「時代劇製作陣の侍的矜持」侍タイムスリッパー まままさんの映画レビュー(感想・評価)
時代劇製作陣の侍的矜持
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侍がタイムスリップして斬られ役として活躍する話
タイムスリップど定番の時代のギャップに戸惑う様子もありつつ、もう1人タイムスリップしていたという展開もあり
普通にエンタメとして面白い
ラストの真剣での試合のシーンはかなり締まったクライマックスになっている
加えて廃れていく時代劇への鎮魂歌的な役割もしている
時代劇制作や斬られ役という仕事の現状に触れつつ、それの面白さや深みを存分に提示している
(侍の時代の終焉と時代劇制作の廃れをリンクさせている構造。全くテンション感は違うけれど、俺の家の話というクドカンのドラマで、廃れ行く能の世界と死へ向かう介護の世界を組み合わせてエンタメに昇華していた。アプローチとしては案外似ている)
まあただ主人公の侍の感情だけ、はっきり定まりきらずにラストシーンへ向かっている感は否めない
過去の残忍な歴史を知り泣くシーンあり。その後酒で吐いて親父狩りにあう。
セリフに集中できなくなり。悩んだ末に真剣の提案をする。
侍としてのプライドを、鞘に収めるまでの葛藤として認識すればいいような気もするが、
いまいち彼の葛藤に乗り切れない。
相手も相手で、昔敵を切った感覚が時代劇の演技の際に思い起こされると悩んでおきながら、真剣での演技はしましょうと。
侍としてのプライドに終止符を打つためのけじめみたいことなのかもしれないけれど、、、
まあエンタメとして綺麗にまとめるための、ラストシーン前の葛藤って感じのところが多少無理くりな感じがしなくはない
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