもしやすいほうです。
いわゆるマシンガンをうったりといったタイプのシナリオではないですが、主人公が「破綻」にいたる道のりの部分で頭が「ちかちか光ったり」する部分があります。気にされる方は後方推奨といったところです。
特に採点上気になる点はないのでフルスコアです。
悪夢を見ていたのは誰?
夢が発端となるおかしなことに巻き込まれる主人公ポール。話が進むにつれて、そのおかしなことは全てポールが見ていた夢でした、という終わり方かと思ったら、そんな単純なものではなかったですね。
最初は彼に関わったことのある人の夢に出てきたのが、その偶然が重なったことでSNSでバズり、関わりのない人も彼を意識するようになって夢に見るようになり、一部のフェイク投稿に引っ張られて、夢で彼が襲って来る人に変化し、ポール自身も周囲に巻き込まれたことで、その状況を意識したことで、関連した夢を見始め、そのうち夢か現実かの区別がつかなくなっていったところで、夢を見ていたのは、本来傍観者であった観客ではないかということに気づかされます。
夢なんて、自分の意思で見られるものでもなく、目が覚めた時に必ずしも覚えているとも限らないもの。「天狗裁き」という落語がありますが、夢の内容で責任を問われるという理不尽な流れは似ています。夢なんて意識的に操れるものなんかじゃないのにね。
難しくは無いけど、正直、あんま解らなかった!
極普通の大学教授のポールがなぜか?解らないけど
ある日突然、世間の人々の夢に一斉に現れて、一躍有名人になる。
街中で「あなたの夢を見た!」と見知らぬ人々に声をかけられるのだけど
同じようにある日突然、今度は夢の中のポールが夢を見てる人々を襲い始める。
なんですと??
夢を見た人の夢の中でポールが悪事を行うことで
現実のポールに直接何かされた訳でも無いのに、
世間ではポールに対しての偏見や嫌悪が渦巻き始める。
と、ここまでは、レッテル貼りの怖さ、
みたいなそんなのが主題かな〜と思ったのですが
どうやら、そんな単純な話では無いらしい。
ニコラス・ケイジの久々のメジャー感のある映画!
なので頑張って観てきました。
で、月に8回程映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
この感想のタイトル通り、後半、
所謂ベンチャー企業っぽい描写が出てきてから、
ちょっと眠かった事もあって、理解できてません。
最初に受け取った「レッテル貼りの怖さ」や
「群衆心理の行き過ぎ」などを受け取っておこうと思います。
「バズり」の無責任さ
都市伝説ThisManで世界中に顔が知られているおじさんが実在していたらきっとこんな感じ。
普通に暮らしてる普通のおじさんが自分の意図しない所からバズって、有名になって、メディアに踊らされ、調子に乗って、勝手に加害者にされて、誹謗中傷されて、家族も傷付けられ、何も悪いことはしてないのに何故か謝罪して、本人はそこから動けなくなり、外野は何事も無かったかのように元の日常に戻る。
毎日毎日何かしらで起こる「バズり」の責任なんて誰も取ってくれない。注目を浴びることは気持ち良いかもしれない、自分の可能性が広がるかもしれない、けれど
その現象に対して責任を取ってくれる人は誰もいない。
それは夢でも現実でも同じこと
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