ラストマイルのレビュー・感想・評価
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ディレクターズカットあるかな
お祭り映画。乗るしかない、このビッグウェーブに。
色々ネタバレ喰らう前にと、公開早々行ってきました。
なのでうろ覚えの部分もありますが…。
野木さん脚本って感じのストーリーでしたが、なにしろアンナチュラル、MIU404も絡めなきゃいけないし、諸々の制限の中、浅く広くな感じになったのはしょうがないかなーと思いました。
ディレクターズカットとかでるかしら。
お祭りとして楽しめる人にはいいけど、他作品見てなくてこれが初見だとかなり補強が必要かなと思いました。(野木さん作品のいいところ、察して自分で気づく、余韻でそのキャラのその後を想像する、というところが、この作品では全体的に駆け足なのでちょっと初見では難しいかも…)
あと、最初の被害者のご遺体の解剖がなかなか回ってこない的な話で、テレ朝系サスペンス、刑事ドラマ見てる人にはなんとなく、あーこれは…と勘づくところあるんですが…、ものすごく気になったのが、親も亡くなり、本人植物状態の人物の家賃、誰が払ってんの…。ネタバレになるけど、途中で最初の被害者ってもしかして?と思ったけど、彼の部屋の捜索で、あー、きっと彼女が家賃払ってるんだし、もしそうだとしたら解約したりもするだろうからないか…と思ったら、やっぱりそうなの!?と…。
あの部屋は誰が家賃払ってんの?本人あの状態で関係者誰もいないのにこれからどうなるの?とどうでもいいことかもしれないけど、こういうところちゃんと納得いく説明が劇中でほしかったです。
(あったとしたら見逃してます。すみません。)
犯人は天、地、どこから、この結末を見ているのか
ラストマイル、アンナチュラル、 MIU404のドラマはどれ見たことはなかったのですが、映画のムービーを気になっていたので観てきました。
巨大流通センターという場所が舞台、爆弾が仕掛けられた、犯人探しが始まったけどなかなか進まない。
やっと見つかったと思ったら五年前から植物状態、犯人ではない、では真犯人はどこにいるのか、それがわからないのは最後になってからだけど、その過程の間でも色々な問題が浮上してくる。
爆弾を見つけるために流通を一旦止める、それは正しいことだけど、弊害も出る。
ものを買って届くのを待っている、物流というのは、それだけではない。
犯人は亡くなっていた、でも彼女は結末を自分の目で確かめることはしなかった、自分の成功すると思っていたのか、正直、そこがやりきれない。
「馬鹿なことをした」とつぶやいた彼は追い詰められて、楽になるには、これしかないと思っていたのか、残された家族、恋人のことは考えなかったのか。
仕事で追い詰められて、楽になりたい、道が、一つ、これしかないと思ってしまう。、
逃げ道が見えなかったのか、探す気力もなかったのか。
警察は犯人探しに必死になっている、流通センターは混乱、荷物を受け取る人は疑心暗鬼になって配送センター、配達する人間も必死になっている。
皆が必死になっている姿を犯人だった彼女は死んだ後、どこから見ているのか。
犯人が悪い、悪人とは単純にはいえない内容です、でも、被害にあった人もいる。
最後、犯人と爆弾は見つかった、普通は、これでめでたしで終わる筈。
でも流通、配送センターがなくなったわけではない。
亡くなった人間、去っていく人間を引き継ぐ人間はいる。
同じことを繰り返さない、事件が起きないと言えるだろうか。
ラストマイルは最後の部分、でも人が生きてる限り、途絶えることはないのだろうと思ってしまった。
どちらかのドラマの劇場版ではダメなんですか。
テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」が同一の世界観で登場するというありそうでなかった設定です。しかし、これがどっちつかずでむしろ薄味になっています。
物語としては、アメリカに本社を持つ世界最大のショッピングサイト・DAILY FAST(デイリー・ファストの物流センターから発送された荷物が爆発します。事故なのか事件なのかとなります。それに翻弄されるセンター長の舟渡エレナと部下の梨本孔が主人公となっています。自社から発送された荷物が原因とはいえ犯人に脅されているわけでもなく事件に関わっていく展開は強引に思います。あくまでも業務に支障を起こさないように会社利益を維持するが為にここまでするのかとなります。ただこのセンター長の舟渡エレナのピンチをチャンスに変える発想力、行動力というのはなるほどと思わせてくれます。
「アンナチュラル」「MIU404」の登場人物が絡むことはなく、それぞれで事件に関わっていますという程度であまり意味をなしていません。
話のベースは現代の物流システム、下請けいじめ、低所得といった問題に焦点を当ててはいますが、あまりにも露骨に訴えているので、娯楽的な要素がありません。そして爆発による緊迫感やサスペンス要素が感じられません。予算不足もあるとおもいますが、テレビドラマのスペシャル版レベルでした。
ただ満島ひかりの演技力は素晴らしいと思いました。
やはり米津玄師だよりか!
アンナチュラルはΓレモン」のヒットで後から知りアマゾンプライムで全話鑑賞miu404はテレビで3話位鑑賞このチームのファンではありません。物語は中村倫也演じるショピングサイトの運営マネージャーの自殺が物語の発端その恋人が逆恨みで商品に爆弾を仕掛け、満島ひかりと岡田将生が謎に迫る緊迫のストーリー。アンナチュラルとmiu404のキャストは顔見せ程度、観客としては物語追うよりもいつ爆弾が爆発するかとハラハラドキドキ、映画的に演出がとうとか編集がどうのこうという映画では無い(満島ひかりのアップ多すぎ)鬱病で自殺した運営マネージャーと恋人の2人をマイノリティーとして描いてるけど共感する所無く火野正平(演技なのか、素なのか怪演)がラストマイルの意味を話すけどそれも弱い。米津玄師の主題歌Γがらくた」に作者チームはダメ出し出したとか、歌は曲調と詞で分かるけど映画って難しい。米津玄師のMVがよほど共感する。軒貸して母屋乗ったられるか。
面白かった
ドラマは見ないのでクロスオーバーなども気づかず。登場人物が多いなぁと思ったらそういうことか。同軸見なくても問題なし。
火野正平はいい味。満島キャラのような物言いは苦手で阿部サダヲのようなキャラが身近でキレるくだりは共感できる。
〆の為の伏線が色々あり工夫されているけど、犯人が偽名使って自爆ってあたりはちょっと足し算が余計だったような気がする。クロスオーバーの為に必要だったのかな?ロッカーに書いてあった記号もイマイチピンと来なかった。業界人に無関係の人間にもわかるよう、大事なことなので2回言いました的な強調があってもいいかな。最後の親子も最後のために用意されてました感がちょっと変だった。
130分は少々長く感じたけど変な間延び感もなく不要な恋愛エピもなくテンポ良く進んで面白く観れた。
プロットなど基本的に王道な感じの作りだと思う。
面白かったが、突きつけられる…
「アンナチュラル」も「MIU404」も大好きで観てました。
監督の塚原さん、脚本の野木さんも大好きなので、期待しての観賞です。
面白かったのですが、考えさせられる内容でした。
まさに、社会の構造、上から下へと皺寄せがいき下流にはお金が流れない…。
一見悪者にみえる五十嵐(ディーン・フジオカ)だって、アメリカ本社からの指示におびえている。
なんか、本当にきついな~って思いました。
トップの人だけが儲かっているんですよね。
最後にストを起こして、単価が上がったけど
末端の人にとっては、焼石に水程度の値上がりでしたが、
本部からしたら16億円の支出。
またこれも、そっか~と考えてしまいました。
とにかく、総合的には楽しかったです。
ドラマの役者さんたちもちょっとずつ見られたし、
エレナ役の満島さんもとっても良かったです。
阿部サダヲさんも最高でした。
チョイチョイちりばめられた、さまざまな家族の話も面白かったです。
また、パンフレットの袋とじが斬新でした。
最初、製本ミスかと思ってしまいましたが、ちゃんと切り取りの印があったので、
「あーあえてなんだ~」とわかり、
帰宅後開いてみたら、内容に納得致しました。
最後に、
センター長になった孔君(岡田将生さん)が、病まないことを願います。
業界は違っても働く人には観てほしい映画
ドラマファンで興味を持ったところからの、物流問題を織り交ぜた社会派っぽい題材!
※ネタバレ注意※
ストーリー展開が巧みで、センター長が犯人なの!?ってドキドキしちゃいました。
予告では触れていませんが、過労により自殺をはかり植物状態になった男性が発端で5年後に起こった事件という設定。
満島ひかりさん演じるセンター長も過去にメンタルをやられ3年の休職から復帰という設定。
物流問題以外にも、過労死問題も題材になってました。過労によるメンタル不調は今も昔も大きな問題ですね。
映画ではエレナと羊急便の八木さんの英断で、良い方向に的な流れですが現実では起こり得ない展開。
現実は残酷です。
犯人である婚約者が責められてた理由とか、4年前にセンター長と出会ってた設定のあたりとか、若干省略されていて、ん?と思う部分もありましたが、婚約者が自殺未遂して恨んでたってことがわかればストーリー的には問題ないかなという感じです。
印象に残るのは、マジックワード「カスタマーセントリック~全てはお客様のために」という言葉の恐ろしさ。勤め先に、デイリーファスト社に掲げられた方針の数々と、ほぼ同義の社訓があるのでなおさらかもしれません。
海外本社から、現場、下請け、顧客まで、登場人物の誰かしらには共感出来るはず。
上手く現実味が表現出来ているので、優秀な映画だと思いました。
タイトルなし
見ている途中、筋の構造からある作品を強く思い出したのだが、それが何だったのかが鑑賞後に思い出せない、と思ったけと1週間経って思い出した。機動警察パトレイバー劇場版だ。
アンナチュラルにはリアルタイムで大ハマりした。詳しいスジやディテールは覚えていないが、Lemonの歌詞に同期したシリーズのクライマックスには本当に痺れたのを記憶している。一方MIU404にはハマれず途中下車。本作をきっかけに配信で全編鑑賞。志摩の伏線の張り方に感心はするもハマるまでのことはなかった。
そして本作。作劇は2時間の枠の中でいくつかの謎といくつかのスジを引っ張ってまとめてくれました。映像はピントを奥の方に送るなど細かいイースターエッグ的なことを何箇所かでやっていて、いずれ解読編を読んでみたいてす。
役者、満島ひかりに岡田将生にはどちらも好きで不満はないけど、ちょっと美形すぎだなぁ。
うーん…
何となく「フードインク」思い出しましたね。あとはマダガスカルのバニラビーンズとか、マイカとか、カカオとか。最近のデ◯◯ニープラスの規約問題、過去には和◯とか電◯の過労死問題…
考えれば考えるほど分からなくなる。資本主義下で私たちはどうすれは良いんだろうか。
満島ひかりのセリフにあったように私たちは「世界中でいつも誰かがたくさん死んでるのに大騒ぎしても仕方ない」「自分の知らない人だし関係ない」って意識で欲望のままに生きてて。何だかんだ言っても結局送料無料の方がいいし、商品到着は早ければ早いほどいいし、映画を観た後もポチッとお買い物しちゃいますみたいなところ。それを今日から変えられますか?って言われても変えられない。でもこのままでいいわけじゃない。
作品自体はよく出来てて、テレビドラマっぽかったです。踊る大捜査線みたい。ご都合主義的なところはあって、実際にはこんなことが起きたら満島ひかりのノリが軽過ぎるし、普通は会社って辞令が出るし、新しい上司が何者か分からないなんて無理のある話という気がします。実は岡田将生がホワイトハッカーだったとか漫画的で、海外で注文してそんな早く届くか?とか言い出したらきりがない、?なとこもあるんだけど、でもちゃんと飽きないように盛り上げてまとめられていて、社会問題を提起しているところが非常に良かったです。
作品の要のシーンは阿部サダヲのセリフだったと思うのですが、刺さりました。「俺だって最初は誇りをもって…」からのくだりの場面です。何年も社会人として働いてきた大人たちには、特に胸に迫るものがあると思います。
どの荷物が爆弾かという緊張感はあるが…
大手通販サイトから出荷された荷物に爆発物が紛れ込んでいた――!
という衝撃的な予告ですが、その割には見た後の印象はいまいちすっきりしませんでした。
まず犯人の動機はわかるのですが、その目的のための手段が爆発物による無差別テロというのは動機と犯行の関連性が弱いかなぁ、と。犯行によって間接的に目的を達成するぐらい?
主人公の舟渡エレナの言動も一貫性が乏しく結局何がしたいのかあまりよくわからず。
そしてドラマの「アンナチュラル」と「MIU404」の登場人物がゲスト出演していますが、彼らが出てる意味はあったのかなぁ、と素直に疑問が。
大勢が利用する大手通販サイトのどの荷物が爆発するかわからない、という緊張感はあって、犯人の犯行手段を解き明かしていくサスペンス要素もあり、また日本の物流の抱える問題にも触れているのですが、人気ドラマの登場人物も出していろいろ詰め込んだ割には何をメインにして描きたかったのかがぼやけてしまったかなぁという印象でした。
面白かった
アンナチュラルは視聴しており、同じ脚本家、監督と言うことで期待してみました。
結果として、期待通り面白い映画でした。
二転三転する展開も面白かったし、小ネタも効いていてドラマシリーズのファンは楽しめたんじゃないでしょうか。謎解きの課程は、まさにドラマシリーズを彷彿とさせました。
また、最近の社会問題である配送の現状も扱っていて、その点も面白かったと思います。
ただ、見終わってみるとなんとなく薄い印象を受けます。
ロッカーの遺言(?)の意味もきちんと説明されてなかったと思うし、エレナが何故あそこまで売り上げにこだわったのかも今ひとつ分かりませんでした。
最後の爆弾を上手く処理したところで終わってもよかったかな?
ふさわしい評価と報酬ってどこにあるのかな。
くべくん、法医学じゃなくて生きてる人の方に行ったってことかな?それとも生きてる人の方(って臨床でゆえばええの?)で研修中とか?
アンナチュラルの白井くんだっけ?
許されるように生きろ、の先を垣間見れてよかった。バイク便のお兄さん。
金森さん顔映った?パソコン分析したんだろうけど目に付かなかった!
前田旺志郎さんが水上ナントカくんの位置にいたね。
宇野祥平さんの元の仕事だったひのもと電気?の製品がええ仕事した。あれはよかった。
アンフェアの小久保みのある羊運送のヤギ(八木なのに山羊に聞こえるw)さん、お疲れさん。あーやって販売元から日々脅されて持ち出しで業務させられたんじゃたまんないね。
エレナは配属たった四日で解雇。すげーな。
150円の配送料が170円になって、ドライバーの懐にどれだけ入るのかな?200個届けて4000円。
デイリーファストでは働きたくないねぇ。
新自由主義のなれの果て、大きな仕組みの一部である、取り替え可能な安価な部品であるわたし。
主体的な自我に見合う、客観的でふさわしいと思える評価や報酬って、どこにあるのかなって思う。
いや、評価や報酬で、自我は満たされうるのか、そもそもあやしいのかも。
だったら何を目指して生きる?
死ぬまでの暇つぶしにしては、美しき虚構がチラついて、暇つぶしに罪悪感を抱いちゃう。難儀なことよ。
ぼんやりとそんなことを思いながら見た。面白かったです!
豪華キャスティング、アクセル全開で面白かった、動機はウーン?
開幕からずっとトップアクセル状態で面白かったです。
事件がおきてるのに、営利企業あるあるや、社内政治とか見たくもないものもたくさんあったけど(笑)
(面白かったところ)
繰り返しですが、疾走感というか、これぞエンターテイメントって感じでストーリー展開するので2時間があっという間でした。理屈なしに面白かった。
(イマイチに感じたところ)
話題作りになってたアンナチュラルやMIU404の世界観はぶっちゃけなくても良かった気がする。
特にMIU404は若干おちゃらけ?で雰囲気壊しとまでは言わんけど、ちょーっと映画をドラマに引きずり下ろし感があったので、どうなのかなぁとか思ってしまった。
一方でMIU404自体は未試聴なので、興味を持ってしまい、まんまと思惑にのせられてるが(笑)
(?なところ)
犯人の動機が?というか動機はいいとして、復讐のために無差別やるかね、、、。よほど会社自体を狙うのではと思った。
あと最後の爆弾が予想付きすぎてしまって、もうちょっとなんかなかったのかなとも。
(これ言っちゃおしまいだけど)こういう事件起きた場合、無条件でセンター閉鎖なんじゃないの、と思ったり、全体を通じてけっこうガバガバで、そういうのが気になる人には向いてないかも。
ただ、そういう細かいのぬきに疾走感あるエンターテイメントとして面白かったです。
しかし別の方も述べてましたけど、珍しく漫画原作でもない、小説原作でもないオリジナルの映画、ということでよくもまぁこんなに豪華なキャスティングできたなぁと思います。
面白かった!
邦画特有の良い所を詰めに詰め込んだ大傑作
塚原さん有難う
野木さん有難う
アンナチュラルもMIU404も鑑賞済なんなら当時刺さりまくった忘れられない2作
ドラマであれだけの大作が作れたならば、わざわざ映画館に行かなくても地上波放送ないしは配信で観れば良いかな。
ばかやろう~~~!!これは映画だから演出できる作品であり、大画面だから感じられる表情、迫力があり、多数の人と同時に観るからこそ感じられる緊張感と安心感があるんだ!
現にMIU404のテーマソングが流れた時の高揚感が周りの人と共有できたあの感じ
自分も思わずハッと笑顔になってしまったし、小さく拍手する人とか居たし、UDIラボが映った瞬間前の人の肩が明らかに上がっていて、
あ~~みんなUDIチーム、4機捜メンバーとの再会を心待ちにしていたんだよな~嬉しいねええ!と
この感動を言葉を交わさずとも共有できるのは映画館だけ!
肝心の”ラストマイル”について
画面いっぱいの岡田将生に見つめるられて幕を開ける本編。
とんでもないサービスショット これだけで有難う御座いましたと言いたくなるが、序の口オブ序の口。
序盤は物流業界の闇が分かりやすく描かれ、同業勤務ではないが下請け業者ありきで働いている身としては胸が痛い。
エレナの頭が切れすぎて、こんな(梨本と)2人と働きたいと思っていたが、徐々に暗雲が立ち込める。
主人公犯人オチ作品は存在するものの二重人格設定だったり矛盾が生じたりするものの、野木脚本で巧妙なギミックが観れるのかなと思いながら・・・
梨本からの問い詰めを受けた後の「私がどんな思いでここまで・・・」で始まるエレナの独白からの流れは本当にハラハラしました。最後まで言わない(言えなかった)のがなんという絶妙な、視聴者のムズムズを刺激させる脚本で、降参しました。脱帽。
ジャンルはサスペンスではあるが
本作の肝は単なる「犯人探し」には収まらず
そもそも”何の”犯人を観るものは追っているのか分からなくなる。
ストーリー上での被害者は筧まりかではあるが、彼女もまた被害者であり
自殺まで追いやった側も俯瞰すれば被害者である。
となると、本当の犯人は無意識に便利さを求めすぎた消費者の欲望であり、裁くことのできない無念さと消費者の中に少なからず自分自身が入っている罪悪感が身にしみる。
最後のメッセージが2時間のストーリーによって
あまりにも効果的に重く、切実で、強い訴えとなっている。
時には立ち止まって休む、サボる、辞めることも必要。
そしてそのことに対して自分を責めないで。生きることを辞めるのだけは絶対駄目。
細部が雑
総評としてはすごく面白いです。
ただ、細かいところが変でした。
〇mazon.con、fanatic〇.comで良く買い物しますが、
西海岸に物が有っても手配と空輸でも2日と税関1日で3日、なので4日目以降でないと届かない(物理的にも法的にもできないでしょ)。
また、爆弾あるかもしれない部屋で安易に物色って...(ノートPCを爆弾改造した可能性とか疑わないんかい)
等々、雑な展開が多々見受けれたので星-1。
犯行動機はわかったが、腑に落ちない
巨大配送センターから出荷された荷物に爆弾が仕掛けられ死傷者が出る。
配送センター所長舟渡と梨本は一見無差別テロに見える爆弾魔を阻止できるのか、翻弄される配送業者や警察を描きながら、犯人の目的、動機誰の仕業なのか、伏線を配置しながら二転三転する展開は面白く、日本の配送の現状、問題点をからませながらエンターテイメントとして成立して評価できる。しかし犯人と犯行動機がわかった時、興が冷めてしまった。
飛び降り自殺を計り昏睡状態の恋人の復讐なのだろうが、どの家庭に届くかわからない荷物に爆弾を仕掛けるだろうか?それこそ幼い子供の命を奪いかねない。犯人の女性は初めの爆弾の被害者として自死してしまう。結末を見る前死ぬのとはどういうつもりなのか?つじつま合わせのような顛末だ。
犯人の心情をあまり描いていないので腑に落ちない。
下請け運送屋がいい味だしてる
宅配便の荷物、開けられなくなるわ。
前半、謎呼ぶ展開はワクワク感が止まらなかった。 中盤以降は種明かしになってくるので、サスペンス要素が減ってきて少しだが緊張感がなくなってきた。まあ、当たり前だが。
途中、満島ひかりが爆弾に触れてアタフタしているところに爆弾処理班が乱入してくるくだりは、ボーっとしてたのか正直意味わからんかった。
オープニングででてくる下請けのおっさん2人の運送屋はなんの意味があるのか途中わけわからんかったが、ラストの展開はハラハラしたのは事実だわ。
期待度△鑑賞後の満足度◎ エンタメの形を借りて私達の生活を支える物流業界とその問題、本当の犯人は少しでも早く安くという人間(勿論、私も含めて)の果てしない欲望であることを突き付けてくる。
※2024.09.01. 2回目の鑑賞(「TOHOシネマズ橿原」) 何故か気に入ってしまって連日で鑑賞。
①今回特に感心したのは脚本の巧みさ。冒頭十数分の間に殆どの伏線と手掛かりを散りばめている。
②あと、プロデューサーも女性でしたね。
③同じ仕事でメンタルになった経験のある女性を主人公にしたのも感心する。
女性ならではの視点ですかな。
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①少し日本映画界を見直した。
②二つのTVシリーズは観たことがないので、エライ豪華な出演陣と思ったらそういうことね。
③監督も女性、脚本も女性、主演も女性、犯人も女性、ラスボスも女性。
これからの日本はもっと女性のパワーを生かしていかないとね。
④バリバリ仕事する女性を描く一方、生活と子育てに苦闘するシンクルマザーを描いているのも女性ならではの視点とも言えるが、やや類型的なのとラストの一押しの為に付け加えた様な感じで少し惜しい。
⑤満島かおりは熱演はもとよりこの大作を一人でしょっている。頼もしい女優に成長したものだ。『愛のむきだし』や『悪人』の頃も好きだけど。(思い返してみたら、満島かおりと岡田将生は『悪人』で共演してるんだよね。今回は立ち位置が逆転していて何か面白い。)
出演陣の中では孫請の運送業者をやっている火野正平と宇野祥平のショウヘイコンビが良い味。
⑥『ラストマイル』の意味がわかったところは少し涙が出た。
いくら良くできた製品を作ったところでお客さん(消費者)のところに届かなければ意味がないのだ。
⑦ほぼ破綻なく大作を纏めあげた監督の胆力はなかなかのものだが、もともとTV出身の人だからか、演出やカメラワークに特にこの監督ならではという味がないのが残念。
芸術作品ではないから仕方ないか。
消費社会
物が多すぎて、大量な消費社会。
物欲にまみれてポチっと押すだけ。
現代におかれている社会問題をストレートに。
脚本、演出はさすがである。
アンナチュラル、MIU404のメンバーも出てくる。
そりゃ、映画を観に行くだろう。
伏せん回収も完璧だ。
個人的にはwしょうへいに殊勲賞を与えたい。
『いい洗濯機使ってますね』
この言葉が刺さる。
自分を排除した会社の製品を誉めるとは。
理想と現実、生産性も別物。
誰もが追い詰められるかも知れない
歪みを描いている。
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