侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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映画愛時代劇愛
愛が溢れている。とにかく俳優たちが上手いのです自然で。私が日本映画嫌いなのってアイドル俳優の薄々演技と重鎮俳優の重々演技のバランスの悪さだったのかと気づかせてくれました。もちろん話もおもしろい。でもホントにセンスが良いんだよなー細かい演出の。とにかく非の打ち所がありません。映画館に映画を見に来なくなって久しいですが、やっとたどり着いた映画館でこんなご褒美があるなんて。クレジット最後まで観たのも本当に久しぶり。もちろん知らない名前だらけだけど、助監督役の子が本当に助監督やってたり、ほぼ全役割に監督の名前入ってたり、こういうの見るだけで涙が出てくる。苦労が報われて良かったね。
これぞ武士道‼️
当初は自主制作映画で、上映館も一つだけであったのが、評判が評判を呼び、上映館がドンドン増えて、遂に全国展開へと一気に人気爆発!
監督自身が武士道極めたね!!スゴい‼️
日本人の魂の根底に流れている、今はもう殆ど忘れ去られようとしている、本物の武士道精神が込められた実に良い時代劇だと云うWEB機関誌評価につられ、かつてとても心惹かれ手に取った小説「剣客商売」のドラマ化で、大二郎役をされていた山口馬木也さんが、主演との情報を得て、見てみようと思い足を運びました。
そこで観たのは、当に大和武士道の魂の顕在でした~(*^^*)
武士の魂漲る気魄と迷いの無い剣筋、火花散らし冴え渡る真剣の切先、敵同士が時代を超えてスリップして来た先の時代で、武士故に本懐を遂げるべき時代と場所を失った事への辛さを抱え、時代が変わっても、武士であるという気概が、心中で紅々と燃え滾り、圧倒的に見事な殺陣が展開される!
「葉隠」における、武士道とは死ぬ事と見抜いたり、の神髄に逼る瞬間が垣間見えて来る事で、観客を時代劇の魅力へと引き込んでゆく‼️
時代劇人気が、再び日本に戻って来る萌しを呼ぶ、エポック的作品となるか?
本物の時代劇役者が、本物の殺陣師が、本物の時代劇好きが真剣に作った映画だからこそ、本物の日本人の魂を、大和武士道の心意気を持つ観客を呼ぶのでしょう!
コメディータッチだけど、しっかり武士道魂満開‼️
これは、やっぱり熱い大和魂日本人の映画ですね~‼️
大拍手喝采です~‼️
こんなに泣くつもり無かったのに
気づいたらほとんどのシーンで泣いてました。
出演されてる方が泣いているとつられて泣いてしまう。。
それだけ感情移入できました。
皆さん演技が素晴らしく映画の世界観に引き込まれました。
時代劇に興味ない方も楽しめます。
そして今を生きる!
邦画はほとんど観に行かないんやけど、これはめちゃよかったで〜!と知り合いからおすすめされたので鑑賞。時代劇?日本史も詳しくないし楽しめるんかな?と思ったんやけど、稚拙な感想やけどめちゃめちゃ楽しかった😍
リピーターもとても多い雰囲気やった。
主人公の高坂のことを子どものような優しさで見守ってしまう(観客も含めて!)この映画の魅力のひとつは高坂という人物。不器用で優しくて実直で…ほんまに応援したくなってしまう。順応早すぎるんちゃう!?なんて普段やったら突っ込むけどそのツッコミすらこの映画では野暮かな😅その他の風見、優子、関本さん、住職…皆とても人間味がありこの映画には欠かせない人たちである。
あとは、製作者たちの時代劇への愛情がこれでもかと伝わってくる。時代劇、苦手意識があったんやけどこれを機にちょっと観てみようかななんて思う。そんな人、多分他にもいるんちゃうかな?殺陣の練習中、斬られ役やのに思わず斬ってしまうノリツッコミは声出して笑った!
上映終了後「ああ!とてもいい映画だったなあ!観てよかったよ!」と言っている人がいて思わずわかるわかると言いたくなった。笑いあり涙あり、優しさに溢れたいい映画でした🎬2,600万でもいい映画は撮れるんやなあ。
※ちなみに全然関係ないが今度公開するグラディエーター2の制作費は$250,000,000らしいです!!(380億…!!)
助太刀いたす!
なんかこのような作品に出会えるとほんまに幸せを感じる(๑˃̵ᴗ˂̵)タイムスリップものってその人を中心に騒動が巻き起こってドタバタするのが多いけど、その人(たち)が今の時代に溶け込もうとするところに武士の奥ゆかしさを感じられずにいられない。いろんな“愛”が溢れた誰も傷つけない作品でした。おもんないっていう人おらんでしょう٩( ᐛ )و
滅んだ時代に取り残された侍が滅びつつある時代劇を繋ぐ。
幕末からタイムスリップした侍が時代劇の役者になる話。
テルマエ・ロマエは現代と古代の類似点と相違点を楽しむものであったが、この作品で語りたいのはそれではない。だから時代考証がメチャメチャだけど、この作品が拘ってるのはそこではない。
徳川幕府という自分が殉じた存在が滅び跡形もなくなってる現代に一人(?)取り残された侍がこれまでの人生に折り合いをつけ、これからの人生を歩みだすという物語だ。
やろうとしてることは良いけど、ややまとめきれてない気がして盛り上がりに欠けたので、物語としてはそこそこおもしろいくらいであった。
主演の山口馬木也の演技は素晴らしかった。
失われつつある『殺陣』という芸術
9月に全国上映拡大の話が出たときから見たいと思っていたものの、近くにはイオンシネマしかなく、半ば諦めていたのですが、なんと10月下旬に上映決定!
昨日やっと見に行けました。それもその劇場で一番大きいスクリーン。
ありがとうイオンシネマさん!
低予算なため、ところどころにそれが見えてしまいますが、主役は『殺陣』。とても見ごたえがありました。
侍の剣技を現代によみがえらせて魅せる殺陣と、主役を盛り上げるための斬られ役。
振り付けがある殺陣はどこか踊りのようで、かつての剣技の影を日本に留めるための、大切な伝統武芸もしくは芸能の1つと言えるのではないでしょうか。
クライマックスにあった殺陣は息を呑む緊迫感があって、素晴らしかったです。
しかし、そんな殺陣を誇る時代劇も今は徐々に枠が減らされていき、風前の灯。
近い将来失われてしまうかもしれないものだからこそ、より物悲しく、そして愛おしく感じます。
主演の山口馬木也さんの演技はとても自然で、本当にタイムスリップしてきたお侍さんを見ているような錯覚に陥りました。渋い男前でいて、どこかかわいらしい。素敵な主役でした。
物語も、ツッコミどころはちょこちょこあるものの、全体的にはうまくまとまっていて、2時間とちょっとの上映時間中飽きさせることもなく、最後まで引き込んでくれました。
傑作とまでは言いませんが、安心して見れる良作だったと思います。
ただ、現代の日本語の読み順(横読みなら左から右)を、タイムスリップしてきたお侍さんが一瞬で理解するというのはちょっと無理があったので、「む。なんだこのでたらめな並びは… (はっ) 逆?!」みたいなセリフをちょこっと入れて欲しかったですw
低予算っていうことは、映画のクレジットに色々なところ(監督・脚本・撮影以外の随所)で何度も「安田淳一」監督の名前が出ていることでも分かりました。
まさに自主制作作品。
でも、その愛は実ったと思います。楽しかったです。
大スクリーン上映なのに、誰ひとり俳優の名前がわからない…?!
無名のキャスト揃いだが、スクリーンに映える顔立ち。
特に主演の高坂新左衛門(かなり多くの有名作品に出演されていることを後から知りました。存じ上げず失礼いたしました)と若き日の風見恭一郎。シンプルに顔が良い。笑 (個人的には心配無用ノ介に助けられる女の子が非常に可愛い笑 のに名前がわからない;;)
色々な意味でエンドロールをここまで凝視するのは久しぶりでした!
助監督役の女優さん、実際に本作の助監督もなされていて・・・シゴデキすぎ!
「そなたが鍛錬し培い、身につけたものはそなたのもの。一生の宝となるもの。されどその宝は、分かち与えるほどに、輝きが増すものと心得よ」
伴虚無蔵の大大大名言です。太秦映画村繋がりでカムカムエブリバディを思い出しました。
まさにこの作品に命懸けで挑んだ役者の皆さんとその情熱が受け手に伝わり上映館数が広がり、見事に輝きましたね。
映画をつくる楽しさが目一杯伝わってくる。
京都国際ヒストリカル映画祭の企画市に応募した企画がこの映画の原型だったらしい。時代劇の縛りがある部門だったということで、侍がタイムスリップして福本清三さんのオマージュである斬られ役となる設定はこの時から変わっていないようだ。企画自体はそれほど目新しいものではない。現にコンテストでは最終選外となった。
安田淳一監督はここから完全シナリオを書き起こし粘り強くスポンサー探しを続けた。ただそれは必ずしもうまくは運ばず、この映画の製作費は安田監督の個人会社である未来映画社のほぼ持ち出しになったようだ。製作費なんと2600万円。普通はTVCM1本撮るにも足りない金額である。
一方、撮影には東映京都撮影所の全面的な協力が得られた。低予算でなんとか制作できたのはひとえにそのためである。
時代劇の再興が脚本の中で明瞭にうたわれている。ここが東映京都の幹部、スタッフの心を打ったことは間違いない。良い脚本は良い映画のベースとなるものであるが、製作段階での理解者や支援者の確保にも欠かせないということだ。
ただ時代劇の再興というのはこの映画の主眼ではない。この映画の素晴らしいところは、時代劇の枠を超えて制作者や出演者が凄みや真実み、映画としての面白さや深さを追いかけ、まっすぐ取り組んでいる姿を描いているところである。高坂新左衛門と風見恭一郎も遺恨を超える。だから最後の真剣による立ち会いも映画的な奇跡に収れんされる。フィルムの中にいる人たちと、フィルムをつくっているひとたちが同じスタンスで映画つくりを楽しんでいることがビンビンと伝わってくる。その雰囲気は我々観客をすら幸福にする。
もっとみんなに
話題になってから2度観ました。とにかく
たくさんの人に届いて欲しい映画です。山口馬木也さんは全てに於いて素晴らしく演技だけではなく佇まいだけで魅了されます。もっともっと皆で応援して行きたい素敵な映画です。安田淳一監督の脚本力、全てをこなすマルチな才能、沙倉ゆうのさんの助監督、(めちゃくちゃ若見えの)主演女優としての姿にも感動です。かっこよかった峰蘭太郎さんもちろん冨家ノリマサさんはじめ今まで知らなかった魅力的な役者さんたちを知れた事も嬉しいです。明日も観に行きます。
観るかどうか迷ったけど、観て良かった!低予算感が拭えないのは仕方な...
観るかどうか迷ったけど、観て良かった!低予算感が拭えないのは仕方ないが、素朴さがあってそれも良い。山口馬木也も実に良い。男前で演技も上手いのに、なぜ主役級になれないんだろうと昔から不思議に思っていたので、個人的にとても嬉しい。蜷川幸雄や藤田まこと等レジェンドたちに鍛えられた、確かな演技力と役者魂に、ただただ感服した。冨家ノリマサもさすがベテランの良い演技でした。『将軍』もエミー賞を受賞したし、『八犬伝』や『十一人の賊軍』も公開。今時代劇が熱い!(『八犬伝』はイマイチ、あの制作費をこの映画に分けてあげて欲しい…)
作品の良し悪しは、脚本の良し悪し
いまどきの映画は、優れた技術のおかげで音響や映像などどれも素晴らしいものとなった。
が、結局は作品の良し悪しは、脚本の良し悪しだといっても過言ではない。
このことを立証するような映画と出会ってしまった。まさに、この作品のことである。
今までに見たこともないようなチャンバラ。
いや、チャンバラといってはいけない。
私たちが忘れてしまった大切なものを思い出させてくれる、
そんな映画だった。
時代劇の斬られ役を主役にした奇抜なバックステージものの、愛おしさ
幕末から140年後の2007年の東映太秦にタイムスリップした会津藩士が、得意の剣術を生かし斬られ役として活路を見出すストーリーを丁寧に自主製作した時代劇コメディ。少ない制作費の中で脚本も手掛けた安田淳一監督が撮影まで担当したことに、先ず驚きを隠せない。あのチャップリンでさえ撮影は専門のカメラマンに任せているし、他に想い出しても「男と女」のクロード・ルルーシュしか知らない。それだけ限られたスタッフで作り上げたことが想像できるのだが、上映時間131分の長尺を緩みなくまとめあげた編集も丁寧で、この安田監督の八面六臂の活躍ぶりに敬意を表したい。何より時代劇の斬られ役にスポットを当てた斬新さと、戊辰戦争の歴史的背景を持つ主人公の内面描写の深さ(会津戦争の前に現代へ)、そして主人公だけではないタイムスリッパーを物語の展開に生かした工夫の巧さと面白さ、これらが一つになった脚本が素晴らしい。
主人公高坂新左エ門役の山口馬木也始め主要キャストは殆ど50歳を超えたオジサンばかり。有名ではなくても、これ迄映画やテレビで培ってきた経験と実力を持っている。それが地味に終わらず、みんなが生き生きと演じていて新鮮に感じます。殺陣師関本役の峰蘭太郎氏の凛として厳しくも、温かみのある眼差しが主人公に注がれている。それは日本映画全盛期を支えた時代劇の継承者の次の世代へのエールでもあるでしょう。風見恭一郎役の冨家ノリマサの安定感と包容力が、山口馬木也の泥臭く純朴な新左エ門と対立するキャラクター。これが後半の見せ所になっています。時代劇スター錦京太郎役の田村ツトムと斬られ役俳優の安藤彰則も役柄にあって個性を発露。
制作費2600万の自主製作映画でも大手の配給会社を通して拡大公開されスマッシュヒットする現代の珍事。時代から取り残されつつある時代劇への愛に溢れた安田脚本が、素敵な作品になりました。この映画は、面白い脚本と真摯な監督・スタッフ、そして経験と技量を持ち合わせた役者が揃えば良いものが出来ることを、見事に証明しました。
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