劇場公開日 2024年8月17日

侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価

全1185件中、1~20件目を表示

インディーズ映画が日本アカデミー賞をとってしまう驚き

2025年4月13日
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鑑賞方法:映画館

池袋駅西口にあるシネマ・ロサでインディーズ作品として単館上映された作品が、口コミで広がり、ギャガが配給に協力して、まさかの第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞…。こんな夢みたいなことがあるんですね。

本作がこの1年で最も素晴らしい邦画と言われたら困るのが正直なところですが、直球の優しさや一生懸命さ、責任の引き受け方を観ることができたのは純粋に嬉しいし、楽しい。斬られ役に徹せられず、咄嗟に師匠を斬り込んでしまうシーンも笑ってしまいました。

カメラワークやポジションがやっぱり上手い。ファーストショットの横移動のカメラワークで平凡なインディーズ作品ではないことが一発で分かるし、カメラポジションによってタイムスリップを実現させている。

それはタイムスリップ先の東映京都の地の利もあると思うが、高坂新左衛門を真正面から捉えるカメラと時代劇の撮影をするカメラは直角の関係になっており、高坂が移動し時代劇のカメラに合流することで、時もまた合流するのである。

つまるところ本作は本当の侍になりたい「未熟な男児」の成長物語であり、そんな主人公と本当は侍になりたかった観客が合流したことによって、熱狂を生み出したのだろう。私はファンダムとか応援上映とか大嫌いだし、独りで勝手にみろとは思ってしまうのだが、本作がそれでも気持ち悪さをかいくぐっているのはヒロインの山本優子の佇まいのおかげだろう。

優子は最後まで眼鏡を外さなかった。それは斬られ役の所作と同等にもっと重要視されていいと思う。

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まぬままおま

5.0不滅の風情

2025年4月9日
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「いかにも低予算」
「無名の役者ばかり」
「ベタな設定云々」
もし仮に、もしも仮に、この映画が巷でそんな風に評されていたとしたら、私はそれらの言葉をかき集めて火薬いっぱいの三尺玉に詰め込み導火線に火をつけてやりたい。
あ、別に危険思想ではありません。
その三尺玉は大空に放たれて大爆発。大輪の花火となり多くの人々足を止めてい見上げるだろうと思う。と、言うか既にそうなっている。もちろん立ち止まらない人もいるだろうけど。てもやっぱり私は足を止めて見上げたい。
「殺陣」と言う何やら物騒な漢字が時代劇のアクションを指す言葉だと知った時、ひとつ物知りになったような気がして嬉しかった。そしてその殺陣はそれこそ血の滲むような稽古に時間を費やし時代劇を観る全ての人が喜べるようにと綿密に練られた技だと知って憧れた。だから冒頭の3行に対して私はついつい熱くなりカッカしてしまうのだ。
花火のように日本人の心の中にある風情、時代劇。時代の波にのまれて消えて欲しくない。ふと忙しい足を止めて立ち止まった時いつでもそこに在るものであって欲しい。

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ychiren

4.0夢ある受賞!自主制作作品から第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞の快挙!!

2025年3月17日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

自称映画好きなワタシ。
2024年の映画業界を静かに時に熱い視線で見守ってきたつもりだった。今年もいい映画をたくさん観て心から満足していた。楽しみにしていた日本アカデミー賞授賞式。横浜流星くんの主演男優賞、大沢たかおさんの助演男優賞、河合優実ちゃんの主演女優賞、吉岡里帆ちゃんの助演女優賞とここまでは予想通り🧐
しかし、最後にそれはおこったのです。唯一私がノーマークで未鑑賞であった「侍タイムスリッパー」がなんと最優秀作品賞を受賞したのだ。てっきり「正体」か「夜明けのすべて」の2択だと決め込んでいた。
ええっ?!ええっ?やらかした…。
どうして見逃したんだろう???
しかも調べれば京都発の自主制作映画だという。ノーマークで未鑑賞であった自分を今更ながら猛烈に反省した。無意識ながら、時代ものはスルーするクセが祟ってしまった😭

気を取り直して本日遅ればせながら
いざ、禊の鑑賞でござる⚔️

感想は
はい、優勝🏅

いいものはいい。理屈じゃなくとりあえず一度ご鑑賞あれ🫡
映画の原点みたいなものをこの作品に観た気がしましたよ。脚本があって、演じる人がいて、それを撮る人がいて。シンプルにいえば、それだけで十分なのです。話はありがちな設定ではあったものの、笑いや涙を交えて終始飽きさせない130分でした。シリアスではなく、コメディに主体を置いたのが良かったと思う。
監督・脚本・撮影・照明・編集もろもろを担当し、自身の全てを賭けてこの作品に向き合い結果を手に入れた安田淳一監督本当におめでとうござます🎉まだまだ日本映画業界も捨てたもんじゃありませんね!こういったインディペンデント映画が最優秀作品賞を受賞できるという事実に夢が広がります。

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ななやお

3.5笑いと涙とメッセージ性がしっかりとある作品

2025年1月7日
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鑑賞方法:映画館

見る前は、侍が現代にタイムスリップしてきて、現代とのギャップにドタバタとなるコメディかなと思ったら、予想通りのコメディ要素はあるものの、しっかりとしたメッセージ性も高い作品だった。

時代劇が廃れていく寂しさは、朝ドラの「カムカムエブリデイ」も描かれていて、世の中栄枯盛衰だから致し方ないよなーと思ったけれど、現代の人たちの視点ではなく、あの時代を生きた侍に時代劇を演じさせることで、より一層の寂しさが募ると同時に、申し訳なさみたいな感情が芽生えた。
また、当事者の彼らの視点だからこそ、現代にあの時代の皆の想いを残したいという気持ちの強さがより伝わってきて、涙腺が刺激された。

幕末の志士たちは、新政府軍と幕府軍に分かれて各々の信念のもと戦ったけれど、どちらが正しいというわけではなく、ただその時貫いた信念が今に続いている。会津藩の高坂にとっては辛い事実でも、今日本は争いのない平和な世になっているし、良い国にしたいという彼らの願いは叶えられているんだよなと思った。

インディーズ映画あるあるで、俳優さんは皆さん初めて見る方々でしたが、主演の山口さんの演技がとてつもなく良かった!わざとらしくなく、本当に侍がタイムスリップしてきたような動作や話し方で驚いた。周りの方々の演技がわざとくさく見えてしまうほど。
また、劇伴や効果音がちょい古典的でダサいのは笑ってしまうw
カメとめの再来言われていて、ずっと気になっていた作品だったので、見れて良かった!

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AZU

5.0純真無垢な昔堅気の映画野郎

2024年10月25日
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猿田猿太郎

4.5昔の人が生きた時代の延長線上に私たちの現在はあるのだ

2024年9月26日
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楽しい

興奮

幸せ

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momokichi

3.5山口馬木也に主演男優賞をあげたい

2024年9月30日
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村山章

4.5廃れゆく時代劇と日本人スピリッツへの思いが溢れる

2024年9月22日
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泣ける

笑える

楽しい

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清藤秀人

0.5なんなのこれは?

2025年5月2日
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評判がいいので見てみたが、昔の安手のVシネのような画面に驚き、ベタ照明(あかり)におどろき、はなしの稚拙さに驚き、「すべる」のすべりまくりのギャグに驚きあきれた。熱血根性物のお話の薄らさむさ。観ているこちらが、恥ずかしくなった。
これが、日本アカデミー賞の作品賞?悪い冗談だ。アメリカの大統領が、あほで間抜けなアメリカ白人になったことよりも、あきれ果てた。
 NHK『アナザーストーリーズ』で間委員の観客と熱狂をうつしだしていたが、これが、衆愚が、ファシズムの足音か?うすら寒くなった。

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イクミナ

5.0とてもよいw

2025年5月2日
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誰一人として知っている名前の方はいなかったが、皆さんの演技に引き込まれました。主演の方、助演の方をはじめ、出演者全員がコミカルかつ真面目な演技で引き込まれます。
最初はあまり期待していなかったが、見終わった後の何とも言えない満足感は久しぶりだった。
あっぱれ!

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yasu

4.0食べるんかいな

2025年5月1日
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時代劇愛に溢れる作品でした。確かに毎週やっている時代劇なんて無くなって久しく、子供時分には何が面白いのかさっぱり分からなかった。でもやはり毎週やっていても見ないのだろうなぁと。殺陣はさすが、外国のものだと何故か恐ろしく下手っぴーおおカッコ良いではないかと見惚れた。
ストーリーとしてはタイムスリップ物の解せない部分は多々ありながらも突き進む。笑いを挟みながら主人公は一生懸命、周囲の人々も一生懸命。
ヒロイン的な助監督はなぜこの人なの?もっと魅力的な人がいたのではないかと思った。スタッフロールを見るとこの人は実際に助監督をし、色々と兼任されていたみたいですがうーんこれはちょっと

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GAB I

4.0さらに時代劇が見たくなりました

2025年5月1日
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斬新

ドキドキ

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かいせん

2.5ノスタルジーでは解決しない

2025年4月30日
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楽しい

なぜ、時代劇を作らなくなってしまったのだろう。いや、正確には、どうして京都で時代劇を作らなくなってしまったのだろうか。
正論をぶって大変申し訳無いが、答えは出ている。勧善懲悪のチャンバラ劇に観る側が飽きてしまったからなのだ。
もちろん、それは脈々と続いてきた時代劇映画の製作を支えてきたスタッフや俳優を貶めるものではない。ただ、進化を拒むように物作りをしてきた映画やテレビの制作には責任があると思う。「時代劇はこうなんや」の作り手の独りよがりは観客を置いてきぼりにしてきた。まして、時代劇が無いのはスター俳優が京都を去ったせいではないので、わざわざスターに謝罪させる会見シーンというのは誰に対する忖度かと思ってしまう。
主題は「時代劇の灯を絶やしたくない」なのだが、主題を全面に押し出されても、こちらは青臭くて観ていられない。もっと幕末の志士の「生」を、タイムリープを持ってして突き詰めて描ければ、グッとくるものがあったと思う。シチュエーションに溺れているのか、全ての人物像の描き方も芝居自体も私には浅くしか見えなかった。
とくにヒロインの女性像は映画というよりはアニメーション、漫画のそれにしかみえなかった。監督賞?なぜ?

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でぐぞう

4.5変にギャグにしないとこが好感持てる

2025年4月27日
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笑える

楽しい

癒される

幕末を生きる侍が現代日本にタイムスリップだ!

はじめは何が起こったか分からず右往左往だが
爆速の理解力で自身の時代から100年以上経過していることを受け入れたぞ!

何気に理解力と適応力の塊であった主人公は現代日本で時代劇の切られ役として生きていくのだーーーー!!!

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面白いわー
娯楽映画はかくあるべきですね

主人公の適応力がすごすぎるとか、ご都合主義とか
こまけぇことはいいんだよ!
これは娯楽映画なんだから一瞬を楽しめ!

ありがちの車やら建物やらにコミカルに驚く武士が無かったのが本当に良かった

演者さんの演技も良いし、上映時間長めだけど話面白いしテンポいいから全然気にならない

侍が現代にタイムスリップして、ドタバタコメディかと思いきや、そんな単純な話ではなくキチンと中身が練られた内容だったのは予想外

後半の流れは「そうきたかー!」と驚かされ、最後のチャンバラはマジで刃傷沙汰が起こるのかハラハラしながら見れた!

コレは話題になるのも頷ける
細かなアラは見て取れるけど圧倒的な面白さの前には些事である

本当に面白かった

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魔星

5.0主人公のひたむきさが貫かれ、ユーモアと緊張感が途切れない!

2025年4月27日
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笑える

幸せ

幕末の会津武士が京都での果し合いの最中に現代にタイムスリップするところから物語が始まる。主人公は現代に殺陣役者として生きてゆく決心をするも、会津藩士としての魂を忘れない。その集大成とも言える大作に臨むにあたって後日書き加えられた台本から会津藩が戊辰戦争で敗れ政府軍に酷い仕打ちを受けたことを知る。タイムスリップという非現実的な設定のはずなのに、時代劇事情のリアリティーと一貫した主人公のひたむきさやそれを支える人たちの愛情など不思議と観客は劇中のストーリーに取り込まれてしまう。終始ユーモアと緊張感に包まれストーリ展開の仕掛けも極めて巧妙だ。娯楽映画として、久々に感動する作品に出会えたのがうれしかった!

米農家でもあり、脚本のみならず撮影、照明、編集までもこなす安田淳一監督には敬意を表するとともにその才能を祝福したい。

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phoenix1

4.0侍映画

2025年4月27日
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驚く

ドキドキ

アニメでいえば、新海誠の初期とか、最近では安田現象の「メイク・ア・ガール」とか、「ルック・バック」とか、あるいは「カメラを止めるな」のような感じ。
好きが高じての作品ってすごいなぁって思う。
何かのドキュメント番組で、安田淳一監督は時代劇には詳しくなかったと自身で言われていたけれど、そんなことを言いつつもあの熱量はすごいと思う。
侍映画・チャンバラ映画と聞くと、最近では「太秦トワイライト」とか 個人的には「SF~サムライフィクション」とかが思い浮かぶ。
時代劇ではないですね。時代劇というと「水戸黄門」とか「暴れん坊将軍」とか「鬼平犯科帳」とか。
時代劇と、侍映画、チャンバラ映画と書き方を分けたけれど、何が違うのかな。
とりあえず、「侍タイムスリッパー」は侍映画かな。
チャンバラ映画は「SF~サムライフィクション」かな。
劇場で観たかったけれど、タイミングを逃してアマプラで視聴したけれど、やはり大きなスクリーンで観たい映画の一つ。
同時に「太秦トワイライト」も見直してみたくなった。

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ちえべ

4.5信じるものの為に全力をつくす

2025年4月26日
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@R3X

4.5斬新な時代劇?

2025年4月23日
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鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

斬新

侍がタイムスリップするというSF映画だと思って見はじめましたが、これは新しい形の時代劇ではないかと思いました。
会津藩と長州藩の侍の真剣な斬り合いなかなか迫力がありました。お話はSFコメディで笑いあり、涙ありでした。久しぶりに良い時代劇を見たと感じました。

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よっちゃん

4.5峰 蘭太郎さん

2025年4月21日
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鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

興奮

好きなシーン
”斬られ役歴60年”の峰 蘭太郎さんが山口 馬木也さんに切られ役の立ち回りを教えている
シーン。
ラストが粋。

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miharyi

4.5噂には聞いていたが…

2025年4月20日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

癒される

たまたま付けた配信でこの作品がやっていて、遅ればせながら観てみた。

どこでも評されているが、山口馬木也さんの生真面目さが心に刺さるのか?本当に良い。
他にも吉本新喜劇のような住職夫妻、所長井上さん。
落ち着きあるベテラン殺陣の関本さん。
時代劇あるあるのヒーロー役、心配無用之介。

死を覚悟(錯覚)した高坂新左衛門が走馬灯のように人生を振り返り「おもしろき人生だったのう」のシーンに涙が出た。
今の時代とは桁違いの不便さの中で生きて、なんと素朴なのか。
何でもある今の時代は不足ばかり感じてしまう。
途中で出てくる論語にも通じている。
笑いもあるがこの映画から諭されるものもある。

撮り方がとか、音響がとかの批評も見るけれど、私には心に刺さり、何度も配信を再生している最中なのである。

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ウサギ
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