侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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魂に響いた
終始ユーモアが散りばめられていて笑える一方、
不条理に異世界に放り込まれたもののふの哀れさ、ひたむきさに泣けた。
時代劇がいまや絶滅の危機にあるという点が大前提なのだが、
まさしく今まで時代劇をスルーしてきた者として、なんだかすみません・・・
こんなアホで軽薄で平和を当たり前のように享受してきた自分で、ご先祖様すみません・・・
何かやたらと申し訳なさと居たたまれなさを感じた。
普段時代劇を見ていない分、この映画での殺陣のシーンには本当に感銘を受けた。
なんて真摯で美しいことか。
ラストの二人の真剣勝負にはとてつもない緊張感を覚え、何度も居住まいを正した。
普段感じないような日本人としての魂に響いた気がする。
最初のセリフ音ずれ(?)と、主人公がヤンキーにお腹蹴られて〇んでしまうのかと謎にヤキモキさせた点以外は完璧。
演出良し。音楽良し。山口馬木也はじめ、役者の皆さん全員素晴らしい。
エンドロール、安田淳一というお名前が何度も出てきて、いかに少人数でここまでのクオリティの作品を生み出したのか、その努力が心に沁みた。
いやほんと素晴らしかった。
シネマロサさんに感謝。映画の人に感謝。SNS書き込みの人に感謝。
この映画をシネマロサさん、上映してくれてありがとうございます。ここから全国に広がったとのことで是非ここで観なくてはと。たまたま水曜日デーにもあたりラッキーでした。昭和レトロな劇場は平日にもかかわらずほぼ満員でした。(すごい。)上演中まわりの観客の笑いあったり、自分も泣いてしまった。最後はドキドキも。エンドロール中に出て行く方もほぼ無く最後には拍手も起こっていました。(自分も。翔んで埼玉以来です。)
家老の命により東の幕末の会津藩士の主人公が西の長州藩士と斬り合いの途中に雷にうたれて現代日本の中央の京都撮影所にタイムスリップしてしまって斬られ役で生きて行くSF時代劇。戸惑い、死のうとしていたところ仕事に一所懸命なステキな女性の助監督や京の優しい寺の住職夫婦に助けられて生きていく。最後の殺陣(たて)もすごく迫力があった。主演の山口馬木也さん、助監督の沙倉ゆうのさんのファンになりました。安田淳一監督の他の作品も観てみたい。
地元埼玉では現時点6ヶ所で次の休みにまた観に行きます。(もっと多くで上映されるといいな。)
観にいきました。ほぼ満員でした。(多くの人に観て欲しい。)
無名だからこそ堪能できる映画
本編が始まる前に、配給会社の動画を見た瞬間本当にソワソワしました。これまで見たことのない映画会社ばかりで、コインパーキングの会社も提供している映画なんて見たことがありませんでした。
ストーリーは江戸末期の侍が現代にタイムスリップして、ひょんなことから時代劇の切られ役として活躍するコメディ映画。戸籍とか細かいことは無視したエンタメ要素が多く、リラックスして楽しめる作品でした。
個人的に主役の高坂新左エ門が時間転移して町中を徘徊しているとき、ペリー来航の博覧会が描かれたポスターを目にした時が、やるせない気持ちが伝わってきました。大義名分だと信じて行動してきたことが無駄だったという「虚しさ」と「失望」をうまく描いていました。
感触としては黒沢明監督が活躍する前の日本映画黎明期の雰囲気に近い感触でした。シンプルに展開が気になる作品でした。
今話題の映画! 期待値が上がり過ぎた状態で映画館へ。 コメディであ...
今話題の映画!
期待値が上がり過ぎた状態で映画館へ。
コメディでありながら人間ドラマ、そして手に汗握るチャンバラ活劇。そして映画製作愛が詰まった映画を描く映画。
「殺陣がマジでカッケー」と思う。本当の侍のチャンバラでなく、見せる為のチャンバラは勉強になった。「斬られ役」のプロフェッショナル《殺陣技術集団・東映剣会》の会長も出てて俳優達は全員いい。
↓制作秘話
自主製作映画でコロナ下、資金集めもままならず諦めかけた監督に「脚本がオモロいから、なんとかしてやりたい」と救いの手を差し伸べたのは他ならぬ東映京都撮影所。
10名たらずの自主映画のロケ隊が時代劇の本家、東映京都で撮影を敢行する前代未聞の事態だったらしい。
沙倉ゆうのは本作で助監督優子役を演じつつ、実際の撮影でも助監督、制作、小道具などスタッフとしても八面六臂の活躍。
監督・脚本・撮影・照明・編集などを努めた 安田淳一は、2023年に父親の逝去により実家の米作り農家を継ぎ、慣れない稲作に時間を取られ映像制作業もままならず、安すぎる米価に赤字にあえぐひっ迫した状況で「映画がヒットしなければ米作りが続けられない」と涙目で崖っぷちの心境を語る。
映画完成時の監督の銀行預貯金は7000円。「地獄を見た」と語ったらしい。
時代劇
蒲田行進曲→(中略)→オードリー→(Jin-仁-)→スローな武士にしてくれ→カムカムエヴリバディ→今ココ
見られる方は是非見ていただきたい。
NHKドラマの超奇作「スローな武士にしてくれ」。めちゃくちゃ面白いんである。
そこにJin-仁-(TBS)の要素を足せばこの映画の大元になるんじゃないかと思う。
両方に共通してる出演者が内野聖陽。
うむ。山口馬木也に内野の流れを感じることができる(Jinで山口は桂小五郎役)。
先日再放送を終えた朝ドラ「オードリー」では長嶋一茂がヒロインの相手役の大部屋俳優というとんでもない配役も話題になった。
ドラマでは撮影所のあの稽古場らしきもの登場。
「スローな……」にも「カムカム……」にも(セットかもしれないが)登場する日本の時代劇の重要な場所である。
今時代劇を年に何本も大真面目に撮っている局は実はNHKだけなんじゃないかと思う。様々な批判はあるが、時代劇を作れる人たちを残そうとしているところは評価したい。
映画会社も時代劇の持つ力を発想を変えて活かそうとしては来た。きっとSHOGUNバブルはやってくるだろうが、上手に便乗して栄えていってほしい。
そしてこの「侍タイムスリッパー」みたいな企画が自主制作ベースでなくちゃんと予算をかけて撮れて配給されるようになれば最高だ。
低予算でも、VFXがなくても、熱意と工夫で勝負ができる
前から気になっていた映画をやっと観ることができた。低予算、CGもVFXもない、あまり有名ではない俳優と監督(失礼!実力は本物)、劇場と上映回数の少なさ等、様々なハンデがありながらも、有名監督、美人女優と豪華な出演者、多くの予算をかけた映画を遥かに上回る面白さ。映画(時代劇)ってホントに良いもんですね、と思わせてくれた。日本アカデミー賞候補は間違いない。
最後の迫力ある殺陣のシーン。「(カメラを)止めるな亅と言っていましたね。お笑いの場面は、ドリフか吉本新喜劇か。ベタだけど、それがいい。
笑いあり涙ありの本作をぜひ多くの人に観てほしい。
満足度が非常に高い。
満足度がめちゃくちゃ高い。満腹。
正直最初は諸々どうしようやべミスったかなって思ってたけど最後の方は全然気にならなくなってた。
音ズレしてね?とか警察行きな?とか江戸末期と現代って口語が同じなのかな?とか銃刀法違反大丈夫?とか点滴チューブが急に消えたり、立ち位置変わってたり、色々ツッコミどころはたくさんあるんですが、満足度がめちゃくちゃ高いのでノーカンって感じでした。
結構客席からも笑い声が聞こえたし、私も思わず笑ってしまう部分があった。古典的というかベタというか、来るぞ来るぞ来るぞきたー!!ってキャッキャする感じ。そういうベタネタが寒いと思う人には向かないけど、好きな人にはオススメ。
ほのぼのした面白さ
朴訥として創りての想いが伝わってくるような作品だね。
脚本がうまくまとまってて、主人公のキャラに可笑しみがあって、楽しく観てられるの。
侍がタイムスリップしてきて、でもその場所が京都撮影所だったらっていうアイデアがすごいね。そこであり得そうな話が進んでいって、話に違和感がないのがいい。
侍が現代に驚くところも「確かに、そうなる」って感じだね。
かつての時代劇は、少し下火になるかもね。もうやり尽くしてて、みんな新鮮な感じしないだろうし。
でも、少し味付け変えたのは、残るんじゃないかな。いま時代劇映画でてきてるし。
劇中にもあるように、時代劇で色んなことが描けるからね。予算かかって撮りづらいらしいけど、残って欲しいな。
最後の殺陣は「真剣勝負で」ってことになるんだけど、これ「『真剣勝負』ってことにした殺陣」なんだよね。だからどうしても迫力が消える。まさか本当に真剣勝負したら、どっちかが怪我するからしょうがないんだけど。
でもこの形式ばった殺陣の迫力じゃなくて、違う形が出てくれば、これまた面白いと思うんだよね。
佳作という感じだけど、面白いから、観て損ないね。
喜怒哀楽の詰まった傑作!
馬木也さんの会津弁と渋い声が善きござる
今作を鑑賞した際に5万回斬られた男:福本清三さんを思い出します。彼を尊敬していたという安田監督の想いも脚本に上乗せられ、笑いと涙と人情味のある温かい傑作でした。
確かに音質や画質といったものは明らかにインディーズのそれではあるのだか、とにかく脚本が面白い。何より主人公は羞恥されるような人物として描かれておらずクライマックスの、とある長い無音シーンの演出が素晴らしかった。
それと主人公の山口馬木也さんの佇まいと渋く低い声に会津弁が違和感なく痺れる。カナダ映画祭で観客の大喝采の中で涙しているニュースも見ていて彼の人柄の良さが表れてました。
時代劇愛が詰まっていてとても清々しい気持ちの終わり方なので何も考えずに鑑賞されるのをお勧めします。
めちゃ真面目な映画
話はめちゃ単純。幕末の会津藩士が敵である長州藩士と対峙し、刀を交えた瞬間に落雷が起き、現代へタイムスリップし・・・その場所は京都太秦映画村の東映撮影所。この撮影所界隈は衣装のまま俳優さんたちが生活しているものだから、武士の姿でも全く違和感がないわけで、「記憶喪失」ってことになって、撮影所にて切られ役として生きていくというお話。便利な言葉ですね・・・記憶喪失って(笑)もともと剣の達人だった主人公は、切られ役もその迫力とともにめちゃ受けが良く、だんだんと頭角を現していくわけで。
自主映画ということですが、130分超えの長尺と、東映撮影所の全面協力のため、まったく安っぽくは感じず、確かに主演とライバルの役者さんは、いろいろな映画やテレビドラマに出ているためにおなじみの顔なのですが、他の役者さんは紅萬子と井上肇以外は殆ど知らない顔。助監督役のヒロインは、この映画の助監督も努めている全く知らない人なんだけど、この娘が本当に良くて、これを機に花開く予感です。
映画をつくる人はもちろん全員が映画愛に満ち溢れているんだけど、この作品は特にそれを感じます。作り手も演じ手も本当に「真面目」なんです。一切の手抜きを感じさせない真面目さにすごく好感が持てます。
お話やギャグなどもめちゃベタなんだけど、間がいいんでしょうね。130分が全く飽きることなく楽しむことができます。
家族で楽しめる良作!
中1小5の子供達と楽しめそうな映画を探していて評価の高さと子供達が食いつきそうなタイムスリップ物のコメディということで家族4人で観てきました
序盤はありがちの展開で退屈な映画だなと思っていたのですが、まさかのあの雷が落ちた時に戦っていた武士の登場からこの映画の本当の本編が始まり、そこからは「え、この後どっなるんだろう」と最後までドキドキしながら楽しめました
観る前はコテコテのコメディかなと思ってたのですが、蓋を開けてみるとクスッと来る笑いのポイントが要所にあるものの全体的にコメディ要素控えめな作品だなと思っていたのですが、最後のオチでは「くそwまたやられた!」「お前もかよ!」と声を出して笑ってしまいました
いやー上手いですね
ストーリーに関してもタイムスリップした2人が時代劇を通して現代に適応する様、自分達を救ってくれた時代劇への圧倒的感謝の気持ち、そしてそれでも抗えぬモノノフとしての本能に葛藤する様がコンパクトながらも上手く描かれているのですが、それを演じる2人の言葉の一つ一つが演技とは思えない程の重みや本気度を感じられ、つられて何度かウルと来てしまいました
役者さんって凄いですね
クライマックスの2人の真剣勝負も本当に真剣を使ってるのかと思わせる程の気迫と迫力でかっこよかったです
と言った感じで笑いあり感動ありの家族で安心して楽しめる素晴らしい映画なので、そろそろうちの子もアニメ以外の映画をと考えてるパパママに一押しの作品です!
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