侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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チャンバラが本物
普段、インディーズ映画を劇場に観に行くことはないのですが、「剣客商売」で剣客、秋山小兵衛の息子で同じく剣客の秋山大治郎を演じ、最近では「鬼平犯科帳」の長谷川平蔵の剣友、岸井左馬之助を演じている、山口馬木也が主演と言う事に興味を覚えて観に行きました。
また、時代劇はお金がかかる割に、視聴率が取れないので、民放での連ドラは絶滅し、芸人をひな壇に上げたバラエティーばかりになっている日本。一方で、莫大なお金をかけてハリウッドで撮った「SHOGUN」がエミー賞を受賞する。そんな昨今で、低予算のチャンバラ映画が話題になった事で、何か感慨めいた気分だったのも観に行った動機です。
もちろん、チープさは否めません。エンドクレジットでは、監督が照明、音響、編集、VFX等を兼務し、ヒロイン役の女優さんまで各種裏方もやっている。スタッフが10人くらいしか居ないんじゃないでしょうか。
それでも、それなりに観せるのは、「剣客商売」ではそんなに演技が上手い印象はなかった、山口馬木也の演技。シリアスとコメディーの間が絶妙(もちろん、ノリは吉本っぽいですけど)。それと、時代劇の部分、特にチャンバラが「本物」だったこと。殺陣で使う「竹光」と「本身」(使ったのは「ジュラ刀」でしょうけど)の演技での質感の違いなど、時代劇ファンの機微をくすぐる部分(時代劇の小道具は東映京都撮影所が「破格」で貸してくれたとのこと)。
「SHOGUN」がリアルな時代劇を撮ったのに対して、この映画は時代劇をリアルに撮った感じです。
また、観ながら「そうか。東映京都撮影所は山口馬木也にとっても、ホームなんだなぁ。」と、彼の演技がよかったのも、そこにあるのかとも感じました。
あと、タイムスリップしたのは「現代」と言う事ですが、たぶん2008年頃(維新から140年なのと、助監督が二つ折り携帯、テレビの横に伊丹十三作品のビデオが並んでた等)だと思います。まだ、民放時代劇が絶滅してはいない頃という事なのでしょうか。
全てがフレンドリーで優しくなれる映画
音楽に例えたとして、オーケストラでは感じられなかった奏者の方々個々の技術や存在感が、小編成のアンサンブルで聴くと奏者(演者)一人一人の技巧や 奏でられる一音一音やメロディーが際立って感じられるみたいな。
大げさな仕掛けや小難しい理屈を廃しているからこそ役者さんの本気の生の演技・監督さんや制作さん達の情熱を感じられる作品に仕上がったんじゃないかって感じました。
ほろっとさせてからの笑いは吉本よりも藤山 寛美さんの頃の松竹新喜劇に近いかも知れません。
なんせ、全ての間が絶妙です。おむすびを食べるシーン・切られ役の稽古のシーンなどボケとツッコミの間。そして最後の長い長い無音の間。笑いも緊張感も最高の間からもたらされた職人技です。
それに登場人物に悪人がいないのも大きな魅力。後半に少しだけチンピラが出る以外登場人物全てが優しいんです。今時なかなかこういうのって無い気がします。
そしてそれは作品の外・鑑賞し終わった後までしっかり続いてるんです。
作品の感想をX(Twitter)で軽くつぶやいたら
監督さんをはじめ主役の山口馬木也さんの事務所公式さんやヒロインの沙倉ゆうのさん・冨家ノリマサさんなんて方々から普通に「いいね」が。
とんでもなくフレンドリーでアットホームな距離感じゃないですか。驚きです。
映画好きにとってはこんな素敵なご褒美はありません。
こういう 作品に関わる全ての方々の温もりや優しさが作品からにじみ出ているような気がします。
たくさんの人に観てほしい
インディーズに留めておくにはもったいない才能だ!
脚本の出来が素晴らしい映画だった。飽きさせない構成、どんどん話が進んで中だるみがない。
お気に入りのシーンはショートケーキのシーン。かわいいな、このおじさん。
因縁の相手との関係性とよし。
現代にだんだん馴染んでいくのに、口調だけはそのままな侍。良い。
拡大上映も納得です。
ネタバレをするのはもったいないので、多くは語りません。ぜひ映画館で見てほしい。
トーホーの日比谷でみましたが、大きな箱を用意されていた上に、8割がた埋まっていました。ブラボー。
監督の次回作にも期待しています。
ところで、トップガンマーヴェリックのオタクなので、最後のあのセリフには笑っちゃいました😂
第1シーンはとても素晴らしいできです
低予算の和製タイムスリップ映画だが、映画.COMの評価が良いので鑑賞しました。
考証的には、とても良いが、せっかくだから
方言と共に、"歩き方"も江戸時代にして欲しかった。
映画としては、関西の"吉本新喜劇 "のようなノリなので、映画よりも演劇にした方が、面白いストーリーなのかもしれない。
音響効果が最悪で、声の多くは、アフレコによる後録音のようだが、それさえも、各種予算を省いた低水準な"音作り"がされており、音割れもある 低予算映画の限界が、垣間見れた。
心に思った事を、セリフとして声に出して説明してしまう脚本は、脚本としては、超低レベルなもので、役者の演技と監督の演出力を信じていない事が残念。
タイムスリップモノでは、お約束の"時代ギャップ"の驚きと、主人公が現代に驚きながらも順応していく過程を、映画には落とし込まずに
どうせ お約束事なので、画面には魅せずに、省いているのは、映画としては 浅くなるので、そのへんは、いかがなものかと思う。
悪いところばかりではなく、主人公と相棒の2人関係性の変化は、よく映画の中に落とし込まれており、良かった。
撮影所での、幽霊は、とてもいい演技をしていて、作品に厚みを与えていました。
低予算映画なので、内容は、ほぼ同じでも、
タイムスリップではなく、"ド真面目"な脇役を主人公にした方が、"省く"事をしなくて済んだので
映画がまとまった気がします。
この映画は「キネマの天地(1986年)」と比べてしまうが、この手の映画では、次に面白いかもしれません。
こんな映画が見たかった。
タイトル通りで、侍がタイムスリップして現代に現れた!というタイムスリップコメディ。
現れる場所が時代劇の撮影所なので、侍の姿の人間が現れても誰もビックリしない。
時代劇の斬られ役として活躍するようになっていく…
という、実直な武士が現代に驚く笑いと、自らの仕事を見つけていくお仕事ムービーでもありました。
コメディに優しさをプラスした時代劇愛に溢れた作品で、
見終わったら、自然に笑みがこぼれた。
「今日はその日ではない」には笑ってしまった。
「常在戦場」
期待度○鑑賞後の満足度◎ こんなに泣かされるとは思わなかった。時代劇愛に溢れ、斬られ役賛歌でもあり、📽️としても良くできているし、現代日本に向けての応援歌になっているのも宜しい。
①息の長い俳優さんでもあるし、イケメンだし(私の基準では)、演技力もあるのになかなか主役を張れない山口馬木也のやっとの主演映画ということで観ることにしたが、鑑賞中ずっとうるうる🥹してました。
②若い頃は大量生産されるTV時代劇を、日本という国の自分のキライな部分を代表するようなものとして意地悪な目で見ていたのに、こんなに時代劇が愛おしく思えるとは私も歳を取ったんだねェ。
③私が本格的に映画を観出した頃は日本映画全盛期も終わり東映ヤクザ映画と日活ロマンポルノが幅を利かせていた時代。
だから時代劇といえば自然にTV時代劇となる。当時は一家に一台しかTVのないのか普通の時代。いきおい親の観るTV時代劇を観ざるを得ない状況。
④若い盛りだったので、TV時代劇をかなり斜め視線で観ていて、『水戸黄門』『遠山の金さん』『大岡越前』『銭形平次』『旗本退屈男』『桃太郎侍』『大江戸捜査網』『暴れん坊将軍』等々はどれもこれも話が予定調和で面白くなく(面白いのもあったけど)、変化球で『木枯し紋次郎記』や『必殺技仕掛人』(シリーズ化したらマンネリになり面白くなくなったけれど、最初の『仕掛人』はなかなか衝撃的だった)を真面目に観ていたくらい。
心の中でもかなり悪態をついていて、①私たちの先祖の殆どは武士階級に年貢を納めさせられていた農民なのにまるで自分は侍の子孫みたいに思っているのが馬鹿らしい(「侍ジャパン」にも同じこと思った)とか
②
吉本新喜劇のテーマソングが聞こえるような感じかな…
構えなきゃオモシロイ
久々に非の打ち所がない映画👍
いい映画
タイムスリップ物って、、、
皆さん大絶賛なんですねw
現在→過去もしくは未来→現在ってのは
観ている側(観客)も納得できる
状況説明やパターンがありますが
この映画のように
過去から現在のようなパターンって
難しくないですか?
概念自体ない人な訳ですから
(所詮、映画の設定とはいえ、、)
そこの部分を曖昧なままにして
一方的に進んでいくストーリーに?ダラケ
現代人が侍を記憶喪失だ、俳優だ
って思い込むのは100歩譲っていいですが
侍が目の前に見たこともないような
服を着た女性や
カメラや自動車があるにも拘らず
ちょっと驚く程度で受け入れ?
進むストーリー、、おいおいってw
それでもご都合映画なんて
ごまんとあると我慢してみましたが
決定的に自分がダメだったのが
最後、真剣で戦うシーン
もうこれ絶対、映画を撮る人間は
全員反対するストーリーにしないと
ダメですよね
スタッフは誰も2人の状況や心情なんて
知らないわけですし、許す監督
感動するスタッフって
(実際、過去に映画撮影で
真剣で事故もありました)
首が落ちる映像は一瞬、あーぁ
って思いました。
長々書きましたが
つまんねぇ映画でした
劇場内の空気の動きが止まったような緊迫感でした!
観に行く前の情報は「タイトルから侍がタイムスリップするんだろうな〜」「口コミで人気になったらしいなー」だけでした。
感想は…最高に面白かった!!
これは…これは…映画館の音響とスクリーンで見れて本当に良かった。
コメディ部分は始終楽しい。
役者さん達が皆んな上手で見応えもありストーリーも分かりやすくすぐに入り込みました。
シリアスなシーンも役者さん達の表情と演技がとにかく良くグッとくる。
お気に入りのシーンは、多くの方が感想で書いてらっしゃる後半の30分。
鑑賞中、劇場内の空気の動きが「スン…」と止まったような静寂と緊迫感でした。
あの空気感は物凄く不思議な体験でした。
自分も含め会場内がスクリーンに観入って惹き込まれていたんだと思います。
人気の理由が分かりました。
これはもう一回観に行きたいです!
タイトルなし(ネタバレ)
評判が良いので鑑賞。
役者の演技が素晴らしい。失礼ですが、全然知らない役者たちで構成された映画だ。でも1人1人が実に素晴らしい演技をしていた。特に主役山口馬木也の剣捌き、身の振る舞いが本当の侍のようであった。
カット数が少ないが、一枚一枚が絵になっていた。コメディ要素は多いものの、私は思わず笑ってしまうようなことはなかった。しかし、周りの観客は笑っていたので、ハマれば面白いのかもしれない。
幕末が失われたように時代劇も失われていくだろう、という主張に寂しさを感じた。
時代は江戸末期。幕府側の主人公、会津藩高坂新左衛門と仲間1人が反幕府側の風見恭一郎を闇討ちする。闇討ちといっても不意をつくのではなく、正面で名乗り出る。
仲間1人はすぐに倒された。(死んではいない。気絶した。)高坂と風見の二人が剣を交える。すると、天候が悪くなり雨が降る。再び二人が剣を交えようとした瞬間、雷が落ちてくる。
高坂は気が付くと、時代劇の撮影現場にいた。その後、高坂は自身が幕末から140年後の未来に来ていることを知る。
高坂は寺の住職のおかげで、寺に居候になる。住職のテレビで時代劇を見たことをきっかけに、高坂は時代劇の切られ役の道に進むことになる。
高坂は売れっ子の切られ役になっていく。そこで高坂に映画の準主役の話が舞い降りる。高坂はその映画の主演を務める役者に面談に向かうと、そこにいたのは歳を重ねた風見であった。
風見も現在より30年前にタイムスリップしていたのだ。風見を敵視している高坂は不服であるが、切られ役師匠の助言もあり、風見の映画に参加することになった。
風見もタイムスリップ後は切られ役として演技を学び、その後役者として大成している。しかし、主役として人を斬ることで過去の人を斬った記憶が蘇ってしまうことに耐えられなくなり、10年前に時代劇の場から去っていた。
10年ぶりに時代劇に復帰する理由は、たまたまテレビで高坂を見たから。高坂となら本当の侍を後世に残せるためだ。
映画の撮影が進む。高坂と風見が対峙するラストシーン。ここで映画を盛り上げたい映画監督に、高坂は真剣での演技を申し出る。涙を浮かべながら承諾する風見。スタッフたちは思ってもいないが、高坂と風見にとっては映画撮影ではなく真剣勝負をするつもりであった。
最後の戦いが始まる。緊迫する決闘の最後、高坂が有利となるが、風見を切ることが出来なかった。
2024年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️✨✨
正に"真剣勝負"なラスト!
この作品が名画として語り継がれるであろう、素晴らしいシーンでした。
殺陣の場面で涙したなんて、他に思いつかない…笑
オススメ!
*ドラマパートは、関西ノリ全開と言うか、なんかどこかで見たことあるような寸劇が展開されます…そうそう、関西発の昼のワイドショーのワン・コーナーでやってたような再現ドラマ…まるでショート・コント見てるかのような…はるか昔の昭和香るコント劇で懐かしかったです笑
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