劇場公開日 2024年8月17日

侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価

全1048件中、1~20件目を表示

4.0夢ある受賞!自主制作作品から第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞の快挙!!

2025年3月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

自称映画好きなワタシ。
2024年の映画業界を静かに時に熱い視線で見守ってきたつもりだった。今年もいい映画をたくさん観て心から満足していた。楽しみにしていた日本アカデミー賞授賞式。横浜流星くんの主演男優賞、大沢たかおさんの助演男優賞、河合優実ちゃんの主演女優賞、吉岡里帆ちゃんの助演女優賞とここまでは予想通り🧐
しかし、最後にそれはおこったのです。唯一私がノーマークで未鑑賞であった「侍タイムスリッパー」がなんと最優秀作品賞を受賞したのだ。てっきり「正体」か「夜明けのすべて」の2択だと決め込んでいた。
ええっ?!ええっ?やらかした…。
どうして見逃したんだろう???
しかも調べれば京都発の自主制作映画だという。ノーマークで未鑑賞であった自分を今更ながら猛烈に反省した。無意識ながら、時代ものはスルーするクセが祟ってしまった😭

気を取り直して本日遅ればせながら
いざ、禊の鑑賞でござる⚔️

感想は
はい、優勝🏅

いいものはいい。理屈じゃなくとりあえず一度ご鑑賞あれ🫡
映画の原点みたいなものをこの作品に観た気がしましたよ。脚本があって、演じる人がいて、それを撮る人がいて。シンプルにいえば、それだけで十分なのです。話はありがちな設定ではあったものの、笑いや涙を交えて終始飽きさせない130分でした。シリアスではなく、コメディに主体を置いたのが良かったと思う。
監督・脚本・撮影・照明・編集もろもろを担当し、自身の全てを賭けてこの作品に向き合い結果を手に入れた安田淳一監督本当におめでとうござます🎉まだまだ日本映画業界も捨てたもんじゃありませんね!こういったインディペンデント映画が最優秀作品賞を受賞できるという事実に夢が広がります。

コメントする (0件)
共感した! 30件)
ななやお

3.5笑いと涙とメッセージ性がしっかりとある作品

2025年1月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

見る前は、侍が現代にタイムスリップしてきて、現代とのギャップにドタバタとなるコメディかなと思ったら、予想通りのコメディ要素はあるものの、しっかりとしたメッセージ性も高い作品だった。

時代劇が廃れていく寂しさは、朝ドラの「カムカムエブリデイ」も描かれていて、世の中栄枯盛衰だから致し方ないよなーと思ったけれど、現代の人たちの視点ではなく、あの時代を生きた侍に時代劇を演じさせることで、より一層の寂しさが募ると同時に、申し訳なさみたいな感情が芽生えた。
また、当事者の彼らの視点だからこそ、現代にあの時代の皆の想いを残したいという気持ちの強さがより伝わってきて、涙腺が刺激された。

幕末の志士たちは、新政府軍と幕府軍に分かれて各々の信念のもと戦ったけれど、どちらが正しいというわけではなく、ただその時貫いた信念が今に続いている。会津藩の高坂にとっては辛い事実でも、今日本は争いのない平和な世になっているし、良い国にしたいという彼らの願いは叶えられているんだよなと思った。

インディーズ映画あるあるで、俳優さんは皆さん初めて見る方々でしたが、主演の山口さんの演技がとてつもなく良かった!わざとらしくなく、本当に侍がタイムスリップしてきたような動作や話し方で驚いた。周りの方々の演技がわざとくさく見えてしまうほど。
また、劇伴や効果音がちょい古典的でダサいのは笑ってしまうw
カメとめの再来言われていて、ずっと気になっていた作品だったので、見れて良かった!

コメントする (0件)
共感した! 22件)
AZU

5.0純真無垢な昔堅気の映画野郎

2024年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 79件)
猿田猿太郎

4.5昔の人が生きた時代の延長線上に私たちの現在はあるのだ

2024年9月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 19件)
共感した! 157件)
momokichi

3.5山口馬木也に主演男優賞をあげたい

2024年9月30日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 2件)
共感した! 144件)
村山章

4.5廃れゆく時代劇と日本人スピリッツへの思いが溢れる

2024年9月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 2件)
共感した! 108件)
清藤秀人

5.0泣いて笑って

2025年3月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

久しぶりに映画ってエンタメだよねと思えた
いつの間にか私も還暦に近づき 年寄り好みになり 時代劇ものは観たくなり見逃していたこれを見れた 色々スバらしい👏 日本アカデミー獲った? いやアメリカの獲っても良くない! アノーラの監督も好きだけど今作ではないよな
とにかく 後れ馳せながら観れてよかった! 上映してくれたシネマロサも昭和の香りしてよかったです

コメントする (0件)
共感した! 1件)
U-TA

5.0やっと観られました!

2025年3月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

興奮

徐々に人気が出てきたころ、遠方の映画館で公開されていて、行きたかったのですが
結局観られずにいました。
でも、日本アカデミー賞を受賞したおかげで(?)アマプラで観ることが出来ました!

結論、とっても面白かったです!

笑いあり、涙あり、ハラハラドキドキもあり、
本当に良かったです。

最後のクレジットで安田淳一監督の名前が、いたるところで出てくるのを見て、
監督の大変さが少しわかったような気がしました。

私は映画界のことは詳しくありませんが、
この映画はインディーズ映画としては「カメ止め」以来の大ヒットと言われているとのこと…では逆に、埋もれていく作品はいくつあるのだろうかと、思いました。

映画の中でも、優子ちゃんが忙しい中、シナリオを書いて監督を目指していました。
若き(若くなくても)才能が、開花し夢が叶うってことは本当に素晴しいことですよね。

作品そのもが面白いはもちろんですが、
このような映画がヒットし、日本アカデミー賞を受賞することは、
夢は叶うんだって、証明になります。

映画界の発展を心から祈ります。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
Usako

4.5著名俳優がいなくても、人物描写抜群の面白作品は作れる見本!

2025年3月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

いや~評判通りの面白さ♪ 楽しさ♪
顔が歪むぐらい笑ったシーンも、もちろん目が潤むシーンも♪
現在170館で上映中作品がまさかのアマプラ無料配信にビックリだが、自主制作作品と知り、尚驚く!

レビュー前に是非この↓動画をyoutubeで検索して見て下さい
(動画 6:00 位~)
「侍タイムスリッパーを語ります^o^ ゲストは山口馬木也さん」
カナダファンタジア国際映画祭での上映シーン
(作品内容は分からない様になってます)
海外の観客が、日本語上映(英字幕)作品でこれほど笑って、拍手(上映中も)する事は奇跡!
160作近くのエントリーがある中で★観客賞金賞を受賞している。

出演者=冨家さん自身のyoutubeチャンネルで、山口馬木也らと公式インタビュー等では見せないフランクな姿勢でのトークが見れる。
冨家さんは、変な賞よりこの賞(観客に一番ウケた証)が一番嬉しいとのコメントも♪

物語は是非ご覧を。
私が特筆したいのは、出演している全ての役者が個性派揃いで、影の薄い方は「0」。 しかも私が普段一番厳しく見ている人物描写も抜群。
俳優ありきのキャスティングではなく、役柄優先主義でのキャスティングという事。

例えば、住職の妻役= 紅萬子さんは何役でも出来る万能タイプではないが、"大阪のおばちゃん"をやらせたらピカイチで、日本の映画界で五指に入るのではと感じる位巧!
(舞台挨拶などのトークもあのまんまの人だった♪)

女助監督役= 沙倉ゆうの 優しさ溢れる癒やし系だが、素の時(ツベ動画等)もあのまんまなしゃべり方で一緒の演者も本当に癒やされてる。 要するにドンズバキャスティング。

殺陣師範役=峰蘭太郎さんは現在76歳の現役殺陣師で、
高橋英樹さんから指名が入る位の腕前。 今作一番のいぶし銀的存在だが、ユーモアを醸す演技も巧く、主人公との練習シーンでは、笑い涙が出る位ここ数年で一番笑った♪

主演=山口馬木也は名前も初めて知ったが、腰が低く何にでも懇切丁寧な今役にピッタリ(普段トークを見る限り本人の人柄に近そう)
が、私には演技的にまだ一流ではないなと感じる点が。
冒頭の待ち伏せシーンでは視点が動き過ぎ、現在へのワープ後街を歩く時の困惑表情もややぎこちない。
ブルーリボンでは主演男優を獲れたが、日本アカデミーでは最優秀男優を逃したのはこの辺りの演技が見抜かれてるのかも・・。

今作で一番!と来たのが、最優秀助演男優を獲った
仇敵 風見恭一郎 役= 冨家(フケ)ノリマサさん。 相手を包み込む様な寛大さも有し、殺陣時に頬を膨らませフーと息を吐くシーンには心身共に途轍もない気迫を感じた。 こんなに "侍役" が巧い人がいたとは♪
だが、彼の経歴を見て驚く。 大河ドラマ等の時代劇には多数出演しているが、「劇場公開映画」では今作が初めての "侍役" のようなのだ。
日本の映画界はアホか!
人気だけで実力が伴わない役者を使うより熟年映画ファンが唸るような、こういう人をなぜ使わない!

客寄せ的に人気者を使うより、無名とまでは言わないが本当に巧い人を適材適所で使って、イイ作品を作ればその何十倍もお客を呼べる事を今作が証明している!

さらには大通りのエキストラさんでさえ、東映撮影所が全面協力した為、台詞のない方まで存在感がある♪
東映の重役さんが本作の脚本に惚れ込み、撮影所の使用はもちろん、技術スタッフ派遣・小道具使用料まで通常の半値以下のギャラで協力したらしい。
そして協力するなら「東映」の名に恥じぬよう匠仕事を皆こなしたそうだ。
主人公のチョンマゲも、本当に剃っているかの如く見事な床山さんの仕事ぶり!
作品の本編以外でも浪花節的物語が♪

米アカデミー賞が評価真っ二つの様な作品にここ数年「作品賞」を授与しているのに対し、日本アカデミーは多くの点で本当に面白い今作に最優秀を授与したのは英断に感じる。

制作中に資金が底付き、監督はなんと自分の車を売ってまで工面したらしい。 なのに演者には気分良く仕事をしてほしいとグリーン車を手配する事も・・
く~~泣けるね♪
3000万未満の制作費で、もう10億近い興行収益を上げているそうなので、一人12役ぐらいの働きをした安田監督も次作では資金に余裕が出来るだろう♪
(超のつく低制作費を考慮して★はオマケ気味に♪)

将来、嫌な事を忘れたい時に見返すのもいいかと。
オススメ♪

コメントする (0件)
共感した! 2件)
レオン

0.5かなりつまらない

2025年3月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

ステレオタイプの歴史観とテーマ、これまた典型的なキャラ設定のタイムトラベラーもの、なぜこんなに評価されているのか謎です。制作費が安いので安っぽく、ノスタルジーといいますが、全く何も感じません。過去のトラウマから痛飲をするお決まりのパターンで、ステレオタイプの不良に絡まれ、叩きのめされます。あんな酷い若者は本当にいるのでしょうか。ご都合主義のシナリオで、コメディーというかエスプリの聞いていないつまらないコントです。100年に一度の酷い映画でした。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
kaju

4.5評判通りの良い作品です 日本映画界の宝物のような作品 とても楽しか...

2025年3月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

興奮

評判通りの良い作品です
日本映画界の宝物のような作品
とても楽しかったです

コメントする (0件)
共感した! 3件)
あすパパ

5.0こういう俳優さんにもっとフォーカス当てて〜

2025年3月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 5件)
井も

5.0これぞ本物の"映画"。

2025年3月24日
iPhoneアプリから投稿

素晴らしすぎた。
完璧な映画でした。
見たら最後、愛さずにはいられない。
そんな万人向けの作品でした。

笑ってる途中で泣かされ。
泣いてる笑わされ。
こんなに無我夢中で楽しめる作品、年に1本あるかないかだと思います

ジャンルは「時代劇コメディ」との事ですが
いやいやいやいや、そんな枠に収まりきらないくらい、多層的な作品でした。
日本の歴史、侍の栄枯盛衰、時代劇ブームの終焉と復権。
射程が長く、それでいて深い。

人が人を斬っていた時代。
そんな時代が終わりを告げ、大衆娯楽として時代劇が生まれ。
その時代劇すら、もはや忘れ去られそうな現代。
だからこそ、本作のような映画が人々の心に刺さったのだと思います。

過去の人々の営み
悲しみ
苦しみ
喜び
憎しみ
そんな悲喜交々を後世に伝えるメディアとしての映画。
そしてその映画という仕事に携わる人間ひとりひとりへのリスペクト。
それらが頂点に達してのラスト。
涙なくして見ることはできませんでした。

この作品に生きる人々のその後を想像させる幕引きも素晴らしかった。
尽力したスタッフ陣に感謝。

主人公が泣きながらケーキをおほばるシーンには泣きました。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
ジョイ☮ JOY86式。

2.0社会の闇

2025年3月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

映画の世界、時代劇の世界は男性中心で動いていることがよくわかる作品でした。落とし所が安易だったのは残念でしたが、あとは楽しく拝見できました。時代劇が好きな男性が喜びそうな内容かとも思いました。次回、もっと頑張っていただきたいです。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
いざ行かん

4.0ほっこりとした"真剣"

2025年3月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

単純

存在は知っていたがなんだかアンテナに引っかかってこず、
アカデミー受賞→配信解禁後の鑑賞という後乗りっぷりですみません。

悪く言ってしまうと、目の粗い異世界転生ものの様な話。
ギャグも古いし前半の展開もベタだし。指摘されているように、高坂が現代社会に溶け込むまでの色んなことを端折っていてご都合主義的にも見えるし…後半は少し意外性があったけど、不自然なシーンもたくさんあるし…

いや、でもしかし。
良かったんですよね。

コメディシーンは見ていて和んだし、後半の展開にはちゃんとドキッとしたし、ラストはしっかり白熱した。各論で挙げるとそんなにいい映画に見えないんだけど、少なくとも見終わった後、いい気分になれた映画だったんです。

一つは、やっぱり高坂の人柄でしょうか。幕末からタイムスリップしてきたわけですから、当然今の世の中とは適応しない。

ショートケーキひとつに感動して、世の中に争いごとがなくなり豊かになったことを喜ぶ(後から加筆ですが、これがただ「ケーキうまいっすね」という感想だけなら印象変わってたかも。こういう「ジャブ」みたいなセリフの積み重ねもまた、この映画の魅力を作っていると思いました)。

もう誰も好き好んでやる役ではない「斬られ役」に対する真摯な姿勢。高坂のやる事はすべて真剣。こういう人って往々にして、周囲からはしんどがられ、まさしく「あいつ武士だもん、息苦しいよ」(スラム⚪︎ンク)と言われる。
でも、高坂の所作や受け答えからは、他者を尊重する姿勢や物事の正しい捉え方みたいなのが漏れ伝わってきて、重さやいやらしさがない。だからこの人がどんな感情であっても、周りはなんだか「ほっこり」している。

そして、そんな高坂の周りにある人もまた優しく、人柄のいい人ばかりで、悪人が登場しない。「ちょうどよさ」を描くことに対する丁寧さ、が自分がこの映画に感じた気持ちよさなのかも知れません。

ホントにちょっとしたシーンで印象に残った(ちょっとしたシーンすぎて何回か巻き戻してしまった笑)んですが、監督に「お前の殺陣、なんか違うな」と問われ「自分は本身を持つことが多いので、竹光でどうやって重さを出そうか考えていた」と答えるシーン。この辺りの繊細さは、なんだか刺さりました。時代劇なんて全く知りませんが、ほえ〜そういうもんなんだ、とやけに納得感を持てるシーン。この映画のこだわりはこういう所に使われているんだろうなと推察します。

特に変わった話じゃないし、背景知識なんか全然知らないのに、なぜか見終わった後に気分が良くなっている。もしかすると、この話のこうした構造そのものが「時代劇」なのかも知れない。そんな感覚で作り手の方はこの映画を作ったのかなぁ。

時代劇に対する愛情みたいなのは、正直自分が疎すぎて全く判別つかなかったのですが笑、素朴な感覚としてはそんな感じ方をしました。

色んな背景があるようなので、他の方のレビューを読むのもとても楽しみ。純粋にとても楽しめる映画で、老若男女におすすめではないでしょうか。

コメントする 1件)
共感した! 24件)
BD

4.5多分同じような映画やドラマありそうだけど 何か違う感じがする 日本...

2025年3月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

多分同じような映画やドラマありそうだけど 何か違う感じがする 日本映画をあまり見ないので役者も私にとっては新鮮味があった 同じ顔ばかりではつまらない

コメントする (0件)
共感した! 5件)
hoo

5.0From Kyoto with love

2025年3月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

幸せ

萌える

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 8件)
ローランド山

4.0「カメラを止めるな!」のブーム再来!?

2025年3月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

幸せ

幕末の侍が現代にタイムスリップする。
こんな手垢がつきまくった題材を、しかもほぼ自主映画で制作。
監督の貯蓄がそこを尽きかけたんだとか。

こんな大博打にも等しい映画が、蓋を開けてみれば大ヒット。
まさにミラクルというかドリームというか。

この映画を観たら、シンプルに「時代劇」というものの見方、価値観が変わると思うんです。

この愛と敬意と、映画的面白さが、多くの人の心に届き、
結果これほどの大ヒットとなり、更には第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞まで成し遂げたのはそこが理由なんじゃないでしょうか。

コメディ映画が受賞というのも、歴代ではかなり珍しい結果となりましたね。

コメントする (0件)
共感した! 8件)
ガッキー

4.5今を生きる侍

2025年3月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

時代背景
作中登場するガラケー
時代背景が2007年ごろになっていることで、当時の作品かと思っていたがごく最近の作品だった。
しかしなぜ現代を2007年ごろにしたのだろう?
携帯電話がガラケーの時代
いまでこそ時代劇というものが再認識されている背景があるが、当時は廃れる一方だったのだろう。
その復活の理由としてこの物語を置いたのかもしれない。
特に「SHOUGUN」によって今世界中が時代劇を注目している。
その背景こそ、本物の侍の力によるという設定はなかなか興味深い。
そのためのSF
そこに利用したのは、2001年にティム・バートン監督によって制作された「PLANET OF THE APES/猿の惑星」の型
チンパンジーが初めて宇宙へ行く話
そして起きた時間差でのタイムスリップ
これをこの作品の設定にした効果は非常によかった。
幕末の侍が現代へやってきた場所が京都撮影所というのも素晴らしい。
主人公新右衛門は徐々に自分の現在地を理解していく。
現代人であれば必ずあるはずの狼狽
しかし侍は狼狽えながらも自分自身にできることを探し始める。
自分自身に起きたことを他人にも話さない。
そしてこれが自分自身に起きたことであることで、他人に余計な心配をさせないまま自分で身の振り方を考える。
何もかもが驚きの連続でありながらも、自分自身を見失わない。
そして見つけた仕事が斬られ役
殺陣の稽古でどうしても師匠に勝ってしまうシーンは面白かった。
やがて巡ってきたチャンス
そしてまさかまさかの時間差 30年
果たせなかった藩命と変わってしまった世の中
敵同士の静かな会話
しかしどうしても折り合いがつけられない主人公
殺陣に使用する真剣
そこにあったのは殺陣ではなく試合
試合に勝った新右衛門は、最後に自分の中の葛藤を斬ったのだろう。
この二人のことは誰も知らないという設定もまたよかった。
そしてオチには、さらに時間差でタイムスリップしてきたもう一人の侍
おそらくこの三人の侍が日本の新しい時代劇を作り上げていくのだろう。
本物故に演技にスキがない。
見るものを驚かせる。
「拙者には何も失うものなどない」
この意気込みこそ新しい道を開拓する力になる。なったのだろう。
侍とは常に「いまここ」を生きている人物
そして、
「今日がその日ではない」という葛藤と適応しようとする人間味あふれる言葉
中々素晴らしい作品だった。

コメントする 2件)
共感した! 47件)
R41

5.0映画は娯楽

2025年3月23日
iPhoneアプリから投稿

この映画を知ったのは、TVでの監督インタビュー?
自費制作?もう資金が底をついたのに、映画がヒットしてお金が入ってこない。上映させているうちは入らないんだ。なんて言っていた頃。
監督の収入はどうなったのかしら。私が鑑賞できたのだから、まだ見入りは無し?
映画鑑賞中からもう拍手喝采。久しぶりにおもしろい映画を観た。純粋にまっすぐに、映画ってこれでいいじゃない。
最後の真剣で向かい合うシーン。どんなオチになるのだろうと、ドキドキよりワクワク。
想像を超えたオチでした。

コメントする (0件)
共感した! 9件)
emukocyan