「良い作品をつくるポイントを押さえた作品でした。」侍タイムスリッパー こべっこさんの映画レビュー(感想・評価)
良い作品をつくるポイントを押さえた作品でした。
地元のミュージシャンの人とこれも地元の50代の音楽クリエーターの人の2人から面白い映画だったと聞いてイオンシネマ桂川の終映日に見ることができました。
自分の考える良い作品をつくるポイントを押さえたできだと思いました。
そのポイントとは
1.自分のよく知る分野(映画制作)についての作品
侍がタイムスリップして現代にやってくるのですが着いた仕事が時代劇の切られ役。撮影現場なんてどんどん出て来てドラマ、映画に対する思いなどはそのまんまの気持ちが語られているように感じました。蒲田行進曲を初めとして映画作りがテーマとなる映画作品はいいものが多いと思います。
2.売りのポイントがある作品
この作品の見せ場はなんといってもチャンバラシーン。最初からチャンバラが出て来て、ラストの見せ場もチャンバラシーン。しかも真剣を使って演技しようということになり...。実際は勝新太郎の息子(鴈龍)さんの起こした事故などもあり決して真剣の使用はおすすめできませんがハラハラドキドキさせてくれました。
3.地元密着性が強い作品
京都の太秦の撮影所が東映作品でないにも関わらず大いに協力されたようで、作品中の京都弁も効果的で京都愛を強く感じました。映画好きの人にはいうまでもありませんがこの分野でも良い作品が目白押しですね。京都自体は観光客があふれかえっていて少し風情が減じた感はありますが...
4.やさしい人が多く出てくる作品
タイムスリップして来た主人公は作品中では頭を打ったための記憶喪失の人という扱いになっていますが主人公をやさしく介抱したり住むところや仕事を提供する面倒見のいい親切な人たち。寅さん映画じゃないですがやさしい人が多くでる作品は見ていてほっこりします。
なんだかこうして振り返ってみると低予算でも良い作品が作れるお手本のような作品ですね。