劇場公開日 2024年11月22日

「ニコラス・ケイジさん、最高だよ」ドリーム・シナリオ CBさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ニコラス・ケイジさん、最高だよ

2025年5月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今日のキネカ大森の名画座は 「B級俳優と思われがちなニコラスケイジの真価を観よ。」という(受け取り方によっては失礼な)企画で、「ドリーム・シナリオ」と「マッシブ・タレント」の二本立て。 失礼な、と書いたが、そもそも「マッシブ・タレント」の前宣伝文句が「君はまだ、本当のニコラス・ケイジを知らない」だから、みんなそう思っているのは否めないかもね。しかし、俺はこの企画のおかげで真のニコラス・ケイジさんを、憑依型俳優の真価を観たよ。

ただ、本作「ドリーム・シナリオ」は、こっわ(怖)。 映画自体は(俺にとっては)困りものでした。パッとしない生物学の大学教授の主人公は、突然、いろいろな人の夢に現れるようになり一躍時の人として大人気になるが、しばらくして夢の中の主人公が乱暴やら殺人やらと、ひどいことばかりを各自の夢の中でし始める。それとともに、なんの責任もないはずの本人が大変な状況に陥っていく、という話。

世界が一段階覚醒するときに (本作で言えば、人類が、他人の夢に出現する技術を発見し確立する、そのタイミングで)、最初のひとりには悲劇が起きているかもしれないよ、という話なのかな。例えれば、「ふぐが美味いということを人類が知る際に、肝を食って死んだ男(人類に「肝は食ってはいけない」と知らしめた男)の話とでもいうのだろうか。

何もしていないのに自分の存在が人々を不安にするという苦境。自分もまた悪夢の中で自分に襲われるようになっても誰の同情も得られない苦境。

いや、観ていて救いがないわ。イヤホラ(イヤな気持ちにさせられるホラー)だわ。苦手だわ。というわけで、ニコラスケイジさんは見事だったけど俺の評価点は低いわ。ごめんね。

CB