「ワンス·アポン·ア·タイム·イン·ウズマサ」侍タイムスリッパー カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
ワンス·アポン·ア·タイム·イン·ウズマサ
山口馬木也と冨家ノリマサ。
ちょっと高橋英樹と若林豪に見えちゃったけど、二人ともすごくよかった。
同時代(戊辰戦争)を生きた武士の現代に対する思いと時代劇愛を見事に融合することに成功。
同じカミナリに撃たれて、場所こそ同じなれど、30年の違いがあったとは。すっかり現代擦れした長州藩士の先輩役者が山本優子助監督に恋するうぶな会津藩士に余裕をかます。メガネ女子イイね。
仇の長州藩士とわかっても、役者としてリスペクトして堂々と渡り合おうとする新左衛門の心意気。
単細胞なオレは本番に自前の真剣を黙って持ち込み、会津藩の仇をうってしまうだろうと思った。
前半はコメディで、後半はクライム・サスペンスで落としてくるかもしれないと思ったのだ。そのほうが衝撃的なラストに違いないと途中で思ってしまったのは素人の浅はかさ故。
会津藩士高坂新左衛門の真面目で朴訥な人柄。黒船来航のイベントポスターを見て、140年後の現代へタイムスリップしたことを冷静に理解する。
驚くべき順応性(笑)
武士なのにおごらない庶民感覚も持ち合わせている。
磐梯山の雪のような真っ白なにぎり飯とショートケーキ。
周りの取巻きたちと一体になり、笑いながら涙がドバドバ溢れ、鼻水をすすった。
稀有な体験だった。
わざとらしいギャグ(例えば、福◯雄◯監督作品)なんか全然要らない。
真っ向勝負ゆえの可笑しさ。
ニヤニヤが止まらない。
お寺の和尚さんの奥さん役の紅萬子(すごい芸名)は吉本新喜劇風でちょっとやり過ぎに感じたけど、この際目をつぶる。
時代劇を一度捨てた映画スターが出てきたときには、いやいや、このまま切られ役の大部屋俳優の高坂新左衛門をずっと観ていたいと思ってしまったほど、山口馬木也さんに惚れ込んてしまっていた。
同じタイムスリップもののテルマエ・ロマエでブレイクした阿部寛さんではこの渋さは出ないだろうなんて思って観ていた🙏
ワンス·アポンナタイム·イン·ザ·ウエスト(チャールズ·ブロンソン)に寄せてきたハーモニカ音にはついニヤニヤ。
殺陣師の関本役の峰蘭太郎さんもすごくかっこよかったなぁ。
日本アカデミー賞の発表が楽しみ。
その時には山口馬木也さんに
【今日はまだその時ではない】
と胸を張って言って欲しい
ベネティアいけるよ😎
コメントありがとうございました。私、ひねくれてます?やっぱ、ひねくれてるか……出来ないことは望まない、でも出来ることはやってよね、といつも怒っているからかも(笑)すみません、ストレスたまってます。
山口馬木也さんは知っていましたが、こんなにカッコ良かったんだ、と改めて思いました。
コメントありがとうございます!
あの決め台詞。
『その日がいつか来るかもしれない。だが、それは今日ではない』
トップガン マーヴェリックでトム・クルーズが言ってたのと同じだったので、個人的には引っ掛かってしまいました。
なんかほんと小さくてすみません。
リスペクトやオマージュの類いとして受け止めればいいはずなのに。