「点滴がタイムスリップしていた」侍タイムスリッパー マーガリンビーンさんの映画レビュー(感想・評価)
点滴がタイムスリップしていた
新左衛門の腕に繋がれていたはずの点滴が次のカットで消滅していたり、ゲロを踏んで転けたはずなのにスニーカーがピカピカだったり、雑さが目立つのは低予算だから仕方がないとして、登場人物全員が心の声をはっきりと声に出して喋ったり、またその口調が芝居がかりすぎており、まるで新喜劇を見ているようだった。映画なのだから演者の表情の変化や行動で分からせて欲しかった。寺の前に侍の格好をした男が倒れているのを見つけて、「なんや、撮影所の役者さんかいな?」と大きな声で独り言を言うのは不自然だし、全てが説明的でチープに感じた。自主制作にしてはクオリティが高いというだけで、日本アカデミー賞最優秀賞には相応しくないと思った。
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