「無ズカシイ…」無名 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
無ズカシイ…
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第二次大戦下、上海で暗躍する中国共産党・中国国民党・日本軍の名も無きスパイたちの攻防戦。
複雑な人間関係、現在と過去も交錯する。
見る我々も登場人物たちの身に付けているものや服装から推測、表情や言動を読み取り、スパイになったように腹の探り合いと心理戦。
中国版『裏切りのサーカス』。
序盤「?」な描写や伏線が終盤にかけて繋がり回収されていく展開、スリリングな演出は一級。ノワールの雰囲気充分の映像、美術や衣装も見事。
トニー・レオンの名演。注目のワン・イーボーの熱演。
男たちの魅力と哀愁の挽歌である。
しかし、ムズカシイ…。
途中からついていけなくなる。
そもそも中国共産党と中国国民党の違いすら分からない。
最後にトニーとワンが仲間である事が判明するが、じゃあ何故中盤あんなに激しく闘った…? 素性を知られぬ為のカモフラージュ…? ちと腑に落ちず…。
スパイたちの命懸けの闘いには胸悲しく痛々しく感じるが、見終わってもやっぱり思うのは、
ムズカシイ…。
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