侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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凄くよかった!感涙。
初見では音声が吹き替えみたいで違和感がありましたが、すぐにその違和感は気にならなくなりました。役者さんも脚本もクライマックスの緊張感も、いいところがありすぎて書ききれない!ネタバレしないで、そのままのまっさらな気持ちで見てほしいですね。
時代劇は元から好きだったので、その世界にフューチャーされた作品に嬉しさもあります。アナログ感もありつつ、笑いと涙とドラマがしっかりあり、時代劇愛の感じる良質な作品でした。
殺陣師の師匠もかっこよかったなぁ。敵役の人も笑顔がすっごくいいオジサマ。
私の県では1劇場しか上映はなく、しかも1日1回。満席で鑑賞したのは、鬼滅の刃の時以来かもしれない。地方だから観客が一桁しかいないことも珍しくないのに、文字通り端から端まで席にお客さんが座っており、チケット完売。エンドロールも1人として立つ人はいませんでした。後味も良くて誰もが満足気な雰囲気でした。まだまだ広まってほしいですね。
映画愛と殺陣愛を感じる良作
あまりハマらない、展開とギャグがベタ
切られ役の死に様を堪能できる。見ていて思ったが、ダンスがうまい人...
斬新
タイムスリップをネタにした時代劇は色々観てきた気がしますが、ここまで面白い作品は過去に観たことがないような気がします。とにかく脚本が面白いですね!ありそうでない、その捻り具合が絶妙で、ちょっとずつ予想を裏切る展開がとても心地よいです。心理的に無理のない自然な展開でありながら、「え、そっちへいくの?」という意外性の連続でした。思わず吹き出してしまうコミカルなシーンも多いながら、心揺さぶられる真剣勝負も随所にあって、緩急のバランスも絶妙な塩梅でした。「カメラを止めるな!」(17)の再来のようなコメントも目にしますが、確かに自主映画ならではのテイストを感じる部分もあって、面白さは同じくらいでした。笑いあり涙あり、最後の最後まで目が離せない大傑作でした!
関本先生に一本とられた
時代劇愛
侍の美学は現代にも
世直し侍
擦り切れそうなネタなんだけども、切り口ひとつでいくらでも面白くなるもんだと唸りました。映画愛と時代劇愛に溢れた佳作。なによりも劇中作品達が素晴らし過ぎてついついそっちに気を取られてしまいました苦笑
会津VS長州の構図があったりするのでどうしても構えてしまう方々もいらっしゃるだろうし、そんな胸中のもどかしさも描かれているので「万人受けか?」と尋ねられたら要注意だし、最終盤の展開は人に寄っては引いてしまうだろう(でもそんな撮影エピソードはホントにあったのよね)。それでも広く皆に観て頂きたい作品である事は変わりないけども。
そして個人的にはこの映画はやっぱり殺陣。最終盤の"鎬"の削り合いなんて「そう!そうだよね!」って前のめりになっちゃいましたし、師匠との道場殺陣コントは一生観ていたかった笑 監督とも意見がぶつかる事の多かった"殺陣"こそがこの映画のキモであり伝えたかった事なんだろうなと思いました。今年はこの手の"プロの矜持"を魅せられる映画が多くて嬉しい限りです。
時代劇への愛とリスペクト
ようやく観れました!
監督が一人複数役で、エンドロールに何回もお名前が出てきます。予算も限られる中、東映京都撮影所の方々もサポートに周り、完成した映画が全国規模に躍進する…これだけで別の作品が作れるんじゃないでしょうか。時代劇が消えていくことへの哀しみだけではなく、まだ今の時代でも何か出来ることはあるはずだ!という作り手の一体感を感じる映画でした。
時代劇は日本の文化です。
あの時代を生きた人たちの営みや思いを残すものでもあります。関わるスタッフの方々も職人と呼べるほどだと思うのです。
海外を沸かせたあの作品の製作陣も大河ドラマなどを学びの材料にしたと言います。
日本の時代劇という、先人達が紡いできた素晴らしい文化が継承されることを願ってやみません。
映画への情熱に溢れている、上級の自主制作映画。
『SFソードキル』みたいにはならないだろと思ってはいたが、太秦の撮影所が舞台となる時代劇愛の物語だったとは、意表を突かれた(予備知識ゼロだったので)。
手作り感満載の小品で、主演の山口馬木也と冨家ノリマサのほかは撮影所長役の井上肇くらいしか見覚えがない役者たち。その主演二人でさえ、脇役か2時間サスペンスの犯人役などが定位置の俳優だ。
普段は主演俳優たちを脇で盛り立てている実力派俳優を真ん中に据えてスポットを当てられるのも、自主制作映画の存在意義なのかもしれない。出演した俳優の側も心意気を映画ファンに示す良い舞台になるのだと感じた。
安田淳一監督の未来映画社作品は、話題は耳にしていたものの観たことはなかった。本作が拡大ロードショー公開されたのは過去作品の評価が高かったからなのだろう。
エンドロールで監督以下のスタッフがいろんな役割を兼務して少人数で制作したことが判り、作品の主題が映画作りの現場にあったことと合わさって、初めてエンドロールで感動した映画となった。
特に、ヒロインを演じた沙倉ゆうのはスタッフロールで何度名前が出てきたか…。
ストーリーは〝アイディア勝負〟の面が強く、下手をすると楽屋オチで空回りしてしまいそうだが、関西の達者な俳優たちが器用に回してくれて、上手く作品としてまとめられていた。
侍がすんなり斬られ役にはまっていくのも、真剣で殺陣を演ろうというのも無理矢理な展開だが、主演二人が力でねじ伏せた感じだ。
殺陣師役の峰蘭太郎が山口馬木也に殺陣の稽古をつける場面が一番笑えた。今まで見てきたどれよりもシックリくる「なんでやねん!」だった。
感動した!
時代劇や斬られ役、映画づくりに関わる人たちへの
リスペクトが詰まった脚本は素晴らしく、
吉本新喜劇がたまにやる感動回みたいな雰囲気もあり、
笑えて泣けるステキな作品でした。
山口馬木也さん、
お名前までは存じ上げませんでしたが、
いろいろな作品ではお見かけしており、
その見た目の格好良さと眼力は、頭の片隅に残っておりました。
ここにきての長編映画初主演とのこと、
とてもとても丁寧に演じられていて、
まさに山口さんのための、山口さんだから生き生きとした高坂新左衛門になったのは疑いようもなく、
あの時代からタイムスリップしてきた本物の武士(もののふ)でした。
今の時代での心意気や立ち振る舞いも、武士(もののふ)の潔さと真面目さからか、
状況を受け入れて、一生懸命に生きようとする姿が可笑しくもあり切なくもあり、とても魅力的でした。
繊細な演技で、現在の立ち方もきちんと武士(もののふ)されていらっしゃいましたね。
ストーリーも、本当に良く出来ていて、
あの時のあの三人がね…ほぉ~、なるほどぉ…でしたー。
風見恭一郎の現代での生き様のプレイバックシーンのインサートの使い方も素晴らしく、
高坂同様に彼は彼でひとりで不安で辛かったんだろう、と切なくなりました。
そして、映画撮影のラストの本身での殺陣のシーン、
ふたりの気迫、ヤバすぎて痺れました。
過去の仲間への思い、決別、清算…
高坂新左衛門や風見恭一郎の武士(もののふ)としての、覚悟がピリピリと伝わってきて、
息を詰めながら見守りながら、勝手に涙がこぼれてしまいました。
時代劇好きとしては、この作品から、もっともっと盛り上がってくれたらいいな…。
時代劇愛が凄い
もってかれたー。コメディで散々笑わせてからの、ラストの真剣な2人の勝負に息を呑む。
転生もののコメディかと思いきや、時代劇に対する愛情がめちゃくちゃ詰まっている。カメ止めの再来との評判に嘘はないです。
主役の高坂(山口馬木也)の朴訥コメディが最高。他にも脇を固める人々の分かりやすいボケが面白く、最終回で深夜間近というのに、映画館に笑い声が響いていた。前日見た「スオミ」との違いが一目瞭然。なんというか、作品に対して、愛があるんですよね。映画館を出たところで、役者さん誰も知らなかったわーって言ってる方がいて、右に同じだったけど、名前が知られてるか否かじゃないんだなって、改めて認識。
主役以外でも、風見恭一郎(冨家ノリマサ)が、北大路欣也や里見浩太朗の系譜の主役顔で、役にピッタリ。ラストに向けての厚みは彼が担ってる。優子殿(沙倉ゆうの)は、真面目な助監督を好演してるし、エンドロール見ても、本当に助監督ばりに制作にも関わってたんだなーと感慨深い。
安田淳一監督、名前覚えました!次回作も楽しみ。
音響がやはり低予算映画だからか、やたら音が大きかったとこだけ少し気になりました。
時代劇への愛にあふれた逸品‼️
幕末、一人の侍が斬り合いの最中に雷に打たれ、現代にタイムスリップ、時代劇の斬られ役となって一生懸命生きていく・・・‼️まずこの作品は、タイムスリップものとしてジェネレーションズ・ギャップな面白さがあります‼️主人公の新左衛門が現代の街並みや車、列車、病院の設備などに衝撃を覚えるのはもちろん、時代劇のチャンバラの撮影で助太刀しようとしたり、竹光に驚いたり、時代劇のテレビドラマに涙を流したり、ケーキの余りの美味しさに感動したり、その面白さは「テルマエ・ロマエ」に近いかも‼️そして新左衛門が現代で繰り広げるコメディシーンは新鮮というよりは懐かしさに近いものがありました‼️例えば剣心会への弟子入りがダメだったと勘違いした周りの人々が、「スベるとか、落ちたとか言っちゃダメだよ」と打ち合わせしたのに、新左衛門の前で言ってしまうシーンは「男はつらいよ」シリーズなどで似たシーンがたくさんありました‼️そして剣心会の先生と新左衛門が斬られの確認をするシーンで、新左衛門が斬られるはずなのに、逆に先生を斬ってしまうシーンの先生のセリフ「なんでやねん!!」‼️これはドリフのコントで加藤茶さん、志村けんさんがよくやっておられました‼️劇場で笑いが絶えなかったシーンなんですが、皆さん新鮮に感じたのか、懐かしく笑わせられてたのか⁉️私は後者で、ホントに嬉しくなりました‼️そして時代劇の大スター、風見恭一郎に相手役に指名された新左衛門‼️実は彼こそ新左衛門がタイムスリップした夜、斬り合ってた相手で、同じように30年前にタイムスリップして、映画スターとして大成していた‼️この風見や剣心会の先生、何かと新左衛門の世話を焼く助監督の優子の時代劇への思い‼️廃れていく時代劇と斬られ役への思いが全編に溢れていて、胸がアツくなりました‼️まるでトリュフォー監督の「映画に愛をこめて アメリカの夜」ですね‼️新左衛門と優子のロマンスもどきの関係も、ホントに微笑ましい‼️ラストのビンタ‼️これは映画史上最高のビンタシーンの一つですね‼️そして新左衛門は日本が豊かな国になることを夢見て死んでいった同志たちの思い、そして自らの思いをやり遂げねばとの思いがある‼️そんな風見の思いと新左衛門の思いが結実する、ラストの真剣での撮影‼️風見と新左衛門の真剣での斬り合い‼️言わぬが花の結末で両者の思いが遂げられます‼️楽しめます‼️笑えます‼️感動します‼️私のように時代劇を愛する映画ファンにはなおさら‼️そして、ある人物が撮影所に姿を現わすラスト・カットもホントにウマい‼️「今日がその時ではない!!」‼️
日本人の琴線に響く作品。
ディテイルの満足感MAX
当に真田広之のSHOGUNがエミー賞多部門受賞のニュースが世間を賑わせている中、減っていく時代劇の現場を舞台とした本作を鑑賞。
評判良く拡大公開されているものの、低予算の自主制作ということで多少の荒削りは覚悟していたのだが、いやいや、ディテイルにこだわった評判通りの傑作でした。大変失礼しました。美術、画角、フォーカス、セリフにタイミング、微妙な表情や間合いの作り出す笑いと涙。それら映像に定着された丁寧なディテイルはまさにプロフェッショナルの技の集積だった。
エンドロールに何度も登場する監督と主演女優の名前。役者陣も全く知らない人たちながら演技に不安なところは無く、スジも無理のない範囲で綺麗にまとまっている。トップガン・マーヴェリックにも通じるセリフとひねり、それに至る細かな伏線も心地よい。
唯一、気にならざるを得なかったのはクライマックスの決闘の重要なキーとして「本身」を持ち出した点だ。勝新太郎の座頭市撮影時の悲劇を知っている身からすると美談的に持ち出されるのは勘弁。あそこはぜひとも、「竹光で重みを表現できるようになった」二人の竹光ならではのスジの落とし方を考え出していただきたかった。そこが0.5点のマイナス点。
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