「絶対に映画館で観たほうがいい作品!!!」劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」 パジャマさんの映画レビュー(感想・評価)
絶対に映画館で観たほうがいい作品!!!
今年になってから公開されたアニメ映画いくつか観ていますが、一番好きです。見終わった後、素直に「良い映画を観た」とちょっと脱力しながら思い、またすぐに見たくなってしまいました。(6回見ました)
ちなみに、ウマ娘は1期2期RTTTと3期を途中まで見たアプリユーザーですが、今回の映画でメインとなるジャングルポケット世代の競走成績等はまるで知らなかったです。(アプリも育成キャラはタキオンしか持っていない)そのため最後までレース結果はドキドキして観れました。中盤のポッケが落ち込んでる期間のシーンが少し雰囲気が重く、何度か繰り返し観るともう少し短くていいのでは?とか、カフェのお友達って?と気になる点も少しありますが、初見時は終始飽きずにドキドキハラハラわくわくしながら見れて感情が忙しかったです。
なにより映画館で観る意味のある作品で嬉しいです。音が贅沢。テレビシリーズとは比べ物にならないくらい、蹄鉄の音も風を切る音も走る地響きも吸い込む息の音も、リッチな体験ができました。音響の整った劇場でこそ真価を発揮するタイプの映画なので、円盤化や配信をまったりせず、絶対に映画館で観てほしいです。
以下、好きなシーンです。
・冒頭のフジキセキの弥生賞。ここから既に「この映画好きだ」と直感し、気付いたら泣きながら、笑顔で走るフジキセキに魅入られていました。ポッケと観客がリンクする、美しく素敵なレースシーンになっていたと思います。G2なので勝負服ではないのですが、最後にお辞儀をするフジキセキの所作すべてが美しく好きです。
・伝説の有馬記念、「テイエムは来ないのか!」の実況からゴールし手を突き上げるまでのテイエムオペラオー。かっこよすぎます。プリティーダービーであることを忘れます。ふだんおっとりしているドトウちゃんが、必死な顔で競り合ってるのも本当にかっこよくて、何度観ても手に汗握るシーンになっています。オペラオーが好きで良かった。
・皐月賞の、同期を絶望に叩き落とすほどのタキオンの圧倒的な速さ。加速の際のスキル発動したような演出。ゴールする瞬間の満足そうな笑顔。疾走感の描き方と、同時にどこか不穏な雰囲気。すべてが良かったです。ふつう、セオリーなら修行後の再戦は勝つと思うんですけど、更に突き放す実力を見せつけるのがたまらなく良いですね、史実をうまくストーリーに昇華している。3回目くらいでポッケが3着なことに初めて気付くくらいタキオンに目を奪われました。
・日本ダービー!レースの迫力でいうとこことラストのJCとどっちも同じくらい描写演出が最高でした。ダンツちゃんの「勝ちたい!」が声から絵から音楽からすべてから伝わってきて、だからこそポッケとの一騎打ちが一際白熱したものになっていたと思います。2人ともかっこよくて興奮しながら観て、ゴールの瞬間が観客席のフジキセキ視点だったのも意外性があって良かったです。
・フジキセキとの早朝レースシーン。すべてが良かったです。フジキセキが大好きになりました。作中好きなシーンここに書ききれないくらいありますが、一番好きかもしれない。勝負服は元々知っていたので驚きはありませんでしたが、改めて見ると目のやり場に困るなとは思いました。
・JCの自分の幻影を打ち砕くジャングルポケット、ライバルたちを讃えるテイエムオペラオー、走りたいという自分の気持ちをようやく認めて走り出すアグネスタキオン……映画制作に携わったすべての方に感謝を述べたいです。こんなに素敵な映画を作ってくださってありがとうございます。