侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
全188件中、161~180件目を表示
時代劇の深みが伝わります
時代劇コメディとなってましたが、確かに面白い。ははっと笑えるところもちょこちょこあり、声出して笑ってる人もちらほら。
でもコメディってほどでは無い。というかコメディにしては深いというか。
良かったですよ。
よく出来てました。
俳優さん知らない人ばかりでしたが、終わる頃にはしっかり印象づけられました。冨家ノリマサさんはみたことありましたが、主演の山口馬木也さんもお初にお目にかかりました。
けれども存在感ありありでかっこ良く、訛りがとても良かったですね(⸝⸝⸝´ꇴ`⸝⸝⸝)
すごく実直で謙虚で愛嬌がありました。
優子殿への気持ちがダダ漏れなのも もうおかしかったです。
現代のケーキやテレビなんかの反応も期待してましたが面白かったです。なんならもっと大袈裟でも良かったかなと思います。
真剣を使って撮影するというシーンはかなりヒヤヒヤしました( ;´Д`)そのシーンの結末にびっくりしましたが、あぁ、そうだよね、あー良かったとホッとしました。
最後3人目のタイムスリッパーが現れたとこも抜かりない感じで良かったです。
140年前、どちらも国に良かれと思って戦ってたのだなあと思った。
高坂新左衛門は、苺ショートケーキの余りの美味しさに、これは滅多に口に出来ない高価な物だと思った。だけど、誰もが普通に食べられると知って涙を流す。
命を懸けて守ろうとした幕府はなくなってしまったが、誰もがこんなものを食せる良い時代になったことに驚き感極まったからだ。
今これを書いてても もらい泣きしそうぐらい感動的だったが、やはり今を生きる身としたら、「いやいや、刀振り回して切り合う時代よりはイイかもしれないが、いろいろワルいことも有るんだぜ」などとは思った。
一方、風見恭一郎、なっかなか出てこないから、もう出ないで終わっちゃうのかな? なんて思ってたら大御所俳優として登場してきた。何と30年前に落っこちて時代劇で活躍してた設定。過去に切った敵方の武士のことがトラウマで時代劇は卒業したが、俳優として名をなしていた。
風見恭一郎は、切られ役で出ていた高坂新左衛門を見かけ、久々の時代劇での共演を持ちかける。
共演を持ちかけられた高坂新左衛門、突然降ってわいた大役に、ふつうなら「こんな大役もらってラッキー」てなもんだが、相手が風見恭一郎と知って出演を断る。当然である。
風見恭一郎は現代に来てから30年も経ってるから、幕府打倒を目指してた頃の出来事は過去の事として自分の中で決着がついている。幕府倒しちゃってるしネ。風見「イェーイ」♪ヽ(´▽`)/
ところが、こっちに来てから日が浅い高坂新左衛門はそうはいかない。タイムスリップする直前まで切り殺そうと思って刃を交えていた憎っくき倒幕長州ヤローである。
「なんなら この場であん時の決着つてやんぞコノヤロー表に出ろい」の思いで憤懣やるかたないハズだ。倒幕されちゃってるからネ、高坂「キィー、ムカつき~」 (`Д´)ノ
かつては敵と味方に分かれ争うてはいたが、この国を良くしたいという想いは同じであったというくだりは感動的だった。
まあ、何をもって良い国、良い社会と見なすかで意見が分かれるのは幕末も現代も変わりがないとは思うがの。
そういうワケで真剣による切り合いである。とにかく命を懸けて白黒決着つけなきゃ気が収まらない高坂新左衛門の意を汲んで、真剣による挑戦を受けて立つ風見恭一郎。幕末の志士であった風見恭一郎には、敵味方を超えて高坂新左衛門の気持ちが痛いほど分かるのだらふ。
ちなみに僕にはサーッパリ分からない。佐幕だの倒幕だの尊皇攘夷だの言われてもねえ。すまん (^^)
とにかくコノ真剣による殺陣が圧巻である。いま書いてて気が付いたのだが、真剣ではなく竹光である。当たり前だ。
だけど鑑賞してるときは真剣でやりあってると思い込んで見てたからハラハラしてた。も絶対どちらかが切られて死ぬと思ってた。切られたほうは再びタイムスリップして幕末のあの場所に戻って絶命するんじゃないかと予想してた。
そうか竹光だったのか。いやあ、映画史に残る1対1の真剣勝負の立ち合いであった。僕はちょっと感動するとスグに映画史に残る○○だと思ってしまうので全く参考にならない。大体そんなに時代劇見てないし (^^)
最高!
SNSの高評価を読んでいるうちにもう内容もほとんどわかってしまっていたけど、だからこそシネマロサに足を運ぶ。
その後、「デラックス版」も見たくなってチネチッタにも行く。
脚本も役者のお芝居も衣装、メイク(床山)もどれも手を抜いてない、低予算を言い訳にしていない丁寧な作り。
時代劇設定の映像を昔作ったことがあるのでその時太秦にもお世話になったし役者に合わせてかつらを作るのですらいかに大変か知っている。
コミカルな部分とシリアスな部分が程よく調和していて上映時間の長さは全く気にならない。
前半は侍が現代に馴染む過程そのものがエンタメになっていて、後半は侍というより「人として筋を通すことの大切さ」を教えられて涙が止まらない。
時代劇自体に違和感がある若年層、映画館にまで足を運ぶ煩わしさを厭うシニア層まで届くかはわからないけれど、自分にとっては間違いなく本年度No.1の面白さだった。
ただ一つ残念だったのが、この映画の大きな見せ場である殺陣のシーン。
冒頭のシーンではほんのわずかではあるけど早回し、最後の決闘では微妙なコマ抜きの編集が施されていて自分的にはもったいなくて「?」が頭に浮かんでしまった。
恐らく拘りの鬼の監督が何度も試行錯誤した上での編集だと思うが自分には若干チープに見えて残念だった。
どのレビュー見ても誰もそこに触れていないので自分の勘違いか、あえて触れられていないのかもしれないけれど。
とはいえ、この時代に自主制作の現場からこんな名作が出てきたのは快挙以外のなにものでもない。
なんとか地上波まで広がってかつて時代劇を楽しんだお年寄りにまた幸せな時間を与えてあげて欲しい。
元気がでた❗️
低予算&自主映画で、2人くらいしか知ってる俳優さんがいない。なのに、見終わった後、清々しく見て良かったなと心から思えた。
全くのノーチェック。知人が興奮して教えてくれて、こちらのレビューを見ると高得点。何これ?と確かめに行った。
前半は、軽く笑いながら進んでいったが、途中から俄然引き込まれ、何故か涙が滲んだ。今までと全く違う世界で生きていくことの難しさ。でも、諦めずに生きていく姿に感動した。人生そのものに当てはまるなと。
ラストに吹き出すおまけも良かった。
いま面白い映画を見たいならコレを見ろ❗️
侍がタイムスリップする映画…って題名のまんまですが😓
以下ネタバレ、後日少し修正予定。
ラストの真剣での斬り合いの前の無音シーンは、まるで黒澤明を彷彿させる演出のようだと言ったら褒めすぎか。
助監督役の沙倉ゆうのさん、そのキュートさに大好きになりました❣️この想いを伝えたいけど「それは今日ではない!」と言われそう😅
ラストのオチも素晴らしい。
池袋シネマロサから火がついた作品となると、あの伝説の「カメラを止めるな!」を思い出します。あの時のように、夏前から宣伝にお金を掛けまくっている「最高傑作(笑)」とやらをぶっ飛ばして欲しい。
最高です。塩むすびの味。
ストーリー、オチは、
想像できるし、そうなるだろと思うけど、
いやー素晴らしい!!
何度も、感動した!!
それほど知られていないけど、演技のある役者さんは、
たくさんいるのは知ってるけど、
参りました。と本心で思いました。
塩むすび、ショートケーキが、
当たり前に食べられる世の中のありがたさ。
その感動のシーンに感動する。
殺陣の素晴らしさに、感動する。
時代劇は、お金もかかるので、作る大変だけど、
日本史のこういう歴史的背景、それを絡めたストーリー
を本能的に、理解出来る日本人であって、
良かった思う。
ハリウッドで、ショーグンとか、有名になって、
また、お金のかかる時代劇が、
しっかり作られる時代になればいいなー。
感動する物語なんか、日本史の中じゃ
宝庫じゃないですか。
着物姿の武士も凛々しく、女性の着物姿、
日本の風景、日本刀、
やっぱ感動しちゃうんだよね。
鬼滅とかも、流行るのは、やっぱり日本人
はそういう精神的な物から、本能的に、
理解出来るからなのかなと思う。
本気で、他人におすすめしたい映画です。
山口馬木也がとっても良い
斜陽どころか消滅の危機にある時代劇に、もしもホンモノの侍が参加したら、という自主制作映画。チープなタイムスリップものな予感しかしないが、見てびっくり。いやもう、面白かったわ。センスが良いです。
高坂さん、最高。
自分がタイムスリップしちゃってることをあっさり潔く受け入れて、特技を生かして斬られ役としてこの世界で生きていこうと奮闘する姿が溜まりません。誇り高くも謙虚で、不器用朴訥にして努力家、正義感強く感謝を忘れない会津藩士。顔の表情も所作も、武士の風格があって良いです。常に国のこと、藩のこと第一の武士らしい信念が美しい。
いちごのショートケーキをほおばりながら、こんな美味い菓子が普通の人でも普通に食えるなんて日本は良い国になったんだな、と泣くところ、私も泣きそうになりました。白いご飯のおにぎりを、こんな美味い握り飯をたべたことない、にもほろりとしたが、食うのがもったいない、と言いながらしっかり食べておかみさんに静かに突っ込まれてて爆笑しました。
恋心を抱く優子ちゃんにいいところを見せたいちゃっかりなところもいい感じ。
マドンナの優子ちゃん、居候させてくれる住職夫妻、殺陣の師匠、斬られ役(大部屋俳優、って今でもいるの?)の同僚たち、周囲が温かい良い人たちで気持ちが良い。
あちらの世界で斬りあいしていた相手はどうなったかと思ったらそうくるか。
意外性があって展開が読めなくなりアイデアに感心した。脚本が上手い。
江戸幕府は140年前に滅んでいること、そして明治維新以降の旧会津藩の人々の窮状は歴史が物語っていて、それを知った高坂の慟哭、彼一人の力ではどうなるものでもないが、自分だけ知らぬ顔はできないと思い詰めるところからのクライマックス。
宿敵・桂(風見)とのライバルなのか友情なのか、入り組んで微笑ましい関係ながら、現代の日本にすっかり溶け込んだふたりながら、決着をつけるときが来るのは必定。
立場は違えど誇り高い武士としての生きざまをぶつける真剣での勝負に、息をつめて見入ってしまった。
勝負の結末は想像ついたが最初のアレにはびっくりした。
私は生まれも育ちも関東なので、薩長より坂本龍馬より、新選組や会津藩、旧幕府軍贔屓なので、高坂の心情に寄り添いやすかった。
タイムスリップに「雷」はもはや「法則」、万有引力並みの世界の常識のようです。
東映京都撮影所の特別協力があり、撮影所で機材とオープンセットを使って本格的に作れたことで、この映画に堂々たる重みが出たと思う。
また、殺陣が高い技術を持った本格的、どころかホンモノで、現場の稽古場面、段取りの付けかた、などなど、プチドキュメンタリーのような迫真感があり、チープなB級映画と一線を画したと思う。
始終笑えるコメディーだがふざけすぎず、見せ場は正統派できっちりしっかり見せるバランス感覚が絶妙。また、ありがちな、高坂がタイムスリップの現実を受け入れるまでのエピソードをばっさり排してその分時代劇と殺陣、時代劇愛のほうに使っているのがとても良い。
見事な殺陣ができるのはもちろん、生真面目な武士からの笑いのセンスもありありの山口馬木也がとっても良いです。
自主映画で始めた、監督・脚本の安田淳一あっぱれ。
優子ちゃんは、本物の助監督なんですってね。
オチに爆笑しました。忘れてたよ彼のこと。
終盤が残念
全体に期待以上だったし、笑ったし泣いたし、良かったんだけど…
最後の立ち合いで真剣を使いたい、と言い出したとたん冷めてしまった。いくらなんでも。主人公が言い出すのは100歩譲っていいとして、現代で30年生きてる相手役とか、現代人の監督とか乗ってくるのはおかしいでしょ。
助監督が良識的なこと言ってるのに、圧力で黙らせるのも見てて不愉快だったし。逆にビンタしても許されるのもおかしい。女だから?彼女や奥さんじゃないんだよ?仕事仲間だよ?男社会で戦ってるんだとかいう割に、全く仕事仲間として描かれてないじゃん。
結論はとても好きだし、役者さんの演技もとても良かったし、もっと上手くこの結論に持っていけなかったのかなぁ。
途中イラっとした分、最後の感動が薄まって残念だった…
時代劇への愛
主人公は京都太秦の撮影所にタイムスリップした幕末会津藩の武士。はじめは戸惑いながらも、得意の剣術を生かし時代劇の”切られ役”として手に職を得ていく。
時代劇は斜陽の文化になりつつあるが、登場人物たちは皆目の前の仕事に真摯で誇りを持っている。後半で、幕末から明治に変わるなか、新政府に逆らった故郷会津藩の悲惨な末路を知って慟哭する主人公が胸に迫る。
最後は敵側の子孫に復讐しにでも行くのかと思ったら、映画の中でお互いの気持ちに決着をつけるような流れになっていて、誰も悪にしない優しさと誇りに溢れた映画だと思った。
映画館で観ましたが、皆さん書いておられるようにお客さんの反応が絶えず最後には拍手が起こり、終始アットホームな雰囲気でした。楽しい映画館体験が出来ました。
月虹
ミニシアター公開のスタートながら絶賛の嵐を巻き起こし、口コミが広がりまくってから満を辞しての全国公開。
公開が東京だけかーとヤキモキしていたのでこの拡大公開は嬉しいばかりです。
侍が現代にタイムスリップするという既視感のある設定からここまで面白いものを生み出すのか…!と驚嘆しましたし、時代劇映画として観ても人間ドラマとして観ても完成度の高い1本になっていて大満足でした。
雷が落ちてタイムスリップというよくあるフォーマットから現代のものの進化に驚くという流れより先に、時代劇の撮影現場にいた事により、しっかりと現場に参加しちゃって怒られるまでのくだりが分かっているのにめっちゃ面白くて、背景の町人たちに思いっきり話しかけちゃうし、ドラマのリハと本番の意味が分からず困惑していた感じもとても好きでした。
主人公の新左衛門が真面目で義理堅い性格というのもあって融通が効かない感じも今作に絶妙なスパイスになっていました。
幕府が終わって100年以上経っていた事に驚きつつも冷静に受け入れるスピードはちょい面白かったです。
そこから迷い込んだ寺で保護された新左衛門を寺の夫婦が面倒を見てくれて、おにぎりやケーキの味に感動したり、自分が紛れ込んだドラマがTVで流れるとその殺陣を真似して夫婦が腰抜かすほど驚いたりしているところがめっちゃ面白かったです。
助監督の優子がとっても優しくて、面倒も見てくれるし、斬られ役への道を切り拓いてくれるわで徐々に新左衛門が優子に惚れていくのがウブだわ〜とニヤニヤしながら観ていました。
そこから端役として撮影に参加する流れになって、坂本龍馬の名前を聞いた途端殺気だって切り掛かるものの、斬られ役という事を思い出してやられる流れまで本当に浪士と斬られ役の境目を縫うような感じがとてもリアルで殺気込みで見応えがありました。
新左衛門は順応性がかなら高いのでこの時点で斬られ役として生きていこうと決意してからの行動力が凄まじかったです。
剣心会に入門して教えを請う流れになってからはコメディの色が強く出てきて、殺陣をしてやられるまでのはずなのに何故か何回も切り返しちゃったりして師匠もしっかり斬られてくれるもんですから何回も笑っちゃいました。
服装も現代のものになっていき、髷を結っていた長髪もバッサリ切ってスッキリした髪型になって喋り口調以外は現代に溶け込んでいってました。
斬られ役にフォーカスを当てているのもとても良くて、時代劇よりも現代劇が多くなってきた現代での斬られ役の存在意義だったりを問う内容だったり、時代劇を作る制作側の苦悩だったりをその時代を生きた新左衛門が演じるというノスタルジーにも思える展開が熱に変わる瞬間がとても好きでした。
殺陣のシーンはとんでもないクオリティで基礎的な流れを見せてくれるのも良かったですし、本番での高速剣捌きは息もつかせぬテンポで魅せてくれるもんですからCG無し真っ向勝負のアクション大好き人間はもうテンション上がりっぱなしでした。
斬りかかって、跳ね返されて、背中を見せて斬られるという一挙手一投足の難しさがこれでもかってくらい表現されていましたし、改めて斬られ役という役どころの大切さが身に沁みました。
時代劇のスターがかつて合間見えた敵だった事が判明してからは物語の深みがグッと増していき、合間見えた時は歳下だったのに先の時代にタイムスリップしたから歳上になっていたっていう始まりはコメディだったのに、その時代に生きた俺たちが時代劇を残していきたいという思いに感化されて2人が手を組んで映画を作るという展開は胸熱でした。
歩み寄ろうとしたら距離を置かれたりしていて、当時の敵としての立ち位置と現在の役者同士の掛け合いはクスッと笑えるものになっていました。
模造刀では無く本物の刀を用いて殺陣をするという本当に命を懸けた勝負をする事によって緊張感マシマシですし、実際に斬り合った2人だからこそ言葉の重みがありましたし、その剣捌きもスピード感が凄まじくスクリーンにのめり込んでいました。
刀の音が模造刀と本物では音の厚みが変わっていたのもとても良くて、本当に斬り合ってるんじゃないかと思わせてくれる小さな変化を組み込んでいるところにも愛を感じました。
時代を超えて信念を極めて、映画もとい時代劇を繋いでいくという終わり方も哀愁が漂っていてウルっときました。
元の時代に戻るという終わり方ではなく、現代にいながら斬られ役を生業にして生きていくという終わり方も新左衛門の満ち満ちた表情から悲観するものではなく、これからも信念を忘れずに生きていく力強さが感じられて最高でした。
同胞が少し遅れて撮影所にタイムスリップしてきたところで終わるのもフフッとなって終われて良かったです。
完全オリジナル、超絶面白い作品がこうやって世の中に広がってくれて本当に良かったです。
まだまだ日本映画は進化し続ける!まっすぐ美しい作品に幸あれ!
鑑賞日 9/14
鑑賞時間 9:40〜12:05
座席 O-5
「時代劇」文化、無くならずに、続いてほしい!
評判が良いのと、たまたま時間があったので鑑賞。
お侍さんが現代にやってくる、ってお話(しかも、1人、じゃないところがいい!)あっと驚く展開があるわけではないけれど、最後にはホロっとしてしまう。
飽きずに最後まで見れるのは、殺陣を含め、役者の演技が素晴らしいからだろうな。
声を出して笑う場面も多々。お侍さんがフツーに食卓てご飯🍚食べてたり、美容院行ったり、もう、それだけで可愛くて、和んだ〜
高坂と風見の対決は見ものだし、2人とも大御所俳優にしか見えない!!
ロサから始まり、日本中に笑いと元気が広がるといいですね!!
いい映画を2時間堪能
アイデアよし、ストーリよし、俳優陣もよし!
いい映画を2時間堪能しました。
主演の山口馬木也さん、いい役者さんですね。刀を構えたときの腕の筋肉などは本物の侍のようでした。
細かい点では、気になるところもありますが、よくまとまっていたと思います。
現代にタイムスリップした侍が、自分のおかれた状況を理解し、現代の生活に馴染んでいく過程は、連続ドラマでもっと観たいと思いました。
心配無用ノ介は蒲田行進曲の銀ちゃんのよう。真剣で殺陣を行う前に承諾書を書く辺りは蒲田行進曲へのオマージュでしょうか。
ウィキペディアでこの作品のことを調べましたが、なかなか面白い情報がいっぱいありました。ぜひ、確認してみてください。
しっかり締まったラストもよし!
そうきたか〜お前もか!!(笑)(笑)
泣けるのに最後のオチが最高で笑って終えられる、これぞエンターテイメントでした!!!
もう、途中までは主人公のオジサン剣士、なんとか現代で頑張って〜~と応援し、
ようやく役者で出世出来そうで良かったね〜と思ったらとある人物にオイオイお前もタイムスリッパーかい〜~~!!!とツッコミ入れつつ楽しみ(笑)
後半は会津藩の無念を思うと自分は会津藩に全然関係ない人なのに、
めちゃめちゃ会津藩に感情移入してしまってマジで泣きそうになり(いやちょっと泣いた)
そしてそして最後には最高のオチが(笑)(笑)
お前も来たんかーーーい!!っていうのが最高でした(笑)
*****
これから何かあってもちょっとタイミングが悪い時は「今はその時ではない」と、良きタイミングを見計らうことにします。
主人公とゆうこちゃんの幸せな未来をお祈りしてます(笑)(笑)
劇場で観客の一体感が生まれた作品
久しぶりに劇場が満館になる作品でした(といっても『ラストマイル』も・・ですが)。
観客が一緒に声をあげて笑うというのは、一体感があってこれまた劇場で鑑賞する醍醐味を
あじわうことができて、とても楽しかったです。
作品自体もありそうなストーリーながらも、
実に丁寧に物語を紡ぎ上げていて、幕末からタイムスリップした主人公 高坂新左衛門がどのように現代社会に
溶け込んでいくのかを、可能な限り無理なくつくりあげていたかなと思います。
可笑しさを誘うのは、高坂新左衛門を演じた山口馬木也の、凛とした武士然たる佇まいと
現代生活における様々な反応(町やテレビなど)とのギャップがいちいち面白く感じるからだと
思うんですね。このあたりも見事だなと思いました。
私は、床屋で髪を切るシーンや、いつの間にか現代の服を着ているところ(そして似合わない)で笑っちゃいました。
タイムスリップする前に決闘していた長州藩士もまたタイムスリップしていて
30年の時間差を経て再会し、
映画製作を通して現代的な決着をつけるところで
会津藩士であった高坂新左衛門の心の折り合いもつけたり・・・と、実に理にかなっていながらも
観客にも高坂新左衛門に感情移入しやすくできるようにしていて、実に見応えがありました。
ラストのオチも、あとひとりタイムスリップしてくるという、なんともシャレが効いている締め方で
笑いをとるところも素晴らしいですね。
高坂という姓が私も同じであることから、なんとなく落ち着きませんでした(笑)
滅多にない姓ですからねー。
評価について、
本当は4.5とか付けたいところではあるのですが、
私の体感としてはちょっと長い、もうちょっとコンパクトにスピード感をもてると良かったと感じたことと
劇伴がちょっとうるさい(わざとというか敢えてそうしているのは理解できるのですが・・・ここは好みかと)
ことから−1.0としました。
映画っていいなとあらためて思いましたし(もちろん時代劇も)、
劇場で観客と一体感が生まれるのもステキな体験だなと思いました。
こういう作品が多くの方に観ていただけますように!
※速攻で上映決定してくださった、宮崎キネマ館さんに感謝申し上げます
特技を活かす。
標的の男と刀を交えた時、落雷により気を失い気づくと現代の時代劇撮影現場にタイムリープした会津藩士の高坂新左衛門の話。
タイムリープした撮影現場で良くしてくれた助監督の優子に恋心を抱き、倒れた先の寺で老夫婦に世話になることになった高坂新左衛門だったが…。
鑑賞前に本サイトの解説読んだら、現代の撮影現場にタイムリープした本物の侍、設定が面白そうとは思ったものの期待はせずに観たらめちゃくちゃ面白い!!とりあえず寺の老婦人の間にはやられました!現代の見る物全てが初見の新左衛門のリアクションにも笑わされて。
話は少し進み斬られ役として評価され回ってきた準主役、呼ばれて行けばまさかの思わぬ人との再会で…、ただのコメディってだけでなくちゃんと練られたストーリーって感じでめちゃくちゃ楽しめました。
人それぞれ好みの作品は違うけれど、こんなまさかの大穴作品があるから映画を観る旅はやめられない!エンドロールの名前見てたら役者さん達も裏方に回って製作側の仕事も!?
時代劇ファン層に届くことで、さらなるバズりに繋がるのではないだろうか
2024.9.14 MOVIX京都
2023年の日本映画(131分、G)
幕末の侍が現代の時代劇撮影所にタイムスリップしてしまう様子を描いたコメディ映画
監督&脚本は安田淳一
物語の舞台は、幕末の京都
会津藩の高坂新左衛門(山口馬木也)と村田左之助(高寺裕司)は、長州藩の山形彦九郎(庄野﨑謙)をある寺院の前で待ち伏せをしていた
ようやく山形が寺院から出てきて対峙することになった高坂だったが、突然の雷雨に見舞われてしまう
そして、いざ勝負というときに雷が落ち、それによって勝負は流れてしまった
数時間後、高坂が目覚めると、そこはどこかの長屋の裏手で、町人の会話などから「江戸」であることがわかった
京都から江戸に一瞬で移動したことに驚きを隠せずにいると、そこでいきなり浪人と剣士の戦いが始まってしまう
浪人たちは剣士の名前を聞いて恐れ慄いて逃げるのだが、再び同じようなやり取りが始まってしまった
そこで高坂は助太刀をしようと乱入するのだが、そこで行われたのは時代劇の撮影で、高坂は助監督の優子(沙倉ゆうの)に追い出されてしまった
その後、撮影所の中をうろうろしていた高坂は、機材に頭を打ちつけて卒倒し、そのまま病院に運ばれてしまった
気づいた時はベッドの上で、窓の外の景色はどこか異国の地のように見え、驚いた高坂はベッドを抜け出して街を彷徨い始める
そして、街角のポスターを見た高坂は、そこが140年後の日本であることを知るのである
映画は、自主制作映画として、東京の2館で上映が始まった作品で、その口コミが広がって、一気に全国展開をしたという作品になっている
関西圏では情報が全くなく、評判だけは流れ着いていたが、さすがに鑑賞は無理だろうと思っていた
GAGAが配給に入ったことで、色んな映画館で拡大上映されることになったのだが、結構な博打であるようにも思える
映画自体の完成度は高く、自主映画とは思えない出来栄えで、音響のバランスをきちんと調整すれば、自主映画だとは気づかないレベルだった
東映の京都撮影所にて撮影されているので、思った以上に低予算で実現していて、演者もほぼマイナーな人&裏方さんが出演していたりする
それでこのクオリティだから、お金の使い方とアイデア次第ですごいことが起こるのだなあと思わされる
物語としては、数段階のオチが用意されていて、元時代劇俳優・風見恭一郎(冨家ノリマサ)の正体が判明するところはベタだが面白い
彼は時代劇を捨てて国際的なトップスターになっているのだが、高坂を見つけたことで、時代劇愛というものが再燃していた
この二人が30年差でタイムスリップするというアイデアが画期的で、さらなるオチが待っているところも面白い
三人目がどのような末路を辿るかはわからないが、キャラ的には異国を迷走して狂ってしまうか、銃刀法違反で捕まってしまうんじゃないかな、と感じた
いずれにせよ、ムーブメントを仕掛けている作品だが、どこまで化けるかは現時点では予想がつかない
今はSNSを中心に若者のバズりがあるのだが、今後その波が時代劇のファン年齢層に到達できれば思わぬ大ヒットになるかも知れない
個人的には、ヒロイン役の沙倉ゆうのがツボで、メガネフェチには堪らないキャラクターのように思える
助監督役の人が助監督とか小道具係をしていたりするのだが、監督自身も色んなところに名前が載っていたりするので、エンドロールを楽しんで見られる作品になっていた
時代劇を作る意味や、それを観る意味というものに言及しているので、哲学的にも深いものがあると思う
なので、本当の視聴者層に届いてこそ、本作品の真価が問われるのではないだろうか
幕末の雷も……
1.21ジゴワットあったんですね。「あの花が咲く丘で〜」に続き、雷でタイムスリップとはBTTFがもはや教養になってるんですね。
さてさて、映画の方ですが本当に見応えのある一作でした。中盤の脚本にやや緩さはあるものの、見事に盛り上げていただき、最高の気分で映画館を後にすることができました。評判は聞いてましたが、ここまでのエンターテインメントが待ってるとは思いもしませんでした。
作品の出来栄えにも驚きましたが、エンドロールで助監督役のヒロインが実際に助監督を務められてることにもビックリです。
とにかく最高に楽しめた一作でした。
胸熱体験を約束してくれる痛快無比な冒険活劇
タイムスリップものにありがちなズルいとの批判な気持ちは湧くことなく、元の時代に戻るというスリップもののセオリーを捨てたシナリオで、破天荒なストーリーが展開していく。
コミカルな前半は緩い雰囲気でややもするとちょっと笑いポイントがずれているシーンが気にはなったものの(そんなことは終盤に向かってどうでもよくなるのだ)、中盤のとある人物登場から展開が一転、ここでまず涙腺にキタ・・・
そのあと後半は狂気ともいえる展開へ突き進んでいき、緊張感が溢れるモードへ。幕末武士たちの悲哀を時代劇脚本書き換えのシーンで主人公に読ませる辺りの演出は憎い(周りの現代人たちは分かっていない、そこがまた切ない)。
そして最後は胸熱痺れるクライマックスの決闘シーンへ。本物の武士2人がエンタメという時代劇を演じるシーンでもって、真剣で本気勝負をさせる設定がリアルと演技のカオスな世界となっており、加えてスクリーンは暫し無音が続く・・・ここが一番観ていて痺れた~
剣同士がぶつかる音もそれまでとは違っていたように聞こえたのは気のせい?このシーンを観るだけでもスクリーン鑑賞の価値ありだったと思う。
大一番勝負の結末は安定路線ではと想像していたものの、それを己の意識から完全に外させられてしまった、まさに斬られた感覚だった。ただ、オールラストの3rdタイムスリップの落ちに正直苦笑いしたのは俺だけ?でも許容範囲かな、この映画独特のコミカルな表現(笑)
時代劇に対する造り手の想い入れを幕末の本物武士に語らせつつ体現させる手法は、たとえご都合主義と言われようが、演技の迫力もありリアリティ溢れていることでこれぞエンタメの醍醐味だと、スッキリ感で満たされた。
emotionalな時代劇の造り込み過程を演じていく本作ストーリーにあって、(元の世界に戻らないプロットで)人が抗えない運命や試練を受け入れる時の覚悟の持ち様や、古き時代の礼儀や武士道的な考え方について、時に面白可笑しく見せている点もこの映画の隠れた良所だったと思う。そして、本業を虚業として生きていく男の悲哀と覚悟の有り様によって、痛快無比で感情を揺さぶられる「今日がまさにその日」の2時間であった。
自主制作だからこその面白さ
幕末の志士が京都の太秦映画村にタイムスリップするものがたり
時代錯誤感で楽しませるのか
元の時代に戻ろうと奮闘するのか
歴史を消えてしまうことに葛藤するのか
そんなものがたりを想像していたが、そのどれも芯をハズしてストーリーは進んでいきます。
いまの我々の生活があるのは、
第二次世界大戦の特別攻撃隊の特攻死ばかりが取り上げられるが、幕末の争乱を経てのものでもあるのだなと気付かされました。
薩摩・長州藩の活躍だけでなく、会津藩や幕府軍の犠牲の上にも成り立っているんですよね。
高坂のラストの殺陣の覚悟は、心が震えました。
中学生の娘と行きましたが、彼女には退屈そうでした(笑)たしかにちょっと古くさい演出もありましたもんね。
幕末の京。 会津藩士・高坂(山口馬木也)は同士とともに討つべき長州...
幕末の京。
会津藩士・高坂(山口馬木也)は同士とともに討つべき長州藩士を門前で待ち構えていた。
使い手の長州藩士は新左衛門の同士をあっさりと当身で気絶させ、新左衛門と刃を交えることとなったが、その瞬間、雷に打たれてしまう。
新左衛門が目を覚ましたところは江戸の町。
どことなく奇妙なその町は、それもそのはず、時代劇撮影所だった。
親切な助監督・優子(沙倉ゆうの)に助けられ医務室へ運ばれた新左衛門だったが、そこも逃げ出し、彷徨するうち、明治維新から150年経っていたことを知ってしまう。
彷徨の末、たどり着いたのは、件の寺の門前。
天に向かって「雷、落ちよ」と叫ぶ新左衛門だったが、疲れ果てて眠ってしまった・・・
といったところからはじまる物語。
大部屋俳優と間違われ、寺で居候することになった新左衛門。
ひょんなことこから時代劇に出演することになった彼は、この時代で生きていくしかないと覚悟を決めて、殺陣集団「剣友会」に入門、その後、斬られ役として生きていくことになる・・・
前半はコメディ部分が多いが、進むにしたがってドラマ部分が立ち上がってきます。
この時代で生きていくしかないと覚悟を決めた新左衛門の目の前に、「この時代」に繋がる「あの時代」が再び現れて・・・
覚悟を決める。
この「覚悟を決める」って、最近、経験しなくなったし、観なくもなった。
この覚悟は、監督・脚本・その他もろもろ一切合切の安田淳一監督の「面白い映画をつくる!」という覚悟でしょう。
で、本島に面白い映画に仕上がりました。
興味深い点を記しておくと、
1.周囲の人が、誰も主人公を「過去からきた人」と認識しないこと。
2.主人公が「元いたところに戻りたい」と思わないこと。
このふたつによって、タイムスリップ映画のお約束、「元の時代、元いた場所に戻る」サスペンスを捨てている。
さらに、「戻ること」=めでたしめでたし、も捨てている。
その分、タイムパラドックスも回避できるという利点はあるけれども、監督はそれは意識していないでしょう。
さて、もうひとつ本作の魅力はアクション。
本作でのアクションは殺陣ということになるのだけれど、殺陣シーンはそれほど多くない。
多くないがゆえに、効果的。
クライマックスの殺陣はもちろんなのだが、剣友会率いる殺陣師関本(峰蘭太郎)と新左衛門の稽古シーンが秀逸。
打ち合わせのとおり、主役側(斬る側)の関本に対して、斬られ役の新左衛門が、本能的に侍としての性分が出てしまい、何度も何度も関本を斬る振りになってしまう。
ことなる振りをすべてワンカットで撮り、テンポよく繋ぐのは、アクションコメディのお手本といえるでしょう。
なお、後半登場の冨家ノリマサほか、撮影所所長(井上肇)、斬られ役俳優(安藤彰則)、心配無用ノ介こと錦京太郎(田村ツトム)、住職夫妻(福田善晴、紅萬子)と脇もみな好演。
いやぁ、面白かった。
映画って、ほんと、いいものですねぇ。
全188件中、161~180件目を表示