「レゼ無双」チェンソーマン レゼ篇 てんぞーさんの映画レビュー(感想・評価)
レゼ無双
ずっとレゼが可愛い。原作から可愛かったけど、声が付いて動き始めるともはや手に負えない可愛さで無双してくる。作中ではマキマ/レゼの“可愛さ対決”的な場面もあるが、これははっきり言ってレゼが圧倒的で勝負にならない。出会い頭に口から花を取り出してプレゼントするデンジに呆気にとられるレゼ。そこからのデンジとレゼの心情の積み重ねがとても良い。物語の最期、レゼが一番伝えたかった事が「自分も学校なんて行っていなかったよ」というのが切なさを際立たせる。
爆弾の悪魔も無双していた。爆発で空を飛ぶ、打撃が爆発する、ロケットパンチも撃つ、指パッチン爆破はカッコよすぎるよね〜。見せ場の設計が明快で、見る側を飽きさせない様々なシチュエーションのアクションが連打される。映像的な快感に溺れるような体験で、鬼滅にも引けを取らない素晴らしいアニメーション。爆弾の悪魔は画面映えが大変良い。お尻丸出し形態はナーフされるかと思ったらちゃんと丸出しで、何がとは言わないけどとにかく良かった。
その他ではビームくんが良かった。
殴る蹴る爆破される百裂拳を叩きにまれて潰される。でもグッタリする程度で割とピンピンしている頑丈すぎるビームくん。さすがB級映画の悪魔の鑑。カサカサ動くサメ形態が思った以上に気持ち悪くてグッド。これもまた画面映えの一つ。チェーンソーマンに股がられた時の「こういう事だろ!」「チギャウ・・・」のやり取りがなんせ可愛い。全体的にビームくんはずっと素晴らしい。
作品自体の出来としては、開いてはいけない扉の描写や天使の悪魔へのアキの対応など、映画内だけでは完結しない要素がチラホラ見えるのは少し惜しい。このあたりはもう少し描写を整理すれば原作ありきの構造から切り離すことも可能で、単体作品としての完成度が上がったはず。
とはいえ、作画は良かったけどアニメーションのエンタメとして破綻していたテレビ第一期とは比べ物にならないほどアニメーション作品としてのクオリティは高い。声優の演技も生き生きとしていて、キャラクター同士のアンサンブルがとても楽しい。どうして初めからこれが出来なかったの?
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
