侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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様々な評価があるようですが
安田監督のデビュー作を観賞していたので、温かい作風を期待して地元での上映を待って速攻で観賞。リピーターになってしまいました。
世間での大きな評価に疑問を持たれたレビューが散見されますが、沼に落ちた身としては、この映画は映画館で観賞しないと正しい評価が難しい映画なのだと感じています。
リピーターから見ても監督本人の弁でも???な場面は多々あります。(文庫本並の活字量のパンフレットより。)
しかし、スクリーンの中で京都の街並みを彷徨う主人公の姿からは、そのサイズ感から自分も一緒に彷徨っている様に感じ、おむすびには躊躇なくかぶりつきながら、ケーキやビールには人の所作や匂いを嗅いだりして安全を確認する部分に不安に押し潰されそうになりながらも置かれた現状を受け入れようとする姿に「そりゃそうだよなぁ。」と共感を覚えるのです。
監督がインタビューで「有名な俳優さんで映画を作るんじゃなくて、この映画で俳優さんを有名にしてあげたいんです。」旨の発言をしておいででしたが本作に出会って推しの俳優さんがすごく増えてしまいました。まんまと監督の策にはまった様です。
動画配信サービスで初見された方は、時間が許されるなら映画館での再鑑賞をお勧めします。
きっと又会いたくなりますから。
大好き
てっきりゆるめのコメディ作品だと思ってたのですが、真面目な作品でした。
主人公の人柄がとても気持ちが良い。
タイムスリップものってまずは現地の人に自分の素性を伝えて(なかなか信じてはもらえないものの)理解してもらった上で、何らか協力してもらう流れになることが多いかとおもうのですが、こちらの作品はそれがありません。
自分の足で、目で、自力で現状を把握し、戸惑いながらも受け入れます。
制作上の時間の都合だったのかも知れませんが、そうしたことによって主人公の真面目で優しく、頭の良い人という印象を強くしていたように思います。
好敵手のキャラクターも、ヒロインも良。
主演の俳優さんの演技も最高!
コミカルで愛らしい部分もありつつ、締めるところはしっかり締める、ラストの仕合シーンは緊張感に痺れました。
話題になるだけありますね、とても良い映画でした。
侍タイムトリッパー
入口としては入りやすいタイムトリップから意表をつく展開。コメディながら熱い気持ちが伝わる良い映画でした。
最後の映画作りの過程からラストまで二人とも同様に大切なものを全力で守ろうとしていたこと。ただし、その大切なものが違うだけであるという状況が切なかった。
最後の殺陣のシーンの二人がすごい迫力で圧倒された。今を全力で生きるだけしかないというメッセージが伝わってきた。
初めのタイムトリップのシーンで相手役の方ががいい雰囲気を持っていたので、あの人はどうなったのかな?と思っていたが、案の定途中で現れた時にキターってなりました。そしてぼんやり、じゃああのパッとしない人はどうなったのかな?って思っていたところエピローグ的なシーンで、第三者的なアングルに変わったときに、もしかしてもしかしてと思ったら、やっぱり最後に現れてスッキリ!
楽しめましたが、欲を言うと
今日がその日ではない
侍と言えばサッカーの時代、
(真剣で)討 てーーーーーーっ!からの(時代劇が廃れるのは)今日がその日ではない、からの心配ビンタが最高!
後半の盛り上がりが見事としか言いようがない。
同じ撮影ものでも名作、カメラを止めるなをはるかに超えてきました。
カメラを止めるなと同じく無名の俳優が多く、私は紅萬子さん以外は誰も知らなかったけど、本当に熱演で観てるうちに侍のように凛とした姿勢になるほど。
映画愛、時代劇愛にあふれた作品でこの緊迫感たるや!
思った以上に長いストップモーションからの立ち回り、全部がアドリブの真剣の刀での勝負✨本物の刀の重みを感じます。
ここから絶対止めるな!が始まります。
まさにカメラを止めるなです。
ほんまもんの侍がおる!
状態!
いやー侍って素敵なお仕事♪
時代劇の再興隆のきっかけになれ!
時代劇、全然見られなくなって
とても寂しいばあちゃん子の私。
めっちゃくちゃ楽しかったです!
本物の侍が殺陣の芸術性を語るシーンなんて
拍手もの!!
現実と虚構の塩梅が素晴らしすぎました。
海外でも上映されて、時代劇リバイバルブームよこい!!
期待し過ぎたか
随分と評判がいいので、アマゾンプライムで見られるということで見てみた。映画館で見ていたら、もうちょっと印象はちがったかもしれないが、アマゾンプライムでみると、テレビドラマ風にしか感じられなくて、それほど面白味もなかった。過去から現代にタイムスリップするという、SFではありがちだが、こういう日本の映画ではそれほど作られてはいないテーマのものだろう。それが生かされている、とはちょっと思えなかった。
この映画の主題は、時代劇は素晴らしいものだ、ということが言いたいのか、それを演出するために、過去から侍をつれてきました、というだけの内容だったように思う。
劇場公開されていたときには、私の趣味ではない日本映画、と言う印象だったが、その印象通りだった。なんというか、日本映画らしい役者の演技、というものがあるようにいつも思うのだが、それがよく感じられた映画だった。
最初から最後まで抜かりなし
欲しいところに欲しい玉をくれる。
映画というエンターテインメントが心底好きな事が伝わってくる、丁寧な作りの映画。
ラスト前の殺陣も良かったし、
ラストはそうそう、それだよねというシーンで良かった。
傑作。
期待しすぎてしまったか
想像を絶する面白さ!
あまりアンテナにかからない作品だったが、第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞する等々話題にあがっていたので鑑賞。
これは確かに面白い。挿入歌や効果音が絶妙だし、役者陣の演技がすばらしい。個人的には知らない役者さんばかりだが、主役クラスはもちろんのこと脇を固める役者陣も細部にわたって実に良い演技をしていて終始目が離せない。特に、ショートケーキを食べるシーンからの時代劇鑑賞シーンは最高。「おぉー」からの「なにっ」は笑い転げるほどの好テンポ。師匠との立合いでどうしても剣を受けちゃうシーンも傑作。「あほっ、受けてどないすんねん」 からの「違うやろ」最後に「何でやねん」の師匠のノリツッコミ三重奏も何度観ても笑える。
そして、笑えるだけでなくグッとくるシーンも多いのが本作の魅力。特に武士道たる孔子の論語も心に響く。「疏食を飯い水を飲み、肱を曲げてこれを枕とす。楽しみ亦た其の中に在り。不義にして富み且つ貴きは、我れに於いて浮雲の如し」まさに本物の武士を感じる。大袈裟でなくあらためて人生観を見直せる作品でもある。
自主製作でここまでのエンターテイメントは類を観ないでしょ。とにかく大好きな一作になった。
それにしても住職夫婦、いい味出してたなぁ。
低予算を取っ払っても、いい映画
いい意味で自主制作映画的。場面転換に大きな幅がないところは、逆をいうとCGにもロケにも頼り過れないというところだ。ここがいい意味で自主製作映画的と評したところ。つまりは低予算という縛りをうまく活用していると思う点だ。
こうした低予算つまり、制約性を取っ払って観る。脚本の芯がスッと通っているから、ブレずに没入できる。タイムスリップものとしては、ありがちだが、斬られ役というところに着目したところが侍のタイムスリップとしては、ドラマが進みやすい。
主人公がその設定を少しずつ理解し、受け入れていく流れに多少の引っ掛かりを持つのだが、その前段の現代の平和な世界と豊かな食生活に驚くあたりで解消を試みているのがとても良かった。いつまでも、現代の生活に驚き続けるのではなく、ちょうどいいところで幕末との違いを受け入れるあたり。ここを引っ張り過ぎると、食傷気味となるのだ。
物語は時代の生き方・立場・信念を呼び戻し、敢えてそこに身を投じ直す二人の侍がぶつかり合う。斬られ役ということで、劇中劇の視点が必然的に取り入れられ、ある意味メタ的な俯瞰視点に切り替わるのかと思えばそこに執着しない。
安田監督のテクニカルで情熱的で映画への溢れるまっすぐな想いが伝わってくる。「ほら、それはキミの思い通りの展開とちがうで」と言われているように。
優子ちゃんのかわいらしさが、ラブコメ路線を裏側で牽引している。深入りしないラブコメさはとてもココチいい。また、京都のいい意味での閉鎖的な土地柄・「いけず(イジワル)」さを知った上で、和尚夫婦をはじめとする「人間の優しさ」ってものが人情味を深める。つまり、よそ者に厳しい京都人のくせに、優しいやん!ということだ(筆者は生まれ育ちいまなお京都人である)。
7,000万円という低予算に対して、興行収入10億を越えたこと。日本アカデミー賞「最優秀作品賞」とのことだが、注目されるきっかけを与えてもらわなくては観ることもなかった自分の映画眼(ムービーアイと呼んでいる)がフシアナなのが恥ずかしい。
主演の山口馬木也さんはテレビでちょいちょい目にすることはあった。もっと光を浴びて欲しい役者というのが世の中にまだまだいるのだろうと感じてしまった。
斬られ役といえばの「福本清三」さんと侍がタイムスリップするというCMを結び付けたあたりが、安田監督の眼のよさなのだとつくづく思った。良い映画だった、ちょっと疲れた大人は必ず観るべきだと思う。
ちゃんとしてる。
「カメラを止めるな」を引き合いに出されてたので、
何というかもっと雑な低予算感が半端ない作品かと
思ってたらちゃんとしてて、まず驚いた。
侍がタイムスリップしたらまずどうなるか?
と言うところの笑いを抑えてるところは面白かったし、
無くなりつつある時代劇への敬意と愛も感じました。
ただなんとなくサプライズを期待してたので、
サムライが斬られ役をやってエンディングでどうなるかを
楽しみにしてたので、
そう言う部分ではやや満足出来なかったかなと思います。
物語は、侍がタイムスリップしてやって来ると言うとんでもない設定から時代劇へのリスペクトを語ると言う点は
とても観やすかった。
残念だなと思ったのは、
タイムスリップした時の髷はカツラじゃなくて、
本当に剃っていて欲しかった。
そこの笑いはいくつかあったのかなぁとは思いました。
役者さんもみんなとても芸達者と言う感じで驚きました。
観やすかった理由もそこにあると思います。
良い映画だと思うけど
主演の役者さんが素晴らしいし、笑えて良い映画だと思うけど評判ほどのめり込めるかと言われるとうーん…。会津藩の最期を知って真剣で撮影する必然性がよく分からなかった。
低予算の知ってる映画といえば「カメラを止めるな」と大好きな「運命じゃない人」。どっちも脚本で唸らされる映画だったから、そういうのを無意識に求めていたのかなあ。
預貯金使い、車を売って作った安田監督魂の一作
自主映画で単館上映から全国へ、そして日本アカデミー賞の作品賞を受賞した歴史を変えたインディーズ映画。
監督は農業しながら自主映画を制作し、本作長編3作目となる安田淳一監督。
安田監督は本作を取るために預貯金を注ぎ、持っていた車を売るという身を削り削って制作したらしい。
物語は・・・
侍があるきっかけから現代にタイムスリップしてしまい、偶然紛れ込んだ時代劇の斬られ役へ
成り上がっていく話。
まず見終わって感じたこと
「この映画を劇場で見たかった!!」
ラストの命をかけた殺陣のシーンの冒頭、
2人の睨み合いの「間」、これは劇場の没入できる場所でぜひ味わいたかった。
配信で見ていたけど、「え?これ止まってる?」って思わずリモコンを探そうとした瞬間に始まった。
物語はよくある時代を超えたタイムスリップ系かと思いきや、そうぞう異常にアイデアが面白い。全て想像を裏切られた。
現世にタイムスリップしながらも、頑張って馴染もうとする姿勢や、剣術を鍛えていたからこそ斬られ役に突き進むストーリーが笑えて、そして気がついたら引き込まれて、気がついたら感動させられていた。
ストーリーが面白いのはもちろんやけど、さまざまな熱いメッセージに溢れた作品でもあった。
まず、なんといっても衰退していく時代劇に対する鼓舞、
昔は「暴れん坊将軍」「水戸黄門」「必殺仕事人」など時代劇がさかんだったが、今は地上波でも放送されることは無くなったことをセリフを通して観客に伝えている。それほど苦しい状況の中で、この作品は時代劇の素晴らしさを表していたと思う。
次に努力する人を背中を押してくれる内容。
努力し続ければ誰かが見てくれている、努力は決して無駄ではないという言葉。
特集番組の「アナザーストーリーズ」に描かれていた斬られ役のレジェンドである福本清三さん自身がずっと斬られ役に魂込めて演じた結果60歳になって注目されたという話が、この映画を通して伝えてられていた気がする。
そして、何より映画を作ることの素晴らしさを映画の内容だけでなく、作りきった結果、1つの映画館からアカデミー賞までたどり着く歴史に残る偉業は、何があっても面白いものを作りたいという安田監督およびキャストやスタッフ全員の熱い想いがあったからこその作品だと思う。
熱量は常識を破る。
ものづくりの原点を感じる映画です。
息詰まるチャンバラ
時代劇すきです。義理、人情、正義、誠、上下関係、裏切り、敵討ち、家族、兄弟、仲間、怨みはらします、父上、母上、藩の為に国の為に、日本の為に、切腹。今のジャパンにないあらゆるモノが時代劇にはあります。毎日パソコンをパチパチやってなんとなく仕事したような気分になった会社のサラリーマンの自分とは縁のない世界。たまにみたりしていーなあ江戸時代とか思いますよね。この作品は、素晴らしいです。よくできています。なぜ武士は滅んだのか?我々が失ったものの方が多く、昔の方がよかったのでは?いえいえ
刀と刀で殺し合い?とんでもない。血がどバーとか
リアルではやはり駄目でしょ。コンプラ的に。とか
考えながらみちゃいました。うまい、ながれ!
しかしながら、最後の
対決、良かったですー。まじで。息詰まる死闘。
コロシアイ。切られ役ではなく本気の剣。
やっぱり主役の山口馬木也さん、素晴らしいです。
男らしさ、武士らしさ、行き詰まった悲しさ。
あと、武士としての切迫した迫力。とにかくよかったです。今後の活躍に期待してます。
歴史も文章として読むと淡々としてますが、もし
当事者として読むことがこれほど悲しい事なのかと
考えちゃいました。なるほどいいシナリオです。
ぜひ、映画館で
全1182件中、41~60件目を表示