貴公子のレビュー・感想・評価
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「海街チャチャチャ」で大ブレイクのキム・ソンホ、待望の映画初出演&初主演作!!
韓国ドラマ「海街チャチャチャ」で大ブレイクを果たしたキム・ソンホの映画初出演にして初主演作品とあり、かなり前のめりで映画館へ足を運びました。「海街チャチャチャ」のホン班長は本当に魅力的な役柄で、ドラマの内容も素晴らしく私のイチオシ韓国ドラマベスト3に入る作品です。ドラマで大ブレイク後の大スキャンダルで、ついてないなこの人も…。キャリアを棒に振るのかな?と心配していましたが、復活してくれて本当に嬉しいです☺️
予告編すら見ずに「貴公子」というタイトルとソンホのなんとも言えないキラースマイルのメインビジュアルだけの知識で鑑賞に望みましたが、開始早々にPG12の意味を知りました。タイトルからは想像し得ない残虐ぶりではありましたが、不思議とソンホが演じると血生臭さが減るといいますか、やはり貴公子なんです。彼の笑顔、振る舞いはただの残虐な殺人犯のそれとは全く違います。パク・フンジョン監督が「貴公子というキャラクターについて、キム・ソンホ以外には代案がなかった」と語ったように、スキャンダル後&コロナ禍という困難な中、撮影に踏み切ったのも納得でございます。続編があるのか?ないのか?も期待しつつ、彼の今後の活躍に期待しています。とはいえ私は、火のないところに煙はたたないと思うタイプですので、私生活においても是非とも「貴公子」の彼であって欲しいと老婆心ながら願ってしまいます。
演じることがお仕事の俳優さんなのですから、マイナスのイメージは是非ともいい演技といい作品を重ねることで払拭して欲しいと思います。
「海街チャチャチャ」が久しぶりにまた観たくなりました。いや多分観る、今夜からまた寝不足や…。
キラースマイルを最大限に生かした見事なキャスティング
ぺ・スジと共演した「スタートアップ:夢の扉」、シン・ミナと共演した「海街チャチャチャ」のドラマで人気を博したキム・ソンホが映画初出演にして主演を務め、謎めいた男“貴公子”を魅惑的でユーモラスに演じているのが見どころです。
その美しい顔立ちで不適に笑う表情に魅了されるとともに、得体のしれない恐ろしさを感じさせます。ソンホのキラースマイルを最大限に生かした見事なキャスティングと言えるでしょう。そして、これまでの爽やかなイメージを覆し、狙ったターゲットは絶対に逃さない冷酷さと、無駄な動作のない華麗なアクションで、ソンホの俳優としての新たな実力を堪能できる作品です。
無意識に潜む差別意識はないか?
フィリピンに住む韓国人の父とフィリピン人の母の間に生まれた混血(コピノ)であるマルコを主人公に据えた作品。
韓国ノワールらしくキツめの暴力アクション・シーンも少なくない一方で、場合によってはイ・ビョンホンが『ターミネーター5』で演じたT-1000を彷彿させるかのような動きを含めた謎の男「貴公子」のコミカルさ、そしてマルコの出自にも関わるもの悲しさ等も多重的に描かれ、最後の30分くらいまでなぜマルコがこんな目に遭っているのか分からないミステリー要素も相まって、エンターテイメント作品としてよく仕上がっている。
『パスト ライブス/再会 』 でも韓国で生まれ育った韓国人とコリアン・アメリカ人の価値観の差などが描かれていたが、ここでも「コピノ」(=コリアン・フィリピーノ)という名称をわざわざ付けて純血との差を際立たせている辺りのメンタリティは日韓で本当によく似ていると思う。(冒頭で「混血」ということばを選んだのは意図的。)
「アメラジアン」の問題や、「純ジャパ」か否かを気にする人々など、殊更の差別主義者でなくとも、実は多くの人々が無意識のうちに線引きをしていることが少なくなく、それ故にこの問題は根深い。
「THE WITCH 魔女」のパク・フンジョン監督「貴公子」観了。...
またスゴイのが出てきたな(苦笑)。。。
2023(日本は2024)年公開、韓国映画。
【監督・脚本】:パク・フンジョン
主な配役
【貴公子】:キム・ソンホ
【マルコ・ハン】:カン・テジュ
1.また新しいスターが…
超スゴ腕の殺し屋・貴公子を演じたキム・ソンホは、舞台俳優として20年近いキャリアがあるが、映画デビューとなった本作、
国内外のコンペティションで多数の賞を取った。
38歳の映画デビュー、満を持して、なんだろうか。
雰囲気は、かつての名優・市川雷蔵のようで、おそらくだが、コメディも守備範囲だろう。
またスゴイのが出てきたな、という感じ。
2.オカルト風の味付けはOK
貴公子がマルコを追跡する。
森、高速道路、田舎の住宅街を疾走する。
人間離れした体力や運動能力から、
もしかしたら、地球外生命体?、という疑惑すら湧いてくる。
緊迫感のあるシーンは、なかなか良かった。
単調になりがちなカーチェイスよりベターだと思う。
3.ストーリーはやや冗長
登場人物たちのキャラ設定が徐々に明らかになり、
さらにところどころで説明的なシーンも入るため、
謎解き要素は薄くなる。
◆貴公子が敵か味方か、あまりハラハラしなかった
◆悪役はとことん強くないと面白くない
◆すべてが終わってからの尺が長すぎ
4.まとめ
原題は『Child』。
韓国ノワールの代表作とされる『新しき世界』のパク・フンジョン監督が、さらに新しいものを追求しようとしているように見受けられた。
うまく言語化できないが、義理と人情のオトコの世界を描くというより、もっと本質的な、
◆より醜悪でより滑稽な「人間」という存在
を俯瞰した感じで撮りたかったのかな?
なんて思いながら観てました。
☆3.5
ツッコミは野暮、アクションを楽しんで
宙吊り状態(サスペンス)で振り回して
施設で育ってが賭けボクシングで糊口をしのぎながら父親捜しを続けていたところ、謎の微笑美青年が接近してきて以降、思わぬ運命に翻弄されるお話です。あれよあれよという間の息もつかせぬ展開は今や韓国映画の王道です。
パク・フンジョン監督の名を知らしめた『The Witch』でもそうだったのですが、「これ一体何?」と言う一見無関係に見えるストーリーを複数独立に走らせて最後に一挙にそれらが撚り合わさって「タネ明かし」と言う展開は本作でも踏襲しています。でも、途中でもう少し秘密を小出しにしながら宙吊り状態(サスペンス)で振り回してくれたらもっと身悶えできるんだけどなぁ。「これ何?」が終盤まで殆ど解決されないままだと、途中で疲れてしまいます。でも、やはり韓国映画の切れ味は健在。
おもしろかった
半端ないバイオレンスと、ユーモア溢れるサスペンス‼️
コピノって初めて聞きました。
韓国男性がフィリッピン女性に生ませて、置き去りにした子供のこと。
多くは貧困に喘いでるとのこと。
コピノと言う社会的背景と、韓国実父の心臓移植を結びつけた
脚本が新鮮です。
ただし息子の心臓を移植することは、息子の死を意味するから、
とても残酷。
父親には血も涙もない。
韓国人財閥の会長が、心臓移植のドナーとして、
血のつながった息子を探し出す。
そして迎えに兄が行き、移植は行われる寸前、
この映画の主役・貴公子ことキム・ソンホ。
心臓を狙われるコピノのボクサー・マルコ(カン・テジュ)の、
味方なのか?はたまた敵なのか?
貴公子は美しい悪魔か?
美しい天使なのか?
キム・ソンホが魅力的です。
貴公子の正体が、謎(?)という脚本が上手い。
貴公子のキム・ソンホも人を喰った厚顔無恥なキャラクターで、
本気でマルコを追っかけ回すアクション場面もパルクールみたいで
楽しい。
併せてカーアクションに銃撃戦も迫力がある。
出てくる男(義兄)から医師から用心棒から、
腹違いの妹まで欲のたかった屑ばかり。
でもラストに向かい、良い話に変わるのです。
貴公子の難病とかの設定とか、人を喰っていて、
ラストは笑ってハートウォーミングに終わる。
社会問題を背景に肩の凝らないエンタメ作品に仕上げているの
はさすがです。
なかなか技アリの韓国サスペンスでした。
コピノ問題
コピノ争奪戦!?
ずっと「え?なに?この人は敵?味方?」という不安が物語を支配する。
フィリピンで病気の母のために地下格闘で日銭を稼ぐ青年マルコは、韓国人の父の行方を知らない。そんなある日、彼の前に“父の使い”を名乗る男が現れ、マルコは韓国に向かうことに。飛行機の中でマルコが出会ったのは自らを“友達チング”と呼ぶ謎の男“貴公子”。不気味に笑う貴公子に恐怖を感じ逃げるマルコだったが、彼の執拗な追跡と狂暴ぶりに徐々に追い詰められていく…(公式サイトより)。
韓国ノワールの金字塔として名高い「新しき世界」のパク・フンジョン監督最新作。わけが分からない騒動に巻き込まれるマルコの視点で描かれ、ずっと「え?なに?この人は敵?味方?」という不安が物語を支配する。
韓国ノワールならではのカーチェイスがメルセデスやマセラティなど超高級車だらけで痺れるし(兄一味はベントレーかロールスロイスだと思ったが特定できなかった)、鉈や斧など、刃物系の接近殺戮合戦に加え、比較的銃撃戦のシーンが多かったり、凄惨なシーンが少なかったりするあたりに、新しい韓国ノワールの息吹を感じさせて○。
貴公子のユーモラスな言動と美しい笑顔が狂気じみていて怖いし、マルコが1980倍のオーディションで選ばれた新人というのも素敵(よって、そんなに科白がないのね)だし、サングラスで紫煙を燻らせマセラティを自在に操る美しい女優さんはコ・アラという名前なのね。
最後まで行く?
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