劇場公開日 2024年8月17日

「自分の人生の中に、隔世の感をもって振り返ることができる時代がある人にこそ深く刺さる」侍タイムスリッパー monちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0自分の人生の中に、隔世の感をもって振り返ることができる時代がある人にこそ深く刺さる

2025年4月11日
PCから投稿
鑑賞方法:その他、映画館

映画館で観て、いいなぁと思っていたら、アマゾンプライムで無料配信しているのを見つけ、以来、ヘビーローテーションのやみつき状態。いまではBGM代わりに流していても細かいところまで思い描けます。この作品は「すたれつつある(?)時代劇」という枠を超えて、自分の人生を振り返るときに、ああ、あんな時代があったなぁ・・・と、隔世の感をもって振り返ることができる時代がある人にこそ、深く刺さっているのではないかと思います(私の場合はまさにそうです)こんなに繰り返し見てしまう映画は、60年余りの人生の中で初めて。ダントツ1位です。ほんとうに良い作品をありがとうございます。主演男優さんの、どこを切っても誠に細やかな演技は本当に見事。(なぜ主演男優賞にならなかったのだろう?)小さなところで言うと、ビールを初めて口にするのであろうときの様子(ウィスキーロックのほうもしかり)、助監督への恋心を風見にあっちこっちでからかわれるときに見せるそれぞれの表情。そして全編通してですが、ごく自然な訛り(どうやって習熟されるんでしょうかねぇ・・・)ショートケーキのところから、テレビで番組が終わってお寺のご夫婦が放心状態になってるところまでは、私の中で一押しです。あと、剣心会に入門ゆるされて最初に関本さんに稽古つけてもらうところでどうしても切る側になってしまうくだり、関本さんの演技も画面のテンポもとてもよいので、わかっていても、何度見ても、笑ってしまいます。心配無用之介の中でおうめの涙声がとても上手で、髙坂の、鼻のクリームを拭いたティッシュで目をぬぐう表情とうまく呼応しているなぁと感じました。ちなみに、アマプラでは字幕を出せるので、聞き取れなかったところや知らない単語(「さかやき」とか)もわかりました。もっともっと話したいので、どこかに、ファンサイトみたいなものはないだろうか?と思ったりしているところです(笑) ところで二つ、いまだにわからないままのところがあるので、ここに書いてみたいです。1。140年後の日本に来たとわかって、さまよい歩いているうちに、タイムスリップする前に切り合っていたお寺の門に通りかかり、石段に腰かけて脇差(というのか、短い刀)を抜く場面。これは自決を考えていたのでしょうか? 2。お寺の住職が「あの男、悪い男や無いで・・・」奥さんが「あれは単なる役者馬鹿や(笑)」そして最後にゆうこ助監督が、「役者馬鹿・・・?」とつぶやく。このつぶやきは、何かの伏線になっているのでしょうか?結構間をとっているので、何か深い意味があるのかなぁと思いながら、わからずにいます。

monちゃん
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