侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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アイドル出演の日本映画には興味もないが…
某令和の虎を主宰する社長の言い方を真似するなら…
『ヒットしてるとはいえ所詮自主制作映画でしょう?…』なんて軽い気持ちで観たら画面に釘付けになった。
安易に人気グループの男の子やアイドルを起用する、所謂どう見てもキムタクじゃん!的な恋愛日本映画には興味もないが
先ず、主演の山口馬木也にハマった。
とにかく渋いし何気ない笑い狙いの演技も自然で無理矢理なストーリーが楽しく進んだ
今や大御所俳優に指名された時のビックリ展開も良かったし益々惹き込まれた。
最後の場面は?????だったが
自主制作映画なんだから思い切って過去から来た二人のことを皆んなが理解してる事にしちゃえば、現代では御法度な場面を撮影してることも許せる…みたいにして欲しかったかなと感じました。
アッという間の120分?楽しかった…ありがとうございました。
日本映画が帰るべき場所
3回目の鑑賞を終えて、まだ投稿していなかったことに気づき、改めてレビューします
日本アカデミー賞の発表前に、もし今年の最優秀作品賞が本作でなかったら、日本映画マジ終わってるな、と思っていました。正直言うと、監督賞、主演男優賞、助演男優賞についても同じ気持ちです。特に監督賞は。仕事のクオリティ、作品を通じて成し遂げた成果、これからの映画界存続に向けたメッセージとしても...
受賞スピーチで主演の山口馬木也さんが、「この作品が今後自分の帰る場所になる」といったことを仰っていましたが、この映画は「日本映画の帰る場所」(であるべき)だと思いました
この映画には、娯楽映画に必要なものが全てあり、ストーリーを語るために必要なシーンが全てあり、余計なものが一つもない。
(あ。唯一、住職が檀家の家から電話するシーンは抜いても成立しますけどね(笑)。多分、次のカットへの繋ぎを撮り直せないとか、一瞬映るロケ先か俳優さんとの関係とか、予算上の都合とか、こちらには窺い知れぬ理由によって残されたのかと)
撮影の予算はなくても、自己満足ではない完璧なストーリーやプロットを練ること、演者がそれを十分に理解して登場人物の"想い"を演技に乗せること、作品のメッセージを観客に伝えること、それらが十分に可能なのだ、と教えてもらいました
少なくとも、今日の時点では My GOAT Movie です!!
蒲田行進曲が好きな人ならおすすめ
数多の秀作を抑えての日本アカデミー賞。
何でだろうと思いながら鑑賞しました。
映画を創る人、それに関わる人、映画を愛する人には胸アツの台詞が散りばめられており、賞の受賞はやや内輪受けとも言えるのかもしれません。
寺の門前の決闘シーンからのタイムスリップ、撮影所から寺に居候するまでの展開は、芝居も脚本もテレビドラマレベルで、「映画」として観るには正直ちょっと辛いなと思いながら観ていました。
風向きが変わったのは、高坂新左衛門がショートケーキを食べるシーン。
この作品が単なるコメディではなく、ちゃんとメッセージ性がある作品であることがハッキリした転換点でした。
そこからは胸アツシーンの連続。
昔の映画最盛期からタイムスリップしたような、今ではスベリもしないギャグも散りばめながらのお約束のラスト。
このラストのために3人用意していたのねと合点がいきました。
高坂新左衛門と風見恭一郎の決闘シーンは痺れましたね。
今度観た時は、あの間合いの時間を計ってみようと思います。
最後に、風見恭一郎は寺泉憲さんが演じていると思っていました。
冨家ノリマサさん、ごめんなさい。。。
いや全然良かった、主演の山口さんという方は正直知らなかったが武士で...
時代劇復活の機となってほしい
日本映画の屋台骨だった時代劇・チャンバラ劇がめっきり減ってしまって寂しい今日この頃、大笑いしながら胸がスカッとして、時代劇っていいなあと泣ける作品。
幕末の会津藩の侍が京都太秦の時代劇に撮影現場にタイプスリップ!という設定だけで、もう絶対に面白いだろうな!と思って拝見しましたが、期待を裏切らない作品で、かつ、殺陣が秀逸。ハラハラドキドキのハイレベルな斬り合いを堪能しました。
主役の山口真木也さんの演技も光っていたし、武士の精神と時代劇に対する愛情が満ち満ちているのもよかったし、出てくる人たちが親切で、人っていいなあと思えました。
時代劇に対する愛情でいえば、勝新太郎さんの若いころにそっくりな役者さんが出てきて、「あっ!勝新がいる!」と思ったら、一緒に見ていた家族も「おお勝新じゃないか!」とびっくりして、そういう細かいこだわりも、昔の時代劇たくさん見てる人たちが作ってるんだなあと、時代劇映画ファンとしては、同志を見つけた気分で、楽しめました。
これを機会に、時代劇、チャンバラ映画も、どんどん復活してほしいです。
日本アカデミー賞の主要部門で、最優秀作品賞だけ獲ったのは本作だけ(たぶん)
時は幕末、京の夜。会津藩士高坂新左衛門は暗闇に身を潜めていた。「長州藩士を討て」と家老じきじきの密命である。名乗り合い両者が刃を交えた刹那、落雷が轟いた。やがて眼を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所。新左衛門は行く先々で騒ぎを起こしながら、守ろうとした江戸幕府がとうの昔に滅んだと知り愕然となる。一度は死を覚悟したものの心優しい人々に助けられ少しずつ元気を取り戻していく。やがて「我が身を立てられるのはこれのみ」と刀を握り締め、新左衛門は磨き上げた剣の腕だけを頼りに「斬られ役」として生きていくため撮影所の門を叩くのであった(公式サイトより)。
幕末藩士が現代にタイムスリップしたら?というありがちと言えばありがちなコメディを主軸としているが、自身(会津藩は佐幕派で徳川幕府存続を支持)が敗れた敵(長州藩は尊王攘夷派で新しい日本を建国しようとした)が作った未来が豊かだったことに対する遣る瀬無さと、日本映画界の時代劇の凋落に対する悲哀のふたつが、非常に絶妙なバランスで織り込まれている。これ以上描くと、押し付けがましかったり、笑えなかったりする。
山口馬木也演じる主人公・高坂新左衛門の見事な会津弁と実直さ、侍らしい所作が、遣る瀬無さと決着をつけるラストへ深みを与えている。CGもワイヤーも一切使っていないクライマックスはまさに白眉である。あの「間」は、自主製作でなければできない離れ業。
本作は自主制作映画として、当初は池袋シネマ・ロサだけでの単館上映だったが、口コミで話題となり途中からGAGAが配給を手掛けたことで徐々に上映館が増え、最終的には新宿ピカデリー、TOHOシネマズ日比谷など大きな箱を含む全国300館以上で公開された。初号完成時の監督の銀行預貯金は「7000円と少し」だったというが、異例のロングランを記録し興収は10億円を突破、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞し、インディペンデント映画の金字塔となった。
しかし、2000年以降で調べてみたが、最優秀作品賞は普通、他の主要部門最優秀賞のどれかと同時に受賞するのが一般的だが(例えば最優秀作品賞と最優主演男優賞のW受賞とか)、最優秀作品賞だけ獲る作品は、管見の範囲では本作だけのようである(2002年の『千と千尋の神隠し』はアニメなのでちと例外)。それだけ、日本映画の礎を築いてきた時代劇への敬意や、低予算・自主製作・単館でも名作は撮れるという映画製作の醍醐味など、本作のもつ「映画作り」に対するメッセージがアカデミー会員に届いたのだろう。
現代で仇を討つかどうかラストシーンが見もの
・過去の闘いを思い出すラストシーンが見もの
・戦闘力を無くした相手に最後に切るかどうか、昔仲間が散々な目にあった仇を討つかどうか
・ギリギリの判断が痺れる
・侍は礼儀正しい
見事なでき
選択する未来
タイトルの様にタイムトラベルものだけど、生きる時代により選択できる希望が描かれる。
浪人が現代にタイムスリップしてくることで、巻き起こる時代錯誤の行動をコミカルに描きつつ、いまを受け入れ生きる浪人が選択する未来が清々しい。
タイムトラベルの描く方や小道具はありきたりなものばかりなんだけど、出演者など既成概念のない役者さんたちが演じている点が日本の作品としてとても新鮮に感じられた。
時代劇へのリスペクト…
爽やかなタイムスリップもの。侍として懸命に生きた男たち、その時代で死にきれなかった思いを時代劇の役者として侍の姿を現代に残そうと演ずる。冨家ノリマサ以外知らない演者達ばかりだったが、心地よいテンポで見れた。
笑って泣いて、元気をもらえて最高!
知らない人ばかりなのが功を奏して、本当に劇中の人、そのものしか見えない。深みもありつつ、わざと安っぽさが混ざったギャップも最高。ただ面白いではなく、泣けるし、ああ、がんばろ!と思えるかっこいい映画。舞台挨拶行きたかったなあ
本気が一番響く
とにかく主役2人の哀愁あり、渋くて、本気の伝わる演技が素晴らしかった。
言葉は悪いが安っぽく進行していき(意図的か)、2人が再会する中盤から、特にクライマックスは本物同士の命のやり取りは手に汗握った。
クライマックスの迫力はこの作品の"安さ"があってこそ伝わるものだったと思うし、抜刀までの間は「椿三十郎」のラストを彷彿とさせ、真剣での鍔迫り合いのギリギリとした効果音、滲む汗の演出も素晴らしかった。
クライマックスこそ、この作品の本気が詰め込まれていて、いつの時代も本気で向き合ってくことの大切さみたいなものを教えてれるように感じられました。
衰退する幕末の武士道と、ピークから衰退する時代劇を重ねて、変化する時代に適応して生きていくことが大事と考えつつも、その礎を築いた時代や人々あってこその今なのだなと。
としみじみ振り返りつつ、一方で、終盤以外の"安さ"みたいなものが個人的にあまり得意ではなくて、退屈に感じてしまったのも事実で3.5にとどめさせてもらった。
「侍役はマジ侍」だけ。なのにどこか味わい深い。
ドッキリみたいな話。
だけど、幕末、時代劇設定のフィクションの世界そして現代社会と3つの世界ともに通底するメッセージや構成は、お見事。ラストシーンの息するとこも忘れるほどの緊迫感は、この作品の印象をより豊かなものにしてくれている。
それにしても、時代劇に見る圧倒的なクオリティとは異なる、手作り感のある雰囲気はなんだろうか。決して安っぽくて観るに耐えない、ではなく不思議に観続けられる魅力。作中の俳優のみならず、この作品を作ることへの映画づくりへのマジな情熱が伝わってくる。こういう作品が世に出てくる日本の映画界は明るい!(と信じたい)。
「NHKアナザーストーリー」を観て
監督は農家と兼業で、かつ一人何役も担い、スタッフの持ち出しあり、スケジュール度外視、福本清三氏への想い・・・、その影にはクリエイターの映画づくりの熱量がこの映画に染み込んでいることが、「手作り感」だったことを痛感。
普通に面白かった
幕末の悔恨
幕末の京都の夜、長州藩士を討つ為に待ち構えている密命を受けた会津藩士。いざ刀を交えた途端落雷を受け気を失う。気づけばそこは現代の時代劇撮影所。会津藩士の高坂は紛れ込んだ撮影所でいろんな人に助けながら、切られ役として身を立てていくがそこに表れたのは・・・
日本アカデミー賞を取ったのも知らずに何となく観たが、役者さんは誰も知らず何となくB級感を匂わせていたが、前半のコメディ感は絶妙だし、全体の構成もすごいしっかりしていて面白さ2時間キープ。
エンドロールまで見ていたら、監督は殆どの仕事に絡んでるし、助監督役の人も本当に助監督だった。自主制作とのことだが、熱量が詰まった映画だった。
アカデミー賞作品賞ということで鑑賞
恥ずかしながら、アカデミー賞作品賞にノミネートされている作品で正体とあんのことしか鑑賞しておらず、作品賞は正体かな〜と思っていた所こちらの作品が受賞。
期待せずにはいられませんでした。
結果、ハードルを上げすぎたなぁと思ってしまいました。
勝手ながらカメラを止めるなとも比べてしまい、何となく全てに見劣りする感じ…
決して面白くない訳ではなかったです!
でもハードルを上げすぎたかなぁ。
予算がなくても素晴らしい映画はできる
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