「時を超えて」侍タイムスリッパー ガブさんの映画レビュー(感想・評価)
時を超えて
新左衛門の適応力が高すぎるなとか、ちょっと駆け足に感じた部分もあったけど、2時間で上手くまとまってたと思う。
ドラマしか観たことないがJIN -仁-の南方先生の逆の展開なわけだけど、自分がもし過去の世界に迷い込んだなら、スキルが通用しないし、知識もないし、知ってる人もいないし、、、南方先生の様に孤独を感じてたと思う。
でも、もし140年後の未来に行けたのならSF好きでもあるので結構、嬉しいかな、まぁ世界が滅んでる可能性もあるだろうけど、どれだけ人類が進歩してるのかを見てみたいと意気揚々としてると思う。
新左衛門も、あまり描写はなかったけど、技術の進歩や日の本が平和になってる事は、日々、驚きがあったり、嬉しく感じる瞬間があったと思うんだよね。
それが詰まってたショートケーキを食べてるシーンはとても良かった。
でも、新左衛門は侍だから、しかも命懸けで世を変えようとしてた時代の人だから、残してきたという表現は適切ではないかもだけど同志達に対して、自分だけが能々と生きて…みたいな事をどこか感じてたんだろうな、、、そこは南方先生とは、また違った孤独を感じてたんじゃないかと思う。
少しJINのネタバレ含みます
南方先生の場合は、武田鉄矢が扮する緒方洪庵に「先生は、未来から来たお人でしょう」と救われるシーンがあるんだけど、新左衛門も現代の誰かに本物の侍だと気付いて欲しかったなぁ、師匠の関本が剣を交える中で気付いてくれないかなとか、ちょっと期待したんだけど、そういう細かな所も見てみたかったなというのが唯一、消化不良だったかな。
優子がもし、新左衛門が本物の侍だと知っていたら最後のビンタのシーンで新左衛門に掛ける言葉の意味も、ちょっと変わってきたと思う。
コメディて事だったけど、笑いはオマケでシリアス展開を楽しんで観てたな、、、ラストの死合いの緊迫感も半端なく最高だったし、撮影した映画の中の作品との繋げ方も見事!
新左衛門の成長する姿とか周りの人達と交流する中での心の変化とか、ゆっくりとした連ドラサイズで観てみたいと思った作品でした。
願わくば140年後も時代劇は残ってて欲しいし、殺陣の技術も時代に合わせて進化しながら受け継がれていることを切に願う、、、