「『蒲田行進曲』に謎解き要素を付加した空気感。」フォールガイ Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
『蒲田行進曲』に謎解き要素を付加した空気感。
2024年公開、アメリカ映画。
【監督】:デヴィッド・リーチ
【脚本】:ドリュー・ピアース
【原作】:グレン・A・ラーソン〜『俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ』
主な配役
【コルト・シーバース(スタントマン)】:ライアン・ゴズリング
【ジョディ・モレノ(監督)】:エミリー・ブラント
【トム・ライダー(主演俳優)】:アーロン・テイラー=ジョンソン
【ゲイル・マイヤー(プロデューサー)】:ハンナ・ワディンガム
1.ホンモノのスタント(ギネス記録)
コルトがスタント復帰する場面に出てくる「キャノンロール」という荒業でギネス記録を塗り替えた。
スタントに関わる人たちへの敬意が、随所に表れている。
それもそのはず、『ジョン・ウィック』シリーズでも有名なデヴィッド・リーチ監督は、元スタントマン(ブラッド・ピット、ジャン=クロード・ヴァン・ダムのスタントダブル)なのだ。
2.絶妙なキャスティングと仕込まれた多数の小ネタ
主役を演じたカナダ人俳優のライアン・(トーマス)・ゴズリングは、『ラ・ラ・ランド』で有名だが、キャリアはとても長い。
Wikipediaにかなり詳しく書いてある。
イギリス人俳優のエミリー・ブラントは、最近だと『オッペンハイマー』に夫人役で出演していたが、個人的には、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の印象が強い。
2人のバランスが絶妙に良く、くどくないし、観ていて疲れない。
そして、あちこちに過去の映画に関する小ネタや、コントばりのボケが挿入されていて、適度にお笑い要素も含んでいる。
3.まとめ
『蒲田行進曲』に謎解き要素を加えた独特の風合い。
映画愛を感じると同時に「なんか懐かしい感じ」。
すごく良くできた作品だが、☆を気前良く付けたくなる感じでもない。
うまく言語化できない自分がもどかしいが、
「なにかが足りない」のだ。
「なにかが多い」場合は、すぐにわかるのだが、「なにかが足りない」場合は、本当にもどかしい。
それが分かってからレビューしろよ、
というご批判は、慎んで承りたい。
…ここまで書いて閃いた。
そうだ、「意外性」が足りないのだ。
あっ!と驚きたかった自分がいたのに。
続編もウワサされている。
全体としては楽しく観ることができた。
☆3.5
ハリウッド作品って完成するまで数年かかるから、もうすでに取り掛かっていないと、公開は相当先になりそうですね。
ライアンもお年ごろだから、あれくらいのスタントが再現できればいいのですが。w