侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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ケーキのシーンと喫茶店のシーン、からの中打ち上げ
この映画で、私が大きく胸を打たれたシーンが三つ有るんです。
まず、ケーキのシーン。
高坂が、庶民も高級菓子を食べられる世の中になっている事を喜ぶの。
私、時代劇を見る時、侍の目先の格好良さばかり見ていました。
時代劇の侍たちは、もっと高い志を持っていた事を思い知らされたシーンでした。
続いて喫茶店のシーン。
ここは、時代劇に限らず物語の作り手たちの心意気を知るシーン。
高坂の台詞は受け手側の感想であるんだけど、この感動を届けたいんだっていう作り手の心意気が伝わってくるんです。
そして、一番感動したのが、中打ち上げの風見の挨拶のシーン。
ケーキのシーン、喫茶店のシーンの思いが、風見の言葉に乗っかってくるの。
それに、風見を演じた冨家さんの思いも重なってるんじゃないかな。
冨家さん自身のキャリアも言葉に重みを増してると思う。
釣られて拍手しちゃいそうになるくらい、感動したシーンでした。
それから、この映画で良いと思ったのが、風見が時代劇を引退した理由。
時代劇では、殺陣の格好良さばかり見ていたけど、人を斬るということは、斬る側にも重荷を背負わせてしまうんですよね。
これは当然、現代でもそうなわけで・・・。
こんなレビューを書くと、しっかり身構えて観ないといけない映画みたいだけど、肩の力を抜いて観ても楽しい映画だから、この映画は素晴らしい作品だと思うの。
幕末の志士に今を褒められるのは嬉しい。だからヒット。
支持。
史上最も青春が濃い印象の幕末の志士に
令和を肯定され褒められるのは嬉しい。
だからヒット。
本作とカメ止め(何れも映画の映画)な低予算でも
面白ければ広く知られる世たる安心感が嬉しい。
タミネタ1な後半が良いから
シン忍者ハットリな序盤がチト長い、
が許そう。
時代劇への愛
正直時代劇に興味はなく、実家で親が観ているのをチラ見する程度でした。
(でも観たらなかなか面白い。)
失礼ながら役者さんたちもあまり知らない方達が出演していたが、評価がとても良く気になり鑑賞。
一言。
とても良い作品だった。
タイトルで分かる通り、お侍さんが時代劇の撮影現場にタイムスリップしてしまうのだが、沢山の役者さんの中に居ても、その方だけはもうお侍さんそのものにしか見えてこない。
本物だ!と感じる演技力。
主人公の言葉に何度か泣かされる。
そうだよな、そうなんだよね。って。
時代劇の殺陣シーンってどうしても主人公ばかり追ってしまうけれど、次観る時は斬られ役の方にも注目してみようかなと思う。
笑あり涙あり、息を呑むシーンあり。
面白いのでみんなに観てもらいたい。
そして少しでも時代劇がまた注目されると良いなと思う。
あと余談ですが、ヒロインになるのかな?助監督さんがギャル曽根ちゃんに見えてしまって。
メガネのせいもあるけれど本当似てる。
ショートケーキに、豊かで平等な現代日本を感じとれる侍
やっと観れました。8月の公開から10週遅れ。やっと我が街にも届きました。
公開から時間が経っているので、ネタバレを気にせず雑感を記録します。
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1. 現役の侍が斬られ役に甘んじられるか?
カメ止め同様、単館で評判を呼び全国に展開されるまでに、メティアに前評判が拡散される。高坂新左衛門が現代で斬られ役うになる粗筋も繰り返し耳にし、鑑賞前から1つの疑問が頭を占めていた。
「幕末に命のやり取りをしていた武士が、演技であっても斬られる事を受け入れられるか? 武士の誇りを捨てられるのか?」
鑑賞中も、倒幕派を斬らんとする血気盛んな冒頭から斬られ役に順応する過程が想像できなかった。変にバニクったり、通りすがる現代人が無防備に鞘に触れたら、刃傷沙汰になりかねない。
しかし、何気ない掲示物から幕府の終焉を悟ったり、現代の町並みに圧倒される描写や、おやつのケーキで誰しもが豊かで穏やかに暮らせる現代の日本に涙ぐむシーンで氷解した。論語も諳んじる新左衛門は、粗野な暴れ者ではなく教養を兼ね備えた武士だった。山口馬木也さんの出しゃばり過ぎない演技は絶妙。偉ぶらず、周囲の善意に感謝できる新左衛門が、人を斬らずに剣の腕を活かす為には斬られ役しかなかったのかもしれない。
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2. 脇役の演技力と明快な山場
本作は脇役も素晴らしい。ユルさと自然さを兼ね備えた住職夫妻は、程よいコメディリリーフ。撮影所長の井上肇さんの小市民ぶりも絶妙。殺陣の師匠(峰蘭太郎)が魅せた威厳は、クライマックスの緊張感を高めた。剣心会メンバーも自然で違和感がなかった。「本身を用いた撮影」という明確なクライマックスで、本作に対する評価が跳ね上がった。撮影に至る過程の状況づくりも巧く、武士時代の遺恨もあるが、仲間意識もあり認め合ってもいる2人が繰り広げる真剣勝負には迫力があった。オチの付け方も巧く、本当に斬っちゃったの!とバッチリ焦った。
映画もドラマも需要がなければ採算が取れない商業芸術。時代劇がかつてのように量産される事はないのかもしれない。大河ドラマ等、NHKが制作する時代劇には根強いファンも居るので、「Shougun」でも重用された、時代劇専門スタッフの知識や技術は何らかの形で保存してほしい。
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3. ベタさと既視感も愛嬌
気になった点としては、コメディシーンの妙な音効。ここが爆笑のし処ですよって感じ音が入るが、クスッともできないベタなシーンに入っていると、苦笑もできずに心がベタつきかけた。
また、風見恭一郎(冨家ノリマサ)も違う年に time leap した仇だったと分かる展開に驚く完走もあったが、time leapモノにはありガチな設定。すぐ思い浮かぶ限りでも、「信長のシェフ」(2011)「信長協奏曲」(2014)でも、戦国時代に time leap した主人公が、自分より前に time leap してきた現代人と会う。オリジナリティこそないが、時代劇に恩返ししたという心情と巧くマッチしていて佳かった。
見ごたえのある時代劇コメディ
ゴジラで賞をとった某監督が絶賛していたのを思い出し見に行きました。いわゆる低予算映画ですが、カメラを止めるなのパターンもあるので期待を込めて見に行きました。申し訳なのですが存じ上げない役者さんばかり。前記したきっかけがなければスルーしていたかも。読んで字のごとく、侍が現代にタイムスリップ、時代劇で切られ役として活躍していく。序盤のコメディ要素ではクスリとさせられつつその圧倒的な殺陣のクオリティ。演者の技量が凄いです。後半で主人公が大抜擢されるのですがその経緯に胸が熱くなります。そしてどんどん引き込まれていきます。新規に時代劇が作られにくくなっている現状に一石を投じたい。そんなパッションあふれる作品です。オチもコメディらしくフワっとしていて良かった。
後半から良かったかな!
前評判聞いてたから期待しすぎたかも…(笑)
前半ツッコミどころが、あり過ぎて気にしないようにしてたけど 気になってしまった…
後半からは、映画に入れて楽しめた!
あくまでも 個人的な感想。(笑)
文句なしの星5つ
あんまり有名じゃない監督がこのままじゃ時代劇は廃れるからという熱い想いで始めた低予算の映画に、時代劇の裏方さん達が賛同して出来た映画、みたいな事をラジオで言ってて気になったので観てきた。
沢村一樹似の侍と、小西真奈美似の助監督。出てくる人みんな初めて見る顔ばかり。
だけど、話の展開も強引じゃないし、クスッと笑えてホロリと泣けて、いい映画観たなぁと思った。
最後のエンドロールの画面の荒さと知ってる名前ゼロで、あぁマイナーな低予算映画だったっけ…と思い出すほど。
SHOGUNが受賞した時に真田広之が「これまで時代劇を継承して支えてきてくださった全ての方々、そして監督や諸先生方に心より御礼申し上げます」って言ってたけど、諸先生方ってこういうことか、と思ったり。
いやぁ、いい映画見たな。
もう1回見に行こうかな。
おもしろい!!
侍がタイムスリップすると言う設定は今までに擦りにこすられてきたので見る前はあまり期待してませんでしたが、こんなに目頭が熱くなる映画とは思いませんでした!
時代劇に詳しくない自分が楽しめたのでいろんな方におすすめできる素敵な作品です!
20年振りに映画館へ
20年振りに妻と映画館で観ました。笑って、泣いて、最後は拍手喝采。
私自身、邦画は嫌いで、まず観ませんが、youtubeで予告を観てから気になっていました。公開されてから、即話題となり、すさまじい勢いで上映館が増えて驚き、好奇心が沸き、思い切って妻を誘いTOHO新宿で鑑賞しました。期待以上に楽しく、感動ものです。なぜかもう一度映画館へ足を運びたくなる映画です。まだご覧になっていない方には、心底お勧めしたいです。
俳優の説得力が無いのが更に良かった
評判にあやかり鑑賞させていただきました。
タイトルの理由で内容に入り込めてとても楽しめました。
劇中、真剣(刀の事では無い)故に笑えたし、ドキドキして手に汗を握ったし、魂が揺さぶられて涙しました。
人として生まれ、侍としての生き様は本当にカッコ良かった。
人それぞれの生き様に感情が震える方は是非!
ベルばらのオスカルと高坂新左衛門
常々、最も難しい役は宝塚のオスカルではないかと思っている。
オスカルは男性として生きていく女性だが、傍らにはアンドレという男性がいる。
そのどちらも女性が演じるところがオスカル役の難易度を引き上げている。
両者ともに男性らしい振舞いを習得しなければならないが、オスカル役はさらにそこから努めて演じていると見せなければならない。
決して男役と同じであってはならないのである。
本作の高坂新左衛門役は、これと同等かそれ以上の難易度だったと思う。
序盤の「侍を演じる役者とそれに混ざる本物の侍」の違いにとどまらない。
やがて高坂は劇中劇のオンオフをこなすようになる。
「侍を演じる侍」と「侍を演じていない侍」を演じなければならないのである。
山口馬木也氏はこの難役を全編会津弁でやってみせた。
積み上げてきた侍の姿が無ければ成立しなかったであろう、映画史に残る静かなクライマックスの幕開けは、息はおろか瞬きさえもさせてはもらえない。
侍魂がここに
今までのタイムスリップ系にはない、覆す作品だと高評価だったので、どんな展開でどんな結末になるのか期待しすぎていたのか…映画館じゃなくてもよかったかも。
ですが見終わってから、そういう意味で覆すんかぁ。という印象。確かに今までにない作品ですね。
侍がいきなり現代にきてはじめは可哀想でした。
途中でどうなるのか予測がつかず…斬られ役ばかりしてたから、過去に戻って本物の戦いで、つい斬られ役になってしまって死ぬんかな…とか考えたり。
タイムスリップというより、本題は本気の時代劇を作る話…。過去の人々のおかけで今があるんだと改めて実感し感謝できる話…。殺陣やドラマ映画制作に詳しくなれる話…。
長らく侍のチャンバラばかりみせられるので、バーのシーンが雰囲気変わって好きでした。
映画館ではみなさん、何度も声をだして笑いが起きてました!(笑うとこだとはわかってたし癒されるシーンでしたが、声を出して笑うほどではなかったです。相性があるんですかね。なんかシュールなとこはふふっとなります。)
最後の真剣勝負は見ものですね!あそこはハラハラします。
結局みんなくるんかぁ…時差があるんかぁ。というオチで…
戻ったり行ったり死んだりすることはなく、侍が現代で時代劇の役者になるという。シンプルなものでした。
エンドロールは太鼓でよかったです。太鼓のショー見に来てる感ありw
追記🪭
視聴中、なんかしょーもないなぁ。と一回だけ思いましたが、今はなんか心に残るなぁ。いいものみたなぁ…と思います。心に届くまでも時差あり。
みんな笑ってて幸せな気持ちで眠れたので⭐︎を0.5増やしました。今では映画館でみてよかったなと思います。心を覆されました。
評判どおり!
これはよかった!
会津藩士役の山口馬木也がよく、長州藩士役の冨家ノリマサがよかった。
前向きであり、笑いもあり、真剣勝負のシーンでは緊張感があった。物語にひきこまれて退屈するひまがなかった。
終わってからも、山口馬木也の無骨な会津なまりをもうちょっと聞きたいと思った。
息を呑む刀さばき!一番強いのは優子さん!?
侍が出るくらいの予備知識で観に行きましたが、評判通りの面白い話でした。
冒頭の続きがやはり見たいと思っていたラストの真剣勝負は、他の時代劇が踊りに見えるくらい見応えがありました。
主人公の山口馬木也さんが、何となく安田顕さんに似ていると感じました。冨家ノリマサさんも強敵と感じる風格をかもし出し、しゃがれた声に味がありました。沙倉ゆうのさんも面白いキャラクターでいいですね。
とにかく役者が群を抜いて良かったです。
エンドロールで監督さんの名前が あちらにもこちらにもあって 大変だ...
エンドロールで監督さんの名前が
あちらにもこちらにもあって
大変だったろうなぁと
カメトメ程のインパクトはなかったけれど、低予算ながらなかなか面白かった
私の今年最高傑作になりそう
たった一館の上映から全国300以上の映画館での上映に成り上がった話題作『侍タイムスリッパー』を観た。
タイムスリップ物なんて珍しくもなんともない。むしろ使い古された設定だ。
だからこそ観客を引き込むための難しさがある。この映画は、幕末の会津藩士という主人公をうまく使っていたと思う。
131分という長さを感じないほどの面白さだった。私が今年観た映画、サブスクを含めても1、2を争う映画だった。私が会津の人間ということを差し引いてもだ。低予算、大物人気俳優不在でもこれだけの映画が作れるというお手本になった。素晴らしかった。
何より主人公の会津藩士を演じた山口馬木也さんの演技がとてもよかった。会津藩士の実直さを見事に演じていたと思う。
この会津藩の教えを現代に受け継いだ【あいづっこ宣言】という会津若松市の行動指針がある。その6か条の最後を
やってはならぬ
やらねばならぬ
ならぬことはならぬものです
と結んでいる。
当たり前のことなのだが、現代の人々が忘れかけていることではないだろうか?
そして撮影所の所長が言った「真面目にやっていれば、どこかで誰かが見ていてくれる。」
この映画はそれを思い出させてくれた。
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