ソウルの春のレビュー・感想・評価
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おいおいおいおい……激し過ぎんぞ、韓国😅
以前観た『タクシー運転手 約束は海を越えて』で取り上げてた1980年の光州事件のときの独裁政治を行っていた全斗煥大統領が如何にして上り詰めたのか、という史実をベースとしたCoup映画。
見応え抜群。なかなかの長編。
でもコレほどあっという間に感じられる作品はそうそうないかも。それほど入り込んでいたんだなー、と振り返る。
それにしても全斗煥をモデルとしたチョン・ドゥグァン役は映画としてみても非常に魅力的なヒールキャラ。あの日の一連の流れで一度たりとも自分の信念を疑うことなく貫き通した悪役の鑑。
あそこまで貫けば観ているこちらもある種の心地良さすら感じる✨
正義の人、イ・テシン少将を演じたチョン・ウソンの渋さにメロった💜
142分あっという間だった〜!!
なんとなくテレビで昔名前を聞いたことあったかな?ぐらいしか知らなかった隣国の大統領の話、これは見応えあるかも、と見に行って大正解でした!!
物語が進むにつれ勿論イ・テシンさんのほうにめっちゃ肩入れして「頑張れ、反乱軍から国を守るんだーー!!」と思うわけですが、
(映画の中ではイ・テシンさんのほうが応援したくなるいかにも真面目なイケメンで、反乱軍のトップはどうにもこういけ好かないおっちゃんに見えるように仕組んでるのが、いや演出してるのが上手い。)
演出が望むようにまんまとイ・テシンさんに肩入れしてるにも関わらず、どんどん形勢が不利になってゆくと
「駄目だ駄目だせっかく説得に応じて帰投した第2空挺旅団、戻って攻めに来ちゃ駄目〜~うわ~!!!」
と、情報戦で命令に右往左往する第2、第8、第9とかの各部隊の動きが手に汗握る〜~~おのれ盗聴部隊、お前が余計なこと言わなければ全ての橋を封鎖出来たんじゃ〜~と、心の中は思いっきりイ・テシンさん側に。
盗聴の見せ方含め、上手い。演出上手い。
何台もの戦闘車両を前に、たった1人で道に立ちはだかるイ・テシンの兄貴、ばりカッコ良かった!!そうだよこれが国を守る真の軍人のあり様だよ!!と感動(涙)
逐一、「何時何分 ◯◯を制圧」とか出るのが分かりやすい。各軍人さん達は初めて見る名前でも、あぁイ・テシンさん側の人だ、反乱軍側だ、と大体分かるので特に予習してなくても見れました。
しっかし、、首尾良く次の大統領、その次の次になったのが同じ写真に写る友達同士とか、そうやったんか〜~!と驚き。
「こんなヤツが大統領だったら嫌だ〜~!」の大喜利に出てきそうな人物がまんまと権力強奪に成功するのってもう〜~なんだかな〜~でも歴史で世界史にあるのはこういうことの繰り返しだったりするしな~~とも思い。
ともかく見応えありました!!
まさかの国辱
久々に、こんなに胸糞悪い映画観ました。
褒めてます。
私利が正義を駆逐するなんて、
最後まで
「そんなのアリかよー😭」
と嘆いてましたが、
ラストの集合写真で腹落ちしました。
多少フィクションと言えど、
コレは史実なんだと。
でも史実だとして、
こんな俗っぽい人たちに治められていた韓国国民の悲哀たるや計り知れない。その悲哀の鬱憤を今作で晴らしている様な気になれば、この映画は意味がある。実際2023年の韓国国内No.1の動員という事実が、国民の気持ちを表している。
ただ実際には、
その当時の国民はそんな裏側の真実など知る由もなく、
民主化を進めた名大統領と讃える人もいたとか。
彼の晩年は、
今作で細かく描かれている暴挙を精算する様な、
悲しい晩節となった事だけが、
今作で鬱憤が溜まった自分には
溜飲を下げてくれる事実になる。
ファンジョンミン、チョンウソンが出てる、
だけで観ると決めました。
流石名優のお二人、迫真の演技に手に汗でした。
とても憎らしいファンジョンミンは、
「アシュラ」の時同様、名人芸でした👏
いい顔したおっさん多数で胸熱に。最後の最後までハラハラさせられる展...
いい顔したおっさん多数で胸熱に。最後の最後までハラハラさせられる展開とそれぞれの役者の演技の憎たらしさよ(褒めの意)
この映画にかかわらず、韓国映画界は史実をエンタメに転嫁するのが抜群に上手い。
驕れるものは
121本目。
あれ、あの役者さんだよな、ヅラ?いや髪の毛抜いたか、剃ったかしたのか?
役作り凄いなと思い観始めたけど、指揮系統のややこしさ、上下関係のややこしさ、うーパニックとなる所だけど、それ以上に映画のクオリティの高さ、緊張感だったりに入り込んじゃてるし、嫉妬すらする。
いやいやでもこの展開、驕れるものはと思ってたら、まさかで。
実際にあった事だけど知らなかった。
勝った方が正義になってしまう怖さかな。
主要人物で50人くらいいるけど、鑑賞中に混乱しないのは見せ方(字幕も)がうまいから
2024.8.27 字幕 イオンシネマ京都桂川
2023年の韓国映画(142分、G)
1979年に起きた「粛軍クーデター」の顛末を描いた史実ベースの伝記映画(一応、フィクション)
監督はキム・ソンス
脚本はホン・ウォンチャン&イ・ヨンジュン&キム・ソンス
原題は『서울의 봄』で「ソウルの春」、英題は「12.12: The Day」は「12月12日(決行された日)」という意味
物語の舞台は、1979年10月26日の韓国・ソウル
陸軍本部に集められた官僚、将校たちは、大統領暗殺に関する報告を聞くことになった
動揺が広がる中、暗殺事件の合同捜査本部長にチョン・ドゥグァン(ファン・ジョンミン)が選ばれ、元中央情報局のキム・ドンギュ(チャ・ゴヌ)を拷問にかけることになった
大した情報が得られない中、ドゥグァンは秘密裏にある計画を実行しようと目論み、それは彼が所属する秘密結社「ハナ会」のメンバーへと伝達された
ソウルでは厳戒態勢が敷かれ、防衛参謀長のチョン・サンホ(イ・ソンミン)は、首都警備司令部の司令官にイ・テシン(チョン・ウソン)を抜擢した
この動きに対し、ドゥグァンはノ・テゴン(パク・へジュン)を推すものの、サンホはその申し出を跳ね除けた
そして、12月12日の夜、ドゥグァンは偽の宴席を設けて、テシンたちを誘き出し、その隙をついてサンホを誘拐しようと目論む
その作戦は成功するものの、ドゥグァンが宴席に来ないことで不信感を抱いたテシンは、独自のネットワークにて情報を募った
映画は、粛軍クーデターの最初から最後までをきちんと描き切り、ほぼ史実をなぞらえているように思える
とは言え、冒頭では「史実を元にしたフィクションです」と銘打っているように、登場人物の全てが「ほぼ仮名」のようになっている
クーデターを企てるチョン・ドゥファンは「チョン・ドゥグァン」で、その右腕のノ・テウは「ノ・テゴン」だったりする
首都護るチャン・テワンは「イ・テシン」で、こちらは少し配慮がある感じだが、参謀総長のチョン・スンファは「チョン・サンホ」となっている
隠すつもりがあるのかないのかわからないが、最後の集合写真は実在の集合写真の通りに並んでいるし、ほぼそっくりさん大会になっているので、実物を知っている人からすれば「攻めていること」はわかるのではないだろうか
物語は、首都ソウルを守るために双方が動かせる駒を動かすというもので、最後の決め手となったのが国防大臣(キム・ウィソン)の演技というのが慎ましい
国を守るための軍隊が機能せず、のちに光州事件を起こす軍事政権を誕生させることになっていて、これらは韓国の黒歴史として語り継がれている
軍事政権が誕生する国はたくさんあるが、本作における軍事政権は、完璧なまでの根回しとシンパによる包囲網が奏功し、そこまで多くの衝突がないままに終わっている
いつどこで戦闘が勃発するかという緊張感で張り詰めているので、140分があっという間に過ぎていったように感じた
いずれにせよ、かなり登場人物が多いのだが、中心になっているのはクーデターの首謀者ドゥグァン、腹心のテゴンで、防衛側はテシンとジュンヨプが認識できればOKだろうか
パンフレットには組織図&人物相関図があるので、スムーズに理解したい人は事前に読んでも良いと思うが、おそらく覚えきれないと思う
それでも、映画を見ていてそこまで混乱はしないので、これだけ登場人物が多い内容でも、映画鑑賞中に混乱させないのはすごいことだと感じた
韓国のいちばん長い日
史実に基づく臨場感、軍隊内部での対立、刻一刻と変化する情勢、全編を貫く緊迫感と、どこかで観たことがあるような映画だなと思ったら、「日本のいちばん長い日」だった。
それにしても、クーデターは、最初に大統領の署名がもらえなかった時点で、あっさりと失敗するのだろうと思いきや、そこからの往生際の悪さと巻き返しが凄まじい。
ここで鍵を握るのが、上官たちの無能さで、特に、事なかれ主義の副参謀総長のせいで首謀者を逮捕できずに取り逃がしたり、策略に引っ掛かって反乱軍を首都に入れてしまったりといったシーンや、日和見主義の国防大臣のせいで乾坤一擲の砲撃のチャンスを逸するといったシーンでは、相当にフラストレーションがたまってしまった。
厳格な階級社会の軍隊では、政治家を含めて「上に立つ者」の資質がいかに大切かということを痛感できるし、これは、一般社会にも当てはまることであるに違いない。
その一方で、クーデターが成功したのは、軍内に「ハナ会」なるものの信奉者が多かったからだろうが、それが、一体何を目的とした組織なのかが今一つ分からなったところには、釈然としないものが残った。
劇中では、如何にも士官学校閥であったり、「出世や栄達を実現するための集まり」のような描かれ方をしていたが、多くの軍人を惹きつける以上は、それなりに魅力的な主義主張や国家観のようなものを掲げていたのではないだろうか?
それが説明されなかったせいで、クーデターを起こした軍人たちが、単に私利私欲にまみれたせこい連中にしか見えず(実際にそうだったのかもしれないが)、物語が薄っぺらく感じられてしまったのは残念だった。
あるいは、こうした描き方は、全斗煥らには一片の同情の余地もないという、この映画の決意表明なのかもしれないが・・・
一発逆転で最後に正義が勝つに違いないという期待を見事に裏切る、何のカタルシスもないバッドエンドについては、これはこれで、史実なのだから仕方ないのだろう。
ただ、後味の悪さを和らげ、劇場を後にする時の足取りを少しでも軽くするために、せめて、この歴史的事実を教訓として、二度と同じことを繰り返さないようにするためにはどうしたらよいのか、あるいは実際にどうしているのかといったことを示せなかったものかと、少し残念に思ってしまった。
チンピラヤクザのような反乱軍も勝てば「官軍」
パク・チョンヒ大統領の暗殺で始まるドラマは、主役2人の迫真の演技を軸にグイグイと観客を引っ張って、結末まで飽きさせない見事な展開でした。韓国映画の底力を感じましたし、戦時下(朝鮮戦争は休戦中)で徴兵制国家ということで、その真実味も日本映画では出せない味があります。
とくにクーデター側の人間模様が凄まじい。チンピラでヤクザのような輩もいる集団ですが、皆、チョン・ドファンこそがパクの時代「維新体制」を引き継ぐと信じている。ヤクザの論理のようなものが独裁時代の軍部で培われていて、ハナ会はその徒花であることがわかります。
ここが粛軍側の強みとして生きてくるのが恐ろしいし、組織というもの怖さをよく表現しています。対スパイ・軍監査を担当する保安司令部を握っていたのも大きいし、首都警備司令部のトップが士官学校出身でなかったことも伏線になっています。
我が国ではあり得ないという感想を散見します。しかし、日本は当時戦後とはいえ、軍が国を引っ張っていた韓国は「戦中」、なおかつ元々の独裁者パク・チョンヒは日本陸軍の満州士官学校出身、日本軍部に育てられた筋金入りの軍人が、太平洋戦争後に韓国に君臨、彼が薫陶した士官学校の弟子たちが、かつての関東軍のような恐ろしい振る舞いをしています。戦前の日本と「血がつながっている」のだなという強い実感。この軍部の生業は日本人にもよく分かる感覚でしょう。
まさに、「ハナ会」メンバーが悪事を話し合うチョン・ドゥグァン宅の座敷シーンは、かつての日本でよく見られた風景を想起させます(仁義なき戦いのよう!)。アメリカ映画や欧州映画では(中国映画でも)、とても出せない東アジア独特の雰囲気。
戦前の日本帝国陸軍「桜会」の謀議や、近くでは「安◯派」の蓄財会合もこんな雰囲気だったのではないでしょうか?
ところで、原題は「12.12.決行の日」。正に12日の10時間勝負。その後の民主化運動「春」の盛り上がりと挫折は描かれないけれど、どうなるかは示唆されます。
歴史は繰り返すと言いますが、同じパターンで繰り返すのではなく、また違う顔で現れてくる。そんな組織悪が日本でも今後ないとは言えません。映画ではにおわす程度でしたが、チョンらの不正蓄財はすでに、パク時代から始まっていたようで、権力奪取とともに本格化します。ミャンマーの軍政にも通じる金まみれの軍部ですが、関東軍もやはり金の亡者でした。
政治組織の腐敗は主に金権だけですが、軍が肥大化して腐敗したとき人がたくさん死にます。
何かが引き金になって、その恐ろしい血脈が顕わになるのだと思います。
司法、立法、行政を抑える
司法、立法、行政を抑え、金と武力で紳士的に駒を動かす、
それが税金の使い道というセリフは、山守のおっさんか、
他の作品だったか忘れた。
大規模なアクションシーンや派手な演出を控えめにし、
感情的なシークエンスは、最低限の表現にしておいて、
テンポ優先という手法をとることで、
かえって登場人物たちの内面の葛藤を際立たせている。
前半はギリギリまで、シナリオ的、演出的に火力は使用しない、
という点において、監督の巧みな演出力を感じさせる。
そんな演出を可能にさせるのは、
説明するまでもないキャストの芝居の力だ。
切実な眼差しや、わずかな表情の変化は、
言葉を超えて、観客に多くのことを語りかけてくる。
チョン・ウソンの妻が、着替えを持ってくる。
家に帰らない帰っていない覚悟を静かに描写、
一方、
ファン・ジョンミンは
先輩に上司に大声で恫喝する。
緊迫感あふれる状況下で、
登場人物たちの心理は複雑に絡み合い、
国を、世界観をしっかりと背負って、
観る者を物語に引き込んでいく。
大きな声や動きがある時、
そこには裏資金が注入されている可能性が高い、
(これはオリバー・ストーンだったか・・・)
グライスティーン大使の動き含め米国の関与は無かったような描き方だった。
評判の悪い政権時代は野球やサッカーが強く見せかけの景気はいい、
その後の評判の良かったノ・ムヒョン政権の頃はどうだったのだろうか。
最後に、フィクションにおける公平性に関して。
ノンフィクション、報道に関しては蛇足以下にまとめました。
チョン・ドゥファンを断罪したい気持ちには大賛成。
しかし、
参謀総長がパク大統領暗殺に関係していた可能性に、
言及なし、
という所に公平性に欠けるとも少なからず感じる。
軍部では少なくとも逮捕、
または事情聴取は最低でも行うべきという、
声があがっていたらしい。
パク大統領がいなくなれば、
次期トップは参謀総長。
前半で少し描かれるが、
それをやるにはチョン・ドゥファンしかいない、
参謀総長の方が先輩だし無理、
しかし、
やるならこういう結果を招く。
尺を使うのでプロット的には入れない、
フィクションなので不要というのも理解はできる。
〈正義の旗の下〉暴徒を抑える大義名分で、感情的なシナリオでは事実をとらえきれず、〈悪人〉を含む全当事者や尻馬に乗った報道は、現実の問題にフォーカスが甘くならざるを得ないのではないだろうか。
どうなんだろう、詳しい人に聞いてみたい。
【蛇足】
中学生の頃、夜のニュース番組は、
冨田勲のトランペットの音色(生のトランペットかシンセサイザーかは当時は気にもしていなかった)とともに始まるNHKの「ニュース解説」という番組を毎回観ていた。
複雑な出来事をわかりやすく説明してくれるその番組は、
中学生の自分にとって、
世界や世間を理解するための重要な窓口だった。
特に、海外の出来事、例えばクーデターのような出来事については、
番組を通してその深刻さを知ることができた、
もちろん本作のような掘り下げはなかったが、
「私、現地に行って一週間取材してきました」
と、体感しながらも客観的に話していた・・・
という記憶がある・・・あくまでも記憶。
当時のニュース番組は、
事実を客観的に伝えることに重きを置いていた。
感情に左右されることなく、淡々と事実を報道するスタイルは、
視聴者に冷静な判断を促すものだった。
(〇〇の事故に日本人はいませんでした・・・報道のスタンスとしては正しい)
しかし、久米宏氏の「ニュースステーション」の登場は、
ニュース番組のあり方に大きな変化をもたらした。
同番組は、ニュースの解説だけでなく、
司会の久米氏による独自の視点や批評が特徴だった。
このスタイルは、視聴者に新たな視点を与え、
ニュースに対する関心を高めることに貢献した点も大きいだろう、
その証拠に、類似番組が各局で膨大な数になった。
現代のニュース番組は、
これらの要素を複合的に含むものが多くなってきている。
しかし、多様な情報が溢れる中で、視聴者は「報道」「解説」「批評」「感想」「悪口」をどのように区別し、何を信じるべきかという判断にストレスを感じている人が少なくないような気がする。
特に、SNSの普及により、情報発信が自由になった現代では、
フェイクニュースや偏った情報が拡散されやすくなっている。
特に中高生、学生には情報の真偽を自分で判断する能力が求められる。
映画の紹介に関しても、
体系的な分析や、文化的な文脈の中での位置づけ、
また演技、シナリオ、撮影や美術、衣裳、メイク、編集やCG、音楽に関しての技術論、
それらを紹介する意義や価値、
映画理論や批評手法に基づいて、
作品構造、映像表現、主題などを深く掘り下げること等、
当時の自分が感じていたような、
子どもにもわかるような情報、それを受け取る手段は、
そこにたどり着く前に気力も体力も別の事に回したくなるようにならないか、
単純に2時間程度の作品に触れることも減少しているというのを、
痛感する機会が増えた。
※念の為に言っておきますが、映画の評論に関して、
上記のように役割を分担して、
映画館に行ったことが無いとか、
黒澤を見たことない人とか、
白黒はNGっていうひとこそ、ウェルカムな場をつくりましょう!
というのが大前提です。
終始緊迫感に満ちた政治(クーデター)劇として見応えたっぷりだが、...
終始緊迫感に満ちた政治(クーデター)劇として見応えたっぷりだが、あまりにも結末が苦い…。勝利した悪党が高笑いし、まっとうな軍人であろうとした主人公は(主に無能な上層部のせいで)敗北し、すべてを奪われる。クソみたいな将軍たちにクソみたいな軍隊、でも一番クソなのは前線から即クーデター軍は招集できる首都ソウルの位置!よく韓国が現在まで存続してるな、と逆に感心する。日本人でもこんな暗澹たる気持ちになるのに、本国の人たちはどんな気分でこの映画観終えたのか…と震える。冴えない風貌でカリスマがあるわけでもない男が、捨て鉢の思い切りのよさとタイミングだけで一国の秩序と統制を蹂躙していくにつれ、その勝利自体によって悪魔的な威風を帯びていくのも、悪の成長譚として凄まじい。
緊迫感が凄い!
チョンドファン元大統領の軍事クーデターを描いた緊迫感が凄い作品でした。
韓国内での扱いは分かりませんが、歴史上では負の歴史になるのでしょうけど、それを映画化することが素晴らしいし、映画人の気概を感じますね。
映画用でもあるのでしょうが、最後まで緊迫した演出がとても良かったです。
1979年12月12日9時間の攻防!
韓国映画のファンですが、私には近くて遠いお国でして。。
歴史に疎くお恥ずかしいのですが。。
「タクシー運転手」「1987 ある闘いの真実」を観た時に、光州事件や六月抗争に興味がわき、少し調べた時期がありました。
軍事政権から民主化への流れ。。
本作はそれより前の1979年12月12日の9時間の出来事を史実を交えて描いた作品です。
流れは大まかに知っていたので、まだこの時代だと、ラストはそうなるとわかっているのですが、やはり悔しく苦しく大きなため息が出ました。
自国の負の歴史(汚点)にここまで踏み込んだ作品が、大ヒットする韓国ってすごいなと思うし、これを日本でも公開してくれる事に驚くばかりです。
日本だったら、国家の闇に切り込む作品はなかなか作られないし(なくはないが、まだまだかなという印象)
出来たとしてもミニシアター上映止まりでしょう。
日本の映画界も恐れずもっと本気を出して欲しい!
と、書いてみたものの、私は知識が足りないので安易な事は書き辛い。。
右でも左でも上でも下でもwない人間なので、突っ込まれると困ってしまう。
いつまでも厨二病を患っているし、ネバーランドに住んでいるので、あまり攻撃しないで下さいm(__)m
お断りを入れたので、少し感想を書いてみますよ。
独裁者になりたいなんてどーして思うのか理解出来ない。
チョン・ドゥグァン(ファン・ジョンミン)がハナ会のメンバーの心をコントロールしていく様子が気持ち悪い。
が、"飴と鞭"で、自分より上官の人物でさえも上手く転がし操る姿はある意味見事。
又、自分の思い通りにならない人物には豹変する恐ろしい一面も併せ持ち、その強い権力欲は底知れない。
こんな人間がトップに立つなんて絶対に阻止しなくては。。
そんなドゥグァンの行動に危機感を持った実直な軍人イ・テシン(チョン・ウソン)
彼を止めようと立ち向かう姿が熱く胸を打つ。
あの時逮捕出来ていれば、あそこで逃げられていなければ、あの誘いにのらなければ。。
タラレバの連続。。
いつの時代にもどこの国にも、名ばかりの官僚や上官は存在する。
自らの保身優先で誤った判断を下す。
巻き込まれる部下や国民はたまったもんじゃない。
全ての歯車が少しずつズレていき、新たな独裁者誕生までの道のりを見せられるのは正直しんどかった。
観客が望むエンディングは迎えない。
勝てば革命、負ければ反逆罪。。
勝つ?負ける?戦争じゃん。
時代と社会を正しさへ導こうとする強い信念と覚悟は折れる事はなかったテシン。
最後までドゥグァンは彼には勝てなかったのだと思う。
だからこそ、勝利したはずの彼がその後見せるあの複雑な表情が印象的だった。
1人トイレに行き、放尿(緊張からの緩和?)しながら徐々に喜びを噛み締めるあの笑いのシーンは何とも言い難い余韻を残した。
寒さ厳しい12月の夜、あの銃声を聞いていた市民はどんな気持ちだったのだろうと考えながら帰宅した。
プラハの春。ソウルの春。
韓国、変われて良かった。
韓国の黒歴史を描いた様な実話をモチーフにした作品。 本年度ベスト!!!
韓国にこんな事実があったとは知らなかった!
どこまでが真実でどこまでがフィクションなのか解らないけど、韓国の歴史を変える出来事だった感じ。
約45年前の1979年の出来事。
当時の大統領が側近に暗殺されクーデターが発生するストーリー。
ぶっちゃけ登場人物が多くてストーリーを見失しなりそうになる(笑)
本作を観るコツは、
首都警備司令官に抜擢されたテシン。
クーデターを企てる保安司令官のドゥグァン。
この2人に注目していれば全然オッケーだと思います(笑)
リアルタイムで進む様なスピード感ある展開に引き込まれた!
出だしのスロースタートの感じから徐々にスピードアップして行く感じに緊張感が高まる!
「ハナ会」と言われる組織。
スパイが忍び込んでいる感じがヒヤヒヤする。
韓国の国民が知らない中、歴史を変あえる様なクーデターが発生する感じが恐ろしかった。
日本では起こらないと思っていた出来事が隣国で起こっていたとは全く知らず。
実話ベースと言う事で思ってもいない結末にも驚く。
ソウルの市民達は当時の出来事をどの様に見ていたのか?
気になるところ。
自分的に首都警備司令官に抜擢されたテシンの成長する姿が一番見所だった感じでした( ´∀`)
そもそも「春」ってあったんですかね?
2023年の韓国内での興行成績が1位と聞いたので、きっと観客の胸に響く作品なんだろうなと思っていました。
ただ、自分は韓国現代史にそんなに詳しいわけではないのですが、開発独裁型指導者の朴正煕大統領が暗殺された後、全斗煥が権力を強奪して大統領になったのは知っていました。
主人公の敵役の悪だくみが成功するはずなのにどうやって観客の胸に響く物語にするんかな?と上映中モヤモヤしながら見ていました。
結論として、うーん、そうですか、あっさりカタをつけましたね、という感想です。
どこが韓国の人にウケたんですかね?
単身で橋を封鎖しに現場に乗り込んで敵部隊を足止めしたところ?普通に考えれば指揮官がそんなところに出張ることはないけどなあ。主人公を持ち上げるようだけどありえない描写でチョッとシラけてしまいます。
そもそも、「ソウルの春」ってあったんでしょうか?何が春なんでしょうか?
素晴らしい興行成績には理由があるんでしょうけど、歴史を知らない一人の日本人としてはよくわからない作品でした。
濃厚
「アシュラ」の監督と主演の二人、ファン・ジョンミンとチョン・ウソンが朴大統領暗殺後のクーデター事件を映画化ということで、ヨダレ垂らして映画館へ
ファン・ジョンミンが全斗煥(チョン・ドファン)をモチーフにした役をいつものこってり演技ですよ
後に大統領になる全斗煥、当時は「ゼン・トカン」読みで、その次の大統領に就任した盧泰愚(ノ・テウ)から韓国読みだった記憶が
この映画の続きが「タクシー運転手」「1987,ある闘いの真実」となるわけデスナ(・∀・)
全斗煥軍団(盧泰愚もいる!)との攻防が2時間以上も続くので、鑑賞後はぐったり⤵️
しかし、この時代の韓国の政治状況、安○政権が可愛くみえるほどのコッテリ具合ですよ
そりゃ映画の題材に困らないよね、と オワリ!
史実に従うとバッドエンドは致し方なしかな
クーデターが成功した経緯を時系列で映像化して各々の人間性もわかりやすく描かれていて、あっという間にエンドロール。
韓国という国の軍の腐った奴等対国に忠実、真面目な司令官との対決は二転三転見応えがあったが、命令とはいえ自国民を銃殺するのが耐え難い。
フィクションでは有るが国防相がしっかりした軍出身者ならクーデターは失敗したであろう、善し悪しよりも自分第一のトップが信じられないし、あんなにもアホな司令官、大臣のクソみたいな決定に従い命を落とした国民や逮捕、拷問された正義感あふれる軍人が気の毒でならない。
韓国の歴史を知るたびに国として成熟しきれない所以がわかるような気がします。
最も可哀想なのはそんな政治屋連中に正も悪に、悪が正に信じ込まされてきた国民なのかな。
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