劇場公開日 2024年11月22日

「夢の進化論と適者生存」ドリーム・シナリオ やすさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0夢の進化論と適者生存

2024年12月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

実際に夢判断のように解釈を考えるのが楽しい映画。
ポールがみんなの夢の中に現れたのは進化論的に言うと突然変異なのだろうか。適応戦略として言うと、この行為はシマウマの群れに紛れる行為なのか?結果的には逆に目立ってしまったが。いや、そもそも彼は本当は平凡ではないことを示したい、世間から注目されたいとの願望があったのだろう。論文のアイデア盗用への抗議も本へのこだわりも彼の秘められた自己顕示欲の現れなのだろう。それがさらに高じてみんなの夢の中に現れるという彼の特殊能力の開花につながったのだ。しかし、彼はその能力以外は平凡な男なので、ただ見ているしかできなかったが。
モーリーの夢で積極的に行動するのは繁殖のためか。彼の中で妻以外の女性に対する期待はゼロではない。元カノとカフェであったときの彼の表情と態度。次の展開に期待している。しかし、現実にはモーリーによってあっという間に終わっておならまでする始末。現実には彼は平凡以下😭
彼の心の傷、自分と他人への逆ギレはみんなの夢の中での攻撃として反映される。
では、なぜ急に彼の夢はみんなに見られなくなったのか。海外を除いて。
夢の進化において、彼は失敗したのだろう。現実でも暴力を振るう(振るったように誤解される)ことによって、彼の意識と行動が一体化してしまったがために、他人の夢に意識だけを伝えるということができなくなったのだろうか?あくまで、夢に現れるのは、無意識だけなのではあるまいか。(ただ単に彼がもうほっといて欲しいと、本当に心から願った結果だけなのかもしれないが)
そういう意味だと、ノリオが意識的な意識でさえも夢として送ることができる、これは進化である。ただ、まだ不特定多数に送ることができないようだが。ここが進化の余地ありだろう。
ボールは個人としては夢の進化過程において完璧な適合者ではなかったが、偉大なるブレークスルーである。映画の中でも彼の功績にふれているのは優しい
進化は多数の不適合者の犠牲の上で成り立つものである。
今後の夢の進化に注目。
ただ、自分の夢に勝手にCMを流すのは絶対にやめて欲しいけど🤚🏻

やす