「とにかく黙って観ろ!全ての責任は俺が持つ」侍タイムスリッパー luna33さんの映画レビュー(感想・評価)
とにかく黙って観ろ!全ての責任は俺が持つ
※追加と修正しました
まずは黙って観てくれ。
この映画を観てもし「面白くない」と言う人が居たら土下座でも何でもするし、映画代も僕が立て替えますから…と言いたい(マジで)。ちなみにここで信頼するレビュアーさんの方々の評判がすこぶる良いので「これは観ないわけにはいくまい」と、急いで鑑賞する事に。今は色んな形で情報が入るので良作を見逃す事が少なくなった。良い時代になったもんだ。
いやあ、それにしても映画の力って本当にすごい。
いかにもありがちな設定で、しかも侍がタイムスリップ?あんまり好きじゃないタイプの映画っぽいんだよなぁ。これホントに面白いの?大丈夫?と半信半疑で見始めたわけだけど、気がつけば想像の10倍は泣いて、20倍は笑ったんじゃないだろうか。しまいには笑いながら泣き、最後は号泣しながら大爆笑していた。こんな感情のジェットコースターみたいな事ってあるかね?僕は昔から演劇も好きで、ケラさんの「ナイロン100℃」とか毎回のように観に行っていたんだけど、呼吸困難になるほど笑ったのはその時以来じゃないかと思う。こういう映画こそ、本当は満員の観客席で皆と一緒に笑えたら最高なんだよね。今回は30人ほどの観客だったのでそういう一体感は薄かったけど、それでも皆さん明らかに爆笑してた様子だった。
ところで物語はありがちな設定ながら、脚本としては素晴らしく良く練られたものだったと思う。突飛な話なのに実に上手く展開していく。現代にタイムスリップした侍が戸惑いながらも現代に溶け込んで行く様子、それを助ける人々の温かみ、そこで生きて行く覚悟、30年ずれの宿敵とのまさかの再会、会津藩の悲しい運命を知った侍はむせび泣き、時代を越えた「最後の真剣勝負」へと挑んで行く。それを正面から受けて立つもう一人の侍…。もう全てが見事だった。何と言うか、あらゆる時代のあらゆる情熱が最後に一本の線としてまとまって行く気持ち良さとでも言おうか。そこへ侍の精神、幕末の残酷な歴史、さらには殺陣の世界の厳しさや殺陣師の誇り、時代劇への深い愛までも織り込んで、まさに完璧なエンターテインメント作品へと昇華させたのではないだろうか。
では、ここまで満足度の高い作品になった最大の要因はいったい何だろう?僕なりに色々考えてみたのだが、どれを挙げても素晴らしいが最終的には「バランスの良さ」という事に尽きるのではないかという結論に落ち着く。ありふれた設定とベタな物語ながら起承転結の見事さと展開の巧みさ、そして緩急の上手さ。その太い骨格の上に笑いがあり、涙があり、感動があり、映画(時代劇)への情熱があり、本気のアクション(殺陣)がある。つまり見事としか言いようがないさじ加減で「完全なる五角形」に仕上がったと思うのだ。
いつもの材料でいつものありふれた料理を作っただけなのに、なぜこんなにも美味しく感じるんだ?いったい何が起きたんだ?安田淳一さん、あなたはどんな超魔術を使ったんだ?何も変わった事はしてないはずなのに。練られたストーリー、泣き笑いの「緩急」の付け方、本気の「斬り合い」の迫力、あまりに全てが上手過ぎるでしょ。もしかしてお笑いとかやってた人なんだろうか?などと考えたりしたが経歴を見るとどうやらそうでもないようだ。いやはや何とも恐ろしい。でも一流シェフが作る「チャーハン」の美味しさって結局こういう事なのかも知れない。ひょっとして安田監督は令和の黒澤明なのか?これはもう個人的には満点をつける以外考えられない。
役者さんも著名な方こそ居ないが(失礼)、もう素晴らしいとしか言いようがない。山口馬木也さんも冨家ノリマサさんも存じ上げなかったが、彼らの熱演による効果が(言うまでもないが)ものすごく大きいと思う。また周りを固める演者さんも全員が本当に素晴らしい仕事をした。関わった全ての人が映画を愛し、時代劇を愛しているのが不思議なほど伝わってくるし、それだけでも猛烈に込み上げてくる感情がある。この情熱を一人でも多くの人に分かってもらえたらと思わずにはいられない。日本の映画界のためにも。どうやらここ最近で上映館がえらい勢いで増えてるようだし、何だか「カメ止め」以来のムーブメントが起こりそうな予感がするが、年代や老若男女問わず誰が見ても強烈に面白いと感じるであろうことは間違いない。
世の中に傑作と呼ばれる映画は星の数ほどあると思う。ただ「誰が見ても最高に楽しい映画」って本当に数えるほどしかないのではないだろうか。そういう意味では、この作品はきっと長く語り継がれる事になると思うし、そうであって欲しいと願う。そしてまたいち映画ファンとして、このような作品や映画人達が片隅に埋もれてしまうことなく、ちゃんと世に出て羽ばたくのを全力で応援したいと心から思う。
マジのガチの本当な話で ここまで面白いって思える作品て珍しいと思うし笑う ハラハラ 緊張感
感動 怒り 全ての感情を味わう事が出来るし劇場を出る時の満足度だと近年でも相当上位ですよ🫡
luna33様 共感コメントありがとうございます( ᴗ ̫ ᴗ )
「どんなに時代が変わっても大切なものって何も変わらないんだよ」
まさしくその通りですね。
よく出来た映画でした(꒪˙꒳˙꒪)
おはようございます。
沢山共感ありがとうございます☺️
冨家ノリマサさんは
2時間ドラマに沢山出演しており、若林豪さんに似ていると言われていました。
山口馬木也さん共に素晴らしかったですね
コメントありがとうございます。
山口馬木也さんの新左衛門さんは、
本当に愚直でひたむきでグッときますね。
あと、殺陣のシーンも。
何度も新左衛門が勝ってしまう所、好きでした。
luna33さん、こちらこそフォロー、共感いただき有難うございます!
私はとりあえず、会社の同僚や故郷の映画ファンの友人らに「凄い自主制作映画がある!」と触れ回って宣伝布教活動?を実施中です。決して埋もれさせてはいけない作品ですね。
葛城王さん、コメントありがとうございます。
いま気になって調べてみました。
いわき市の「ポレポレシネマズいわき小名浜」のみ上映されているようですが、福島市や郡山市ではまだ上映されていないようです。
早く広がると良いですね。
本当に多くの人にこの映画と時代劇の素晴らしさを知って頂きたいものです。でもこの勢いなら行けるんじゃないでしょうか。期待しています!
コメントありがとうございます‼️
ホントにコメディにとって「間」は大事ですよね‼️最近は無理矢理笑わそうとする不自然なコメディが多すぎます‼️ホントに出会えたことに感謝したくなるような作品でした‼️
コメントありがとうございます。
シンプル故に奥深く、また飽きのこない絶妙な調理ですよね。
味付けは塩と、何かしらの隠し味くらい。
あとは素材と塩加減と火の入れ具合などで最大限の効果を上げてました。
こんなに自信をもって万人に薦められる作品も本当に珍しい。
個人的には恋愛が真ん中にきすぎない塩梅も好みでした。
コメントありがとうございます。
おっしゃること、全共感です!タイムスリップの低予算映画、と聞いたのであまり期待してなかったら。。。素晴らしい、喜怒哀楽全部入ってて、忙しいんですよね。
師匠を何度も斬っちゃうところ、お約束どおりで感動的に爆笑しました!殺陣は本格派、真剣の対決シーンに息を呑み、緩急の付け方が上手いでよね。最後まで笑かしてくれて、ほんと、いい映画見ました。
伝道師となり皆さんにオススメしたいですよね!
こんばんは。
コメントありがとうございます。
luna33さんもご覧になられたのですね!素晴らしい作品でしたよね!レビューから熱い想いが伝わって来ました♪
殺陣の先生と高坂さんの練習シーン。ベタですが何度も先生斬られちゃうw"何でやねん"
でもその都度"ぐわぁぁ"ってリアクションとる先生w
あの表情も笑いましたw
優子殿の沙倉ゆうのさんのお歳。調べてみて下さい。ビックリ!