「【”元CIA敏腕エージェントがレンガ職人になった訳。”今作はアーロン・エッカート主演の渋さが光るスパイアクション映画である。そしてリーアム・ニーソンの後釜になるのではと密かに期待しているのである。】」ブリックレイヤー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”元CIA敏腕エージェントがレンガ職人になった訳。”今作はアーロン・エッカート主演の渋さが光るスパイアクション映画である。そしてリーアム・ニーソンの後釜になるのではと密かに期待しているのである。】
ー アーロン・エッカートと言えば、「ダークナイト」のトゥー・フェイス、ハービーデント役が思い浮かび、「エンド・オブ・ホワイトハウス」シリーズの大統領なども思い出すが、実は個人的には「幸せのレシピ」での粋な料理人役が好きだったりする。
何が言いたいかと言うと、この俳優はハッキリ言って、どんな役でもそつなくこなす幅広い演技力が魅力であり、ハリウッドの一戦で長く活躍している理由でもあるのである。-
■米国CIAの諜報活動への抗議デモが広がるヨーロッパで、CIAの仕業に見せかけたジャナリストの殺人事件が起こる。
捜査に着手したCIAは元諜報員・ラデック(クリフトン・コリンズ・Jr)を捜査対象として上げるが、彼は元同僚で親友だった・ヴェイル(アーロン・エッカート)により死亡したはずだった。
捜査が行き詰まるなか、CIAの管理職オマリーは、ヴェイルに協力を要請するのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・序盤の展開は、ラデックが任務を果たすためにロシアの武器商人を始末するが、ロシアンマフィアからの報復で彼の妻と娘が惨殺される事が語られて行く。
その結果、ラデックがCIAを逆恨みにし、国際的に孤立させようとの企みが展開されて行く。
・そこに登場したのが、元同僚で親友だった・ヴェイルである。実は彼がラデックを逃がしていたのである。この辺りのヴェイルと組んだCIA新人のケイト・バノン(ニーナ・ドブレフ)との捜査の過程の描き方は、少し粗い。
・だが、ヴェイルが”何故にレンガ職人になったか。”を語る辺りから、面白くなるのである。彼は言う。”レンガの形は機能そのもので、絶対に裏切らないという安心感がある。”と良く響く低音で喋るのである。勿論、彼のCIAの在り方に対する皮肉も含まれているのである。
・CIAの中での情報漏洩者がヴェイルの元カノのタイである事が判明するシーンや、タイが奪った金を持ち逃げようとする際に、ヴェイルを轢き殺そうとするシーンで、彼の新しい相棒であるケイトがタイに銃弾を撃ち込むシーンなども、シニカルではある。
・疑われていたオマリーが、苦笑いを浮かべながらケイトに昇進を告げるも、彼女が別の場所で国の為に尽くすと言い、去る姿や、ビルの上で穏やかな顔でレンガを積むヴェイルの姿もナカナカなのである。
<今作はアーロン・エッカート主演の渋さマシマシのスパイアクション映画である。>
■アーロン・エッカートは、リーアム・ニーソン父さんの後釜になるのではないかと、最近密かに期待しているのである。
