「Meteor shower」THE MOON ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Meteor shower
月面遭難という絶体絶命な状況からの脱出劇を韓国が制作とならば観にいかにゃなという事で鑑賞。
特典はステッカーでした。
宇宙空間のVFXが最高で、「ゼロ・グラビティ」の映像をスクリーンで味わえなかった身としては、この映像に出会えただけでも儲けもんで、宇宙ひとりぼっちの絶望をこれでもかってくらいスクリーンに全力投球してくれてました。
最初の太陽嵐の爆発から始まり、吹き飛ばされた事によって機体にぶつかっての大怪我だったり、月面にギリギリで着地したり、月面探査機で月の上を駆け回ったり、流星雨に打たれて被害を受けながら逃げ惑う様子だったり、脱出の失敗でどんどん追い込まれる様子だったりとこれでもかってくらい詰め込んでくれて目の保養には抜群の一本でした。
重力だったり衝撃だったりを受ける宇宙飛行士・ソヌの痛さが伝わってくる演技も素晴らしく、本当にあんだけぶつかって怪我したんじゃ?と思うぐらいにはリアルでした。
終盤は危機的状況を畳み掛けてきまくるので、一向に落ち着かない状況にハラハラさせられますが、機転を利かせたアイデアと、NASAからの助けもあって、全員で助けに行くぞー!ゴー!となってからは細かい事ガン無視で熱くなれました。
なぜかよく分からないけど宇宙船と繋がった音声をYouTubeに流してバズらせる使い方は現代的ですが面白いなと思いました。
人工知能ドローンのマルの活躍が素晴らしく、月の石も持って帰ってくれるし、ソヌをクレーターの中から助け出してくれたり、最後の最後まで踏ん張り続ける姿に心打たれました。
将来的にAIと共に生活できるならマルとしたいです。
管制室の面々は全員感情的で、みんな熱が入りまくっているのもあって、もうちょい冷静なポジション置こうぜ(FDはかろうじて冷静、というか頼りなかった)とは思いましたが、その熱が観ている側にも力を入れてくれるのは映画体験として良いものでした。
一喜一憂がド派手で、お偉いさんはやかましーなーと思っていましたが、ラストシーンでキャッキャッしてたところを観て、あぁ良い人やなとはなったので良かったです。
ソル・ギョングの暖かみのある表情と、過去の無念を晴らそうと動く熱さの両面を今作でも堪能できて大満足でした。
ド・ギョンスの1人での宇宙空間での表情や動きを含めた演技も素晴らしく、見応えありまくりでした。
最後の方はちょーっと蛇足かなと思いました。
長官が異例の形でNASAのてっぺんになる経緯も分からん事はないんですが、助けたとはいえ情報漏洩しちゃってるしなぁってところが引っかかってしまいましたし、その後の話をポンポン出さなくても良いのになとは思いました。こればっかりは好みです。
韓国映画はますます進化していってるなーと思いました。
さて次の韓国映画はどこでどんな事をするのかなーと今からワクワクです。
鑑賞日 7/5
鑑賞時間 15:40〜18:00
座席 F-2